2026年5月16日土曜日

イラン戦で42機を喪失した米軍は今後の対中戦を睨み、重要な教訓を得た ― 同じ教訓は日本にも当てはまり、基地施設の防御は今後の課題だ

 

「エピック・フューリー作戦」でイランに42機を撃破された米軍が得た教訓とは

「エピック・フューリー作戦」におけるイランの報復攻撃の結果、中東で米軍が被った主要インフラの損失という瓦礫の中から、前線に展開する全部隊が学ぶべき教訓がある。米国は、防空・ミサイル防衛能力の獲得、多層的かつ多様な対ドローン装備一式の整備に、もっと投資を行うとともに、主要な資産や装備を地下に配置するための大規模な建設事業を海外含み着手しなければならない。

エピック・フューリー作戦:我々は学び、適応しなければならない

滑走路に無防備に駐機したまま、妨害を受けず作戦を遂行できる時代は終わった。しかし、国内外を問わず、米軍の基地のうち、我々の最も高性能な装備を保護するために要塞化または防護されている基地は、極めて少ないままだ。

3月、ルイジアナ州にある米軍の爆撃機基地の上空で、身元不明のドローンが数日にわたり群れをなして飛び回るという、衝撃的なセキュリティ侵害が発生したが、これに対する対応はほとんどなされなかった。バークスデール空軍基地には、B-52爆撃機や核兵器貯蔵施設、指揮統制資産が配備されている。ABCニュースによると、ドローンは1週間、毎日数時間にわたり、12~15機ずつ組織的な波状状態で飛来した。この脅威により、部隊はその場での避難を余儀なくされ、飛行ラインは閉鎖された。

バークスデール上空でのドローンの集中攻撃は、「非商用信号の特徴、長距離制御リンク、および妨害電波への耐性を示す機体」によって行われていた。これらのドローンは「侵入経路を変化させ、制限空域内で意図的な機動を行っていた」。政府内部のブリーフィングによれば、ドローンは「特注品であるように見え、信号操作に関する『高度な知識』を必要とする」ものと判断されたようだ。

ドローンは無許可侵入の初日に無力化されるべきであり、爆撃機は堅固な格納庫の下で安全に保護されるべきだった。しかし実際には、ドローンは「制限空域内での多様な侵入経路と意図的な機動」を用い、「基地内の重要施設に分散配置」される形で、ほぼ1週間にわたり、セキュリティ対応のテストを含む情報収集を行った。

この種の活動は国内外で増加の一途をたどり、軍事的効果を達成するために物理的攻撃をますます多用するようになるだろう。

最近のRAND報告書によると、中華人民共和国は「2017年から2024年にかけてミサイル部隊の質と量に多額の投資を行い……同地域の[米]空軍基地を脅かす可能性がある」と指摘している。残念ながら、イランは中国共産党に便利な手本を提供してしまったのだ。

イラン戦争が中国との戦争に与える示唆

中国が米国の基地や装備に対し何を行う可能性があるかを知る予兆として、他ならぬ中東を見ればよい。「エピック・フューリー」作戦の開始数週間で、イラン革命防衛隊(IRGC)は米国製航空機数十機を破壊した。中には、生産終了ずみの機種も含まれている。議会調査局の報告書には、「エピック・フューリー」作戦から2026年4月上旬までの航空機戦損が記載されており、その内訳は以下の通りである:

  • -F-15E ストライク・イーグル戦闘機 4機

  • -F-35A ライトニングII戦闘機 1機

  • -A-10 サンダーボルトII対地攻撃機 1機

  • -KC-135 ストラトタンカー空中給油機 7機

  • -E-3 セントリー空中早期警戒管制機(AWACS) 1機

  • -MC-130J コマンドーII特殊作戦機 2機

  • -HH-60W ジョリー・グリーンII戦闘捜索救難ヘリコプター 1機

  • -MQ-9 リーパー中高度長航続ドローン 24機

  • -MQ-4C トライトン高高度長航続無人機 1機

米国の軍事装備と基地の露出度は、イランの効果的な地下戦術と著しい対照をなしている。米国が保有する最大級かつ最重量級の爆弾を用いた執拗な爆撃の後も、情報機関はイランの地下ミサイル貯蔵・発射施設の90%が稼働中であると評価していると報じられている。イランは、制空権の欠如を補うため、堅固な地下「ミサイル都市」を保有している。これらの地下基地は猛烈な攻撃の下でも頑強に持ちこたえており、損傷した兵器を修復するための時間と空間をイランに与えている。

国防総省が最近、国内軍事基地5箇所が対ドローン実証プログラムに参加すると発表したものの、政府の対応は脅威に大きく後れを取っている。マコーネル上院議員とベネット上院議員による、ウクライナでのドローン戦から得た戦場の教訓を活用しようとする最近の超党派の取り組みは、早急に進めるべきだろう。

低コストの対ドローンシステム導入のため提供された数十億ドルの資金は不可欠だが、弾薬、燃料供給網、指揮統制の継続性を確保する拠点、予備部品といった、米国の「高価値で代替が難しく、時間的制約のある資産」を危険から遠ざけ、「地下や宇宙空間といった安全な場所」に配置するためには、さらに多くの資金を投じなければならない。

スタンフォード大学のスティーブ・ブランクによれば、地表は争奪戦が繰り広げられている空間となり、「未防御の高価値の固定民間インフラ」はすべて大きなリスクにさらされている。より平易に言えば、「長期的な見通しでは防御側が不利」ということだ。軍事資産を地下に配置することは、「戦力を保全し、機動を可能にする」ことになる。

米軍は、急速に変化する脅威に対応し、国内外の基地や装備の保護を徹底しなければならない。対ドローン対策、ミサイル防衛、そして地下防護体制の強化が、早急に必要とされている。

著者について:マッケンジー・イーグルン

マッケンジー・イーグルンは、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の上級研究員であり、防衛戦略、防衛予算、軍事準備態勢に関する研究に従事している。また、大学での定期的な客員講師を務めるほか、アレクサンダー・ハミルトン協会の顧問委員会メンバー、国家安全保障における女性リーダーシップ評議会の運営委員会メンバーも務めている。

執筆:マッケンジー・イーグルン


Military Hardware: Tanks, Bombers, Submarines and More

Iran Destroyed 42 U.S. Military Aircraft in Operation Epic Fury: Lessons Must Be Learned

By

Mackenzie Eaglen

https://nationalsecurityjournal.org/iran-destroyed-42-u-s-military-aircraft-in-operation-epic-fury-lessons-must-be-learned/



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