Sweden to join British ‘Tempest’ next-gen fighter push
スウェーデンが英国の「テンペスト」次世代戦闘機開発に加わる
By: Andrew Chuter
英国の進める第六世代戦闘機「テンペスト」にスウェーデンが初の国際共同開発国となる。
両国政府と民間産業界から7月19日よりRAFフェフォード基地で開催の王立国際航空タトゥー(RIAT)の会場で発表される見込みだ。
英政府は昨年のファンボロー航空ショーでテンペスト開発事業を発表した。同プロジェクトは新型戦闘航空機開発として注目を集めており、英国防航空産業界にも高度技術の維持で役立つ。
保守党政権は20億ポンドの予算を確保し開発初期段階を実施すると確約しており、BAEシステムズ、ロールスロイス、MBDA(ミサイル)とレオナルドの英国事業部の主導で進めようとしている。
ただ英政府は一貫してテンペスト開発には海外共同開発国の参加が不可欠と主張し、資金、技術に加え実需に期待している。
ロンドンのシンクタンク国際戦略研究所の軍事航空アナリスト、ダグ・バリーはスウェーデンの参加で産業力以外にもプラス効果が期待できるとする。
「Saabは高性能軍用機の製造能力がありますが、スウェーデンほどの規模の国では単独開発は巨額になり、コスト競争力と受注可能性を重視したのでしょう」.
またスウェーデンの軍事性能要求は英国と同様だとも指摘している。「ロシアの動きがスウェーデンの玄関脇で激しくなってきており、2040年時点の性能要求を同国は真剣に考えてると、グリペンを上回る大きさの機体が必要と結論づけたのだろう」
スウェーデン、日本、イタリア、トルコが2035年頃の初飛行を予定する同機事業の共同開発国になる可能性を秘めている。
英政府の国防安全保障関連輸出促進機関の局長マーク・ゴールドサックはパリ航空ショーで報道陣に英国が10数カ国と共同開発の協議をしていると明らかにしていた。
ジェット戦闘機分野での英国とスウェーデンの二国間協力は初めてというわけではない。
BAEはブリティッシュエアロスペースの旧社名時代にSaabのグリペン初期型の製造と販売を助けていた。
当時の同社はSaab株式35%を保有していたが2004年に売却している。
Saabは現在最新の単発ジェット戦闘機グリペンEを営業中でスウェーデンとブラジルの採用を決めている。E型の初号機は今年後半にスウェーデン空軍に納入されテスト評価を受ける。
BAEはユーロファイターの相手先のエアバス、レオナルドとタイフーン最新型を国内外に向け生産中だ。
英国はタイフーン後継機を2040年ごろに稼働させたいとする。
ひとつ英国、スウェーデンで障害になりそうな課題がある。輸出制限の違いで、戦闘機他防衛装備輸出でスウェーデンは現時点で英国より厳格な制限を課している。
バリーによれば輸出認可が「両国間で問題になる可能性があり、フランスとドイツ間の輸出ルールの違いに匹敵する」という。
テンペスト事業ではフランス、ドイツの参加に失敗した経緯があい、両国は将来型戦闘航空システム(FCAS)開発を共同ですすめようとしている。スペインも加わり、エアバスとダッソーの主導で進めていく。
一部産業筋には英国も最終的にFCASに合流するとの見方もある。
スウェーデンも一時FCAS参加で協議していたが、SaabのCEOハカン・ブスヘは仏独共同事業に参画すると見られていたが、「英国との協議のほうが中身が深く真剣だ....一緒に良い仕事ができるのではないか」と報道陣に語っていた。■
コメント 労働党政権が選挙で敗れればテンペストも絵に描いた餅になってしまうのでは。しかし、戦闘機システムは一国のみでは開発しにくい時代になってきましたね。日本の参加は?でしょう。
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