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F-35A搭載の25mm砲がついに「効果あり」と判定を受けたが....CASの作戦概念が変化しており、A-10の肩代わりをライトニングで期待していいのだろうか。

 これは前進といってよいのでしょうかわかりません。A-10の神話が強すぎるために苦労しているのでしょうが、そもそもF-35をA-10の代わりに投入しようという万能機構想が間違っていると思うのですが。The War Zone記事からのご紹介です。


The F-35 Joint Program Office says the internal gun on the A variant of the Joint Strike Fighter is now effective after years of accuracy and other problems.USAF




A-10退役をめぐる議論の主要な論点となってきたF-35Aの機関砲だが、命中精度やその他の問題で長年悩まされてきた


ョイント・ストライク・ファイターのF-35Aが内蔵する25mm自動砲が効果的な武器とみなされるに至った。何年もの間、まともな射撃が不可能とされてきた。25mm砲問題は、A-10ウォートホッグに代わるF-35A地上攻撃機の計画をめぐる議論で注目されてきた論点でもある。

 F-35統合プログラム・オフィス(JPO)の広報ラス・ゲーメアは、今週初め、制式名称GAU-22/Aに関する最新情報を本誌に提供した。米軍では、F-35Aは米空軍が運用している。

 「空軍と産業界のパートナーとの協力の結果、銃が改良され、効果的であることを報告することができる」とゲーメアは声明で述べた。「さらなる改良のため、そして戦術/作戦レベルでの有効性と殺傷力を最大化するため産業界、空軍、国際的なパートナーと協力し続ける」。

 F-35Aには、毎分3,300発の発射速度を持つ4連装ガトリング砲のGAU-22/Aが1基搭載され、機体の左エンジンインテーク上部の内部マウントに設置されている。機体のステルス性を維持するため、銃口はフラッシュマウントされたドア後方に隠されている。

A 2014 briefing slide with details about the GAU-22/A and diagram showing how it is installed on the F-35A. <em>General Dynamics Ordnance and Tactical Systems</em>

A 2014 briefing slide with details about the GAU-22/A and diagram showing how it is installed on the F-35A. General Dynamics Ordnance and Tactical Systems


GAU-22/Aは、AV-8Bハリアーや、現在は引退したAC-130Uスプーキー・ガンシップに搭載の5連装GAU-12/Uの軽量派生型で、興味深いのは、現在米軍に配備されている戦術ジェット機はすべて6連装ガルティンタイプの20mm M61バルカン砲で武装していることだ。

 F-35Aが搭載するGAU-22/Aは、最大180発の弾倉から給弾する。弾倉の大きさを考えると、1回の出撃で発射可能な時間は3秒強になる。

 米海兵隊と海軍が運用するF-35Bと空母ベースのF-35Cには内蔵銃はない。これらのバージョンは、GAU-22/Aと220発の25mm弾薬を格納したGPU-9/Aガンポッドをセンターライン・ステーションに搭載し武装することができる。

 GAU-22/Aの現在の標準運用弾はPGU-48/Bで、タングステンコア構造のFAP(Frangible Armor Piercing)弾で衝撃力でを破壊するよう設計された運動弾で、貫通後に砕け散り破片となる設計だ。

 PGU-48/Bを製造するドイツの防衛関連企業ラインメタルはこの弾丸が敵航空機や装甲車両との交戦に特に適していると宣伝している。米空軍の2025会計年度の最新予算要求によると、同弾丸は高価で、1発約131ドルとある。この単価で計算すると、F-35Aの弾倉をフル装填すると23,580ドルかかることになる。

A 2014 briefing slide providing a general overview of the PGU-48/B and showing a cutaway of one of the cartridges. <em>Rheinmetall</em>

 比較のため、空軍の現在の標準的な20mm PGU-28A/B半装甲貫通高爆薬焼夷弾カートリッジは、約34ドルである。 つまり、F-35Aが代替を意図しているF-16CのM61バルカン砲の511発弾倉を充填するのには約17,000ドルですむ。

