スキップしてメイン コンテンツに移動

日本周辺の海上安全保障の状況 1月4日以降 PLAN水上行動部隊の動き、空母山東など

 

PLAN巡洋艦CNSラサ Lhasa(102)、駆逐艦CNS開封 Kaifeng(124)、補給艦CNS太湖 Taihu(889)の進路。JSDF Photo.

民解放軍海軍(PLAN)の水上アクショングループと監視艦が、太平洋から東シナ海に戻った。

防衛省統合幕僚監部(JSO)の1月4日報道発表によると、月曜日午後11時に、PLAN艦3隻が与那国島の南東160km海域を北西に航行するのを発見した。与那国島は台湾東海岸から108キロ。画像と船体番号から、巡洋艦CNSラサLhasa(102)、駆逐艦CNS開封Kaifeng(124)、補給艦CNS太湖Taihu(889)と確認された。

発表によると、PLAN水上アクショングループは火曜日、与那国島と西表島間の海域を北東に航行するのを目撃され、その後、日本が領有し中国と台湾が主張する尖閣諸島の一部、魚釣島の西70km海域を北へ航行していた。

海上自衛隊の護衛艦「とね」(DE-234)、海上自衛隊鹿屋航空基地所属の第1航空団のP-1海上哨戒機、那覇航空基地所属の第5航空団のP-3CオライオンMPAがPLAN艦を監視した。

また、海上保安庁によると、同日午前4時頃、宮古島の東60キロ海域を北上するPLAN東調級監視船が目撃された。船体番号と画像から、CNS凱陽興 Kaiyangxing (796)であると確認された。発表によれば、PLAN艦艇はその後、宮古海峡を北上し、東シナ海に向かった。第5艦隊航空団の海上自衛隊P-3CオライオンがPLAN艦を追尾した。

一方、中国国防省は 14 日、空母 CNS山東 Shandong(17)から J-15 戦闘機が南シナ海で飛行作戦を行っている様子を映した ビデオを公開した。動画で、同国防省は空母が最近、南シナ海で戦闘訓練を行い、「J-15戦闘機多数が空母から発艦し、空中で激しく戦った」と述べるにとどめた。空母の飛行甲板では、アレスティングギアの故障に取り組む緊急対応訓練が同時に行われた」と同省は述べている。

日本では金曜日、浜田靖一防衛相が林芳正外相と、1月11日にワシントンDCで日米安全保障協議委員会(2+2)を開催すると発表した。ロイド・オースティン国防長官、アントニー・ブリンケン国務長官と会談する。また、浜田とオースティン両名は日米防衛大臣会合を開催する。

ホワイトハウスのニュースリリースによると、2つのイベントは1月13日にワシントンで行われるバイデン大統領と岸田文雄首相の会談の前に行われ、「朝鮮民主主義人民共和国の大量破壊兵器と弾道ミサイル計画、ロシアによるウクライナに対する残虐な戦争、台湾海峡の平和と安定維持など地域と世界の諸問題について話し合う」。

韓国では、韓国海軍(ROKN)が金曜日に、3艦隊の戦闘準備態勢の年次評価の一環として、水曜日に分隊レベルの訓練を実施したと発表した。韓国第 2 艦隊は、泰安半島の西 80 キロメートルの黄海海域で訓練を実施した。

訓練を実施した艦船は、駆逐艦「乙支文徳」 Eulji Mundeok(DDH-972)、フリゲート「京畿」Gyeonggi(FFG-812)、ミサイル哨戒艦「洪秀」Hong Siuk(PKG-723)、グムドクスリ級哨戒艦、およびAW-159 Wildcat ヘリコプター。訓練では、ヘリコプターの発着、戦術的な演習、対艦・対空艦砲撃が行われた。一方、第1艦隊と第3艦隊は、フリゲート艦の大邱Daegu(FFG-818)、東海Donghae(FFG-822)、光州Gwangju(FFG-817)、ミサイル哨戒艦の林炳瑞Lim Byeongrae(PKG-722)、金昌鶴(PKG-727)、李炳春Kim Changhak(PKG-733)とゴムドック級哨戒艦で東海と黄海で合同訓練を実施し、各艦は戦術操艦と砲撃訓練を行った。

