2019年1月7日月曜日

レイルガン海上公試で中国が一歩リードか、米海軍の動きはどうなっている


China's Navy Railgun Is Out for Sea Trials. Here's Why It’s a Threat to the U.S. Navy.
中国海軍のレイルガン海上公試は米海軍への脅威になる

by David Axe Follow @daxe on TwitterL
The Chinese navy apparently has sent a high-tech electromagnetic gun to sea for tests.
January 6, 2019  Topic: Security Region: Asia  Blog Brand: The Buzz Tags: ChinaMilitaryTechnologyWorldNavyRailgun



2018年12月、中国国内のインターネットに流布した写真は海軍揚陸艦に試作型電磁レイルガンが搭載されていた。

写真が本物なのかとともに撮影の時期場所の確認は困難だった。だが写真に映る艦はその前に中国がレイルガンのテスト用に使った艦と同じだ。

レイルガンは磁力を応用し、爆発薬は使わずに発射体を投射するもので距離と破壊力が従来型兵器より優れる。

レイルガン開発は長く各国で進められているが相当の電力消費が必要なため実戦配備が困難なままだ。

だが新型艦では最初から発電容量を重視するようになっている。これによりレイルガンが実験レベルから実戦レベルに移行する事が可能になる。

.中国のレールガンは2018年1月に072型揚陸艦海洋山Haiyang Shan に搭載され揚子江の武漢で視認された。同艦の前方に搭載され大きな砲塔が見られた。

2018年3月に中国国営通信がこれを試験用レイルガンと認めた。PLAが運営するportal 81.cnが海軍技術者Zhang Xiaoが直流でレイルガンに電力供給すると述べるのを伝えていた。

それによれば電力供給系統の開発のため5万回に及ぶテストをし、数百回の失敗に直面したという。

理論上はレイルガンで発射体をマッハ7まで加速し100マイル先に飛ばせる。これに対し従来型火砲では10マイルが限界だ。

レイルガンで水上、陸上の目標に加え飛行中の航空機やミサイルを狙うことも可能だ。だが電力供給量やサイズの制約のため搭載は大型艦に限定される。

中国は055型巡洋艦(全長590フィート)を建造中だ。将来型ではレイルガン搭載も可能だろう。米情報機関筋は中国の実用型レールガンは早ければ2025年に登場するとの見方をCNBCに伝えてきた。米海軍では艦内の空間と発電容量が障害となっているが2012年に陸上配備型のレールガン試作型二種のテストを開始した。

.018年に米議会は25億ドルで電磁砲関連の技術研究と開発を認めた。「相当の技術上の進展を見た」と海軍研究本部の技術主幹トム・バウチャーが2017年5月に語っていた。

だが米海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦の新鋭フライトIII艦でもレールガン搭載の空間、電力が不足する。「全員がDDGフライトIIIでゆくゆくエネルギー兵器搭載を実現したいと考えている」とロン・ボクソール少将が2018年に語っている。

米海軍はレールガンのズムワルト級駆逐艦(全長610フィート)搭載を検討したが取りやめ、かわりに全長340フィートの高速輸送艦に試験用レイルガン一門を搭載し、電力を貨物倉野発電機から供給することにした。
2019年初頭現在で米国のレイルガンは海上公試に至っていない。

米海軍艦船ではレイルガンのほかレーザーも想定した空間と発電容量を最初から想定した新型艦を2023年から建造開始する。

それまでに中国海軍のレールガンが5年もの海上公試をしているはずだ。その時点で実用型の使用も二年経過していることになる。■



David Axe edits  War Is Boring . He is the author of the new graphic novels MACHETE SQUAD and THE STAN.


