スキップしてメイン コンテンツに移動

米軍中東派遣規模を拡大の真意-----米にイランと開戦するつもりがある?



U.S. Military Is Sending Fighter Jets, Recon Aircraft, Engineers, and More To The Middle East (Updated) 米軍が戦闘機、偵察機、工兵隊他を中東に追加派遣(更新あり)

The deployments are in response to supposed Iranian threats and troops in the region will also see their tours extended. 派遣はイランの脅威に対抗するとして域内に展開中部隊の派遣期間延長も含む


USAF


タゴンから約1,500のを中東増派が発表されり、戦闘機、偵察観測機、ペイトリオット地対空ミサイル一個大隊、工兵隊が対象とある。ただし米軍関係者はうち600名は中東地域に派遣中であり、移動するだけだと説明している。配備は依然として曖昧な米政府発表に基づいておりイランが代理勢力と中東の米国権益への攻撃を企んでいるとの内容だ。
パトリック・シャナハン国防長官代行は増派部隊の概要を2019年5月24日に発表したが部隊の移動先に触れていない。前日にシャナハンは米国が5千名から15千名の追加派遣を検討中との報道を一蹴していた。中東地区には米軍数万名が展開中。
国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンがイランの脅威を公言したのが2019年5月6日のことで米軍はB-52H爆撃機、F-15Cイーグル戦闘機、ペイトリオット追加派遣部隊を同地域に派遣し、ニミッツ級空母USSエイブラハム・リンカン空母打撃群も移動開始した。米海軍は揚陸艦USSアーリントンも急遽行き先を変えペルシア湾へ派遣した。
「米中央軍司令部の要請で追加部隊を中東に送り防御力増強でイランの軍事脅威に対抗する。イラン勢力にはIRGC(革命防衛隊)および代理勢力が含まれる」とシャナハンは声明文を発表。「米中央軍管轄地区への増派は防衛措置であり敵対行動を食い止める狙いがある」
だが米陸軍ペイトリオット部隊の現地駐留延長は「派遣」部隊の4割に相当することに関心が集まっている。その他の追加派遣部隊も予め派遣予定だったのかはっきりせず、本国帰還部隊の交代分も含まれる。
View image on Twitter
Statement from @ActingSecDef on sending 1,500 US military personnel to Mid East region after threats from #Iran  Please note, it's really less that 1,000--per Admiral Gilday at the Pentagon--since 600 troops are extending deployment w/ the Patriot battalion already in region
長官代行の発表では1,500名とあるが、600名は派遣期間延長による措置であることに注意が必要だ。


シャナハンから派遣機材の機種で言及はなかった。今年はじめには米空軍はF-22戦闘機隊をアル・ダフラ航空基地(UAE)から撤収させかわりにF-15C及びF-35A部隊が現地入りしていた
イランが与える中東での米国並びに同盟国の権益への脅威の米政府説明は曖昧さを増しており、どこまで危急の事態があるのか疑問が増えている。ロケット弾一発が5月19日にバグダッドのグリーンゾーン米大使館近くに着弾したが、イラク当局は国内のシーア派勢力がイラン支援のもと実行したと見ている。ただし犯行を認めた勢力はなく被害も最小限にとどまっている。
さらに米国等はイランと代理勢力イエメンのフーシ勢力が原油タンカー四隻に損傷を与えたと非難を強めている。ノルウェー船籍M/V Andrea VictoryがUAE沖合で5月13日に攻撃を受けた。ただし犯行勢力を特定する証拠は乏しくイエメン勢力も犯行を認めていないが、同勢力がサウジアラビアへの攻撃を強化しているのは事実で弾道ミサイルや無人機を投入している。
ペンタゴンからの増派発表のタイミング自体に興味をそそられる。シャナハンはわずか数日前に脅威水準を下げる意向を示していた。
「脅威は高いままだが我々の仕事はイランに誤った判断をさせないこと」と記者団に5月21日に述べていた。「イランがちゃんと読み取ることを期待する。同地域では課題が多いがイランと戦火を開くことにはならない」
イランも米国との対決は望まないとしているが、必要なら防衛措置を取るとし、両陣営が追加部隊の動向で誤解する心配が増えている。今回の米軍増派にイランがどう反応するかは不明だ。
5月24日、民主党上院議員二名、ボブ・メネンデス(ニュージャージー)およびクリス・マーフィー(コネチカット)は報道陣にトランプ政権がイランの脅威を理由に軍事装備輸出規制法に緊急事態条項を適用しサウジアラビア他に議会の同意なしに輸出を急がせていると批判した。
サウジアラビアおよびアラブ首長国連邦向けの案件数点が上院で差し止めになっているのは両国がイランが支援するフーシ派とイエメン国内で戦闘を展開していること、サウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギの惨殺が尾を引いている。
本件については情報が入り次第更新していく
更新 UPDATE: 3:30pm EST—
ウォールストリート・ジャーナルがトランプ政権がイラン側と裏で接触しており外交手段での緊張緩和を図っていると報道した。米国とイランには正式な外交関係が存在しない。
As US sends more troops to Middle East and fast tracks weapons sales to Gulf allies, diplomats are working back channels to try and defuse tensions and provide an exit ramp:
2
Diplomats Launch Backchannel Talks to Defuse U.S, Iran Tensions

