2021年10月10日日曜日

AC-130Jに高出力レーザー兵器を搭載し、敵に気づかれないステルス空中攻撃手段が実現する。

 下の想像図では赤い光線を意図的に描いていますが、無色の光線となれば、攻撃される側からは不気味としか言いようがありませんね。有効射程がどこまで本当にあるのかわかりませんが、新たな攻撃手段が着々と実用に向かっているということでしょうか。


Artist rendition


10月7日ロッキード・マーティンは米空軍向けに空中高エナジーレーザー(AHEL)の納入を開始し、AC-130Jゴーストライダーガンシップで実施試験を来年中に開始すると発表した。



「当社の技術は今すぐにも実地運用可能だ」とロッキード・マーティン高性能製造ソリューションズ副社長リック・コーダロが述べている。「米空軍のレーザー兵器システム開発で大きな一歩となり、当社と空軍の協業関係の成功を物語るものだ」


今回の60キロワット出力レーザー兵器ではゴーストライダー機に搭載した150mm火砲の破壊力は生まれないが、従来なかった効果を生む。AHELは全く気付かれないまま、遠距離から敵標的を攻撃できるからだ。


ゴーストライダーは30mm機関砲弾からAGM-114ヘルファイヤーミサイルまで各種の攻撃手段を搭載するが、いずれも発射後に機体位置を知られずにはできない。だがAHELを使うと、60キロワットと特段強力ではないものの、敵は発射位置を探知できない。音もなく、ビームも視認できないまま数マイル先から標的を焦がし、発火させ、あるいは敵の弾薬を爆発させられるが、敵には原因がわからないはずだ。


米空軍航空兵装センターのジョン・コーリー作成の発表資料ではAHELによりミッション実行しながら関係を否認できるようになる。言い換えるとこの兵器を使用しても米軍の関与を疑わせないことになる。グレイゾーンの軍事行動という今日的課題で極めて重宝される機能だ。




空軍ではAHELによる敵標的撃破効果を「調整可能」とし、つまりビームの威力を絞り、車両のタイヤを溶かすことから、通信アンテナを使用不能にするまで調整可能で、いずれも爆発を伴わない。


その他の場合ではAHELを使い敵陣地内で発火させることで貯蔵品を引火させる、あるいは重要装備を使用不能にすることが想定される。いずれも防衛側の注意をひかずに実行できる。


空軍はAHEL実弾演習を来年に開始する準備に入っている。■


Air Force takes delivery of 'stealthy' laser weapon for Ghostrider gunships

Alex Hollings | October 8, 2021


2021年10月9日土曜日

USSコネティカットがグアム入港。米海軍は引き続き調査中とする一方、中国が猛烈な非難を表明中。

 Seawolf-class fast-attack submarine USS Connecticut

USSコネティカットが2016年12月に整備後にピュージェットサウンド海軍工廠から海上公試に出港した。 (Thiep Van Nguyen II/U.S. Navy via AP)



シナ海で正体不明の水中物体と衝突した米原子力潜水艦USSコネティカットがグアムに到着したと米海軍は10月8日公表した。


衝突時の状況や被害の程度に関し詳細情報が入手できないが、中国外務省が今回の事態に「深刻な懸念」を表明している。


「当事者の米国は事故の詳細を明らかにすべきで、発生地点、航行の目的、その他事故の詳細情報として何と衝突したのか、付近の海洋環境へ影響が出ていないのかなど公表すべきだ」(中国外務省報道官趙立堅)


事故発生は10月2日で、米太平洋艦隊から公表されたのが10月7日で艦の原子力推進系に損傷はないものの、何と衝突したのか判明していないとあった。発生場所についても同様だったが別の関係者から南シナ海だとの発言があった。


