2023年8月2日水曜日

誰も気づいていない脅威 中国の巨大クルーズ船は強襲揚陸艦に変身する。最新のクルーズ客船は10万トン超に大型化しており、高速ボート多数を備えている。

 


World's Largest Cruise Ship Docks In Southampton


クルーズ客船なのか水陸両用強襲輸送艦なのか?よくわからない...GETTY IMAGES


一昔前まで旅客船は兵員輸送船、攻撃輸送船、補助巡洋艦、さらに通商襲撃船となる軍事資産と考えられていた。1950年代から1960年代に揚陸強襲艦が就航すると、客船の軍事的有用性は消滅した。だが長く軍事資産として忘れ去られていた存在の客船が水陸両用攻撃シナリオで役に立つところまで静かに進化してきた。



 中国が客船の大量建造を始めた。民生と軍事の融合を掲げる軍部は、巨大な民生用船舶を超大型の安全保障問題に変貌させたいと切望している。

 90年代半ばからの旅客クルーズの世界的なルネッサンスにより、客船は、認識されていないとはいえ、軍事的な関連性を新たに持つに至った。過去数十年にわたり、急増する顧客の需要にコスト効率よく応えようとする競争は、巨大で複雑な船を産んだ。高速で堅牢、大量発電が可能なこれらの船舶に搭載されたテクノロジーは、一般が認識するよりずっと幅広い軍事的意義を与えている。

 これまでのクルーズ客船は予備兵員輸送船として、フォークランド諸島のような危機時のポイント・ツー・ポイントの兵員輸送程度にしか使えなかった。

 だが今日のテクノロジーにより、客船が揚陸攻撃プラットフォームとして機能する可能性が出てきた。クルーズ船技術は、軍事的に適切であるため多くの改造を必要としないところまで進化している。この種の客船は、膨大な兵力を目標に投入できる。中国の将来の客船隊がインド太平洋の各所で戦略的「クーデター」を引き起こす可能性を持つ。

 西側諸国がこの事態を自ら招いた。技術の進歩、規制の惰性、想像力の欠如が、急速に進化するデュアルユースプラットフォームの軍事的可能性の理解を制限してきた。西側諸国の長年の運用規範に逆らう中国の意欲を理解しない政策立案者と、最低コストの造船業者を求めるクルーズ業界の欲望が相まり、インド太平洋全域に新たな、そして理解不足のまま揚陸作戦の挑戦が生まれる危険性がある。


クルーズ客船は揚陸強襲揚陸艦になる

現代のクルーズ客船の軍事的意義は、各客船が搭載する救命ボートを利用し、多数を迅速に上陸できる事実にある。

 現在のクルーズ客船は、高性能で近代的な救命艇を使用し、1回で最大8000人を上陸させることができる。たとえ後方支援や支援体制が整っていなくても、数千人の兵力を奇襲上陸させれば、太平洋の多くの離島や戦略的に有用な島々の防衛を圧倒する。これらの船があれば、中国は一瞬にして「地上の事実」を変えることができる。

 台湾などでさえ、このような攻撃を跳ね返すのに苦労するだろう。中国軍が整備された港湾に足場を築いた瞬間、中国は徴用した民間フェリー船団を使って、宿営地に物資や資源を注ぎ込むだろう。

 大人数を上陸させる能力もさることながら、現代のクルーズ船は巨大で速く、沈めるのが難しい。客船1隻あたりの効率を最大限に高めよるクルーズ業界の努力の結果、クルーズ船の排水量は2009年以降2倍以上に増加しており、大型化が横ばいになる兆しはない。2024年、ロイヤル・カリビアン・インターナショナルのアイコン・オブ・ザ・シーズはフィンランドの造船所を離れる。全長約1,200フィート、総トン数25万トン超の同船はアメリカの最新空母ジェラルド・R・フォードよりも大きく、3隻建造される。

 クルーズ船産業は第二次世界大戦後50年にわたり停滞していた。しかし、ここ数十年に、クルーズ船の排水量の爆発的な伸びは、港湾インフラから海事規制まで、あらゆるものを凌駕している。クルーズ船の増加率は指数関数的だ。1939年から1972年の間、87,673トンのRMSクイーン・エリザベスが世界最大の客船だった。1996年に101,353トンのカーニバル・デスティニーに抜かれたものの、両船も巨大なアイコン・オブ・ザ・シーズの半分以下の大きさしかない。

 クルーズ船の大型化につれて、救命技術、つまり揚陸攻撃に役立たせる道具も進歩している。RMSクイーン・エリザベスの姉妹船RMSクイーン・メリーが1970年代初頭に就航を終了したが、同船は乗客145人を乗せ、約6ノットで推進できる22隻のオープン救命艇に頼っていた。現在、アイコン・オブ・ザ・シーズには17隻のメガサイズの密閉式救命ボートが搭載され、それぞれ最大450人を9~10ノットで岸まで運ぶ。この救命ボートは搭載速度も速い。それぞれの救命艇は747ジャンボジェット機より多い人を乗せるが、テストでは乗客はわずか5分21秒で乗り込めた。

 民間向けの最新型「救命艇」は通常、現行の救命規則が定める最低限の要件を満たしている。しかし、新型の救命艇には十分な柔軟性があり、より速く、より二重用途に適した艇を作ることができる。

