2026年5月12日火曜日

オーストラリアに続きニュージーランドも改もがみ級フリゲート導入を検討―作戦互換性でもがみ級、政治判断で英タイプ31。規模が小さいNZはもがみ級選定が論理的に正しい解だろう

 


Upgraded Mogami-class Frigate

改「もがみ級」フリゲートのイメージ図。三菱重工提供。

改「もがみ級」調達に感心示すニュージーランドへ日本が期待

  • Naval New

  • 2026年5月11日公開

  • 高橋幸佑

本の木原稔官房長官は5月11日、ニュージーランド海軍の次期フリゲート艦計画の候補として、改良型もがみ級フリゲートを検討する同国の決定を歓迎し、インド太平洋地域における抑止力の強化に有益であると述べた。

記者会見で木原長官は、日本において「06FFM」または「新型FFM」として知られる「改良型もがみ」をニュージーランドが導入すれば、海上自衛隊(JMSDF)、オーストラリア海軍(RAN)、ニュージーランド海軍(RNZN)間の相互運用性が大幅に向上する可能性が生まれると述べた。

2023年から2024年まで防衛大臣を務めた木原長官は次のように述べた。

「オーストラリア海軍を含む3カ国間の相互運用性の向上につながるだけでなく、相互補完性の強化にもつながる。インド太平洋地域における抑止力の強化という観点から有益である」

この発言は、ニュージーランドが次期フリゲート艦計画の最終候補として、日本の改「もがみ級」フリゲートと英国の「タイプ31」フリゲートを検討していると正式に確認したわずか数日後のことだった。

ニュージーランド海軍が運用中のフリゲートがわずか2隻なため、一見すると、競合は比較的小規模に見えるかもしれない。しかし戦略的な影響ははるかに大きくなる可能性がある。ウェリントンが最終的に改「もがみ級」フリゲートを選定すれば、日本、オーストラリア、ニュージーランドの第一線水上艦隊の中核を成すことになり、インド太平洋地域における3カ国間の海軍相互運用性を再構築すると同時に、防衛輸出国としての日本の台頭をさらに強める可能性があるからだ。

日本の新型FFMが最終候補に正式に選定された

5月7日、ニュージーランドのクリス・ペンク国防相は、次期フリゲート艦更新計画および維持管理体制に関して、ウェリントンがオーストラリア海軍(RAN)・び英国海軍双方と協議を開始したことを発表した。

「パートナー諸国との協議を優先し、オーストラリアが選定した日本の『もがみ級』フリゲートおよび英国の31型フリゲートに焦点を当てるという我々の決定は、相互運用性を確保し、効率性を活用する必要性を反映したものです」とペンク大臣は述べた。

ニュージーランド海軍(RNZN)のアンザック級フリゲート2隻——HMNZS『テ・カハ』およびHMNZS『テ・マナ』——は、それぞれ1997年と1999年に就役し、2030年代半ばに設計寿命に達すると見込まれている。ニュージーランドの「2025年防衛能力計画」の下、アンザック級フリゲートの更新は、2029年から2039年までの期間における暫定的な投資優先事項として位置付けられている。

新型FFMが注目を集める理由

日本の改「もがみ級」は、海上自衛隊の現行「もがみ級」フリゲートを強化・発展させたものである。主に三菱重工業(MHI)により開発された新型FFMは、満載排水量を約5,500トンから約6,200トンに増強している。日本政府は2024年度から2028年度にかけて12隻の建造予算を計上する予定であり、最初の2隻は2028年度に就役の見込みだ。

このフリゲートの主な利点の一つは、高度な自動化にある。約90名の乗組員で運用できる設計で、同クラスの欧米製フリゲートに比べ大幅に少人数で済むため、人員不足に直面している小規模な海軍にとって魅力的な選択肢となる。

オーストラリア向けの仕様には、ESSMブロック2ミサイルやコンスバーグ社製海軍攻撃ミサイル(NSM)の発射が可能な32セル式Mk 41垂直発射システムが搭載される見込みである。また、同艦には多機能ソナーシステム、Mk 54軽量魚雷、対機雷戦能力も統合されている。

