2026年5月14日木曜日

C-5を2050年まで、C-17を2075年まで運用しながらも後継機が生まれない米大型輸送機の不安な現状

 

C-5ギャラクシー運用は2050年まで継続するが可能率は37%と低迷中

米空軍の保有機でC-5に匹敵する能力を持つ機体は存在しないが、多額の費用をかけてまで改修を行ったのに、同機は依然として極めて気難しい機体である

The U.S. Air Force says it does not expect the last of its huge C-5M Galaxy cargo planes to be replaced by a Next-Generation Airlift (NGAL) platform until Fiscal Year 2050.

CENTCOM

空軍は、巨大なC-5Mギャラクシー輸送機の最後の機体が、次世代空輸(NGAL)プラットフォームに置き換えられるのは2050会計年度以降と見込んでいる。これは、同軍が昨年策定したC-5Mフリートの退役スケジュールよりおよそ5年遅れることになる。NGALはC-17AグローブマスターIIIの代替となる見込みだが、同機は2075年まで運用を継続する計画となっている。C-5は空軍の現行戦略空輸部隊で不可欠な存在だが、これまでの大規模な改修にもかかわらず、維持管理が困難な機体という長い歴史がある

C-5ギャラクシーの最新の退役スケジュールおよびNGALに関する短期的な計画の詳細は、空軍の2027会計年度予算要求書に記載がある。同軍は現在、C-5Mを52機保有しており、すべて旧型のB型およびC型から改修済みで、C型の最終製造年は1989年である。2050年までの運用を想定すると、最も新しい機体でも退役時に61年を経過することになる。また、空軍は最近、C-5フリートの任務遂行可能率が37%まで低下したことを明らかにした。空軍はさらに222機のC-17Aを保有しており、最後の導入は2013年である。現在、C-5もC-17も生産は終了している。

左側の米空軍C-5Mギャラクシーと、右側のC-17AグローブマスターIIIが滑走路を共有している。USAF

C-5Mは、米軍で運用中の輸送機で最大であり、世界中の輸送機の中でも最大級の機体である。C-17Aちるはるかに大きな積載量と積載容積を誇るだけでなく、機首と機尾双方から貨物や人員を同時に積み込むことができる利点も備えている。ギャラクシーは、衛星その他の宇宙関連物資を含め、特大かつ特殊な積載物を空輸する点で、米軍内で独自の能力を提供している。C-5への需要は依然高いものがあり、イランに対する現在進行中の作戦への支援、その紛争への備え、および過去数年間における中東周辺のその他の緊急事態への対応で顕著に示されている。

「空軍の戦略的方向性に基づき、C-5近代化計画の資金は、次世代空輸(NGAL)の代替案分析(AoA)および概念開発の取り組みを支援するものである」と、同軍の2027会計年度予算文書に記されている。「NGALは、2050年度(暫定)にC-5Mフリートを完全に置き換え、2013年度国防授権法(NDAA)に基づき、戦略空輸(Strat Air [sic])プログラムの最低保有基準であるC-17の223機およびC-5の52機を維持する。」

2024年、中東某所におけるC-5。USAF

空軍は、2027会計年度の「C-5近代化取り組み」予算枠を通じて、NGALのAoAおよび関連する概念開発作業用に890万ドルを要求している。これは、2027会計年度の予算のこの部分でNGAL向けに受け取った20万ドルの資金に上乗せされる。AoAプロセスは、新たな兵器システムやその他の能力に関する潜在的な選択肢を評価し、要件をさらに精緻化するための手段を提供する。

「NGALの取り組みには、主要防衛調達プログラムにおけるマイルストーンAの承認および技術成熟・リスク低減(TMRR)フェーズへの移行に備えるための、運用分析、概念開発、調達戦略の枠組みなどが含まれるが、これらに限定されない」と予算文書はさらに記している。

前述の通り、空軍は昨年、C-5Mが2040年代半ばまでに置き換えられることを想定した戦略的空輸戦略文書を発表した。

2025年11月18日付の『空輸機材更新戦略』文書は、「2027会計年度(FY27)におけるNGALの代替案分析(AoA)の加速化と、一貫した資金調達による中断のない調達プロセスがあれば、最初のNGAL機は早ければ2038会計年度(FY38)にも生産可能となる」と述べている。「NGALプログラムは2041会計年度に初期作戦能力(IOC)に達すると推定される」

