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デル・トロ海軍長官が韓国大手造船会社に米国進出を呼びかける

 Breaking Defense 記事からのご紹介です。

240227-N-JG078-7342US Navy Secretary Carlos Del Toro walks with officials from HD Hyundai Heavy Industries. (Photo courtesy of US Navy.)


カルロス・デル・トロ海軍長官は公の場で、米国内で事業展開する外国造船会社向けの補助金の可能性を頻繁に言及している。


ルロス・デル・トロ海軍長官は韓国を訪問し、同国の大手造船会社2社に対し、米国内に拠点を構える可能性を売り込んだ。

 デル・トロの事務所からの声明によれば、海軍長官は、韓国の大手造船会社2社に、アメリカ国内への進出の可能性を売り込んだという。各造船会社の首脳が、米国に子会社を設立し、造船所に投資することに強い関心を示してくれたことに、非常に満足している」と、デル・トロ長官は水曜日夜に発表した声明の中で述べた。

 今回の訪韓で、長官はハンファ海洋とHD現代重工業両社の幹部と会談し、造船所施設を視察した。声明によれば、話し合いの中心は「米国における総合的な商業造船および海軍造船施設への韓国からの投資を誘致すること」だった。

 今回の訪韓は、9月に打ち出した同長官の「新たな海洋国家戦略」構想の一環として、同盟国の造船業者を誘致し、米国内に造船所を設立することで米国の防衛産業基盤にへの投資に焦点を当てている。

 デル・トロは最近、水上海軍協会やウェストのような公のイベントの場で、彼と運輸長官が持つ、商業船舶と軍用船舶の二重利用が可能な船舶であれば特定の造船業者に補助金を出すことができるという、めったに使われない権限について言及した。

 「もし、ある船舶が、軍事利用と軍事目的の二重用途を持つ商用船舶で、ここアメリカでは1億ドルかかるが、海外なら8000万ドルかかるとしたら、我々は、ここアメリカの造船会社に2000万ドルの補助金を出し、海外ではなく、ここアメリカでその船舶を建造させることができる」と、記者団に語った。

 デル・トロの新たな声明は、こうした当局の存在に再び言及し、アメリカ各地に点在する、空きはあるが無傷の造船所を引き合いに出し、「デュアルユースの建設施設として再開発の機が熟している」と述べた。

 韓国の2大造船会社であるハンファとHDヒュンダイは、以前から北米進出に関心を示していた。Naval Newsによると、両社の代表は2023年11月、韓国政府高官とともに米国の主要造船所を視察した。

 デル・トロの訪問報道に反応したリンクトインへの短い投稿で、HDヒュンダイは、"我々は、韓国海軍とフィリピン海軍の発展だけでなく、米海軍艦隊の発展にも貢献する造船会社になる "と書いた。

 米国には大小の造船会社数十社が点在しているが、海軍は艦隊の建造を一握りの大手プライム企業に大きく依存している。そのうちの2社、オースタルUSAとフィンカンティエリ・マリネット・マリーンは、それぞれオーストラリアとイタリアに本社を置く外資系企業の子会社だ。

 「今週の韓国での造船所訪問で直接見たように、ハンファと現代はグローバルな業界標準を打ち立てている。「両社の専門知識、技術、そして最先端のベストプラクティスがアメリカの地で実現することを思うと、これほど楽しみなことはありません。世界の造船事業の世界的リーダーである両社は、新鮮な競争力、名高い革新性、比類のない産業能力で、米国の造船市場を活気づける態勢を整えている」と述べた。■


In South Korea, Del Toro courts major shipbuilders to set up shop in US

By   JUSTIN KATZ

on February 29, 2024 at 11:16 AM




コメント

  1. ぼたんのちから2024年3月2日 0:24

    まさしく米海軍は「貧すれば窮する」状態にあるのかもしれない。長期展望が必要な米国内への投資を僅かな補助金で釣ろうなどという考えはお粗末すぎる。それに韓国の造船会社は資金に余裕が無いだろう。
    それだけ米海軍の艦船不足は、深刻な状態にあるのだろう。また、造船関係の技術者や職人不足も絶望的なのかもしれない。
    最良の方策は、海外で船体を作り、米国で艤装することだ。これならいくらでも建造できるし、今年からでも、増産も可能だ。おそらく年2隻/1社当たり可能だろう。
    米海軍は、もっと足が地に着いた考え方が先ず必要だろう。

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