オーストラリアは2025年8月、SEA 3000汎用フリゲート計画の下で新型FFMを選定した。キャンベラは計11隻取得を計画しており、最初の3隻は日本、残りは西オーストラリア州で建造される。1番艦は2029年の引き渡しを予定している。

オーストラリア当局は、統合リスクを低減するため「最小限の変更」というアプローチを強調しているが、オーストラリア海軍(RAN)の構成には、ESSMブロック2、NSM、Mk 54魚雷を含むオーストラリアおよび米国のシステムが依然として組み込まれる。

英国のタイプ31は強力なライバル

日本の競合相手は、バブコック社のアローヘッド140設計に基づく英国のタイプ31フリゲートである。同型艦はポーランドとインドネシアから輸出受注を獲得しており、計画に遅れが生じているものの、2027年に英国海軍で就役が予定されている。

英国はまた、ニュージーランドとの長年にわたる制度的な結びつきを通じて優位性を維持している。両国は「ファイブ・アイズ」情報共有枠組みの中で緊密に協力しており、英国海軍は成熟した維持管理ネットワークを維持している。

結果を左右するのは相互運用性か

決定的な要因は、個々のフリゲート艦の優劣ではなく、ニュージーランドがどの艦艇と最も効果的に共同運用できるかにあるかもしれない。ペンク大臣発言は、この論理を強く示唆していた。彼はまず「オーストラリアが選定した日本のもがみ級フリゲート」に言及してから、英国のタイプ31フリゲートに言及し、相互運用性と効率性を繰り返し強調した。

現行のアンザック級フリゲート自体、オーストラリアとニュージーランドが共同で開発・調達したものである。物流、訓練インフラ、整備システム、予備部品の調達体制を共有することは、小規模のニュージーランド海軍(RNZN)にとって不可欠な戦力増強要因となった。もしウェリントンが新型FFMを選定すれば、サプライチェーン、センサー、兵器、作戦計画体制を共有する「アンザック・モデル」のインド太平洋時代版が登場する可能性がある。

中国の海洋権益主張の拡大もまた、日本、オーストラリア、ニュージーランド間の防衛協力の緊密化を加速させているようだ。

2025年10月、日本メディアの報道によると、RNZNのガリン・ゴールディング海軍中将(当時海軍総司令官)が、当時の日本防衛大臣である中谷元氏と会談し、ウェリントンが「ニューFFM」に関心を示していることを伝えた。

とはいえ、日本の防衛産業には課題が残っている。東京は複雑な最前線水上戦闘艦の輸出経験が限られており、確立済みの西側防衛輸出国と比較すると、長期的な維持管理や産業参加パッケージは未検証のままである。結局のところ、ニュージーランドのフリゲート艦選定は、単なる調達決定以上になる可能性がある。先進的な艦艇の建造以外に、インド太平洋全域で長期的な戦略的防衛パートナーシップを維持する準備が日本にあるかを試す場となるかもしれない。■

高橋幸佑

高橋幸佑は、日本を拠点とする防衛問題のライターである。Janes Defence Weekly、Jane’s Navy International、Monch Publishingなどに寄稿している。元ハフポスト・ジャパン編集長、元朝日新聞およびブルームバーグのスタッフライター。高橋氏は1993年に慶應義塾大学経済学部を卒業した。朝日新聞社およびダウ・ジョーンズでの勤務を経て、コロンビア大学ジャーナリズム・スクールおよび国際公共政策大学院(SIPA)に留学し、2004年にジャーナリズム学修士号および国際関係学修士号を取得した。1993年に朝日新聞の記者として入社する前は、川崎市の姉妹都市プログラムの一環としてボルチモア経済開発公社に交換研修生として勤務し、日米間の貿易問題について調査を行った。その功績により、1988年にボルチモア市の名誉市民に選出された。


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