 軍事的な影響がなくても、救命艇は進化している。クルーズ船の大型化に伴い、港湾インフラは追いつくのに苦労している。大型クルーズ船は桟橋に直接係留できないことが多く、停泊しなければならない。このインフラ不足を克服するため、クルーズ船は救命艇を「テンダーボート」に改造し、乗客を上陸させている。これらの「兼用」テンダーボートは、一般的に、救命艇よりエンジン性能が高く高速だ。ファスマーのSEL-T 15.5救命艇・テンダーのハイブリッド艇は、11ノットで230人を乗船させる。パルフィンガーマリーンの双胴船CTL 57は、220人を比較的スピーディかつ快適に上陸させることができる。

 これは氷山の一角にすぎない。実用的で沈没しにくい救命艇を強化するのは簡単で、軍事化も可能だ。速度の向上、生存性の向上、あるいは着水機能の向上は、中国の能力の範囲内だ。

 実際、現代の救命艇は、軍用上陸用舟艇の性能に匹敵し、それを凌ぐところまで来ている。アメリカのワスプ級大型強襲揚陸艦は1990年代に就役したが、上陸用舟艇は60年代初頭の遺物だ。

 ワスプ級強襲揚陸艦はそれぞれ、最大12隻の中型揚陸艇(LCM-8)または大型LCU1600実用揚陸艇2隻を搭載する。LCU1600は、約11ノットで兵員を岸に押し上げるが最大400人の兵員しか運べない。小型のLCM-8は、約150人の兵員を乗せた場合、最高速度は9ノットしか出せない。

 これら旧式の上陸用舟艇は、大型装備を上陸させることができるかもしれないが、中国が必要とするのが、大きな突撃波を1回で上陸させ、適度に整備された港に入れることだけなら、近代的なクルーズ船のテンダーや救命艇の方が、より多くの兵員を目標地点に迅速に運ぶことができる。兵員を最も迅速に上陸させることができるのは、ヘリコプターとエアクッション式のLCAC上陸用舟艇だけだ。


中国は近代的な客船の量産を目指している:

軍事化された客船に備える時間がない。

中国初の国産クルーズ船「アドラ・マジック・シティ」(Ada Modu)(総トン数13万5,500トン)は現在、海上公試中だ。中国は待ってはいない。142,000トンの2隻目のクルーズ船を建造中で、2025年には就航すると観測されている。

 西側諸国は皆、中国にクルーズ船を建造してもらおうと列をなすだろう。中国の造船部門への国家補助金を考えれば、中国はクルーズ船建造プロジェクトを、ヨーロッパで建造された同規模の客船の5分の1の価格で引き受けたと言われている。

 アドラ・マジック・シティ」は、314人乗りの救命ボートを20隻搭載する。もし中国が同船を軍事利用すると決めれば、6000人以上の兵員を一度に上陸させられる。巡航船は、中国が民間と軍事の有機的な水陸両用能力の多様な宝箱を完全に統合するために必要な、最終的な作戦上の断片の一部を提供する。

 中国客船が太平洋に広がっていく可能性が高い今、中国艦隊に新たに加わるこれらの客船の軍事的有用性を認識し、客船の軍事化を制限する行動をとるべき時が来た。今後、水陸両用攻撃演習に使用される中国の民間船舶は、正式な軍用船舶として識別され、国際民間通商から永久に排除すべきだ。

 現代のクルーズ船を見過ごすことはできない。こうした現代の攻撃型輸送船は、安全保障に重大かつ過小評価された課題を突きつけている。中国は、軍事的機能を追加したり、搭載されている救命ボートに説明のつかない「改良」を加えたり、あるいは巨大な発電能力を秘密裏に活用しようとすることで、これらの民間船舶を容易に「軍事化」できる。もし中国がこれらの民間資産を攻撃的な軍事能力に向け始めたら、発見した瞬間に公に反撃しなければならない。■


China’s New Cruise Ships Are An Overlooked Amphibious Assault Challenge

Craig HooperSenior Contributor

Jul 20, 2023,03:48pm EDT

https://www.forbes.com/sites/craighooper/2023/07/20/chinas-new-cruise-ships-are-an-overlooked-amphibious-assault-challenge/?ss=aerospace-defense&sh=d29b6965a791


2023年8月1日火曜日

主張 米国の対中戦略に日本の力は欠かせない存在だ

 National Interestはどうしちゃったんでしょう。最近はめぼしい論文が減っているようです。今回は日米関係で正論を展開していあmすが、筆者はなんと現役学部生とのことで驚きです。日本にここまで正論を展開できる学部生が何人いるのかわかりませんが、優秀な方であることは確かなようですね。


アメリカの対中戦略に力を与える日本


日米同盟は太平洋の地政学的秩序の礎であり、両国は二国間関係の強化に取り組みその地位を維持するべき時に来た



年12月、岸田文雄首相は国家安全保障会議(NSS)を発表し、2027年までに防衛費をGDPの2%まで増やし、日本を世界第3位の軍事大国とすると約束した。多くの論者は、これを中国の侵略やロシアのウクライナ侵攻への動きと見ているが、日本が意図的かつ積極的にインド太平洋地域の新たなビジョンを打ち出そうとしていることをNSSが示している。「主要な国際的アクターとして、日本は同盟国や志を同じくする国々と協力し、特にインド太平洋地域における国際関係の新たなバランスを達成する」。


この目標を追求するため、日本は韓国との貿易紛争を終結させ、防衛関係を正常化させる新しい外交姿勢を実施した。さらに、NSSは米国との協力強化を求めている:「日本は、戦略レベルにおける二国間の協調を確保しつつ、外交、防衛、経済を含むあらゆる分野において日米同盟を強化するため、米国と協調して取り組む」。