レールガンと表記する向きが多いと思いますが、本ブログではレイルガンとしています。英語の発音になるべく近づけたカタカナ表記にすべきと考えるためです。ご了承ください。


主張 極超音速兵器の登場で国防の本質から逸脱してはならない


Hypersonic Weapons are No Game-Changer
Hypersonic weapon systems are coming. That is a fact. But these new weapons will not change the fundamentals of strategy, the long-term logic of defense planning or military capability development.
極超音速兵器は戦闘の様相を一変させる存在ではない
極超音速兵器が実用化に向かうのは確かでも防衛、軍事力整備両面の戦略が本質的に変化することはない


by Jyri Raitasalo
January 5, 2019  Topic: Security Blog Brand: The Buzz  Tags: HypersonicHypersonic MissilesU.S. StrategyRussiaU.S. Armed Forces
https://nationalinterest.org/blog/buzz/hypersonic-weapons-are-no-game-changer-40632


超音速兵器についてロシアや中国の先行配備で米国及び西側が弱体になるとの論調が大半だ。この論法だと極超音速ミサイルに有効な防衛対策はなく、極超音速滑空体 Hypersonic Glide Vehicles (HGV)が注目を集めている。米戦略軍司令官ジョン・ホイテン大将は上院軍事委員会で2018年3月に「このような装備へ対抗措置はない」と述べた。ロシアや中国の極超音速兵器の脅威を煽り立てる西側の論法だと米国は数ヶ月あるいは数カ年のうちに無防備になり、最短でも10年この状態が続くという。
極超音速兵器を巡る騒動を前に、どこか見覚えがあるという方もあるだろう。.軍事革命 (RMA)がその例だ。戦場につきものの不確定さを取り除く発想だった。国防関連用語で複雑な安全保障環境中の脅の理解がかえって難しくなる事が多い。だが新兵器の出現で防衛関連戦略の基本が一夜にして変わることはない。

極超音速兵器が革命的装備にならない理由がいくつかある。まず米国の軍事力は他国に劣らず数年どころか数十年にわたり変わらない。極超音速兵器の脅威に極超音速で対応する必要はない。米国には多様な軍事対応策に必要な資源がありロシアや中国に仮に数ヶ月遅れても対応策を生むはずだ。さらに防衛手段が存在しない兵器があると考えること自体が不自然だ。米国が世界のリーダーでありいつの時代も全分野で強いと考えること自体が傲慢である。
敵国に全面的な強みを維持するのを基本にすると一国の戦略は必然的に失敗する。ジョン・ルイス・ガディス が雄弁を誇るように戦略にはバランスが必要で無限と言ってよい目標を限定された材料で希求することを意味する。軍事装備品すべてで優越性を求めると結果は悲惨だ。軍事計画立案部門および政策決定層がこのことに早く気づけば結果は良くなる。達成不可能な目標に力を注ぐとこれは不可能だ。つぎはぎだらけの敵に完全無欠な軍事力で対応するのは「無法国家」からほぼ同程度の実力を有する大国を相手にするのと同じだ。
次にこちらも極超音速兵器で対抗する想定が多いが、敵に対応して極超音速兵器を配備すれば効果は減る。軍事力開発は長期にわたる事業である。今日の戦闘の主役は過去半世紀に開発された装備である。ロシア、中国も国防における長期性の制約から逃れられない。ロシアや中国が極超音速兵器開発で進展を示しても自動的に大量展開できるわけではない。いかなる国家も一年間で更新できるのは全軍事力の2-3%だ。歴史や軍事装備開発のこれまでの実績は防衛にもあてはまる。防衛部門で革命的な変化を平気で口にするものはいるがUターンや迅速な変化はありえない。
最後に抑止戦略だ。これは現実の戦闘能力を基本にしないと成立しないが、敵側が「極超音速の利点」で米国に差をつけるのを防止する抑止効果を過小評価してはならない。米国に対して極超音速兵器を投入すると脅かし自らの首を締める国があると想像するのは非現実的だ。ほぼ全地球的に兵力を展開する米国を脅迫しながら安泰でいられると考える国はない。
極超音速兵器の実用化が近づいているのは事実だ。だが長期にわたる国防の計画立案の本質を一変するものではない。極超音速ミサイルが登場しても最強兵器としてロシアや中国が戦場で米国より優位に立つことはない。まして極超音速ミサイルで米国がグローバル軍事大国の座から追い出されることはない。
逆に言えば米国が極超音速兵器を開発配備してもロシア、中国が自由世界の秩序や米国に対し強める圧力が消えるわけではない。新技術や新兵器は重要だが、そこまでの重要性はない。極超音速兵器レースに恐れおののくかわりに国防の本質を正しく理解すべきだ。冷戦後は対戦闘員戦が長く続いているが、米国あるいは欧州の各軍は従来型装備の大規模攻勢に対抗できるだろうか。■



本稿の著者ジリル・ライタサロ中佐はフィンランド国防大学の戦史研究の教官。本稿は著者個人の所見である。

2019年1月6日日曜日

習近平の新年あいさつ「戦闘準備引き上げ」ことばだけなのか、それとも....?