Diplomats Launch Backchannel Talks to Defuse U.S, Iran Tensions

更新 UPDATE: 3:55pm EST—
Military.comが匿名米政府関係者の言として今回の増派部隊の情報が詳細さを欠くのは立案作業が完了していないためとした。同関係者によれば人員の相当部分は米陸軍関係だが合計人数同地域に展開中の600名が含まれているのか不明だという。
The mission is still in the planning stages; but an official w knowledge of the op said most of the additional troops will come from the Army. The boost will also include an Air Force fighter squadron and manned and unmanned ISR aircraft >
3
More US Troops Are Deploying to the Middle East to Counter Iran

More US Troops Are Deploying to the Middle East to Counter Iran

更新 UPDATE: 4:05pm EST—
トランプ政権が緊急事態を理由にAECA手続きを省略しサウジアラビア、UAE、ヨルダン向け武器販売を急ぐ理由の説明を入手した。予想通り、イランの脅威ならびにイエメンのフーシ勢力への支援を理由としている。また域内米軍部隊への攻撃危険性という「脅威報道」も引用されている。
View image on Twitter
NEW: Trump admin cites "fundamental threat" of "Iranian malign activity" to justify end-run around Congress in arming #SaudiArabia #UAE #Jordan
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

コメント

  1. ぼたんのちから2019年5月28日 12:58

    米軍の中東追加派遣は、防衛的なもののようだ。イランと革命防衛隊(IRGC)、及び影響下にあるグループは大きな動きを今のところ示していない。表面的には双方とも緊張の激化を望んでいない。
    しかし、着火すればすぐ燃え上がる情勢であることは確かだ。しかも、それぞれの国益のために火を着けたがっている大国も複数あり、中東の当事国の思惑など簡単にすっ飛んでしまうかもしれない。そして、この非常に危険な状態は当分続く可能性が高い。
    差し当たりの鍵は、IRGCとその影響下のグループの動向と、湾岸諸国の対応と推測する。
    船舶やパイプラインの攻撃のみならず、原油や天然ガスの生産・出荷設備が攻撃されれば、損害の程度にもよるがIRGC、及び関連グループの軍事基地に反撃することになり、そうなると間違いなく紛争となり、さらに戦争に発展するかもしれない。
    米国とイランの外交交渉による緊張緩和に期待するが、落としどころが無く、米国とイラン政権双方の高飛車な姿勢では決裂しかないかもしれない。
    イラン原油輸出に対する制裁は、原油収入に大きく依存するイラン政権と経済を追い込むことになり、イランを軍事的打開へと走らせるかもしれない。イラン国内での政権に対する抗議行動も起きるであろうが、反政府組織はIRGCにより根絶やしにされており、政権崩壊に至らないだろう。
    いずれにしても危険な状況はしばらく続くことになる。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