Bell V-280 Valor Conducts First Cruise Mode Test Flight as Program Advances ベルV-280ヴァラーが初の巡航モードテストを実施。テストは順調に進展中
May 16 2018
By Tom Demerly
ベルのV-280ヴァラー軽量ティルトローター機がティルトローターによる水平飛行を初めて実施した。速力は190ノット(約350キロ)に達した。
V-280は中型戦術ティルトローター機として米陸軍が目指す共用多用途技術実証機 (JMR-TD) での採択を目指す。JMR-TDは陸軍がその先にねらう次世代垂直離着陸機(FVL)に繋がり、現行の回転翼機5機種の後継機となる。V-280ヴァラーはJMR-中型攻撃多用途ヘリコプターとしてUH-60ブラックホークとAH-64アパッチ攻撃ヘリの後継機として提案されている。
ベルV-280は最大速度280ノット(約520キロ)といわれ、「V-280」の名称はそこから来ている。UH-60の最高速度が192ノットなので相当早くなり、海面上最大速度が305ノット(560キロ)のMV-22オスプレイに相当する。
V-280は14名までの武装兵を搭乗員4名(飛行要員2名、銃手・ロードマスター2名)で運ぶほか、攻撃ヘリの機能も実現し、各種兵装を搭載する。高温高地飛行条件「ハイアンドホット」は回転翼機には厳しい環境だがV-280はこの条件に最適化されている。
外観上はV-22オスプレイに似るが、V-280のエンジンは固定式でティルトローターの重心が移動する。このためV-280はエンジン単発でも運航可能だ。だがV-22ではエンジンナセル左右が垂直飛行から水平飛行への切り替え時に回転する仕組みで各エンジンは完全に独立しながら、複雑なギアボックスで連結されているので片方のエンジンで飛行可能となる。
V-280の主翼は一枚構造の複合材になっているのがユニークな点だ (Photo: Bell Helicopters)
V-280でもう一つ特徴的なのは主翼でカーボンファイバー複合材一体構造になっていることだ。この複合材には大型セルカーボンコア技術が利用され、V-22の主翼よりコストで3割も下がっている。一枚構造のため片方のエンジンだけでも双発ティルトローター機として十分に機能出来る。
このベルV-280ヴァラーの競合相手がシコースキー-ボーイングSB-1デファイアントで、反転回転ローター二枚と「プッシャー」型のテイルローターを持つ、従来型のヘリコプター形状に近い機体構造であると言える。
V-280はフライトテストで先行し、飛行時間は27時間に達し、地上でのローター回転は計90時間に達している。同機は地上タキシーとホバリング能力を既に実証しており、低高度機体取り扱い性の津推して360度ペダル回転や前進・後退での取り回しを行っている。
V-280の次の段階は最大速度による飛行で90日以内に実施する。ベルの執行副社長ジェフリー・シュロッサーは今夏中に要求性能の確認を大部分終えるとの見通しをAviation Weekに述べている。
同機テストで興味深いのはエアロL-39ジェット機がチェイス機で随行していることで、V-280の飛行速度が順次引き上げられているための措置だ。■
オスプレイの二番煎じという感が否めない。個人的にはシコルスキーの二重反転ペラが好きだな。
返信削除UH-60を揃えきれずにBell412を今更買おうとしてる日本からすると大変羨ましい
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