Xi orders armed forces to enhance combat readiness 
習近平が各軍の即応体制引き上げを指示

SourceXinhuanetEditorLi JiayaoTime2019-01-04
http://english.chinamil.com.cn/view/2019-01/04/content_9396346.htm

2019年1月4日に北京で開催された中央軍事委員会で訓示する習近平中国共産党総書記長兼中央軍事委員会委員長。 (Xinhua/Li Gang)

近平主席は1月4日、中国各軍に対し戦闘準備を高め、強力な軍事力整備の新基盤づくりを新たな視点で進めるよう指示した。

中国共産党中央委員会の総書記長兼中央軍事委員会(CMC)の委員長も務める習は北京のCMC会合で上記指示を与えた。
第18回人民代表会議以降の軍事面での功績を称えつつ習は国家主権の守り手としての軍が厳しい状況に耐えつつ複雑な状況に直面していると述べた。

「世界が過去一世紀中で見られなかった大きな変革期にある中でさらなる成長に向けた戦略的好機という重要な時期に中国は引き続き立っている」とし、リスクと課題の高まりに注意喚起した。
各軍は中国の置かれた安全保障と開発の潮流を正しく理解し、危険、危機、戦闘への意識付けを高くし不屈の努力で戦闘準備体制を保ち・党と人民の求めに応じて任務遂行をめざせ、と習は述べた。

.戦闘能力を唯一かつ基本基準として習はすべての作業、努力、資源を戦闘準備体制の維持に集中配分し大きな進展を模索すべしと命じた。
合わせて迅速な軍事対応と高効果の危機対処を強調し、軍部隊に共同作戦時の指揮命令能力向上、新規戦闘部隊の育成、軍事訓練を実戦環境で行えと指示した。
党と政府各省庁は中央、地方合わせ国防軍事開発で支援を求められている。
CMC副委員長として会合をとりまとめた許其亮Xu Qiliang空軍大将と同じく副委員長の張又侠Zhang Youxia陸軍大将から模範部隊10個、模範個人20名の表彰の発表があり、習含む委員会上層部が授与した。


習は2019年初のCMC指令として各軍の訓練動員命令に署名した。■


コメント 新華社配信の記事を英訳したものを日本語にしているのでどこまで伝わっているのか不安ですが、中国独特の言い回しの中にもどことなく緊張感がつたわってきます。しかし例年のあいさつとどこがちがうのかわかりません。東シナ海、南シナ海以外にもサイバー、宇宙で今年のPLAがどんな行動に出てくるのか、中央のいいぶりを末端がどう理解するのかが注目されます。中国事情に詳しい人のコメントをお願いしたいところです。冷戦時代にはソ連(ロシア)事情に詳しい専門家が多数アメリカに生まれましたが、日本では中国の軍事情勢を正しく読み取れる専門家は何人いるのでしょう。

東シナ海が今や最重要活動空域になった航空自衛隊の現状と展望をRANDが分析しています

米空軍の委託研究でRANDが航空自衛隊の現況に特化した形で南西諸島部分における中国航空活動の強化に対応している現状を分析し、今後の対応策を説明する報告書を昨年末に発表しました。以下そのダイジェストです。このブログをご覧の皆さんには周知の事実かもしれませんが、米国でも共通の認識をしてもらえるのは助かりますね。また日本の一般国民にも認知してもらいたい事実です。航空自衛隊には毎日大変な仕事ですが、ストレスに負けず精進していただき、国民も支援していきたいところです。