オーストラリア国防総省は 1 日、ノルウェーのコングスベルグと、オーストラリア海軍のアンザック級フリゲート8隻とホバート級駆逐艦 3 隻でハープーンミサイルを代替する海軍打 撃ミサイル(NSM)の購入契約を締結し、2024年から同システムが運用を始めると発表した。NSMとオーストラリア陸軍の高機動砲ロケットシステム(HIMARS)システムの購入で、オーストラリア国防省は10億豪ドル(約677億円)を支出すると発表した。■

PLAN Surface Action Group Operating in East China Sea; Japan and U.S. to Hold Security Talks

By: Dzirhan Mahadzir

January 6, 2023 4:09 PM

https://news.usni.org/2023/01/06/plan-surface-action-group-operating-in-east-china-sea-japan-and-u-s-to-hold-security-talks

 


コメント

  1. 中国艦船の乗員はコロナになってないのか?無症状ならよし、で運用してるのか?
    公式には使っていないmRNAワクチンを軍人に密かに打ってたりするんだろうか?

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

漁船で大挙押し寄せる中国海上民兵は第三の海上武力組織で要注意

目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の事態に海上保安庁も準備は万端であるとよいですね。 Pentagon reveals covert Chinese fleet disguised as fishing boats  漁船に偽装する中国軍事組織の存在をペンタゴンが暴露   By Ryan Pickrell Daily Caller News Foundation Jun. 7, 3:30 PM http://www.wearethemighty.com/articles/pentagon-reveals-covert-chinese-fleet-disguised-as-fishing-boats ペンタゴンはこのたび発表した報告書で中国が海洋支配を目指し戦力を増強中であることに警鐘を鳴らしている。 中国海上民兵(CMM)は準軍事組織だが漁民に偽装して侵攻を行う組織として長年にわたり活動中だ。人民解放軍海軍が「灰色」、中国海警が「白」の船体で知られるがCMMは「青」船体として中国の三番目の海上兵力の位置づけだ。 CMMが「低密度海上紛争での実力行使」に関与していると国防総省報告書は指摘する。 ペンタゴン報告書では中国が漁船に偽装した部隊で南シナ海の「灰色領域」で騒乱を起こすと指摘。(US Navy photo) 「中国は法執行機関艦船や海上民兵を使った高圧的な戦術をたびたび行使しており、自国の権益のため武力衝突に発展する前にとどめるという計算づくの方法を海上展開している」と同報告書は説明。例としてヘイグの国際仲裁法廷が中国の南シナ海領有主張を昨年7月に退けたが、北京はCMMを中国が支配を望む地帯に派遣している。 「中国は国家管理で漁船団を整備し海上民兵に南シナ海で使わせるつもりだ」(報告書) 中国はCMMはあくまでも民間漁船団と主張する。「誤解のないように、国家により組織し、整備し、管理する部隊であり軍事指揮命令系統の下で活動している」とアンドリュー・エリク...