要するに、NSSは、日本がアジアで積極的なプレーヤーになることを目指し、米国との協力強化が両国の繁栄を維持する鍵であると強調している。


日本が防衛支出を増やし、防衛協力を積極的に行えば、アメリカの戦略に大きな恩恵となる。戦略国際問題研究所が最近行ったウォーゲームによれば、日本に関する楽観的なシナリオの変更はすべて、台湾防衛の成功に向けた「大きな変化」をもたらす。その結果、同論文は米国の指導者たちに「日本との軍事的・外交的関係を深めることを優先する」よう勧告した。特に、日米両軍の作戦上の連携は、「日本軍との経験を持つ参加者」から特に重要視された。しかし、日米間の戦略的協力の強化は、軍事分野に限定されるべきではない。日本は、アメリカの広範な戦略目標を達成する上で重要な役割を果たせるのだ


バイデン政権下で、中国の一帯一路構想(BRI)に対抗するアメリカの構想がG7に提案されたが、軌道に乗らなかった。この失敗の一因となった問題のひとつは、あるアナリストによれば、「政策戦略や提供メカニズムに対する理解が乏しい」ことだ。つまり、アメリカの対応は資金不足だけでなく、約束したプロジェクトを実際に実現できない支離滅裂な組織構造やビジョンにも苦しめられているのだ。


一方、日本には開発資金を提供し、外交政策目標を推進するシステムがすでにある。外務省の下部組織で政府開発援助(ODA)を代表し資金支出する国際協力機構(JICA)である。1974年に設立されたもので、中国のBRIにインスピレーションを与えたことは間違いない。開発プロジェクトに資金を提供するだけでなく、海外に人材を派遣し、開発途上国で人材を育成する。1954年以来、海外に派遣された専門家は延べ197,000人、受け入れた研修生は649,000人にのぼる。現在のアメリカの政治的現実や、ウクライナ戦争のためにヨーロッパが「壮大な新しいプロジェクト」を作る意欲に欠けているのを考えれば、新しいシステムをゼロから作るより、確立ずみの日本のシステムと協調する方が賢明だ。


アメリカの戦略のもうひとつの柱は、CHIPS法やBuild America, Buy America法といった産業政策指向の法案の成立が示すように、産業基盤の再構築だ。この課題の重要な部分は、産業部門の人材の質と量を向上させることである。製造業では人材不足が続いており、この傾向が続けば、2030年までに200万人の未就職者が発生する予想がある。バイ・アメリカン法により、特に建設業界で重要商品の国内サプライヤーを見つけるのが苦しくなっている。業界関係者によれば、ドッククレーン、トラック、ボートリフト、および同様の機器では国内メーカーが存在しないという。さらに、最近アリゾナ州に建設された台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング社(TSMC)のチップ工場は、莫大な建設費(台湾の10倍)と有資格者不足のため、「...TSMCや台湾にはほとんど利益をもたらしていない」という。


一方、日本はこれらの分野で強力な製造基盤を持つが、デザインの才能に欠け、新規企業の年間平均参入率は経済協力開発機構(OECD)で最下位である。アメリカのベンチャー・キャピタルのエコシステムが依然として世界最大で、チップ・デザインの人材需要の43%を占めているのを考えれば、人材交流や企業協力を進めるのが両国にとり最善の利益となるだろう。


すでにこれは主要産業で起こっている:日本を半導体産業の最先端に戻すべく設立された日本のラピダスは、米ハイテク大手IBMと提携し、IBMの2nmチップ設計を製造している。しかし、焦点は専門化(アメリカがチップ設計を提供し、日本が製造する)だけであってはならない。例えば、ジョー・バイデン大統領は、バイ・アメリカ法の修正案を通過させるだろう。修正案では、日本企業がエンジニアをアメリカに派遣する(その機器を製造するためのベストプラクティスを現在の企業に教える)か、アメリカに合弁会社を設立する(その機器を製造する)ことと引き換えに、アメリカが現在製造できない機器の一時的な免除を認めている。


後者は、はるかに友好的ではない条件ではあるが、以前にも行われたことがある。1980年代にトヨタがアメリカの自動車市場に急速に拡大した後、議会は日本政府との間で輸出自主規制を実施し、アメリカへの自動車輸出をアメリカ市場の22%に制限した。この措置は、日本への輸入関税の脅威が迫っていたことに加え、トヨタが米国で自動車を生産するため米国の自動車製造大手ジェネラルモーターズ(GM)と合弁会社を設立することを促し、ニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング設立につながった。その目的は、トヨタがアメリカで工場運営を学ぶ一方、GMがトヨタ生産方式を導入し品質を高める方法を学ぶことだった。このベンチャー事業は、両社にとって非常に有益だと証明された: ホワイトハウスの自動車タスクフォースによれば、GMの調達・生産システムは「世界トップクラスであり、日本の自動車メーカーのシステムと同程度に効率的」だという。もし、GM側の自暴自棄とトヨタ側の強要がミックスされた結果でこの結果が得られたのであれば、アメリカと日本の利害が明確に一致している今日、さらなる高みに到達するだろう。