 GAU-12/Uで使用するためにすでに開発されたものを含め、高性能火薬や焼夷弾など他のタイプの25mm弾薬がGAU-22/Aで使用できるようになる可能性は常にある。PGU-48/B以外の既存および将来の弾薬の使用にどのような制限があるかは不明である。

 内蔵砲は最初から量産型F-35Aに搭載されていたものの、実際に運用できるようになったのは、2010年代半ばに開始されたブロック3Fソフトウェアパッケージがきっかけだった。2016年に行われたテストでは、内蔵式のF-35Aやポッド式のF-35B/Cで一連の初期問題が発見された。問題は、ヘルメット装着型ディスプレイ(HMD)を通じてパイロットに特定のシンボルを表示する方法に関連していた。F-35の3機種はいずれもコックピットに伝統的なヘッドアップディスプレイ(HUD)を備えておらず、代わりにパイロットのヘルメットのバイザーに直接、同じ種類の情報やそれ以上の情報を投影する。

 国防総省の運用試験評価局長室(DOT&E)が2017年に発表した報告書によると、DT(開発試験)とOT(運用試験)の両パイロットは、ヘルメット内に表示される空対地射撃のシンボルは、目標を不明瞭にするシンボルの乱雑さ、重要な情報を読み取ることの困難さ、ピッパーの安定性の組み合わせのために、現時点では運用上使用できず、潜在的に安全でないとの懸念を予備試験飛行から報告している。また、空対空戦の場合、ピッパーシンボロジーは標的機を追尾している間、非常に不安定である。「しかし、空対空ガンサイトのファンネルバージョンは、初期のテストではより安定しているように見える」

 「こうした欠陥を修正するには、ヘルメットへのシンボロジーを制御するミッションシステムソフトウェア、またはレーダーソフトウェアに変更が必要な場合がある」。プログラムは最近、飛行試験ソフトウェアの最終計画バージョンであるブロック3FR6をリリースしたにもかかわらず、2017年に発表のDOT&Eの報告書はこう付け加えていた。

 空軍は2016年にF-35Aが初期運用能力(IOC)に達したと宣言していた。

 2020年までに、F-35のソフトウェアパッケージに変更が加えられ、シンボロジー問題の解決に役立っているが、DOT&Eは、確定的な評価に達するにはさらなるテストが必要だと述べていた。ポッド銃の採用に関する問題も解決されたようだ。しかし、その時点までに、F-35AへのGAU-22/Aの内部取り付けに特有の新たな問題が浮上していた。

 「F-35Aの銃マウントを調査した結果、銃口のアライメントエラーを引き起こすミスアライメントが明らかになった。その結果、A砲の真のアライメントは不明であるため、プログラムは再ボアサイトと砲のアライメントを修正するオプションを検討している」と、2020年発表の別のDOT&E報告書は述べている。「これまでのF-35A砲のテストから、DOT&EはF-35A搭載の砲の精度は許容できないと考えている」。

 その上、銃のズレは発射中にF-35Aに物理的な損傷を与えていた。

2020年にDOT&Eが発表した報告書では、「新型のF-35Aを飛行させている部隊は、砲を使用した飛行から機体が帰還した後、砲口付近の外側のモールドラインコーティングとその下にあるチンロンガースキンに亀裂を発見した」と説明されている。「最近のF-35A新型機における銃口付近のひび割れのため、米空軍は製造ロット9以降の機体に対してのみ、銃の戦闘使用を制限している」。

 F-35統合計画室が最終的に「有効」と判断するまでに、これらの問題がいつ対処されたのかは、まったく明らかではない。F-35Aの内蔵砲の使用に関連する亀裂問題も近年再浮上しているが、武器の精度に影響を及ぼしているようには見えない。

