B61-12模擬核爆弾を搭載したF-35AライトニングII がネリス空軍基地に現れた Sept. 21, 2021. US Air Force photo by Airman 1st Class Zachary Rufus
F-35Aの核運用能力が実現に一歩近づいた
米空軍は同機が模擬爆弾投下を実施し、核兵器運用認証取得が近づいたと発表
ステルス機には敵防空網を突破し大きな攻撃効果が期待される
米空軍のF-35AライトニングII共用打撃戦闘機が核兵器運用に近づいた。最近実施されたテスト結果を空軍が発表した。
2機のF-35AがB61-12共用試験体(模擬核爆弾)の投下テストをトノバ試射場(ネヴァダ州)で9月21日に行った。
今回のテストは核運用認証手続きの最終実地試験の第一段階で第二段階は後日完了する。
核運用テストのためネリス空軍基地を離陸するF-35A ライトニングII 、Sept. 21, 2021. US Air Force photo by Airman 1st Class Zachary Rufus
空軍は今回のテストについて「代表的核兵器B61-12の投下テストを運用中のF-35Aで行う最初の実施」だったと表現している。
B61-12とは投下式B61ファミリーの最新版で約800ポンド重量で核爆発効果が調整可能で最大TNT50キロトンになる。最初の生産型が2022年に空軍に納入される。
「B61シリーズは戦術投下型核兵器でF-15EやF-16C/Dでも運用可能だ」とダニエル・ジャクソン中佐(ACC戦略抑止効果核兵器統合主管)が声明を発表している。「第五世代機が核運用能力を獲得すれば全く新しい戦略レベルの戦力が実現し、米国の核抑止任務が強化される」
ただし、F-35A全機が核兵器運用可能となるわけではない。核兵器運用認証が下りても、核兵器運用を想定する部隊の機材に限り核兵器運用の仕様変更が行われる。米空軍の核運用可能ステルス機にはB-2スピリット爆撃機があるが、ステルス戦闘機がここに加われば空軍の戦力増強が実現する。
「潜在的勢力は攻撃を命じる前によく考える必要がある」と航空戦闘軍団の戦略抑止力担当次長ダグラス・A・ケイベル中佐がAir Force Magazineで語っている。「ステルス機は非ステルス機では不可能なほどの戦闘空域内部への侵入が可能だからだ」
今回のテストには422および59試験評価飛行隊、57および926航空機整備隊、ボルト航空機整備隊が参加し、F-35Aの核兵器運用が一歩近づいた格好だが、現時点で同機の核兵器完全運用がいつになるかは不明だ。■
F-35A Stealth Fighter Moves Closer to Being Able to Carry Nukes
Ryan Pickrell 8 hours ago
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。