China's Military Activities in the East China Sea
Implications for Japan's Air Self-Defense Force
東シナ海での中国軍事活動は航空自衛隊にどんな影響を与えているか

by Edmund J. Burke, Timothy R. Heath, Jeffrey W. Hornung, Logan Ma, Lyle J. Morris, Michael S. Chase
Related Topics: Air Defense, Aviation Maintenance, China, Fighter Aircraft, Japan, Military Strategy

長年に渡る日中間のライバル関係がここにきて激しさを増しているのは両国で国力の差が縮まってきたためだ。両国間のせめぎあいは政治・経済・安全保障の各分野に及ぶが尖閣諸島を巡る対立が焦点なのは間違いない。本報告書の著者は中国が日本周辺で海空戦力をどこまで増強しているか、特に尖閣諸島近辺での動きを分析した。また中国艦船航空機の動きに対する日本の対応も分析。結論として戦闘機の数的制約により航空自衛隊が中国航空活動に十分対応できていないことがわかった。中国が戦闘機数で優位にあるため、日本は現状を維持できなくなる。著者は提言として今後発生する課題への米国と日本による対応策の道筋を示した。

主な所見
中国と日本で日本近辺ので軍用機同士の遭遇が劇的に増えている。
  • .中国軍用機の尖閣宮古両諸島近辺での飛行が増えており、中国の戦略として第一列島線を突破する飛行経路として重要視しているのがわかる
  • 活動が増加しているため日本も装備の配備調達を加速化し中国のプレゼンス増加に対応しつつ日本領空の防御に追われている。

中国の航空活動強化への対抗策として日本にとって最良の道は防衛力増強である。
  • 日本政府は島しょ部防衛で航空自衛隊の能力向上に向けた装備調達とともに防衛的な姿勢堅持を重視してきた。
  • また海上保安庁(JCG)予算を増額し尖閣諸島を意識した巡視活動を確立した。

中国の航空活動に常時対応するため薄く広がらざるを得ない航空自衛隊にさらにストレスがかかっている。
  • 運用テンポの早まりで整備保守が悪化しており、機体点検や整備の回数が増えているのが原因だ。
  • 航空自衛隊パイロットが現実状況で経験を増やすのは結構だが、日本領空侵犯が増えているためパイロット養成にも悪影響も出ており、訓練に専念できない状況が生まれている。

提言

  • 日米両国は中国軍用機が日本周辺で突如として大規模活動を展開する想定にも迅速かつ効果的に対応できるよう知見を交換しておくべきだ。
  • 両国は米軍の展開再検討に際し、日本が南西部に機材を優先配備することをあらかじめ認識すべきだ。
  • .米側からは冷戦期に状況の変化に呼応してスクランブル方式をどう変えていったかの経験を共有できる。
  • 米国は既存及び今後予定される地上配備防空装備により中国の領空侵犯に対応をある程度可能とする訓練を日本と行うべきだ。

.日本にはその他諸国とも各分野で協調して中国の領空侵犯への対抗策を模索する可能性がある。■

2019年1月5日土曜日

中国の台湾侵攻作戦準備はどこまでできているのか 


キーポイント
  • 正式海上輸送能力に加え民間輸送船を徴用すれば中国は12個師団を運べる
  • 空輸でもY-20多数が就役すれば大幅に増えるが、同時に台湾空港内の旅客機を徴用して大量空輸が可能
  • 台湾は警戒を怠れず、新型装備の配備も始まっている
  • 中国軍が橋頭堡を築かれれば台湾にとっての「悪夢」の国内戦がはじまる
  • 中国指導部は台湾武力侵攻をためらわない姿勢を示しており、2020年を一つの目安にしている
    The Next China Threat: An Invasion of Taiwan?
    Could Beijing really do it?


by Wendell Minnick
January 2, 2019  Topic: Security Region: Asia  Blog Brand: The Buzz Tags: TaiwanChinaMilitaryTechnologyXi JinpingWarTaiwan Strait