文化的なレベルでは、アメリカのアナリストが日本側アナリストと対中対応で真剣に協力すれば、より効果的な中国戦略をもたらすだろう。日米は激動の歴史を共有しているため、日本の外交官は、中国が大国として台頭した結果生じた問題に関して、先手を打っていた。昨年初め、元駐米日本大使の佐々江賢一郎は、『エコノミスト』誌で次のように述べている:「私たちは米国に警告した。これは日中間の小さな区分けされた問題ではなく、この地域で大国が成長する兆しなのだ」。残念ながら当時、この警告は耳に入らなかった。東京大学のある中国専門家は、同じ記事でこう嘆いている:「15年前、私が(欧米の同僚に)中国のマイナス面を話すと、右翼的で中国嫌いの日本人学者として扱われたものだ」。


これは変えなければならない。理想を言えば、アメリカは日本を理解し、中国と協力するため、中国とほぼ同数の人員を割くべきである。日米同盟は現在の太平洋における地政学的秩序の礎石であり、その地位を維持するために両国は二国間関係の強化に取り組むべき時なのだ。■



How Japan Can Power America’s China Strategy | The National Interest

July 27, 2023  Topic: Japan 

Siddhartha Kazi is an undergraduate student studying Industrial Engineering at Texas A&M University.

Image: Shutterstock.


2023年7月31日月曜日

大型機リバティリフター、C-130水上機型改装、UAVはてはカタリナ飛行艇のリバイバルまで米国は既存基地が破壊される前提で対中戦の輸送機能確保を真剣に考えている

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米国防総省のX-プレーン・プロジェクトに参加する2社は、重量物運搬用水上機を開発し、その製造段階に向けて前進している



ジェネラル・アトミクス・エイビエーションシステムズアウロラ・フライト・サイエンスは7月27日、リバティ・リフター(90トン(20万ポンド)以上の貨物を運ぶことを目的とした、水面効果翼機wing-in-ground-effectの水上飛行機)の開発継続資金として、それぞれ約2000万ドル相当の契約を締結した。

 国防総省の秘密技術インキュベーターである国防高等研究計画局(DARPA)が競作を監督する。「計画中のリバティーリフター実証機は、(ボーイングの)C-17グローブマスターIII輸送機と同様のサイズと能力を持つ大型飛行艇になる」とDARPAは言う。

 DARPAは2022年5月にリバティリフターの取り組みを発表した。目標は、滑走路がなくても着陸・離陸が可能なヘビーリフトの実証機の製造すだ。国防総省は、地上効果を利用して離陸し、高度10,000ftに到達できる、航空機を望んでいる。

 ボーイングの子会社であるアウロラとUAVメーカーのジェネラル・アトミクスは、2月にDARPAによりプログラムの最終参加者に選ばれた。両社はこれまでにそれぞれ560万ドルと790万ドルの契約を獲得し、設計とエンジニアリング作業を開始していた。

 7月27日の契約発表により、DARPAはリバティリフター・プロジェクトに対するコミットメントを大幅に引き上げ、両社の初期提案に対するオプションを行使する。ジェネラルアトミックスは追加作業資金として2150万ドルを受け取るが、アウロラの追加分は1950万ドルである。

 DARPAは、2024年半ばにプログラムの次の段階の開始を望んでおり、実物大のリバティリフター機の詳細設計、製造、飛行実証が含まれる。

 DARPAのリバティリフタープログラム・マネージャーであるクリストファー・ケントは2月、「両チームは、フェーズ1の間、比較的広い設計空間を探索することを可能にする、明確に異なる設計アプローチをとっている」と指摘した。

 DARPAは、ジェネラル・アトミクスのチームが水上安定性と耐航性を最適化し、双胴の中翼設計を選択したことを明らかにした。

DARPAはジェネラル・アトミクスのデザインについて、「12基のターボシャフトエンジンを使った分散推進を採用している」と述べている。

 アウロラのコンセプトは、「単胴体、高翼、主推進用の8発ターボプロップで、伝統的な飛行艇により近い」とDARPAは述べている。

米国防総省がインド太平洋地域での潜在的な紛争に備えて軍備の再編成を図っているため、米軍内では水上戦闘機への関心が高まっている。

 リバティーリフターに加え、DARPAは船舶や小島から垂直離着陸が可能な自律型UAVを開発するコンペティションにも資金を提供している。この取り組みにはメーカー9社が参加している。

 米特殊作戦司令部もまた、ロッキード・マーチンのC-130ターボプロップ輸送機の水上機型の開発の可能性を探っている。同司令部は日本と提携し、新明和US-2水蒸気を運用した経験を日本から学ぼうとしている。

 フロリダに本社を置くカタリナ・エアクラフトは7月25日、海上機動機への関心に後押しされ、コンソリデーテッド飛行艇PBYカタリナの生産を再開すると発表した。同機は、第二次世界大戦中に軍用および民間旅客機として使用された。

 米国とカナダでPBYの型式証明を保有するカタリナ・エアクラフトは、エンジンとエイビオニクス更新を含む、この由緒ある飛行艇の近代化バージョンを計画している。

 もうひとつの新興企業、ロードアイランド州に拠点を置くリージェント・クラフトは、インド太平洋の海洋環境における高速ロジスティクスの潜在的なソリューションとして、国防総省に地上効果のある「シーグライダー」を売り込んでいる。リージェントはロッキード・マーチンのベンチャー・キャピタル・ファンドの資金援助を受けている。■


DARPA advances ‘Liberty Lifter’ seaplane competitors with another $40m in funding | News | Flight Global

By Ryan Finnerty29 July 2023


2023年7月30日日曜日

2021年航海中に大破した潜水艦USSコネティカットの工事状況。完工は早くて2026年。

 USS Connecticut (SSN 22) is docked for its Extended Docking Selected Restricted Availability July 12 at Puget Sound Naval Shipyard &amp; Intermediate Maintenance Facility. <em>USN</em>

