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B-52Hの「墓場」から再生2機目作業が進行中

コメントは下にあります。


A B-52H Nicknamed "Wise Guy" Becomes The Second To Ever Come Back From The Bone Yard

B-52H「ワイズガイ」が機体墓場からの再生二機目になった

The Air Force needed a replacement for another one of the bombers that crashed in Guam nearly three years ago.

空軍は三年前にグアムで墜落した機材の交替用に同機を再生する



USAF

空軍の歴史でも二例目となった。B-52Hストラトフォートレス爆撃機がデイヴィス-モンタン空軍基地(アリゾナ)の機体墓場から再生され実戦部隊に配属された。同機シリアル番号60-0034、愛称ワイズガイはルイジアナのバークスデイル空軍基地に着陸し、307爆撃航空団に編入された。同部隊は唯一の空軍予備役爆撃隊だ。ワイズガイの三年前に先例があり、グアムのアンダーセン空軍基地で炎上破損したB-52Hが復帰している。ワイズガイの復帰で同型機は76機のロシアとの軍備管理乗客で定めた上限になった。
ロバート・バージェス大佐(307爆撃航空団307運用グループ司令)がワイズガイをアリゾナからルイジアナまで2019年5月14日に空輸した。同機は尾翼にノースダコタのミノー空軍基地の固有コード「MT」をつけたままで、同機が2008年に墓場へ運ばれるまでの第五爆撃航空団のものだ。同機には今秋にもオクラホマのティンカー空軍基地で新しい塗装が施され完全整備される。

USAF
307爆撃航空団307運用グループ司令ロバート・バージェス大佐がワイズガイを2019年5月14日にバークスデイル基地に無事着陸させた

「当航空団でこの機体を再稼働できることに興奮を感じ得ない」とバージェス大佐はバークスデイル基地着陸後に報道陣に語った。「復帰できるのは空軍隊員の機体再生能力のあらわれです」
空軍は2019年4月にワイズガイは「再生中」とだけ発表したが、作業の正確な開始時期は不明だ。309航空宇宙整備再生集団 (AMARG)が墓場の管理をしており、同様の作業は前回70日で完了している。その対象B-52Hシリアル番号61-0007愛称ゴーストライダーは第二爆撃航空団に2015年2月に復帰し前年に整備中に電気系統の火災で破損した機体と交代した。

USAF
ゴーストライダー、2015年2月

新戦略軍備縮小条約(New START)でロシアに対し米国は核兵器の運用数で上限がある。米国は核三本柱の一環でB-52H76機を運用できる。ただしB-52をこれ以上運用すると別の装備を犠牲にする必要がある。
ただし軍備管理条約では非配備装備の保存が可能でワイズガイのように損失補充に使える。2019年4月15日現在で空軍はB-52H十数機をタイプ1000保存機としており、非現役機材だが早期に復帰できる状態にある。
だがタイプ1000保存機でも飛行可能にするには一定の作業が必要だ。ゴーストライダーの例では墓場でGPS受信機や航法装置がすでに他機に使われていたので別の装備を搭載する必要があった。
ゴーストライダーでは基本設定の最新版に合わせ整備作業が必要で保存中に改修作業が数回分実施されていた。ワイズガイは10年以上も保存場にあり同様の作業を受けるはずだ。
USAF
ワイズガイの機首アートには「MT」のテールコードが残り、ミノー空軍基地時代を示していた。

第五爆撃団がワイズガイを墓場に送ったのは2008年のことで同航空団の人員も同機はまだ仕事ができると感じていたのだろう。機内パネルにこんな走り書きがあった。
「AMERGへ。この冷戦の戦士60-034はアメリカの防人としてテロリストへのグローバル戦に酷使されてきた。面倒を見てやってほしい...再会の日まで」
USAF
The note on the panel inside Wise Guy.

興味を惹かれるのはワイズガイのシリアル番号にある「60」で空軍が購入した年度のことだ。B-52Hの最終号機は1962年に生産ラインを離れた。空軍は同型機の運用を2050年までは続ける意向で更に伸びる可能性もある。その一環の大幅改修としてエンジンやレーダーの換装が予定されている。
ワイズガイはそのまま消え去ることを拒み現役に復帰し今後数十年にわたり供用されそうだ。■
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com
乾燥した広い土地があっていいですね。航空自衛隊のB-747は民間払い下げで部品取りに解体されるようですが墓場に送ればいつか再生されていたかも知れませんね

コメント

  1. >>B-52Hの最終号機は1962年に生産ラインを離れた
    >>第五爆撃団がワイズガイを墓場に送ったのは2008年のことで
    >>空軍は2019年4月にワイズガイは「再生中」と

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