中国は南シナ海の主権を主張しており、米国や同盟国はこれを認めていない。南シナ海が米中の対立で多くを占めており、台湾も広くここに含まれる。


米潜水艦が南シナ海で水中衝突したとは尋常ではなく、海軍は調査中としているが、乗組員11名が負傷したとし、中程度から軽傷だったという。


コネティカットの母港はワシントン州ブレマートンでシーウルフ級攻撃型潜水艦の一隻。乗組員は140名。


これに対し中国外務省報道官趙立堅は今回の事故により「域内の平和安定に対する深刻な脅威と大きなリスク」を米海軍が南シナ海で引き起こしていることを露呈したとし、米国が中国の戦略的な同海域での主張に対抗していると指摘した。また米国が情報公表を遅らせていることを非難し、あわせてオーストラリアへ原子力潜水艦を提供する先月の取り決めは中国の軍事力経済力の高まりに対抗する一環だとした。


「米側は古色蒼然たる冷戦思考、ゼロサム思考、近視眼的地政学構想を捨て、域内の平和安定を弱めかねない誤った方法論を放棄すべきだ」(趙報道官)■


Damaged US Sub in Port After Collision in South China Sea

8 Oct 2021

Associated Press | By Robert Burn


台湾に一年以上前から米特殊部隊が展開していた。中国への抑止効果が生まれている。一方で米中両国の公式チャンネル接触が進む兆候。

                 

US ARMY

 

 

ォールストリートジャーナルの記事で米特殊部隊及び海兵隊が台湾に少なくともここ一年はローテーション派遣されているとある。台湾の国防部長が2025年になれば中国軍が台湾への「全面的」侵攻作戦を現在よりはるか低リスクで実行可能になると公の場で発言した翌日に記事が出てきた。

 

米特殊部隊隊員及び支援要員合計24名ほどが現在台湾におり、「台湾地上部隊に訓練を施している」とジャーナル記事にある。人数不明の海兵隊員も「現地の海兵隊員に小型ボート運用の訓練をしている」と伝えている。ここ一年の米軍の台湾でのプレゼンスが常駐だったのかは不明だ。

 

US ARMY CAPTURE

米陸軍公式ビデオよりのスクリーンキャプチャ。昨年出たビデオではグリーンベレー隊員が台湾特殊部隊隊員を指導していた。同ビデオはその後回収された。

 

 

ジャーナルの記事は昨年11月に海兵隊レイダー部隊が台湾に配備されたとの記事に注目し、台湾の海軍司令部がその時点で事実を認めたとある。台湾国防部はその後、同部隊の存在について肯定も否定もしないとした。ペンタゴン報道官も当時、こうした記事は「不正確」としたが、どの部分が正しくないのかは明らかにしていない。

 

「米特殊部隊の存在はこれまで報じられていない」とジャーナル紙記事は不正確な内容になっている。The War Zone他は米陸軍ビデオ、スクリーンキャプチャでグリーンベレー部隊が通常の統合共同交換訓練(JCET)として台湾に展開する様子を伝えていた。このビデオはその後回収された。別のレポートでは2017年に米特殊作戦司令部が公表した文書で特殊作戦部隊が台湾へその一年前に少なくとも一回派遣されていたとの記述がある。

 

JCETとは小規模の訓練で10名ないし40名の米軍関係者が加わり、一般的な技能に加え関連戦術、技能、手順を交換しあうもので、通常は同盟国や友邦国の特殊部隊が対象だ。このこととジャーナル紙記事が伝える台湾に派遣中の米特殊部隊隊員の規模と行っている内容が一致する。

 

ジャーナル紙記事では今年初めに出た米軍、おそらく米陸軍の第5保安支援旅団(SFRB)が台湾の訓練基地がある 湖口Hukou(北部新竹Hsinchu省)に展開していたとの未確認情報に触れていない。米陸軍・州軍にはSFRBが六個あり、軍事顧問機能を果たす。中でも第5SFABはワシントン州ルイス=マッコード共用基地に駐屯し、インド太平洋地区の保安部隊への支援が中心の部隊だ。そうなると米軍が湖口で目撃されたとする記事が正しければ、特殊部隊あるいは海兵隊の可能性がある。

 

台湾にいる米軍部隊の所属いかんにかかわらず、特殊部隊や海兵隊が派遣されているのなら話の筋道がつく。特に米陸軍特殊部隊は非通常型の戦闘作戦の支援について訓練を受けており、大規模交戦の場合も敵前線の後方に残る現地部隊とともに戦う、あるいは支援する想定だ。