23百万人が暮らす台湾への侵攻準備がどこまで中国で進んでいるかがシンクタンクが開いた会議で中心話題だった。
ワシントンに本拠を置くプロジェクト2049研究所が主催したのが「悪夢のシナリオ:PLA侵攻の脅威と台湾の対応」と名付けられた会議でDデイマイナス45-30日から進行実施後までの状況を点検した。
プロジェクト2049会長リチャード・アーミテージ(元国務副長官)からは台湾の防衛計画部門は中国の脅威を全周囲で警戒すべきで、台湾海峡の西側だけ警戒するのでは足りないと述べた。
中国には揚陸舟艇が不足と言われるがロールオン/オフ型船舶を活用すれば台湾への上陸作戦は不可能ではないと指摘。
「台北港に電撃攻撃をかけ橋頭堡を確保する状況が考えられます。ぞっとする、不快かつ悪夢的なシナリオですが想定すべきであり対応を考えておく必要があります」(アーミテージ)
台湾海軍退役大将リチャード・チェンからは台湾が「対岸からとてつもない圧力を受けている」と述べた。

チェンは以前国防副大臣も務め、軍部は中国の侵攻の45-30日間前から警戒を始めると紹介。台湾の早期警戒が想定どおりに機能し各センサーがミサイル、機体、艦船をすべて追尾刷るのが条件だ。「三軍で総合状況が共有できるので誤算や誤解が減ります」

誤って判断すれば台湾は沿海部での侵攻部隊撃破に失敗し、「中国軍を海岸で掃討する悪夢のシナリオ」(チェン)に突入する。
退役海兵隊大将ウォーレス・「チップ」・グレグソンからは「地理条件と海峡の幅110マイルの要素」が台湾に有利とながらも「台湾に不利な状況が増えつつある」とした。

ただ台湾に有利なのは費用対効果が優れた方法で巡航ミサイル弾道ミサイルを撃破できることで、「防衛側の手段のほうが標的よりずっと安価」だとグレグソンは指摘。台湾が新型PAC-3ペイトリオット対弾道ミサイル防衛装備、同様の能力を持つ天弓 Tien Kung 装備の配備を理由に上げた。
「最高の条件で空陸海の防衛をしてもPRC(中国)は何らかの足場を台湾島のどこかに確保するだろう」(グレグソン)
そこから「悪夢」が始まる。「台湾の陸上兵力が海軍空軍の完全支援を受けて機動力を発揮し火力、近接戦で敵を撃破するのが必須です」(同上)

国際評価戦略センターのアジア軍事問題主任研究員リチャード・フィッシャーからは中国の軍事装備近代化の現況が報告された。習近平始め中国指導部は2020年を一つの区切りとして台湾侵攻を発言している。
海上輸送能力は4個師団4万名規模で戦車800両を運べるまで拡充されており、強襲揚陸艦の建造では7万トンの071型ドック型揚陸艦7隻、2-4万トンの071型ドック型ヘリコプター揚陸艦が6隻あるという。
こうした正規の輸送艦以外の船舶を徴用すれば12個師団つまり8万から12万を輸送可能だ。また自力航行可能なはしけ104千隻があり、多くがロールオン/オフ型で港湾の確保後に動員される可能性がある。
空輸能力では100トン輸送可能なY-20大型貨物機を400機生産する方針があり、ヘリコプターは1千機超で地上兵力を運べるという。
桃園国際空港を中国が確保すれば、同空港内のボーイング、エアバス旅客機を接収し中国軍の人員装備を輸送できるとフィッシャーは指摘。すべて動員すれば一日で台湾へ160万名を運び込める。
投入可能な戦闘機は2020年には1,500機を超えるはずで、成都J-10、瀋陽J-11(Su-27)やJ-16が先陣を切るだろう。
.
フィッシャーは台湾国内の「第五列」親中勢力が侵攻を支援するとも警句を鳴らしている。
台湾は侵攻を黙ってみているわけではない。侵攻を遅らす効果がある新装備配備が続いている。超音速対艦ミサイル雄風三型 Hsiung Feng 3 や空対地ミサイル萬劍 Wan Chien だ。またF-16及び国産防空戦闘機の性能改修を行いながら新型訓練戦闘機の開発を進めている。■



Wendell Minnick is an author, commentator, journalist and speaker who has spent two decades covering military and security issues in Asia, including one book on intelligence and over 1,200 articles. From 2006-2016, Minnick served as the Asia Bureau Chief for Defense News, a Washington-based defence weekly newspaper.

Image: Reuters.