「C-5M全機が退役するまで、1機のNGAL機が1機のC-5M機に置き換わる。その後、C-17A機隊は1対1の交換でNGALに置き換えられる」と、同文書は付け加えている。「機体更新期間中、世界規模の作戦遂行において、戦域間の航空輸送能力を途絶えさせないことが最優先事項である。現在の更新計画では、C-5Mは2045年まで、C-17Aは2075年まで運用可能であることが求められている。」

「NGAL計画を進め、C-5とC-17フリートの状況を統合的に把握し、次世代戦略輸送機がどのようなものであるべきかを明らかにしようとしている」と、空軍のレベッカ・ソンキス中将も、2月に開催された空軍・宇宙軍協会(AFA)の年次ウォーフェア・シンポジウムの傍らで行われた円卓会議で、本誌やその他のメディアに語っていた。「率直に言って、議論はいくら行っても足りず、また、早ければ早いほど良いと考えています。」

ソンキス中将は空軍機動司令部(AMC)の副司令官で、前任者ジョン・ラモンターニュ大将が1月に空軍副参謀総長に就任して以来、AMC暫定司令官を務めている。

前述の通り、C-5は重要な戦略空輸資産であるが、老朽化が進み、維持がますます困難になっている。ギャラクシーの運用維持は、すでに大きな課題となっている

米陸軍のAH-64アパッチ攻撃ヘリコプターがC-5の機内に収められている様子が見られ、特大の貨物を収容できる同機の能力と、その総積載能力の高さを際立たせている。USAF

「私はこの議論から1年半離れている。最後に得たデータは、米陸軍輸送司令部(TRANSCOM)ランドール・リード司令官による議会証言で、任務信頼性率が、確か46%まで低下していたと述べられていた」と、最後にAMC司令官を務めたマイケル・“ミニ”・ミニハン退役空軍大将は、2月の本誌取材で語った。「それが事実なら、依然として極めて深刻な懸念材料だ。必要な時に、重要な能力が半分以下の稼働率しか維持できない状況を容認できる分野などどこにもないだろう。だから、C-5は大きな懸念事項なのだ」

4月の下院歳出委員会での公聴会で、ケネス・S・ウィルスバック空軍参謀総長は、C-5の任務遂行可能率が37%まで低下したと議員らに伝え、こうした困難をさらに浮き彫りにした。

2月の円卓会議で、C-5が2045年まで運用可能であり続けることを期待するのは合理的かとの問いに「そうあるべきだ」とソンキス中将は答えた。

「リスクを定義してください。悪意があるわけではないが、具体的にどのリスクについて話してほしいのか?」と、これに伴うリスクについて問われると彼女は付け加えた。「旧式機を維持し続けることには財政的なリスクがある。しかし、空軍としてそれを実行できる能力があることを示してきた。C-5については、運用を継続するために多額の資金を投じてきたし、実際に運用されている。C-5が提供する能力を代替できる航空機は他にない。」

「その機体[C-5]に任務が課せられた際、確実に遂行できることは、我々が幾度となく実証ずみですので、今後も投資を続けていきます」と彼女は続けた。「しかし、望んでいるのは、古い機体にこれほどの多額資金を注ぎ込む状態から脱却し、新しい機材への道筋へ進むことです。」

特に、ソンキスがここで述べたC-5の特性を踏まえると、同機とC-17Aの共通後継機の実現可能性について疑問の声がすでに上がっている。グローブマスターIIIも今日の米国の戦略空輸部隊で不可欠かつ需要の高い構成要素だが、独自の能力を備えた全く別の航空機である。特にC-17は、優れた短距離・不整地離着陸性能を備えており、改良された滑走路がなくても、その機体サイズにしては極めて前線に近い場所まで重貨物を輸送できる。当初から、戦車他の重装甲車両を含む即戦力となる地上部隊を前線またはその近接地点の着陸地帯へ輸送し、さらに同地域へ空挺部隊を降下させることを想定して設計されている。