海自の次期イージス艦ASEVはここがちがう。中国の055型大型駆逐艦とともに巡洋艦の域に近づく。イージス・アショア導入を阻止した住民の意思がこの新型艦になった。

  Japanese Ministry of Defense 日本が巡洋艦に近いミサイル防衛任務に特化したマルチロール艦を建造する  弾 道ミサイル防衛(BMD)艦2隻を新たに建造する日本の防衛装備整備計画が新たな展開を見せ、関係者はマルチロール指向の巡洋艦に近い設計に焦点を当てている。実現すれば、は第二次世界大戦後で最大の日本の水上戦闘艦となる。 この種の艦船が大型になる傾向は分かっていたが、日本は柔軟性のない、専用BMD艦をこれまで建造しており、今回は船体形状から、揚陸強襲艦とも共通点が多いように見える。 この開示は、本日発表された2024年度最新防衛予算概算要求に含まれている。これはまた、日本の過去最大の529億ドルであり、ライバル、特に中国と歩調を合わせる緊急性を反映している。 防衛予算要求で優先される支出は、イージスシステム搭載艦 ( Aegis system equipped vessel, ASEV) 2隻で、それぞれ26億ドルかかると予想されている。 コンピューター画像では、「まや」級(日本の最新型イージス護衛艦)と全体構成が似ているものの、新型艦はかなり大きくなる。また、レーダーは艦橋上部に格納され、喫水線よりはるか上空に設置されるため、水平線を長く見渡せるようになる。日本は、「まや」、「あたご」、「こんごう」各級のレーダーアレイをできるだけ高い位置に取り付けることを優先してきた。しかし、今回はさらに前進させる大きな特徴となる。 防衛省によると、新型ASEVは全長約620フィート、ビーム82フィート、標準排水量12,000トンになる。これに対し、「まや」クラスの設計は、全長557フィート強、ビーム約73フィート、標準排水量約8,200トンだ。一方、米海軍のタイコンデロガ級巡洋艦は、全長567フィート、ビーム55フィート、標準排水量約9,600トン。 サイズは、タイコンデロガ級が新しいASEV設計に近いが、それでもかなり小さい。Naval News報道によると、新型艦は米海軍アーレイ・バーク級フライトIII駆逐艦の1.7倍の大きさになると指摘している。 武装に関して言えば、新型ASEVは以前の検討よりはるかに幅広い能力を持つように計画されている。 同艦の兵器システムの中心は、さまざまな脅威に対する防空・弾道ミサイル防衛用のSM-3ブロックII...

次期高性能駆逐艦13DDXの概要が明らかになった 今年度に設計開始し、2030年代初頭の就役をめざす

最新の海上安全保障情報が海外メディアを通じて日本国内に入ってくることにイライラしています。今回は新型艦13DDXについての海外会議でのプレゼン内容をNaval Newsが伝えてくれましたが、防衛省防衛装備庁は定期的にブリーフィングを報道機関に開催すべきではないでしょうか。もっとも記事となるかは各社の判断なのですが、普段から防衛問題へのインテリジェンスを上げていく行為が必要でしょう。あわせてこれまでの習慣を捨てて、Destroyerは駆逐艦と呼ぶようにしていったらどうでしょうか。(本ブログでは護衛艦などという間際らしい用語は使っていません) Early rendering of the 13DDX destroyer for the JMSDF. ATLA image. 新型防空駆逐艦13DDXの構想 日本は、2024年度に新型のハイエンド防空駆逐艦13DDXの設計作業を開始する 日 本の防衛省(MoD)高官が最近の会議で語った内容によれば、2030年代初頭に就役開始予定のこの新型艦は、就役中の駆逐艦やフリゲート艦の設計を活用し、変化する脅威に対し重層的な防空を提供するため、異なるコンセプトと能力を統合する予定である。  防衛装備庁(ATLA)の今吉真一海将(海軍システム部長)は、13DDX先進駆逐艦のコンセプトは、「あさひ」/25DD級駆逐艦と「もがみ」/30FFM級フリゲート艦の設計を参考にすると、5月下旬に英国で開催された海軍指導者会議(CNE24)で語った。  この2つの艦級は、それぞれ2018年と2022年に就役を始めている。  13DDX型は、海上自衛隊(JMSDF)が、今吉の言う「新しい戦争方法」を含む、戦略的環境の重大かつ地球規模の変化に対抗できるようにするために必要とされる。防衛省と海上自衛隊は、この戦略的環境を2つの作戦文脈で捉えている。  第一に、中国、北朝鮮、ロシアが、極超音速システムを含むミサイル技術、電子戦(EW)を含むA2/AD能力の強化など、広範な軍事能力を急速に開発している。第二に、ウクライナにおけるロシアの戦争は、弾道ミサイルや巡航ミサイルの大規模な使用、EWやサイバー戦に基づく非対称攻撃、情報空間を含むハイブリッド戦争作戦、無人システムの使用など、新たな作戦実態を露呈したと説明した。  新型駆逐艦は、敵の対接近・領域拒否(A2/A...