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M2ブラッドレイ歩兵戦闘車両はウクライナ戦にどんな活躍をするのか。保守整備のインフラ確保が課題になる

 ウクライナ軍はブラッドレイ歩兵戦車を有効に活用できそうですね。これが突破口になれば次は主力戦車の供与も視野に入ってくるのでしょうか。ロシア軍がどう対抗するのか、冷戦時からの戦術の有効性が試されそうです。Task and Purpose記事からです。

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25mm砲を発射するブラッドレー戦闘車両 (Staff Sgt. Charles Porter/U.S. Army).

 

国政府はウクライナにブラッドレイ戦闘車を提供すると発表した。ブラッドレー戦闘車は、ロシアやソ連時代の車両よりウクライナ軍の保護と機動性が高くなると、専門家は語っている。

 


 国防総省報道官パトリック・ライダー空軍准将は、木曜日にウクライナへの次回米軍援助にブラッドレイ戦闘車両が含まれると確認したが、それ以上の詳細は不明だ。

 ブラッドレは、ソ連時代のBMPやBTRの旧型など、ロシアの侵攻以前からウクライナ側が保有する戦闘車両のほとんどと比較し、重要な利点があると、ランド研究所で防衛政策を研究しているJ.D.ウィリアムズ退役海兵隊大佐は言う。

 ウィリアムズは、ブラッドレは無限軌道車両で、車輪付き車両より機動性があり、特にウクライナの冬から春にかけての泥だらけの時期に威力を発揮すると語った。

 ブラッドレ戦闘車両は光学系、射撃システム、通信などでも、ソ連時代装備より進んだ戦闘システムを持っているという。ブラッドレーは25mm砲とTOW対戦車ミサイルを装備し、BMPやBTRよりも生存率が高い装甲アップグレードがつく。

 BMP-1やBMP-2は装甲が薄く、部隊が出入りする後部ドアに外装燃料タンクがあるため、後方の待ち伏せに弱いという。

 

2021年2月21日、リトアニア第21ドラグーン大隊との合同訓練に参加し、ブラッドレ戦闘車の後部から下車する歩兵部隊。(Sgt. Alexandra Shea/U.S. Army)

 

 

第1騎兵師団を率い、イラク多国籍軍団を率いたピーター・キアレリ退役陸軍大将retired Army Gen. Peter Chiarelliは、「ロシアは、乗員の生存率を我々ほどに真剣に考えない」と述べた。

 例えば、ソ連時代ロシアの戦車は共に砲塔基部に最大20発の弾薬が入るオートローダーがつくが、戦車が攻撃を受ければ全てが爆発する可能性があるとキアレリは指摘する。その際、戦車砲塔は空中に放り出され、「ジャック・イン・ザ・ボックス効果 」と呼ばれる恐ろしい爆発が発生する。

 ブラッドレ戦闘車両が乗員と車内の兵士を守ることは、ウクライナ軍の規模や戦歴を考えれば、特に重要であるとキアレッリは指摘する。

「歩兵に多大な監視を提供する」とキアレッリは言う。「比較的安全な車両で、有利な位置へ移動できるのです。ウクライナ軍は、我々ほど多くの装備がないので、より多くの兵士を乗せることができると確信している」。

 イラク戦争でブラッドレ戦闘車両は都市環境で真価を証明した、と彼は言う。

 

2020年12月16日、シリア北東部でのM2ブラッドレー歩兵戦闘車 (Spc. Tarako Braswell/U.S. Army Reserve)

 

 

ブラッドレはソ連やロシア装備より火器管制システムが優れていることもあり、ウクライナ軍がロシア軍を攻撃した場合、現在のBMPよりブラッドレ戦闘車の方が役に立つだろうと、ワシントンDCのジェームスタウン財団シンクタンクで働く防衛アナリストのフリブ・パーフォノフHlib Parfonovは言う。

 パーフォノフによれば、ブラッドレを修理し、維持するスペアパーツがウクライナ側に十分あるかが最大の課題だという。

 ウクライナ軍は、アメリカのM113ギャバン、イギリスのFV103スパルタン、フランスのVABなど、戦闘車両をすでに受け取っているだけでなく、BMP-3など、ロシアから鹵獲した車両も使用している。

 「UAF(ウクライナ軍)の整備は地獄と紙一重だ」とパーフォノフは言い、各種車両を「動物園」のように抱えているため、スペアパーツ確保が難しいと付け加えた。

 しかし、元米陸軍ヨーロッパ司令官ベン・ホッジス退役中将 retired Army Lt. Gen. Ben Hodgesは、米国にはブラッドレ戦闘車数千台があるので、ウクライナ軍向けスペアパーツの確保は大きな課題ではないと指摘する。

 ホッジスは、「ポーランドやドイツ、スロバキアなどに持ち帰るのではなく、ウクライナ国内で各種車両を修理できるメンテナンス能力の確立が必要だ」と述べた。

 ホッジスは、民間企業がウクライナ郡の能力を向上させ、各種軍用車両など装備の修理を支援するか、米国同盟国がウクライナ整備士を訓練し、ウクライナ国内で作業を行えるようにすることを提案している。

 最終的には、ウクライナによるブラッドレ修理を支援する方が、旧ソビエトやロシア車両のスペアパーツを見つけるより簡単かもしれない、とキアレッリは言う。

 また、キアレッリは、ウクライナ軍のブラッドレイの運用訓練には数ヶ月ではなく数週間かかるとも語っている。高機動ロケット砲装備HIMARS(High Mobility Artillery Rocket Systems)のような新技術の使い方を素早く習得することにウクライナは非常に長けていることが証明ずみだ。

 ブラッドレ戦闘車について覚えておくべき重要なことは、搭載歩兵隊と一緒に働くことだ、とキアレッリは言う。

 「ウクライナ軍は、私が遠くから見た限りでは、都市部での装甲歩兵チームの重要性を理解している」とキアレッリは言う。「ブラッドレは歩兵隊の監視役となり、歩兵は市街地でブラッドレを近接防御する。市街地では、どちらか一方が欠けてもうまくいきません。歩兵と装甲兵のチームが非常に効果的なのです」。■

 

 

Here's how Ukraine could use the Bradley Fighting Vehicles it's getting from the US, experts say

Bradley Fighting Vehicles proved their worth in urban environments during the Iraq War.

BY JEFF SCHOGOL | PUBLISHED JAN 5, 2023 3:19 PM

 

 

Jeff Schogol

Jeff Schogol is the senior Pentagon reporter for Task & Purpose. He has covered the military for 15 years. You can email him at schogol@taskandpurpose.com, direct message @JeffSchogol on Twitter, or reach him on WhatsApp


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