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台湾併合に向け開戦をいとわないとする好戦的な社説を環球時報が堂々と掲載。CCPの思考方法が垣間見える好材料だが、世界から孤立してもいとわないと本当に考えているのだろうか。

 ここまで好戦的な社説はめったにありません。CCPの見解といってよいでしょう。今回は環球時報英語版の記事をもとにお伝えします。

   

 

この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。

国務省から10月3日に出た声明文ではPLAが展開中の大規模演習は台湾島が独自に設定した南西部防空識別圏に入っているとし、PLAが「挑発的軍事行動」で「域内の平和安定を乱している」と述べ、さらに「米国の台湾向け公約は岩のように堅固」とある。直ちに台湾外務部はバイデン政権へ謝意を表明した。

 

国慶節の休日にもかかわらず、PLAの戦闘機他軍用機が記録的な規模で台湾海峡上空に展開している

 

PLA空軍が活動を強化しているのは分離主義者の台湾民進党(DPP)当局への強い警告だけでなく、台湾海峡を挟む情勢の厳しさを示しながら、同時にDPPと通じる考えの支援勢力にも明確に警告を与えるためである。

 

数年前まで同地区に流れていた平和的な空気は今や消え、DPP当局は公然とPLA戦闘機を「敵機」と呼ぶに至っている。さらに事あるごとに、自らをいわゆる民主世界の最前線で「独裁支配」に抵抗する勢力と称している。戦略的なつながりを米国日本と強めようとするDPPはいっそう予測不能となっており、台湾海峡を挟む情勢は一触即発と言ってよいほどでいつ開戦となってもおかしくない

 

同島を守備する分離主義勢力はいかなる名目でも台湾を中国から独立させることは許されず、ましてや同島が米国の中国封じ込めの前線基地になることは許されない。

 

この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。

 

蔡英文が政権の座についてからは台湾海峡を挟む平和的な状況が一変した。米政府はDPP当局と台湾島を米主導のインド太平洋戦略に組み入れ、中国を敵視する政策に走っている。中国本土は同島を米国に統合させる動きは看過できない。

 

中国本土による総合的軍事闘争を準備するカーテンが上がったのは明らかだ。PLAの軍事演習は台湾島の領有権の主張にとどまらず、部隊集結、動員、強襲上陸や補給活動を事前に展開し、平和的再統一を実現するねらいもある。中国本土の世論では戦闘も覚悟しつつ可能な準備を進めるべきとの意見が主となってきた。

 

そこで、DPP当局ならびに支援勢力に警告する。火遊びはやめよ。中国本土が台湾分離勢力に対し武力行使の準備を進める状況はかつてないほど強化されている。

 

台湾問題を解決し、国家再統一を実現する重責は全中国人民の肩にここまで重くのかかったことはなかった。米国等が台湾問題を外交カードに使い中国へ対抗しようとしている。台湾問題の根本的解決策とは日を追うごとに分別ある行動をとることである。

 

米国とDPP当局がこの機会をとらえ、流れを変えないと、中国本土の軍事懲罰が「台湾独立」を唱える分離勢力に向けられ、引き金を引くことになる。時がたてば、こうした警告が言葉だけのものではないことが証明されるはずだ。■


この記事は中国共産党につながる環球時報英語版の論説記事をそのままお伝えしています。当ブログの意見ではありません。


Time to warn Taiwan secessionists and their fomenters: war is real: Global Times editorial

By Global Times

Published: Oct 04, 2021 08:58 PM


コメント

  1. ぼたんのちから2021年10月9日 1:03

    この記事のポイントは、「戦略的なつながりを米国日本と強めようとするDPPはいっそう予測不能」だけど、「中国から独立」と「中国封じ込めの前線基地」は止めてね、と言っていることだ。
    そして記事が訴える対象は、中国人民であり、ナショナリズムを忘れるなと言い、さらに「国家再統一を実現する重責は全中国人民の肩に」あると、中国人民に責任を押し付けている。これはおかしな話だ。
    さらに奇妙なことにCCP/PLAの主張が一言も書かれていないことも注目すべきかもしれない。もしかすると、最近の西太平洋での緊張状態に対し、CCP/PLAがどのように対処すべきか、意見がまとまっていないか、判断停止しているのかもしれない。
    PLA軍用機が数多く台湾周辺に飛来しており、その数の多さで「警告」の強さを表現しようとするのは、まさにCCP/PLA的であるが、残念なことにこれはプロパガンダであり、実際の戦争になれば、その多くが基地に帰ることはできないと思える。

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