USS コネチカット(SSN 22)は、ピュージェット・サウンド海軍造船所&中間整備施設で7月12日、拡張ドッキング選択された制限付きアベイラビリティのためにドッキングされている。USN


海山に衝突し大破したシーウルフ級潜水艦の修理の完了は、早くても2026年の見込みだ



海軍は、2021年10月2日南シナ海で哨戒中に海山への衝突で大破したシーウルフ級原子力高速攻撃潜水艦コネティカット(SSN-22)の最新の写真を発表した。コネチカットは現在、ワシントン州ブレマトンのピュージェット・サウンド海軍造船所で、最長2026年まで続く修理を受けている。

 2021年12月、貴重な同潜水艦は、グアムでの長い緊急停泊とサンディエゴでの再停泊を経て、浮上したまま太平洋を横断するという苦難の航海を終え、ワシントン州の母港に足早に戻ってきた。

 潜水艦の修理を複雑にしているのは、ピュージェット・サウンド海軍造船所と中間整備施設(PSNS & IMF)、およびワシントン州バンゴーにある近隣のトライデント改装施設のドライドック施設で耐震アップグレードが進行中であることだ。


USN


写真に添付された海軍のリリースにはこうある:

「作業には、構造的完全性を強化し、労働者、地域社会、環境、潜水艦の安全を確保するために、乾ドック壁内部にアンカーを設置するため穴あけが含まれる。災害軽減の取り組みでは、壊滅的な地震が発生する可能性に対処するため、従来の緊急対応計画を更新するとともに、ドライドック内の早期警報従業員通知システムを改善した。

民間企業、海軍海洋システム司令部、海軍施設工学システム司令部、およびPSNS & IMFの専門家は、海軍の将来のニーズを見据えながら、またPSNS & IMFの使命である、近代的で完全な任務遂行能力を備えた軍艦を毎回オンタイムで提供し、国家安全保障を維持することを支援するために、構造改良の計画と実施を継続する予定である」。

 USSコネチカットに関しては、画像が示すように、少なくとも目に見えるものに関しては、1年半以上前に到着した時と比べて状態は大きな変化はない。ソナードームは欠損したままだ。

 シーウルフ級は建造終了して久しいため、潜水艦の艦首、ソナー、その他の下面構造部品の大規模な修理は困難を極めるだろう。その上、これまでに建造されたのはわずか3隻で、うちの1隻は、極秘に建造されたUSSジミー・カーター(SSN-23)だ。過去には、同じクラスの退役艦のスペアパーツや全セクションを活用して、損傷を修復した事例があったが、今回はその選択肢はない。

 SSN-22は25年間運用されてきたとはいえ、貴重な資産であるため、海軍は貴重な乾ドックスペースと人員を何年も費やしても修理を進めようとしている。少なくとも2022年11月時点では、海軍の潜水艦部隊の40%近くがメンテナンス中かメンテナンス待ちの状態だった。これは、海軍の整備事業全体の修理に必要な乾ドックスペースと人員不足という、遅々として進まない危機の一面に過ぎない。さらに海軍艦艇の老朽化によって事態は悪化している。

 そのため、コネティカットの修理が最良の選択肢であることは明らかであり、同時に潜在的な敵国である中国との間で急速に広がる海軍艦隊の規模差と折り合いをつける必要がある。

 ドライドック5が再認証されたことで、SSN-22は必要とされるTLCを受けることができる。SSN-22が試練を乗り越え、どのような姿で姿を現すのか、興味深い。大規模作業がすでに計画されているため、別のアップグレードが行われる可能性もある。■


Badly Damaged Nuclear Submarine USS Connecticut Seen In New Images

YTYLER ROGOWAY|PUBLISHED JUL 13, 2023 7:26 PM EDT

THE WAR ZONE


中国は国防予算の実態を公開すべきだと米上院が超党派で法案を提出。不満が溜まっている証拠だ。

 


6月初旬、超党派の米上院議員がS.1791「中国国防費透明化法案」the China Defense Spending Transparency Actを提出した。法案は、国防情報局(DIA)長官に対し、中国の実際の国防予算について議会に公開報告書の提出を求めている。



中国の数字は信用できない

北京が公表した数字を信じる人は事実上皆無のため、これは重要なことだ。北京は現実的な数字の公表を拒否しているだけでなく、何十年もの間、実際の国防予算を党、軍、国家に分割された個別権限の陰に隠してきた。

 この多様化によって、中国の国防予算に計上されると合理的に予想される機能が、民生部門、法執行部門、南シナ海の漁業管理部門など、数え上げればきりがない。このシステムは、軍事研究開発、試験、評価、維持、運用・保守、調達、中国の膨大な国有企業の国防投入を見落としたり、過小評価したりする可能性がある。

 法案では、このハードルを説明し、克服するための広範な方法論が義務付けられている。また、軍事費の集計から退役軍人手当を除外することも求めている。これにより、米国が退職者や退役軍人のケアに支払っている独特の高コストが、中国との比較において米国の国防予算を人為的に膨らませないようにすることができる。


なぜこれが重要なのか?