 

今年5月、ジョシュ・ホーリー上院議員(共、ミズーリ)が米特殊部隊と台湾軍の協力関係深化を提言していた。クリストファー・マイヤー国防次官補(特殊作戦、低じん度紛争担当)の承認公聴会の席上で、ホーリー議員は米特殊部隊がバルト諸国のエストニア、ラトヴィア、リトアニアに展開し、ロシアの侵攻に対抗してきたのが台湾の事例のモデルになると具体的に発言していた。

 

「実施を強く検討すべき内容だと思う。特殊部隊は非対称型の対抗手段になる」とマイヤーは議員の発言を受けて述べている。その後マイヤーは議会の認証を受けている。ただし、本人はその時点で実際にそうした協力がすでに実施されていることに触れていない。

 

ジャーナル記事では小型ボート運用訓練にも触れているが、海兵隊は台湾軍向けにこの技術を伝授しており、将来に海峡をはさむ軍事対決が発生すれば重要な戦術となる。海兵隊ではゴム舟艇から対戦車誘導ミサイルを発射するなど柔軟な新戦術を開発していることはThe War Zone でも注目してきた。

 

USMC

米海兵隊がジェベリン対戦車誘導ミサイル装備をゴム舟艇に持ち込んで訓練している。日本での2021年の演習にて。

 

第5SFABが台湾に昨年来展開していたか確認できないが、実際に展開していても驚くにあたらない。SFAB分遣隊は台湾軍に各種の重要な助言を与える能力がある。米製新装備品の運用開始にあたり準備することもそのひとつだ。米政府は台湾政府に各種装備品の売却を承認しており、高性能版のブロック70仕様F-16C/Dヴァイパー戦闘機、MQ-9B無人機、地上発射方式のハープーン対艦ミサイル他多数がある。陸軍の教導隊は台湾が今後導入するM1A2Tエイブラムズ戦車やM106A6パラディン155mm自走砲の運用で支援を与えるのに最適だ。

 

小規模でも米軍部隊が台湾に定期派遣されれば抑止効果が生まれ、中国政府は米軍隊員に死傷者を発生させるのは躊躇するはずだ。死傷者が出れば、米政府は米国の同盟国として台湾での相互防衛義務に向かわざるを得なくなる。派遣部隊が規模を拡大すれば中国の意思決定により大きなインパクトを与える。

 

インド太平洋の戦略枠組みを説明した文書がトランプ政権末期の今年1月に機密解除されており、「台湾をして効果のある非対称型防衛戦略・能力を整備させ、安全と自由を確実にし、外部勢力に対する耐じん性を実現し、台湾の条件で中国に対抗させるものとする」との具体的な記述がある。同じ文書内で「中国が今後さらに強硬な態度を取り台湾へ統一を強いる場面が生まれる」と注意喚起しており、その後この記述が現実のものとなっている。

 

「台湾攻撃の能力は現在でも相手が有しているが、代償は高くつく」と台湾国防部長邱国正Chiu Kuo Chengが昨日発言している。同部長は2025年になる床の代償は相当低くなり、逆に台湾への「全面侵攻」の可能性が高くなると発言した。

 

中国政府の見解では台湾は反逆地方政府であり、軍事力を行使しても現地政府が独立宣言をするのを阻止すると繰り返し警告している。昨年から人民解放軍が挑発的な軍事展開を大幅に増やしており、台湾周辺で航空機と合わせ艦艇の活動も目立ってきた。すべて台湾当局への明確なメッセージであり、国際社会も視野に入れたものだ。台湾国防部によれば中国軍用機は今月だけで南西部の防空識別圏侵入が150ソーティを超えたという。

 

ウォールストリートジャーナルから米軍部隊の台湾内プレゼンスに関し質問を入れたところ、中国外交部は「中国はいかなる手段を取っても自国主権と領土の保全を守り通す」との声明文を出してきた。

 

