今回のミサイル攻撃にあたり、米側は巧妙な多方面発射作戦を実施したのですね。シリア(ロシア)は対応できなかったわけですか。それでも平気で嘘を発表するシリア、ロシアの神経が分かりませんが、事実を認めないのは世の東西を問わず敗色の濃い側の共通行動ですね。
台湾や日本のように防御側に回る国には今回のスタンドオフ攻撃は格好の研究材料ですね。
How the Navy fooled the Russians before the US struck Syria シリア攻撃に先立ち米海軍に騙されたロシア軍
Article by Alex Lockie
ドナルド・トランプ大統領がシリアへのミサイル攻撃の構えを見せた際、ロシアは反撃の構えをさっそく示し、すべての目は米海軍が同海域に展開中の唯一の駆逐艦に向かった。だがこれは策略だった。
2017年4月に米海軍駆逐艦部隊が東地中海から同じくミサイル攻撃に踏み切り、59本の巡航ミサイルがガス攻撃を実施したシリア政府に向け発射されていた。
シリア政府が民間人を対象に再び化学攻撃をしたことを米国は深く受け止める中、ロシアが米ミサイルは撃ち落とすとし、ミサイル発射艦も例外ではないと豪語していた。退役ロシア提督は同地域に留まる唯一の米艦USSドナルド・クックを撃沈すると公言していた。
2018年4月14日(現地時間)に攻撃が始まると、クックは一発も発射せず、実は巧妙な策略だったと判明した。
かわりに米潜水艦USSジョン・ワーナーがミサイル数本を東地中海で潜航中に発射し、水上の駆逐艦より探知を難しくさせた。
だがもっと多くのミサイルが全く違く場所から発射された。紅海だ。
エジプト近くからタイコンデロガ級誘導ミサイル巡洋艦USSモンテレーがトマホーク30本を、USSラブーンが7本発射し、合計105本がシリアに向け飛翔したと米側が発表した。
さらにB-1Bランサー爆撃機と英仏戦闘爆撃機からの攻撃が続き今回は2017年の懲罰的攻撃と全く違う様相を示した。
攻撃時の現地画像を見るとシリア防空軍は無誘導で迎撃ミサイルを発射したことがわかる。つまりシリアは飛来するミサイルを捕捉していなかった。
「シリア側兵装による影響は皆無だった」とケネス・マッケンジー中将が4月14日に記者団に語っている。攻撃は「精密、圧倒的かつ効果的」だった発言。
シリアはミサイル71本を撃破したと発表したが、その裏付けとなる証拠はどこにもない。米側は昨年の攻撃時にトマホーク一本がミサイル本体の故障で標的に到達できなかったと発表していた。■
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