U.S. Warns China Over Civil Forces in South China Sea, FT Says
By Linly Lin
2019年4月29日 1:00 JST
米海軍トップが南シナ海では今後は中国沿岸警備隊や海上民兵も正規海軍部隊と同様に扱うと中国に警告を送ったとフィナンシャルタイムズが伝えている。
中国は海軍以外の艦艇を使い南シナ海での領有権主張を強める傾向を深めており、海軍、沿岸警備隊の境界線が一層曖昧になっていることから米側も対応に苦慮せざるを得なくなったと記事にある。中国は南シナ海の8割以上を自国領海と主張し周辺国と摩擦を呼んでいる。
作戦部長ジョン・リチャードソン大将はFTに対し「米海軍は力に屈せず今後も通常通り法に則った行動を世界各地で展開することをはっきりさせておく」と1月の訪中時に中国海軍の沈 金龍Shen Jinlongに伝えたと述べた。
中国沿岸警備隊の保有する大型巡視船はここ9年間で130隻に増強されているといわれ、世界最大規模になっている。海上民兵は民間人だが武装した予備部隊として漁船に乗る独特の存在だとペンタゴンは総括している。
オバマ政権時代の米側からはこうした口調は見られなかったが、両国はここにきて対立基調にある。今月始めに中国外務省報道官陆慷Lu Kangから「この地域と関係ない勢力が南シナ海で面倒を起こしてもらいたくない」との発言はUSSワスプがスカボロー礁近くで演習した直後のことだった。■
東シナ海では日本の抑止力により中国もうかつな手を出していませんといわれていますが日本の漁船も中国からいやがらせをうけているようですし、、南シナ海では完全に状況が異なり、ベトナムやフィリピンは見下され漁船などは中国が衝突などで実力排除されているようです。中国が既成のルールで動かないのであれば米側もルールを変えようというのが今回のメッセージではないでしょうか。既成事実の積み上げを図る中国としてはオバマ政権のような「ものわかりのよい」「大人の」対応が望ましいのは言うまでもありません。当然北京は今後プロパガンダを展開するでしょう。では、日本はどうするか。インド太平洋の自由航行、法の支配の原則を堂々と主張している現政権はともかく次の政権がこのままの路線を継承する保証はなく、中国様に一度恭順な態度を見せてしまえばおしまいですね。しかし尖閣あたりで怖い目をしている日本漁業関係者の安全はどうなるのでしょう。
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