「PLAは米侵略部隊を標的に一掃する攻撃を加えるはずだ」と環球時報主筆Hu Xijinが述べている。同紙は中国共産党が運営し、Huはツイッターでも同じような反応を記している。「本当なら中国軍はただちに開戦し、米兵を掃討し追いだすべきだ」としたのはテキサス選出ジョン・コーニン上院議員が誤って30千名の米軍隊員が台湾に派遣中とソーシャルメディアで述べてしまったからだ。

 

米政府は技術的には今も「一つの中国政府」を堅持しており、北京政府を中国の唯一の正統政体として1979年認識している。同時に米国は台湾関係者との交流ならびに台湾軍の支援を続ける権利を主張している。4月には米代表団が訪台し、台湾軍への支援他の継続性を伝えた。これと別に議会代表団が米空軍C-17AグローブマスターIII輸送機で6月に訪台している。

 

ウォールストリートジャーナル記事のいうように米軍が定常的な台湾へのプレゼンスを強めてきたのが真実なら、大陸との緊張が高まる台湾政体を支援する米国の姿勢のあらわれだろう。米軍が台湾軍に対し支援する様子がより詳細になれば、北京へのメッセージは明白となる。ペンタゴンは中国を「着々と強化を続ける脅威」"pacing threat"と位置づけ、米軍全体として大規模開戦への準備に焦点をあてつつ、実際に開戦にならないようインド太平洋地域で中国を抑止する姿勢をとっている。

 

ホワイトハウスからバイデン大統領が習近平主席と年末までにリモート会談を行うとの発表が出た。実現すれば、喫緊の課題に触れるのは確実だろう。チューリッヒで国家安全保障担当補佐官ジェイク・サリバンが楊潔篪外交政策顧問と会談したのを受けこの発表が出た。

 

一方で、バイデン政権はトランプ政権同様に台湾を狙う中国の野望に前広に対応する姿勢を示し、公然とこれを実施しているので、台湾海峡の両側にどんな影響が出るのかが注目される。■

 

American Forces Have Been Quietly Deployed To Taiwan With Increasing Regularity: Report

 

A report that the U.S. military has been stepping up its activities in Taiwan for at least a year comes amid growing fears of a Chinese invasion.

BY JOSEPH TREVITHICK OCTOBER 7, 2021

 

Contact the author: joe@thedrive.com



2021年10月8日金曜日

台湾併合に向け開戦をいとわないとする好戦的な社説を環球時報が堂々と掲載。CCPの思考方法が垣間見える好材料だが、世界から孤立してもいとわないと本当に考えているのだろうか。

 ここまで好戦的な社説はめったにありません。CCPの見解といってよいでしょう。今回は環球時報英語版の記事をもとにお伝えします。

   

 

この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。

国務省から10月3日に出た声明文ではPLAが展開中の大規模演習は台湾島が独自に設定した南西部防空識別圏に入っているとし、PLAが「挑発的軍事行動」で「域内の平和安定を乱している」と述べ、さらに「米国の台湾向け公約は岩のように堅固」とある。直ちに台湾外務部はバイデン政権へ謝意を表明した。

 

国慶節の休日にもかかわらず、PLAの戦闘機他軍用機が記録的な規模で台湾海峡上空に展開している

 

PLA空軍が活動を強化しているのは分離主義者の台湾民進党(DPP)当局への強い警告だけでなく、台湾海峡を挟む情勢の厳しさを示しながら、同時にDPPと通じる考えの支援勢力にも明確に警告を与えるためである。

 

数年前まで同地区に流れていた平和的な空気は今や消え、DPP当局は公然とPLA戦闘機を「敵機」と呼ぶに至っている。さらに事あるごとに、自らをいわゆる民主世界の最前線で「独裁支配」に抵抗する勢力と称している。戦略的なつながりを米国日本と強めようとするDPPはいっそう予測不能となっており、台湾海峡を挟む情勢は一触即発と言ってよいほどでいつ開戦となってもおかしくない

 

同島を守備する分離主義勢力はいかなる名目でも台湾を中国から独立させることは許されず、ましてや同島が米国の中国封じ込めの前線基地になることは許されない。

 

この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。

 