2019年1月4日金曜日

新型機登場 ロシア ベリエフA-50U早期警戒管制機


Introducing Russia's New Au-50 Reconnaissance Aircraft: Here's What It Can Do
ロシアの新型A-50U偵察機は何ができるのか


by Mark Episkopos
December 29, 2018  Topic: Security Region: Europe  Blog Brand: The Buzz Tags: Russian MilitaryReconSurveillanceAircraftRadar


.シアのA-50Uは量産への移行が加速化している偵察機であると製造元のベリエフ航空機が述べている。

「12月6日にベリエフはA-50U量産機仕様の長距離レーダー監視機をさらに一機ロシア航空宇宙軍に納入した。同機は航空宇宙軍乗員が引き継ぎ運行基地へ移動した」(同社発表)

A-50Uはソ連時代の空中早期警戒指揮統制機(AEW&C)A-50の発展形で、Il-76を原型の派生型のひとつだ。A-50にはリアーナ監視レーダーが搭載され、最大10機追尾が可能だ。
A-50Uでの主要改良点はシュメル-Mレーダーの搭載だ。「A-50Uではヴェガ企業体がシュメルレーダーをソフトウェア、ハードウェア両面で性能向上させた」(同社発表)



シュメル-Mは回転式ドーム状レーダーで外観上もA-50Uの特徴となっており、「マッシュルーム機」とロシア軍内部で呼ばれる。
A-50Uの基本設計はIl-76のままでA-50とも大差ないが、メーカーはレーダードームの素材変更で軽量化し、シュメル-Mは最大650キロ先の標的追尾が可能、地上目標は300キロ先で捕捉可能と述べている。地上目標なら300個、航空機は40機を同時追尾できる。
A-50Uではデジタル化が進み、操作が簡単かつ迅速になった。その他改良点に機内レイアウト変更があり、洗面所と休憩コーナーが追加された。
最近のロシア軍用機の例に漏れず、A-50Uもシリアに2018年に姿を現した。運用テストに利用する形で北シリアの「エスカレーション回避地帯」における活動では有効活用されたのではないか。シリアには2015年に旧型A-50が投入されており、ロシア空軍は両機種の違いをリアルタイムで把握できたはずだ。
A-50Uは米空軍のボーイングE-3セントリーと機能面、設計面で類似する。輸出仕様A-50Iはイスラエル製EL/W-2090ファルコンレーダーを搭載しインドが買い上げた。中国と輸出商談が2000年代初期にあったが決裂し中国は国産のKJ-2000を完成させた。
.

ロシアが積極的な軍事装備輸出戦略を展開してきたことを考えると、A-50Uが量産段階に入る中、インドが同機の販売先として注目される可能性が大だ。

Mark Episkopos is a frequent contributor to The National Interest and serves as a research assistant at the Center for the National Interest. Mark is also a Ph.D. student in History at American University

2019年1月3日木曜日

☆新戦術、新装備>海兵隊はこうして中国の島しょ部侵攻を阻止する


M142


The U.S. Marine Corps Might Have a New Way to Sink Chinese Warships (And the F-35 Could Help)
中国艦への新攻撃方法を米海兵隊は確立できる(F-35も一助となる)

「中国水上部隊が日本やフィリピンの島しょ部に向かい進行中だとする。海兵隊ロケット砲部隊がすばやくそんな島のひとつに移動し、中国艦に発射する。その間、運んできた輸送機は近くで待機する」


by David Axe Follow @daxe on TwitterL
January 1, 2019  Topic: Security Blog Brand: The Buzz  Tags: MarinesArmyF-35MilitaryTechnologyWorldHIMARS
https://nationalinterest.org/blog/buzz/us-marine-corps-might-have-new-way-sink-chinese-warships-and-f-35-could-help-40302

