2026年5月25日月曜日

もがみ級FFM9号艦なとりが海上自衛隊に就役

 Mogami-class FFM JS Natori

就役式を終え出航する「なとり」。三菱重工提供。

もがみ級フリゲート9号艦「なとり」が就役!

  • Naval News

  • 2026年5月22日公開

  • 文:高橋幸佑

菱重工業(MHI)は「なとり」の引き渡し式および「自衛艦旗掲揚式」を行った。これにより、もがみ級FFMの9番艦は海上自衛隊(JMSDF)に正式に就役した。

この行事は、オーストラリアが改良型「もがみ級」次期フリゲート艦の候補に選定したことを受け、国際的な関心が高まる中、またニュージーランドインドネシアからも関心が示される中で行われた

「なとり」は、青森県の大湊基地に新設された第5哨戒防衛群の第5哨戒防衛隊に配属された。

なとりは、によど(7番艦)およびゆいべつ(8番艦)に続き、就役当初からMk 41垂直発射システム(VLS)を搭載した3番目のもがみ級フリゲートとなった。同型艦の最初の6隻については、VLSが後日搭載される。

同艦は、日本の2022年度調達計画に基づき、2023年7月6日に起工され、2024年6月24日に進水した。「なとり」の建造費は約514億円(3億2300万ドル)であった。

30FFM CIC「もがみ級」の艦内にあるCIC(戦闘情報センター)は非常にユニークで360度見渡せる巨大な壁面、14+4基の多機能コンソール、そして大型タッチパネルテーブル2基を備えている。

自動化を重視した軍艦設計

「もがみ級」は、自動化を大きく重視し、乗員ん数を削減している点で国際的な注目を集めている。

従来の海上自衛隊駆逐艦では通常約200名の乗組員を要するが、「もがみ級」は約90名で運用される。この人員削減は、レーダー、ソナー、電子戦、戦術データを統合し、一元化されたリアルタイムの作戦状況図を提供する先進的な戦闘情報センター(CIC)で実現されている。

CICは、探知された脅威に対する交戦プロセスを、攻撃命令の発令から兵器発射に至るまで指揮する。従来の海上自衛隊の駆逐艦と比較して、もがみ級は、戦闘管理機能だけでなく、対潜戦ソナー運用や機関制御システムも統合した、大幅に再設計されたCICアーキテクチャを特徴としている。

状況認識の共有を強化するため、CICは大型ディスプレイに囲まれており、オペレーターはセンサーデータと戦術データをリアルタイムで切り替えることができる。円形レイアウトの中央にある集中指揮エリアには、艦長や当直士官を含む上級士官が配置される。

このアーキテクチャは、日本がネットワーク中心戦(NCW)へと向かう広範な転換を反映している。すなわち、各フリゲート艦を統合海上戦闘ネットワーク内の指揮・データ共有ノードと位置づけ、同クラスの無人システム能力が成熟するにつれ、UAV、UUV、USVとのリアルタイム連携の基盤を築くものである。

また、艦橋の運用要員も大幅に削減された。海上自衛隊によると、通常の艦橋運用要員は4名のみで、従来の駆逐艦の7~8名から大幅に少なくなった。

こうした設計上の選択は、自衛隊が直面する長期的な人口動態や人員確保の課題にもかかわらず、海上戦闘能力を維持する日本の決意を如実に物語っている。

仕様とシステム

同クラスの他艦と同様に、なとりはレーダー反射断面積を低減することを目的としたステルス志向の艦体設計を採用している。

2基のMAN 12V28/33D STCディーゼルエンジンと1基のロールス・ロイスMT30ガスタービンからなるディーゼル・ガスタービン複合(CODAG)推進システムを搭載し、最速30ノット超を発揮する。海上自衛隊の水上戦闘艦として初めてCODAG構成を採用した。

同艦は以下の装備を備えている:

  • BAEシステムズ製 5インチ(127mm)Mk 45 Mod 4艦砲 ×1

  • 日本製鋼製 12.7mmリモートウェポンシステム ×2

  • Mk.41 VLS(16セル)

  • レイセオン製 SeaRAM ×1

  • 17型対艦ミサイル発射機 ×2

  • 三菱電機製OPY-2多機能レーダー

  • 三菱電機製OAX-3 EO/IRセンサー

  • 日立製OQQ-11対機雷ソナー

  • NEC製OQQ-25対潜ソナー(VDS/TASS)

対機雷作戦用のUUVおよびUSVは、後日搭載が計画されている。

新型FFM計画の進展

防衛省は、現行の「もがみ級」フリゲートに代わる、大型で高性能な改良型フリゲート(日本国内では06FFMまたは新型FFMとして知られる)の調達をすでに開始している。

既存のフリゲートと比較して、新型FFMはより大型船体を備え、ミサイル搭載能力も大幅に拡大される。設計上、現行のもがみ級に搭載されている数の2倍にあたる32基のMk.41垂直発射システム(VLS)セルを搭載するほか、対空・対潜戦能力も強化される見込みである。

また、新造艦には23型艦対空誘導ミサイル(A-SAM)や、現在開発中の長距離スタンドオフ兵器の改良型12型艦対艦ミサイルが搭載される見込みである。

新型FFMで最初の2隻は2028年度に就役する予定で、計画通りに建造が進めば、12隻が2032年度までに就役する。■

高橋幸佑

高橋幸佑氏は、日本を拠点とする防衛問題のライターである。高橋氏は『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』、『ジェーンズ・ネイビー・インターナショナル』、モンチ・パブリッシングに寄稿している。高橋氏はハフポスト・ジャパンの元編集長であり、朝日新聞社およびブルームバーグの元スタッフライターでもある。高橋氏は1993年に慶應義塾大学経済学部を卒業した。朝日新聞社およびダウ・ジョーンズ社での勤務を経て、コロンビア大学ジャーナリズム・スクールおよび国際公共政策大学院(SIPA)で学び、2004年にジャーナリズム学修士号および国際関係学修士号を取得した。1993年に朝日新聞の記者として入社する前は、川崎市の姉妹都市プログラムの一環としてボルチモア経済開発公社に交換研修生として勤務し、日米間の貿易問題について調査を行った。その功績により、1988年にボルチモア市の名誉市民に選出された。


Japan Commissions Ninth Mogami-class Frigate ‘Natori’ 「なとり」

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