USAF Upgrade, Service Life Programs Point To New Roles For B-1Bs
May 14, 2019Steve Trimble | Aviation Week & Space Technology
As Retirement Nears, USAF B-1Bs Gain New Roles
退役近づくB-1BにUSAFが新使命を与えた
本来の想定とかけ離れ18年もわたり近接航空支援に投入されてきた米空軍のB-1B爆撃機がつけを払う時期が来た。
飛行中エンジン火災が1件、全機飛行停止措置が一年で二回発生し、運用部隊や機材に黄色信号が出た。
そこに国家防衛戦略が登場しB-1Bの方向性が変わる。核攻撃用に構想された大型爆撃機は今や通常兵器しか搭載できない。
ペンタゴンの長期戦略が強力な軍事力を有する敵勢力相手に切り替わった今、空軍は二十年酷使してきたB-1Bの機体やエンジンの疲労摩耗に手をうつ必要に迫られている。専門家には2036年退役予定の同機がハイエンド戦の場合に真価を発揮できるか再評価すべきとの声もある。.
とはいえ今の関心事は修理だ。2018会計年度から空軍は同機のGEエイビエーション製F101エンジン289基の耐用年数延長に乗り出しており、作業は2040年までかかる。
また構造強度の調査も開始した。一機で耐久性調査したところ今後20年にわたり滞空性を維持するには相当の修理作業が必要と判明した。「主胴体、主力付け根部分、可変翼機構、昇降舵」とジョン・エドワーズ大佐(28爆撃団司令、サウスダコタ州エルスワースAFB)が述べている。耐用年数延長プログラム(SLEP)は今年末までに開始されるという。
改修を受けたB-1Bは戦闘機部隊とリアルタイムで協同作戦の実施が可能となった。 Credit: U.S. Air Force
B-1B生産は1988年に終了しており、機体構造とエンジンの改修はこれまでで最大規模の作業となる。
統合戦闘システム(IBS)搭載のB-1B部隊が昨年戦闘に投入され米中央軍によるシリア国内のイスラム国勢力攻撃を支援した。
1980年代に空軍はB-1BにNASAのスペースシャトルと同様のロックウェル・インターナショナル(現ボーイング)製ミッションコンピュータを搭載し時代の変化に追随しようとした。
1993年に空軍はB-1Bの核兵器運用能力の撤去を决定。2006年までかかった改修で各種誘導兵器運用に必要なエイビオニクスを搭載した。オリジナルのミッションコンピュータ6基は1960年代のソフトウェア言語Jovialを使っていたが新型プロセッサー4基に交替しソフトウェアもADAコードに代わった。
IBS改修は900百万ドル近くになったがB-1Bのエイビオニクスは一新されLink 16が完全利用できるようになり機内ディスプレイもカラー表示となった。これによりB-1Bが攻撃部隊ではじめて主力の座につき、センサーや標的のデータを空軍の僚機に提供できるようになった。ここ20年ほどで空軍パイロットが当たり前に使っている機能だが空軍保有の最大の規模の機材にも導入されたわけだ。
B-1Bの投入用途が変わる中で空軍は同機の将来性の検討をせまられた。B-1B部隊は2015年以来核兵器運用を任務とするグローバル打撃軍団に配属されているが、空軍で攻撃用機材の不足が痛感される中、空軍協会のミッチェル研究所はB-1Bは通常型爆撃機ではなく戦術兵器多数を搭載した「トラック」として長距離任務に投入すべきと主張している。
「B-1は大型F-15Eにできる」とミッチェル研究所専務理事ダグ・バーキーが言う。「小規模SLEPだけ実施してB-1を引退させるのは理に合わない。まだまだ長く供用できるはずだ」■
B-2は機体全体が4万飛行時間に耐えられるのに対しB-1は各部で1万6千時間から11万時間までばらつきがあるそうで。
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