蔡英文が政権の座についてからは台湾海峡を挟む平和的な状況が一変した。米政府はDPP当局と台湾島を米主導のインド太平洋戦略に組み入れ、中国を敵視する政策に走っている。中国本土は同島を米国に統合させる動きは看過できない。

 

中国本土による総合的軍事闘争を準備するカーテンが上がったのは明らかだ。PLAの軍事演習は台湾島の領有権の主張にとどまらず、部隊集結、動員、強襲上陸や補給活動を事前に展開し、平和的再統一を実現するねらいもある。中国本土の世論では戦闘も覚悟しつつ可能な準備を進めるべきとの意見が主となってきた。

 

そこで、DPP当局ならびに支援勢力に警告する。火遊びはやめよ。中国本土が台湾分離勢力に対し武力行使の準備を進める状況はかつてないほど強化されている。

 

台湾問題を解決し、国家再統一を実現する重責は全中国人民の肩にここまで重くのかかったことはなかった。米国等が台湾問題を外交カードに使い中国へ対抗しようとしている。台湾問題の根本的解決策とは日を追うごとに分別ある行動をとることである。

 

米国とDPP当局がこの機会をとらえ、流れを変えないと、中国本土の軍事懲罰が「台湾独立」を唱える分離勢力に向けられ、引き金を引くことになる。時がたてば、こうした警告が言葉だけのものではないことが証明されるはずだ。■


この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。


Time to warn Taiwan secessionists and their fomenters: war is real: Global Times editorial

By Global Times

Published: Oct 04, 2021 08:58 PM


速報 シーウルフ級攻撃型潜水艦USSコネティカットが南シナ海で水中衝突事故に遭遇。負傷者発生、艦に損傷なく、グアムへ移動中。

 


いったい何に衝突したのか、南シナ海とあれば、中国の潜水艦との衝突も十分考えられます。今後新たな展開がありそうです。衝撃の程度が大きくなかったから乗員の負傷も軽微に留まっているのでしょう。すると、低速で航行していたのか。

 

シナ海で米海軍原子力攻撃型潜水艦が正体不明の物体と衝突し乗組員十数名が負傷したことをUSNI Newsがつかんだ。

シーウルフ級原子力攻撃型潜水艦USSコネティカット (SSN-22)は10月2日、公海で作戦を終え帰港の途中と太平洋艦隊はUSNI Newsに7日伝えてきた。

 

「シーウルフ級高速攻撃型潜水艦USSコネティカット(SSN-22)が潜航中に物体に衝突した。10月2日午後のことで、インド太平洋の公海で作戦中だった。乗員の安全は海軍の最優先事項である。生命に危険な程度の負傷者は発生していない」とビル・クリントン大佐がUSNI Newsに伝えてきた。

 

「同艦は安全かつ安定した状態にある。原子力推進機関及び艦内区画には損傷がなく完全作動できる状態にある。艦のその他部分での損傷程度を調査中。米海軍は外部の援助を要請していない。今回の事態を調査する」


USS コネティカット (SSN-22) は2021年7月31日に横須賀に寄港していた。 US Navy Photo

 

国防関係者から衝突が発生したのは南シナ海で乗員11名が負傷し、中程度から軽度の負傷だとUSNI Newsは知らされた。同艦は現在グアムに向け航行中で翌日に到着予定と同関係者は説明している。同艦はグアムに向け浮上走行中という。

 

ワシントン州キツァップ-ブレマートンを母港とする同艦は5月27日より太平洋で展開していた。7月8月には日本へ寄港しており、第七艦隊司令官カール・トーマス大将が同艦を8月に訪れている。

 

コネティカットはシーウルフ級潜水艦の一隻で冷戦末期に最新鋭のソ連潜水艦を掃討するべく建造された。姉妹艦USSシーウルフ (SSN-21)、USSジミー・カーター(SSN-23)とともに海軍で最高水準の性能を誇り、機密情報の塊といえる攻撃型潜水艦である。

 

判明している直近の水中衝突事件ではUSSサンフランシスコ(SSN-711)が水中山脈に全速力で衝突した2005年の事案がある。グアム付近のことで、乗組員一名が死亡した。■

