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米海軍向けスーパーホーネット最終調達が機体価格上昇で難航している---議会と海軍で異なる思惑が背景にある。ボーイングの防衛部門業績不調も一因だ

 予算が厳しい中でF-35Cに集中したい米海軍に対し、議会はF-18の追加調達という修正を課し、生産ラインの温存を図りました。そのボーイングが国防部門の実績不調もあり、機体価格を釣り上げてきたため当初の想定どおりに調達が実現しにくくなっているというストーリーをUSNI NEWS記事から御覧ください。

Sailors assigned to the “Ragin’ Bulls” of Strike Fighter Squadron (VFA) 37 prepare a Super Hornet for flight aboard USS Gearld R. Ford on Nov. 18, 2023. US Navy Photo


米海軍の最終スーパーホーネット契約、機体単価上昇で頓挫


海軍のスーパーホーネット最終ロットをめぐる交渉が、機体価格高騰のために停滞していることがUSNIニュースの取材でわかった。


海軍がボーイングから最後の20機のF/A-18 E/Fスーパーホーネットを購入する契約が行き詰まっている。

 海軍は、ボーイングと議会が追加したスーパーホーネット20機の契約交渉を続けている。海軍航空システム司令部のF/A-18およびEA-18Gオフィスのプログラム・マネージャー、マイケル・バークス少佐は、USNIニュースに「進行中の契約交渉について議論することはできない」と述べた。

 以前の会計年度では、議会は約11億5000万ドルを計上・承認しており、海軍の1機あたり5570万ドルという見積もりと合わせると、20機のスーパーホーネットを購入できることになる。

 「我々は、戦闘機の即応性を確保しつつ、米海軍の顧客を支援することに全力を尽くしている」。ボーイング広報は、USNI Newsに電子メールでこう語った。

 しかし、ボーイングの見積もりはより高額になっており、F-35Cの価格に近づいている、とUSNI Newsは理解している。ロッキード・マーチンとの最新のロット15から17までの契約では、F-35Cのコストは約1億210万ドルであると、今年初めにBreaking Defenseが報じている。

 数年前、海軍はスーパーホーネットの生産ラインを早期に終了させ、その資金を次世代航空支配プログラムの開発やその他の航空ニーズに回すことを求めた。しかし議会は、F-35ライトニングII統合打撃戦闘機プログラムに関するこれまでの問題を懸念し、2022会計年度と2023会計年度で連続してスーパーホーネットを追加した。

 「契約は20機分だった。契約の最終決定に時間がかかったため、20機にはならないだろう」。と、下院軍事委員会の副委員長で戦術空陸軍小委員会委員長のロブ・ウィットマン下院議員(共、ヴァージニア州選出)は今月初め、米海軍協会の国防フォーラム・ワシントンで語った。

 交渉の行き詰まりは、ボーイングの防衛事業が苦戦を強いられていることに起因する。10月のロイター報道によると、防衛部門の2023年の損失は、2014年から2021年までのいずれも上回っている。

 今週のUSNIニュースとのインタビューで、ウィットマンは、海軍とボーイングは技術データパッケージをめぐる交渉で前進したが、航空機の高コストが依然として問題であると述べた。

 「インフレ圧力があったことは知っている。国防総省全体がそうだった。そのため、最終的な購入契約では20機未満という数字になる」とウィットマンはUSNIニュースに語った。

 「交渉が長引けば長引くほど、問題が大きくなる」と彼は交渉について語った。

 目標は、2022年度に12機、2023年度に8機、合計20機のスーパーホーネットを2025年に納入することだったが、現在も契約交渉が続いているため、ウィットマンはそれが達成できない可能性が高いと述べた。

 数年前、海軍関係者は、スーパーホーネットの存続可能性と、2050年代までの将来の脅威に対して、老朽化した同機が耐えられるかどうかを疑問視した。

 第4世代のスーパーホーネットは、70年代のマクドネル・ダグラスF/A-18ホーネットの設計をベースにしている。海軍が2021年度以降にスーパーホーネットのラインを終了させようとしたとき、議員たちは新技術を追求するため同機の生産ラインを終了させることを懸念した。

 もし海軍がスーパーホーネットの代わりにF-35Cを購入したい場合、海軍は議会に資金の再計画を要請する必要がある、とウィットマンは言う。当時はF-35Cの製造が十分に進まなかったため、議員たちはスーパーホーネットを追加したが、ウィットマン議員は状況が変わった可能性を認めた。■


Navy’s Last Super Hornet Contract Stalled Due to Rising Air Frame Costs - USNI News

MALLORY SHELBOURNE

DECEMBER 19, 2023 2:34 PM - UPDATED: DECEMBER 21, 2023 12:38 AM


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