A British sub was reportedly tracked by Russian subs in a 'cat-and-mouse' pursuit before the latest strikes in Syriaシリア攻撃直前に英潜水艦がロシア潜水艦の追尾を受けていた
Apr. 16, 2018, 3:30 PM
- 英潜水艦がロシア水上艦・潜水艦の追尾を東地中海でシリア攻撃前に受けたとの報道が入った
- 近年はヨーロッパ周辺でNATOとロシアの潜水艦遭遇事案が急増している
英海軍アスチュート級攻撃型潜水艦がロシア潜水艦・水上艦の追尾をシリア攻撃前に受けていたとロンドン・タイムズ紙が軍事筋の話として報道した。
それによると追尾は4月第二週に数日間にわたり続き、テレーザ・メイ首相がシリア空爆に参加する検討中のことだったという。同首相は攻撃に備え潜水艦部隊にシリアへの攻撃射程内へ移動を命じていた。
英潜水艦は少なくとも一隻の、おそらく二隻のロシア潜水艦「ブラックホール」に追尾されていたとタイムズは伝えており、ロシア海軍の改良型キロ・ディーゼル電気推進式潜水艦のことを指している。
アスチュート級は「英海軍史上最大かつ最先端で最も強力な攻撃型潜水艦」と英国防省は表現している。今回の英艦はシリア標的への発射地点に向かい移動中だったとタイムズは伝えている
ロシアフリゲート艦二隻と対潜哨戒機一機も英艦探知に加わった模様で数日間にわたり探知しようとしていたという。英艦には米海軍P-8ポセイドン哨戒機が掩護についた。
英ロ海軍がヨーロッパ周辺海域で遭遇する事案が増えているが攻撃前の潜水艦が追尾されたのは今回が初めてのようだ。ただし、今回の英艦はミサイル攻撃を実施していない。
2017年6月には英海軍最新鋭空母HMSクイーンエリザベスが初の公試に出港するとロシア潜水艦の監視を受けた。別のロシア潜水艦が8月のスコットランド沖での英米海軍演習でも追尾していた。
2017年には米海軍NATO艦艇がロシア最新の改キロ級潜水艦クラスノダールがヨーロッパから黒海艦隊に合流するまで追尾した。
改キロ級潜水艦はロシア水中部隊の中心装備で冷戦後のロシアが潜水艦戦を再び重視する中で生まれた作品だ。とくに静粛性が改良され浅水海域等での作戦に優れる。
ロシア黒海艦隊に編入された改キロ級潜水艦クラスノダールKrasnodar Russian MoD
クラスノダールは航海終了前に巡航ミサイルを発射しシリア国内の標的数か所を狙った。米艦船がロシア潜水艦を地中海で追尾したのは冷戦終結後初めてのことだった。
空母USSジョージ・H・ブッシュがその前に地中海入りしており、同潜水艦の追尾を担当したが、同級潜水艦の運用方法、戦術技術を学んだ。空母乗組員には対潜戦の現実に初めて触れる機会になった。
「ここ15年間にわたり真剣に取り組んでこなかった分野で事情がどんどん変わっている現実が再び重要になってきたということだ」とブッシュ艦長ジム・マッコール大佐がウォールストリートジャーナルに語っている。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。