 

 

UPDATED: Attack Submarine USS Connecticut Suffers Underwater Collision in South China Sea - USNI News


By: Sam LaGrone

October 7, 2021 2:38 PMUpdated: October 7, 2021 3:51 PM


2021年10月7日木曜日

C-1とC-2が並んだ写真から改めて日本の航空機技術の進歩と日本の安全保障上の役割の変化がわかる。海外販売で成約がないのは残念だが。

 



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Kawasaki C-2 taxis next to C-1 in Japan

SCREEN CAPTURE FROM @MISONOR



崎重工業のC-2軍用輸送機は全くの新型機というわけではない。航空自衛隊での供用は2016年に始まっているからだ。とはいえ航空機スポッターがとらえた画像で先に登場した同じ川崎のC-1との比較が話題をかもしている。


C-2が各務原飛行場でC-1と並んで駐機している様子を捉えた写真だ。撮影したRikizo Misono (@misonor)は短いビデオ映像も公開しており、両機は親子のようだ。両機の大きさの違いに改めて驚く向きも多い。


親子になぞらえらえたが、「親」のC-1が先に登場し、大型のC-2が「子ども」だ。


日本はC-1後継機としてC-2を今世紀に入り開発開始した。ちょうど日本が国際任務を広範に実施し始めたころのことだった。C-1は第二次大戦時の米製旧型ピストン輸送機に代わる輸送機として企画され、最高時速430ノットながら航続距離は中途半端となったのは日本の防衛方針のためで、1974年に運用を開始した。通常運用で18千ポンドの運搬能力があり、C-130初期型より相当低い。C-1運用は今日も続いているが、運用上で制約がつく。


JAPAN MINISTRY OF DEFENSE VIA WIKIMEDIA

原型XC-2が量産型C-2と並んで飛行している。


そこで中距離中型輸送機開発がC-X輸送機として1995年に初めて予算化された。2001年にC-Xと当時MPXと呼ばれたのちのP-1哨戒機の同時開発で民間企業へ提案を防衛省が求めた。その時点で業界に懐疑的な見方が強かったが、P-1とC-2では一部サブシステム等の部品を共通化している。


巨大に見えるC-2だが、サイズはC-17とC-130の間で、性能も同様だ。事実、同機に一番近いのはターボプロップ方式のエアバスA-400Mだ。C-2はジェネラルエレクトリックCF6-80C2K1F高バイパス比ターボファン双発で、これは767搭載エンジンに近く、C-1のJT8D-M-9エンジンはとても小さく見える。同エンジンはプラット&ホイットニー原設計でライセンス生産された。推力の点では両機搭載エンジンの差は歴然としており、C-1は各14,500 lbsなのに対しC-2のCF6は各60,000 lbsだ。


JAPAN MOD

C-1が並んだ威容


C-2もC-1同様に短距離離着陸性能を実現しており、軍用輸送機としては異色の存在だ。双発仕様も同様だ。運航維持面で双発は扱いが楽だし燃料消費効率も高いもののエンジン喪失時の柔軟性が欠点となる。


C-2の大型後部貨物扉はC-1では不可能だった大型貨物の取り扱いを可能とした。ペイトリオット地対空ミサイル、装甲車両さらに三菱H-60ヘリコプターも搭載できる。


MINISTRY OF DEFENSE

C-2が軍用トラックを運んできた


C-2により自衛隊は兵員貨物の迅速展開が可能となり、人道援助等への機材提供も可能となった。日本が従来より広範な国際任務を想定する中でC-2は重要な機材だ。2021年8月にはアフガニスタンのハミド・カルザイ国際空港にC-2が派遣されていた。


C-2はC-1に対し圧倒的な優位性がある。航続距離、速力、ペイロードが拡大したほか、C-2には新技術が導入されており、操縦席周りや飛行制御系、自動空中投下機能、自機防御装備、空中給油能力が導入されている。