メディアや活動家団体は、政治的主張をするために、中国の不完全な数字を適当に検証し、額面通り発表する傾向がある。保守的なピーター・G・ピーターソン財団の「米国は次の9カ国の合計よりも多くの軍事費を費やしている」や、左翼の政策研究所の「米国は世界の軍事費の39%を占めている」という一行で、しばしばこれを目にする。

 公式に公開されたベースライン(政策立案者向けの機密の付属文書でサポートされている)は非常に重要だ。一部議員やトーキングヘッドは、報告書の調査結果を即座に無視するはずだ。それは彼らの権利だ。しかし、DIAの専門家と仕事したことのある両党議員の大半は、なぜこの報告書が必要なのかを理解するのではないか。これは毎年必要なはずだ。


国内外の批判を克服する

法案が可決された場合、中国などから批判を浴びることは容易に予想できる。

 第一に、DIAは国防総省(DOD)の一部であり、情報機関の一部でもある。批評家たちは、国防総省の情報分析部門DIAが、国防予算の拡大を正当化するため、中国の国防支出について憂慮すべき、あるいは少なくとも誇張した見方を示すよう奨励されると主張するだろう。批評家たちは、冷戦時代の有名な「ミサイルギャップ」分析や、情報機関がソ連の軍事力を誇大評価していた前例を指摘するだろう。

 そのような会話はする価値があり、選出された指導者たちはその機会を持つべきだ。筆者はDIAの初級アナリストとして北東アジアセクションで働き始めた。筆者はDIAの方法論と職員のプロフェッショナリズムを信頼している。

 幸いにも予想される批判を軽減する強力なオプションがDIAにすでにある。情報コミュニティは、国家情報評価(National Intelligence Estimates)や情報コミュニティ評価(ICCA Assessments)のような製品についてコメントを得るため学識経験者の一団を維持している。DIAの方法論と結論について、特に公開報告書で彼らのコメントを求めることは、信頼構築に役立つだろう。

 第二に、法案はDIAに対し、中国の国防予算を米国の国防予算と比較して分析することを求めている。これは一見、理にかなっている。しかし、米国情報機関は通常、米国本土を内向きに見ることはない。唯一、FBIや財務省情報分析局など、法執行機関とのつながりがある。国防総省では、ネットアセスメント局が、敵対国の能力とわが国の能力を比較することを任務としている。

 第三に、中国、北朝鮮、ロシアのような閉鎖社会の不透明な国防費に関する報告は、科学であると同時に芸術でもある。評価は、よく考え、明確にし、計量された一連の変数に基づかなければならない。特定の費用が正当な防衛費なのか、それとも国家安全保障や外交政策に関わる支出なのかについては、合理的な人々の間でも意見が分かれる。定義が明確かつ均等に適用される限り、これは分析上の大きな問題にはならないはずである。


透明性を強調する

法案が中国の国防予算に関する報告書を米国と比較するよう求めている理由の一つとして、米国の透明性を際立たせるためだと想像ができる。米国の国防費が比較的前面に出ていると指摘し、強いシグナルを発して、分析の基礎になる方法論を強化したいのだろう。

 個人的には、中国のトレードマークである憤怒の反応が楽しみだ。以前も、議会から命じられた「中華人民共和国が関与する軍事・安全保障動向に関する議会への報告書」をDIAが発表した際、北京は米国の軍事費に関する独自の「報告書」と、米国がアジアの緊張を助長している科学的証拠と称するものを発表して反発してきた。

 上院の法案に今のところ下院の対案がないが、下院で対案が提出されることを期待したい。この法案が情報認可法に組み込まれる可能性は常にある。どのような形になるにせよ、法案は、変容しつつあるインド太平洋戦域をどのように理解するかについて、公式な基準線の確立につながる重要な超党派法案である。筆者は選挙区の下院議員に連絡を取り、下院での法案提出を要請したところだ。■


We Need a True Picture of China's Defense Spending - 19FortyFive


By

Anthony W. Holmes



Now a 19FortyFive Contributing Editor, Anthony W. Holmes was special advisor to the Assistant Secretary of Defense for Indo-Pacific Security Affairs in the Office of the Secretary of Defense from 2017-2021. He is a senior non-resident fellow at the Project 2049 Institute. He lives in Florida. You can connect with him on LinkedIn.


戦後最大の危機と日本の最新の防衛白書が現在の状況を伝える中、日本国民は無関心でいられるのでしょうか。新型イージス艦ASEVのイメージ図も公開。

いつも思いますが、米系国防関係サイトの中でUSNI Newsが日本について一番敏感に報道しているようです。米海軍と日本の切っても切れない関係も背後にあるのでしょうね



本の防衛当局は、国際社会が戦後最大の試練に直面し、新たな危機の時代に突入したと警告している。同時に「日本の防衛2023」白書は中国、ロシア、北朝鮮を日本の脅威となる国として挙げた。


今回の発表は、日本が反撃能力を保有する必要性、防衛費の増加、調達計画、軍事力の増強を求めた国家防衛戦略の最新の改定に続くもの。


白書で浜田靖一防衛相は序文で、国際社会は第二次世界大戦後最大の試練に直面しており、ロシアのウクライナ侵略を含め、世界は新たな危機の時代に入ったとの認識を述べた。「国連安全保障理事会の常任理事国が、主権国家への侵略を開始し、核兵器使用の威嚇と解釈される暴言や行動を繰り返すことで、国際法を軽視している」とある。中国は核戦力やミサイル戦力を含め、数と質の両面で急速に軍事力を強化している、と付け加えた。同時に北京は、東シナ海や南シナ海での武力による一方的な現状変更とその試みを増幅させている。白書はまた、台湾情勢を懸念材料に挙げ、中国が2022年8月4日に弾道ミサイル9発を発射し、うち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾するなど、台湾への軍事的圧力を強めていると指摘した。


