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今週の中国・ロシア海軍艦艇の日本周辺での動き(統合幕僚監部発表より)

 いつも思うのですが、日本のメディアはこうした日本周辺での「潜在敵国」の海軍空軍力の動向を報道するのにためらいがあるのでしょうか。毎回報道しても読者が飽きる、と思っているのか、そもそもこうしたニュースに報道価値がないと「報道しない自由」を行使しているのでしょうか。USNI Newsがそれを補っているのですが、日本人として情けない限りです。


Chinese warships underway on March 18, 2024. Japan MoD Photo



衛省統合幕僚監部(JSO)が、今週の人民解放軍海軍(PLAN)の艦艇複数が日本付近を航行している様子を明らかにした。

 金曜日、JSOは、同日午前5時、PLANの調査艦Chen Jingrun (26)が、東シナ海の尖閣諸島で、日本が領有し、中国と台湾がともに領有権を主張している魚釣島の西43マイルを南下しているのを目撃したと発表した。その後、台湾東海岸から67マイル東にある与那国島と西表島の間を南東に航行し、フィリピン海に入った。海上自衛隊の駆逐艦「とね」(DE-234)と沖縄の那覇基地を拠点とする第5航空団のP-3Cオライオン哨戒機(MPA)が、PLAN調査艦を追跡したと発表した。

 月曜日、JSOはPLAN艦艇の動きに関しリリースを2点発表した。最初のリリースでは、3月3日から14日にかけて、PLANフリゲート艦CNS Zhoushan (529)とCNS Jingzhou (532)が、石垣島の南111マイルから宮古島の南東130マイルの海域を巡航していたと述べている。その後、3月15日午後5時、フリゲート艦二隻は台湾と与那国島の間を航行し、魚釣島の西49マイルの海域を航行したという。リリースによると、2隻のPLANフリゲート艦は3月2日に宮古海峡を南下し、とねはPLANフリゲート艦の監視を海上自衛隊第5航空団のP-3CオライオンMPAと行った。

 2回目の発表によると、土曜日午前8時、PLANフリゲートCNS Daqing (576)とCNS Kekexilihu (903)が対馬の南西62マイルを北東に航行するのを目撃され、対馬海峡を北東に航行し、日本海に入った。その後、午後6時、PLAN駆逐艦CNS Huainan (123)は、対馬の南西74マイルの海域を北東に航行するのを目撃され、土曜日から日曜日にかけ、対馬海峡を北東に航行し、日本海に入った。掃海艇JS「とよしま」(MSC-685)、高速攻撃艇JS「しらたか」(PG-829)、そして厚木基地に拠点を置く第4航空団のP-1 MPAがPLAN艦船を監視した。

 これに先立つ3月15日午前3時、PLANの東ディアオ級監視船「金星」(799)が対馬の南西68マイルを北東に航行するのを目撃し、その後、対馬海峡を通過し日本海に入ったとのリリースをJSOが発表した。リリースによると、「しらたか」がPLANの艦船を追跡した。

 JSOはまた、木曜日に、ロシア海軍のコルベットRFS Gremyashchiy (337)が火曜日の正午に大島の南西24マイルの海域を東に航行するのを目撃され、その後津軽海峡を通過し太平洋に入ったと報告した。掃海艇「えのしま」(MSC-604)と第2航空団のP-3CオライオンMPAがコルベットを監視したと発表した。

 その他の動きとして、海上自衛隊は火曜日、日本海で米海軍と相互補給演習(ILEX)を実施し、海上自衛隊の給油艦「はまな」(AOE-424)が米海軍駆逐艦「ホッパー」(DDG-70)へ補給したと発表した。リリースによると、ILEXは日本の2023年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)で47回目の二国間演習であった。海上自衛隊のソーシャルメディアX投稿によると、2024年で初のILEX演習となった。■


Chinese Warships, Aircraft Operate Near Japan, Taiwan - USNI News

DZIRHAN MAHADZIR

MARCH 22, 2024 5:11 PM


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