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カダフィ大佐殺害から10周年。これが当日のNATO航空作戦の詳細だ。

 


Gaddafi raid

 

2011年10月20日、NATO空爆後にカダフィ大佐が殺害された。その過程は以下の通りだ。


NATOはユニファイドプロテクター作戦でリビア空爆を2011年3月19日より展開し、2011年10月31日に終了したが、0月20日にムアマル・カダフィが殺害され空爆は数週間前に実質的に終わった。

カダフィは家族とトリポリを脱出していたが、反乱勢力NTC全国政権移譲協議会により2011年8月に捕獲された。その後、かつてのリビア指導者はトリポリ東部のシルテに重装備の忠誠勢力の保護下にあり、国外脱出を勧める声もあったが、無視していた。忠誠勢力最後の地区もNTCに敗退すると、カダフィは家族とシルテを脱出し、75台の車列で移動を始めた。

この車列を2011年10月20日現地時間午前08:30にフランス軍ミラージュ2000Dが襲撃した。同機はRAFのE-3DAWACSが上空に誘導した。カダフィの乗る車は地上で反乱勢力の射撃を受け、カダフィは負傷したのち、移動中に死亡した。

File photo of a Mirage 2000D (Image credit: Rob Schleiffert via Wiki)

 

大量の車両を引き連れて移動下のが本人の最後の間違いだったと言える。これだけの数の車列が気づかれずに移動できるはずがない。リビア上空には多数の偵察機情報収集機材が飛行していた。

中でもカダフィの電話通話を傍受する機能を有する機材が重要った。フランス機が投下した爆弾で車列を全滅させることはなかったが、動きを止める効果はあった。

後にペンタゴンは米軍のプレデターも襲撃に加わっており、ヘルファイヤーミサイルを発射していたと明らかにしており、以下その詳細を伝えたい。

プレデター一機(RAFのトーネードGR4だったとする筋もある)がシルテ監視中に車列を探知した。車列は親カダフィ派のものと判明し、市外に脱出をはかるものだった。一部車両は武装しているのが分かったため、米無人機はヘルファイヤミサイルを発射した。

MQ-1 Predator (Image credit: U.S. Air Force)

 

初回攻撃で撃破できたのは車両一台のみで、残る車両は別々の方向に分散した。直後に20台が再集結し、南部へ走り抜けようとした。NATOはこれを攻撃対象とした。上空付近にはミラージュF1CRが一機、ミラージュ2000D一機が飛行中で直ちに攻撃指令が出た。このうちミラージュ2000DがGBU-12一発を投下し、11台が破壊された。

NATO公式記録では攻撃の段階でカダフィが車列にいたことは認識されておらず、NATOの攻撃はあくまでも民間人への脅威低減のためで、国連決議で求められていた行動で、NATOは個人を標的とすることはしていないとある。

ただしNATO方針で攻撃時に投入した装備品の個別情報は開示されていないが、このNATO記録で示したように、「決定的攻撃」の内容リークは現地司令官があえて甘受したものだろう。

空爆後の状況は明らかにされていないが、各種の説明がある。確かなのはカダフィが捕獲され、頭に銃弾を受けたまま放置されたことだ。

カダフィ暗殺のビデオ映像がニュースやインターネットで当時大量に出回っていた。■


The Air Strike That Led To The Capture (And Subsequent Killing) Of Muammar Gaddafi 10 Years Ago Today

October 20, 2021 Libya, Military Aviation, Troubled Areas

DAVID CENCIOTTI


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