そこでC-2に貨物輸送以外の任務を期待する声がある。日本は試作二号機を電子情報収集用RC-2に改装し、周辺国の脅威の高まりに呼応し、重要な機材になっている。


軍用機の国際市場で日本製装備品は大きな存在ではないが、C-2はP-1とあわせ海外販売されることになり、エアバスA400MやイリューシンIl-76と競合している。ただし海外での成約はまだない。航空自衛隊の調達規模は22機とC-1の31機より下回る。

 

各務原に駐機するC-1とC-2の姿からツイッターで驚きの声が続いたが、軍用機開発に向けた日本の熱意とともに数十年で運用能力がここまで高まったことが改めてわかる。■

 

Japan’s C-2 Cargo Jet Absolutely Dwarfs The C-1 It Was Developed From In This Viral Video

A video of a Kawasaki C-2 taxing past its smaller ‘parent,’ the C-1, shows just how big a leap in size and capability the C-2 offers.

BY BRIAN O'ROURKE THOMAS NEWDICK TYLER ROGOWAY OCTOBER 6, 2021


F-35Aの核兵器運用能力取得まであと一歩。模擬核爆弾投下に成功。F-35が核抑止力の手段になる日がやってくる。


An F-35A Lighting II carrying a B61-12 Joint Test Assembly sits on the flight line at Nellis Air Force Base, Nevada, Sept. 21, 2021

B61-12模擬核爆弾を搭載したF-35AライトニングII がネリス空軍基地に現れた Sept. 21, 2021. US Air Force photo by Airman 1st Class Zachary Rufus


  • F-35Aの核運用能力が実現に一歩近づいた

  • 米空軍は同機が模擬爆弾投下を実施し、核兵器運用認証取得が近づいたと発表

  • ステルス機には敵防空網を突破し大きな攻撃効果が期待される


空軍のF-35AライトニングII共用打撃戦闘機が核兵器運用に近づいた。最近実施されたテスト結果を空軍が発表した。


2機のF-35AがB61-12共用試験体(模擬核爆弾)の投下テストをトノバ試射場(ネヴァダ州)で9月21日に行った。


今回のテストは核運用認証手続きの最終実地試験の第一段階で第二段階は後日完了する。


An F-35A Lightning II takes off to complete the final test exercise of the nuclear design certification process at Nellis Air Force Base, Nevada, Sept. 21, 2021

核運用テストのためネリス空軍基地を離陸するF-35A ライトニングII 、Sept. 21, 2021. US Air Force photo by Airman 1st Class Zachary Rufus


空軍は今回のテストについて「代表的核兵器B61-12の投下テストを運用中のF-35Aで行う最初の実施」だったと表現している。


B61-12とは投下式B61ファミリーの最新版で約800ポンド重量で核爆発効果が調整可能で最大TNT50キロトンになる。最初の生産型が2022年に空軍に納入される。


「B61シリーズは戦術投下型核兵器でF-15EやF-16C/Dでも運用可能だ」とダニエル・ジャクソン中佐(ACC戦略抑止効果核兵器統合主管)が声明を発表している。「第五世代機が核運用能力を獲得すれば全く新しい戦略レベルの戦力が実現し、米国の核抑止任務が強化される」


ただし、F-35A全機が核兵器運用可能となるわけではない。核兵器運用認証が下りても、核兵器運用を想定する部隊の機材に限り核兵器運用の仕様変更が行われる。米空軍の核運用可能ステルス機にはB-2スピリット爆撃機があるが、ステルス戦闘機がここに加われば空軍の戦力増強が実現する。


「潜在的勢力は攻撃を命じる前によく考える必要がある」と航空戦闘軍団の戦略抑止力担当次長ダグラス・A・ケイベル中佐がAir Force Magazineで語っている。「ステルス機は非ステルス機では不可能なほどの戦闘空域内部への侵入が可能だからだ」


今回のテストには422および59試験評価飛行隊、57および926航空機整備隊、ボルト航空機整備隊が参加し、F-35Aの核兵器運用が一歩近づいた格好だが、現時点で同機の核兵器完全運用がいつになるかは不明だ。■


F-35A Stealth Fighter Moves Closer to Being Able to Carry Nukes


Ryan Pickrell 8 hours ago