 銃前方のブラストパネルに亀裂が2機で発生した。米議会の監視機関である政府説明責任局(GAO)は2022年報告書で、「プログラムは、亀裂が広がっておらず、パネルがまだ安全な位置にあることを確認するため、発砲後に繰り返し目視検査を行っている」と指摘した。「F-35プログラムは、暫定処置として、ファスナー穴を広げた新しいパネルと交換した。ブラストパネルは必要に応じて修理されている。ロット10機、2018年に納入された機、およびそれ以降の機は、生産時に再設計されたパネルを組み込んでいる。航空機の改修は資金調達待ちである。

 「もともと以前に納入された航空機で観察されていたが、一部の新しい機材では、内部銃の横にある再設計領域でブラストスキンの亀裂を再び経験している。このひび割れは、銃の発射時に設計よりも高い圧力がかかった結果生じたものだ」。GAOは昨年発表した別の報告書で、「プログラムはロット13の機体で亀裂を確認したが、設計が類似しているため、この問題はロット14とロット15の機体にも影響すると予想している」と述べている。「しかし、問題が発生したパネル内に異物の破片は確認されていない。プログラムは、発砲後のパネルの飛行後検査と、請負業者の現場チームによる亀裂パネルの交換によってリスクを管理している」。

 本誌はF-35 JPOに連絡を取り、この問題を軽減および/または解決する努力に関する最新情報を求めている。

 F-35Aの銃問題が最初に浮上して以来、同機が空軍のA-10を効果的に置き換えられるかについて議論の主要な論点となっている。2022年、DOT&Eは2018年から2019年にかけて実施されたF-35AとA-10Cの比較試験の最終報告書を完成させたが、そこには 「F-35Aの砲を修正する」必要性についての言及が含まれていた。本誌がこのことを知っているのは、独立系非営利団体Project on Government Oversight(POGO)が情報公開法を通じて入手し、昨年公開した報告書のコピーのおかげである。つまり、銃に関する勧告の全容は不明のままだ。この比較テストは当初から大きな議論を呼び、DOT&Eの報告書は事実上葬り去られた。

 F-35AのGAU-22/Aの弾丸180発は、最適な条件下であっても、A-10Cの伝説的に巨大な30mm GAU-8/Aアベンジャー・カノンと1,174発の弾倉とは比較にんならない。しかし、近接航空支援は、最近では精密誘導弾の採用の方がはるかに多い。それでも、状況に応じて利用できる重要なツールである。アベンジャーはまた、ウォートホッグの開発と初期配備の際に、深刻な頭痛の種を生み出したことを指摘しておく価値がある。

 空軍の立場は、F-35Aや他の航空機がA-10から近接航空支援任務を引き継ぐ能力は、精密誘導爆弾やミサイルの使用にますます重点を置くようになることと、現代の防空に対するウォートホッグの脆弱性にある、というものである。A-10の擁護者たちは、近接航空支援やその他の見過ごされがちな任務を遂行するには、A-10は依然として他に類を見ないほど適しており、さまざまな運用上の制限を緩和するための各種措置を容易に講じることができると主張している。

 空対地や空対空の状況において、総発射時間3秒強のF-35Aの銃の全体的な有用性については、確かに疑問が残る。特に空対地シナリオでは、25mm PGU-48/B弾は、精度に関係なく、高性能火薬や焼夷弾を発射するオプションがあるものと比べて、生み出す効果の点で限界がある。それでも、25mm弾は、たとえ数量に限りがあるとしても、他のすべてのアメリカ軍戦闘機に搭載されている20mm弾よりもはるかに破壊的である。

 空対空戦闘では、空軍のF-35Aは、ステルス設計やその他の先進的な能力を駆使して、内蔵銃が活躍する可能性のある近距離でのドッグファイトを避けることが期待されている。とはいえ、将来の紛争、特にハイエンドの紛争では、この種の空中戦が発生する可能性は避けられないだろう。

 全体として、何年にわたる重大な問題の後、F-35Aの搭載銃は現在、少なくともある程度機能し、F-35Aパイロットに、空中の標的に対しても地上の標的に対しても「銃に切り替える」選択肢を与えている。■


F-35A's Beleaguered 25mm Cannon Is Finally "Effective" | The War Zone

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED MAR 22, 2024 5:17 PM EDT

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