このC-17が巨大な砂塵の雲を巻き上げる様子をご覧ください – 乾燥湖底からの離陸

また、脅威の生態系が拡大し続けているという問題もある。空軍は、2050年までに射程1,000マイルに達する地対空ミサイルが出現すると予想しており、ステルス性を持たない機体や低速機は言うまでもなく、先進的な航空機にとってもますます大きな課題となるだろう。輸送機や空中給油機といった支援機材も、いかなる紛争においても最優先の標的となるだろう。特に、太平洋における対中戦のようなハイエンドな戦闘においては、その傾向はさらに強まる。

レイディア(Radia)は、C-17やC-5より大型で、空軍のNGAL(次世代大型輸送機)の要件を満たすべく、高い運用柔軟性を念頭に設計された新型輸送機を積極的に提案している。「ウィンドランナー」と呼ばれるこの航空機の開発は、当初、風力タービンの特大部品を輸送することに重点を置いて開始されたものであり、想定航続距離はギャラクシーやグローブマスターIIIのいずれよりも短い。全体として、ウィンドランナーは依然として非常に構想段階にあるものであり、詳細についてはこちらを参照されたい。

風力タービンを輸送するために世界最大の飛行機が建造されている

ロッキード・マーティンボーイングをはじめ、その他の企業も近年、先進的な輸送機や給油機に関する様々なコンセプトを披露しており、ステルス型やブレンド・ウィング・ボディ(BWB)設計が含まれる。BWB機は、限定的ではあるが低可視性(ステルス性)を備え、大幅な内部積載能力を提供することも可能だ。

2000年代後半から2010年代初頭にかけて、米空軍が「Speed Agile」と呼ばれるプロジェクトとして検討した、先進貨物機(または空中給油機)の設計コンセプトの風洞モデル。USAF

現在、米空軍向けに開発が進められているブレンドウィングボディ(BWB)実証機のレンダリング画像。USAF

「大容量航空機は、すでに存在し、現在開発が進められている選択肢があり、我々が迅速に能力を獲得するのに役立つと思う」と、元AMC司令官のミニハンは今年初めに本誌インタビューで述べた。「また、C-5の商用化のようなコンセプトも存在し、それらも真剣に検討すべきであり、商用基準や商用サプライチェーンを適用して、その即応性を高める必要があると思う。これら2つを組み合わせることで、米国が必要とする大量輸送能力を維持できると考えている。」

また、将来の輸送コンセプトに関する取り組みと、次世代空中給油機の潜在的な設計との間には大きな重複が見られ、空軍はこれらについても2040年代の導入を目指している。空軍が提案した2027会計年度予算案では、将来の空中給油能力に関する取り組みが、これまで「次世代空中給油システム(NGAS)」と呼ばれていたものから、「先進給油機システム(Advanced Tanker Systems)」と名付けられた新たな取り組みへ移行している。

「我々は『アドバンスト・タンカー・システムズ』と呼ばれるものへと移行している」と、空軍予算担当副次官補のフランク・ヴェルドゥゴ少将は、先月行われた同軍の最新予算要求に関するブリーフィングで述べた。「これは、単なるNGAS以上の選択肢を提供し、将来の先進給油システムがより強靭で、敵対的な環境下でも運用可能であることを確実にすることを目指している。」

これが、空軍が次世代給油機をいつ就役させることになるのか、またそれがNGALにどのような影響を与えるのかについては、現時点では不明だ。同軍の現在の空中給油計画には、今後数年でKC-46をさらに購入することが含まれており、これにより目標とする機数合計が増加することになる。旧式のKC-135は、今後数年間は引き続き運用される見込みだ。

C-5が2050会計年度まで現役を続けることになったことから、空軍の将来の空輸戦略が完全に固まっていないことが明らかになった。■

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、その署名記事は『Small Arms Review』、『Small Arms Defense Journal』、『Reuters』、『We Are the Mighty』、『Task & Purpose』など、他の出版物にも掲載されている。


C-5 Galaxies Now Slated To Keep Flying Until 2050 As Readiness Plummets To 37 Percent

Nothing in the USAF's inventory can do what a C-5 can, but even after costly upgrades, they remain extremely temperamental.

Joseph Trevithick

Published May 11, 2026 12:53 PM EDT

https://www.twz.com/air/c-5-galaxies-now-slated-to-keep-flying-until-2050-as-readiness-plummets-to-37-percent


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