記者会見で浜田防衛相は、日本政府の立場は常に、台湾情勢は対話を通じ平和的に解決されるべきだというものだと述べた。日本は外交努力を優先するが、同時に邦人の生命と生活を守るためには、日本が自力で国を守り、抑止力を高めることが不可欠、と記した。


「言い換えれば、日本を攻撃しても目的を達成できないと相手に思わせる必要がある」。12月に発表された戦略文書3点では、抑止力を高めるとともに、日本がどのように自力で防衛可能になるかが明示された。これら文書に基づき、防衛省は優先事項に重点を置く。すなわち、運用率を向上させることによって現行装備を最大限に有効活用すること、弾薬を十分に確保すること、主要防衛施設の回復力を向上させる投資を加速させること、そして反撃能力として活用できるスタンドオフ防衛能力や無人資産など、将来の防衛能力の中核分野を強化することだ。


防衛省・自衛隊がいくら先進的な装備を調達しても、「それを運用する人材がいなければ防衛力は発揮できない」。防衛力の核となるのは自衛隊員だ。隊員の生活、職場環境、待遇を改善を加速させる」と記した。近年、外交努力も防衛にとって重要性を増しているとある。浜田防衛相は、相手国多数と話し合いを行った。日本はこうした話し合いを基に、日本、イギリス、イタリアによる次世代戦闘機の共同開発など、防衛における様々な協力的取り組みを進めていく。防衛白書2023には、「激動の時代:変革の10年」と題した特集も組まれた。岸田内閣の防衛力・抑止力増強計画は、実施にかかる財政コストや、反撃能力の保有が防衛的軍事行動のみを行うという日本の方針に反するかどうかなど、日本国民に懸念をもたらした。また、日本の南西諸島にレーダーや兵器システムを駐留させ、軍事的プレゼンスを高める計画は、軍事的プレゼンスで自分たちの故郷が戦場に変わってしまうのではないかという懸念も、一部住民に再浮上した。過去10年の分析では、2012年以降、中国、ロシア、北朝鮮の現在の軍事能力と活動が増加していることが指摘されている。■


Japan Warns World Facing its Greatest Post-WWII Period of Crisis - USNI News

By: Dzirhan Mahadzir

July 28, 2023 4:56 PM



白書はまた、日本が2028年までに就役させる予定のイージスシステム搭載護衛艦(ASEV)2隻のコンセプト画像も掲載した。イメージは、ASEVがまや級護衛艦の進化版であることを示している。日本は現在、「こんごう」型4隻、「あたご」型2隻、「まや」型2隻の計8隻のイージス艦を保有しており、弾道ミサイル防衛(BMD)任務を主任務としている。ASEV2隻は、中止となったイージス・アショア・システムの代替で、また、現在の8隻のイージス駆逐艦を他任務に解放する。新たな任務には、いずも型護衛空母2隻がF-35ライトニングII戦闘機の完全運用にむけた改造を完了し、空母打撃群(CSG)として配備後の護衛任務もここに含まれる可能性がある。


正確なトン数は明らかにされていないが、ASEVが垂直発射ミサイルセル多数を搭載し、より長い海上展開期間を容易にすることを考えると、「まや」クラスの全備重量10,250トンより大きくなる予想がある。■

 

2023年7月29日土曜日

ISR: 新部隊編成でアラスカからRC-135ジョイントリベットのISR活動強化へ ロシア、北極海、北朝鮮が対象か

 


アラスカの新しい空軍分遣隊は、太平洋におけるRC-135V/Wリベット・ジョイント・スパイ機の需要増に対応する 



空軍はこれらの作戦を管理するための新部隊をアラスカに創設する。エルメンドルフ・リチャードソン統合基地から、リベット・ジョイントは、太平洋の北端とあわせ、ますます戦略的に重要になってきた北極圏地域に関する情報を収集する。 

 空軍は昨日のプレスリリースで、アラスカ南東部のアンカレジにあるエルメンドルフ・リチャードソン統合基地に、第55作戦群第1分遣隊を「最近」創設したと発表した。第55作戦群は、ネブラスカ州オファット空軍基地の第55飛行隊に属している。 

 「新しい分遣隊は...この地域でのRC-135V/Wリベット共同作戦や演習で戦略的な発進・回収地点として機能する」と空軍は述べている。 

 空軍のリベットジョイント機は、強力な多目的情報収集プラットフォームであり、各種信号と発信源を検出し、地理的位置を特定し、分類し、監視する。そのため、同機は防空レーダーや指揮統制拠点など、各種発信源に関する情報を収集し、それらの資産の能力や配置を詳述した、いわゆる「電子戦闘命令」の作成に役立つ。また、通信傍受にも利用できる。信号と電子戦のスペシャリスト、言語専門家が登場するため、収集したデータは機内で即座に処理することができる。


エルメンドルフ・リチャードソン統合基地はアラスカ方面の空軍最高司令部である第11空軍司令部と、F-22ラプター・ステルス戦闘機、E-3セントリー空中警戒管制システム(AWACS)レーダー機、C-17グローブマスターIII空輸機、C-12小型実用機を運用する第3航空団を擁している。また、アラスカ州兵航空第176飛行隊の本拠地でもあり、C-17のほか、HC-130コンバットキング救難機やHH-60ペーブホーク救難ヘリコプターが配備されている。 


