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★★ここまでわかったシリア攻撃の内容、ミサイル105発のスタンドオフ攻撃

今回の攻撃の概要がだいぶわかってきました。さっそく攻撃は違法と主張する政党が出てきましたが、スタンドオフ攻撃の実例となり、攻撃規模も昨年より倍増され、北朝鮮攻撃の予行演習と言えなくもありません。我が国としては中国のスタンドオフ攻撃が一番怖いので防衛側に立って状況を咀嚼する必要がありますね。



Coalition launched 105 weapons against Syria, with none intercepted, DoD says

連合軍はシリア攻撃に105本を発射、迎撃の動きは皆無とDoD発表

By: Aaron Mehta and Tara Copp 

USS Monterey launches strikes against Syria



WASHINGTON ― 米、英、仏各軍がシリア政権施設三か所に爆弾の雨を降らせた。ロシア防空装備は対抗措置を一切とらなかったとペンタゴンが土曜日に発表。
今回の攻撃は「何年も」前に立案されていたとケネス・マッケンジー海兵隊中将(統合参謀本部)はシリア化学兵器製造関連施設は今回の三か所以外にもあると認めた
三か国の艦船、航空機から合計105本が発射された。標的の三か所は以下の通り。
  • バルザ研究開発センター:マッケンジー中将は化学兵器開発の「心臓部」と呼び、ダマスカス近郊で「世界でもっとも強力な防空体制」をしいていたと表現。海上からトマホーク57本、JASSM-ERをB-1B二機編隊から19発発射し、戦闘機も掩護した。米側評価で同施設は破壊された。
  • ヒム・シンシャール化学兵器施設、ホムス近郊にあり、三か国が攻撃した。米軍はトマホーク9本、英軍はストームシャドウ8発をトーネード、タイフーン編隊から、フランスは海軍が巡航ミサイル3本と空中発射SCALPミサイルを発射した。米側評価では同施設は破壊された。
  • ヒム・シンシャール化学兵器貯蔵庫は同上標的からおよそ7キロ地点で、フランスがSCALPミサイルで攻撃した。SCALPはラファールが発射し、ミラージュが掩護した。マッケンジー中将は同施設は「損傷を受けた」と述べた。
ロシア報道並びに地元報道は連合軍ミサイルの7割の撃破に成功したと伝えている。
だがロシア装備は飛来するミサイルを迎撃しようとせず、シリアは地対空ミサイル40発を発射したが、その時点で標的への攻撃は完了していたとマッケンジー中将は述べた。
シリア防空体制は「すべての場面で極めて低性能」だったと中将は総括した。

コースを外れたミサイルはなかったのか

ただし、マッケンジー中将はS-400装備は稼働可能状況のままでレーダーは飛来する脅威を追尾していたが発射されなかったと解説した。このことは米ロ間で緊張を高めないための一線だった可能性があり、ロシアに状況をエスカレートさせないねらいが功を奏したと言える。
現時点で国防総省は攻撃に伴う民間人死傷者は発生していないと見ている。
投入された兵器は
今回シリア領空に侵入した連合軍機材は皆無ですべてスタンドオフ兵器で攻撃した。そのためB-1Bの援護にF-22を投入していない。
爆撃機には単独のEA-6B電子戦機が随行し、ロシア防空装備が使われた場合に備えた。また給油機も投入されたとホワイト統合参謀本部報道官が述べている。
EA-6Bが加わったのは興味深い。米海軍では2015年に退役済みで高性能EA-18Gグラウラーに交代されたが、海兵隊で今も供用中で、米軍4軍中三軍が投入されたことになる。なお今回の作戦名称は不明だ。
JASSM-ER19発がB-1から発射されたが今回が初の実戦投入となった。
JASSMと射程延長型はともに長距離対応の空対地ミサイルで製造はロッキード・マーティンでステルス飛翔体でGPS誘導と赤外線シーカーを併用する。JASSM-ERは有効射程がほぼ二倍で500カイリ超だが、原型は200カイリ程度だ。ともにシリア防空体制の有効範囲外からのB-1Bのスタンドオフ攻撃には十分であった。
JASSM-ERが空軍で2014年供用開始した時点で運用はB-1に限られていた。今年2月にF-15Eで運用可能となり、F-16C/DやB-52での運用もめざしている。
シリアに米軍地上部隊が約2千名展開中で対ISIS戦支援にあたっているが、今回のミサイル攻撃でロシアやシリア軍の報復攻撃にさらされるのではとの危惧が増えている。
これまでのところシリアあるいはロシアの軍用機の出撃を米側は探知していないが、マッケンジー中将は「当面」の状況進展をにらみ高度の警戒監視体制を敷くと述べた。
バルザ研究開発センター攻撃には米海軍艦船からトマホーク57本が発射され、さらに9本がホムスの化学兵器貯蔵所に向けられた。
紅海から巡洋艦USSモンテレーと駆逐艦USSラブーンがトマホークをそれぞれ30本、7本発射した。アラビア湾からは駆逐艦USSヒギンスがトマホーク23本を発射している。地中海にはフランス海軍駆逐艦艦ランゲドクがSCALPのフランス版ミサイル3本を発射。またヴァージニア級潜水艦USSジョン・ワーナーがトマホーク6本を発射した。
ヴァージニア級潜水艦の実戦投入も初と思われる。
A perfectly executed strike last night. Thank you to France and the United Kingdom for their wisdom and the power of their fine Military. Could not have had a better result. Mission Accomplished!


4月14日土曜日の朝、ドナルド・トランプ大統領はツイッター投稿で「任務達成」と述べ、ジョージ・W・ブッシュ大統領がイラク侵攻成功時に述べた表現を借用した。
マッケンジー中将、ペンタゴン報道官ディナ・ホワイトともにこれで作戦実行が終了したとは断言しておらず、アサド政権次第と述べた。今後も化学兵器を使用すれば攻撃につながると両者が述べた。
今回の攻撃でシリア化学兵器運用の「心臓部」を除去できたが、マッケンジー中将も化学兵器関連施設はほかにあり、民間人死傷の恐れがあり攻撃対象にしなかった施設があると認めた。中将は今回の攻撃で除去できた化学兵器の数量について論評を避けた。
今回の攻撃目標は化学兵器が外部に漏れる被害を最小限に抑えるべく慎重に検討され、マッケンジー中将はリスクを「抑えるのに成功した」とした。攻撃前に施設から物資人員を移動した可能性があるが、移動できない設備もあると中将は述べた。
標的施設は塩素とサリン製造関連と見ていると中将は解説。ダマスカスに化学兵器監査官が到着しており、これから対象施設の査察を行う。
昨年もシリア攻撃が実行されたが、今回は化学兵器開発関連施設を直接標的とした点が異なる。昨年は化学兵器運搬能力を狙った。
2017年の空爆後の画像ではシャリヤット空軍基地でシリア機20機、弾薬貯蔵庫、地対空ミサイル陣地、燃料弾薬に損害を与えたことが確認できた。ただし、滑走路は無傷のままで同基地は昨年6月には化学兵器運用を再開していた。
ホワイト報道官は背景説明の最後に大規模な情報操作の動きがあると注意喚起し、国防総省は攻撃後に「ロシアのトローリング漁船活動」が2千パーセントになっていると述べたがその算定手段については説明を避けた。■

Valerie Insinna in Washington and Jeff Martin in Tampa, Florida contributed to this report. This story may be updated as new information becomes available.

コメント

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