海兵隊の新戦術は紛争地帯での火力の迅速展開を目ざし、西太平洋での米軍戦略に大きな意味が生まれそうだ。
2018年12月7日、海兵隊航空燃料補給飛行隊352がM142高機動ロケット砲装備 High Mobility Artillery Rocket System(HIMARS)2基をキャンプペンドルトン(カリフォーニア州)からダグウェイ射爆場(ユタ州)に移動し演習に加えさせた。
HIMARSは12トンの車両で各種ロケット砲弾を発射する。そのうち一基はKC-130J輸送機で運ばれ演習用ロケット砲弾を発射後、ふたたびKC-130Jで帰還した。
このロケット発射装置の航空機による展開はそもそも米陸軍が開発し、「HIMARS迅速展開」(HIRAIN)の名称がある。
その他新戦術や新型ロケット装備を組み合わせればHIRAINにより米軍は長距離火力を迅速展開し、敵の動きを混乱させられる。この方法を使えば米軍は西太平洋で中国を食い止めることも可能だ。
中国は日本南部からフィリピンに伸びる島しょを「第一列島線」と呼び、中国の歴史的な影響圏と主張している。中国共産党は貿易、外交さらに軍事力を使いこの地方で影響力強化を図っており、有事には各地を実力占拠する可能性がある。
そこでペンタゴンはその動きを困難にさせようとしているわけだ。空と海の戦力が米戦略の中心だが、地上兵力にも役割が期待される。トランプ政権で短期間のみ国家安全保障担当補佐官を務めたH・R・マクマスター退役陸軍大将は陸軍に「陸地中心から離れた兵力投射機能」を検討させたいと述べていた。

オバマ政権で海軍次官だったジェイニン・デイヴィッドソンは「陸軍に艦船撃沈」させようとしたと述べている。海兵隊には陸軍と同様の装備品があり同様に海上目標を攻撃できるはずだ。
中国の水上部隊が日本やフィリピン近くの遠隔島しょ部に向かっているとする。近未来の武力衝突の想定だ。海兵ロケット部隊が遠隔島しょ部に空軍や海兵隊の輸送機で迅速展開し、中国艦にロケット砲を発射する。その間、輸送機は待機中だ。「発射後すぐにミサイル部隊は別の場所に移動し次の発射命令を待てばよい」とRANDコーポレーションが2017年発表の研究報告書で述べていた。
「外縁部島しょ部分の要塞化をしながら海軍艦艇を近隣海域に展開すれば安価で強力な戦略的意味が生まれる」と海軍大学校のジェイムズ・ホームズ教授が2014年に述べている。
米陸軍はこの構想を現実的な環境で試した。2018年7月のRIMPAC演習で陸軍のHIMARS部隊は用途廃止した米海軍揚陸艦ラシーンにロケット弾5発を発射した。無人機が弾着を調整したが、発射地点は50マイル離れていた。

ただし無誘導の227ミリロケット砲弾(200ポンド弾頭)は対艦兵器として理想的ではない。
HIMARSは誘導式610ミリ陸軍戦術ミサイル装備(ATACMS)(500ポンド弾頭)一発を運用でき、射程は190マイルだ。2016年に陸軍はシーカーを装着し艦艇攻撃の精度を上げる改修を始めた。

海兵隊もHIMARS発射機で運用できる対艦専用ミサイルの導入を検討中だ。アリゾナ州での018年秋の演習ではF-35が標的データをロケット部隊に送り、命中精度を上げる効果を実証した。この際にはF-35Bが地上の金属製コンテナーを探知し、GPS座標をデータリンクでHIMARS部隊に送った。
HIMARSに新型ミサイルを導入すれば海兵隊に意味のある対艦攻撃能力が実現する。F-35を投入すれば命中精度があがることがわかった。また空中搬送で迅速展開すれば反撃を逃れる可能性が高くなり敵は所在地を突き止めるのに苦労するだろう。

David Axe edits  War Is Boring . He is the author of the new graphic novels MACHETE SQUAD and THE STAN.

M142はロッキード・マーティンの製品です。ずっと陸上自衛隊がどうしてロケット砲兵部隊をあれだけ熱心に整備するのか不思議でしたが、今や米海兵隊や陸軍が同じ着想になっているのですね。ただし、米軍は高機動かつ命中精度を上げるためのデータリンクなどシステムが大掛かりです。しかしC-130で展開できる島しょ部ってそんなにありますかね。南西諸島では石垣くらい?今後国土交通省が空港整備するとしたらこの地方でしょうね