 第55作戦群の新分遣隊がいつ正確に設立されたのかは不明だが、飛行追跡ソフトを使用する飛行機スポッターは、少なくとも5月以来、統合基地エルメンドルフ-リチャードソンからリベットジョイントフライトに気づいている。 

 以前は、インド太平洋地域の大部分を横断するRC-135V/W出撃の主な発進地点は、日本の嘉手納基地だった。同基地はまた、RC-135Sコブラボール、RC-135Uコンバットセント、WC-135コンスタントフェニックスなど、第55飛行隊にのその他のタイプの情報・監視・偵察(ISR)機を含む太平洋を中心とした作戦の主要拠点でもある。 

 空軍はまた、過去に他のRC-135やWC-135によるものと同様に、ジョイントリベットの限定的な運用場所としてアラスカのエイルソン空軍基地とインド洋の海軍支援施設ディエゴガルシアを使用してきた。冷戦時代、アラスカのアリューシャン列島にあったシェミヤ空軍基地(現在はエアレクソン空軍基地に改名)は、太平洋におけるRC-135の運用に頻繁に利用された。 


エルメンドルフ・リチャードソン統合基地に第55作戦群第1分遣隊が創設されたのも、リベット・ジョイントのような大型機の作戦をよりよく支援するために、2本の滑走路のうち1本を延長する「メガ・プロジェクト」を米空軍が進めている最中だ。 

「滑走路16/34は2,900フィート延長され、滑走路の長さは10,000フィートとなり、滑走路の南側のしきい値は飛行場の設計要件を満たすために400フィート北側に移動する。「滑走路16/34の現在の長さのため、特に悪天候時の大型機の飛行任務で制約になっている」。 

 滑走路延長工事を支援する米陸軍工兵隊アラスカ地区の責任者、デイモン・デラロサ米陸軍大佐は昨年、「滑走路延長工事では、1200万立方ヤード近い掘削物の山を移動させる必要がある」と述べた。「この資材はダンプトラック約80万台分に相当する。バンパーからバンパーまで駐車すれば、JBER(エルメンドルフ・リチャードソン統合基地)からテキサス州サンアントニオまで伸びる」。 


 空軍のリベットジョイントにとって、アラスカに恒久的な運用基地ができることは、運用で大きな恩恵をもたらす期待がある。 

 第55作戦群の責任者であるデレク・レイチェル空軍大佐は昨日の声明で、「新拠点は柔軟性を提供し、情報要件の増大に対応し作戦を拡大することを可能にする」と述べた。 「我々のすべてのプラットフォームは、世界規模の作戦のため常に任務を与えられている。この場所が常に利用可能で準備万端であることは、これまで以上に迅速な対応を可能にする」。 

 平時であっても、国際水域から覗き込んだり、友好的な領土の上空を飛行している間、リベットジョイントがエルメンドルフ・リチャードソン統合基地から到達できる関心領域には事欠かない。これには、ロシアの極東部や北極圏の島々にある主要な空軍基地や海軍基地も含まれる。中国北部と朝鮮半島の一部も、容易に射程内に入るだろう。 

 さらに空軍によれば、エルメンドルフ・リチャードソン統合基地の新しい分遣隊は現在、リベットジョイント作戦の支援に重点を置いているが、将来的にはコブラボール、コンバットセント、コンスタントフェニックスの航空機を含む飛行にも対応できるようになるという。これは、こうした機種でも重要な柔軟性を提供することになる。空軍はRC-135Sを3機、RC-135Uを2機保有しているが、これらはそれぞれミサイル発射や電子信号に関する情報収集に特化した構成となっている。最終的には、核・放射能情報収集を行うWC-135Rを3機保有する予定である。 


 この他にも、空軍は一般的に、特にインド太平洋地域における基地の選択肢を広げようと積極的に取り組んでいる。中国とのハイエンド戦など、実際の紛争時に、高需要で低密度のISR資産含む部隊を分散できれば、脆弱性を減らし、非常に困難なシナリオであっても、ある程度は重要な作戦を継続できるようになる。とはいえ、エルメンドルフ・リチャードソン統合基地は、大規模な紛争の初期段階において、近接する敵国にとって優先ターゲットのリストの上位に入る可能性のある、大規模で確立された施設だ。と同時に、比較的遠隔地にあることが、さらなる安全保障を提供する可能性もある。 

 米国と中国、さらに世界的なロシアとの間の地政学的摩擦は、太平洋と北極圏におけるISR資産と同様に、リベット・ジョイントの出撃の需要増加の背後にある明確な理由である。ここ数年、中国軍やロシア軍による米軍ISR飛行に対する攻撃的な反応が再燃してきた。これには、中国の戦闘機による太平洋でのRC-135の危険な迎撃も含まれる。 

 太平洋では、中国とロシア以外にも、北朝鮮が依然として懸念の種で、米軍も厳しく監視している。これらの地域には、制裁違反、違法麻薬の流入、石油や天然ガスから魚に至るまでの天然資源の権利など、国家安全保障上の問題が他にもある。あまり知られていないが、リベットジョイントを含む米軍のISR機材は、こうした不法活動の監視にしばしば採用されている。 

 リベット・ジョイントだけでなく、他のISRプラットフォームに対する需要が太平洋地域で高まる一方であることは驚くにはあたらない。エルメンドルフ・リチャードソン統合基地は、そうした情報収集のニーズを満たす重要拠点になる。 ■


RC-135 Rivet Joint Spy Flights From Alaska To Grow Thanks To New Unit

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED JUL 26, 2023 7:54 PM EDT

THE WAR ZONE