2022年6月15日水曜日

ウクライナ戦の最新状況(現地時間6月14日現在) ウクライナ軍の損失が増えている

 

6月13日時点でのドンバスの状況。(ISW)


シアによるウクライナ侵攻が始まり111日が経過した。火曜日、戦闘の大部分はセベロドネツクとその周辺で行われ、ロシア軍は同市攻略を懸命に推し進めている。


ドンバス地方での戦闘

セベロドネツクと周辺での戦闘は続いている。ロシア軍は、市外につながる最後の橋を破壊したが、同市を完全には包囲できていない。セベロドネツクとリシチャンスクを結ぶ橋は、同市で抵抗するウクライナ軍の主要な補給線だった。

 「ロシア軍はセベロドネツク中心部からウクライナ守備隊を排除し、6月13日にセベロドネツクからリシヤンスクに至る残る橋を破壊したと伝えられたが、ウクライナ当局は、ウクライナ軍は同市で包囲されていないと報告している。ロシア軍は、ポパスナとバフムート付近でウクライナの地上通信線(GLOC)を切断するべく地上攻撃を行ったが、失敗した。ロシア軍はイジュム南東とスロビャンスク北で攻撃作戦を展開したが失敗し、シヴェルスクとウクライナ北西部のリシチャンスクへのGLOC襲撃の条件を整えているようだ」と戦争研究所は最新の推定で評価している。

 ロシア軍はドンバスで包囲を締め始めているが、ウクライナ防衛隊は持ちこたえている。

 またロシア軍はハルキウ近辺でウクライナ軍を押し戻し、ウクライナ砲兵隊にロシア国内を目標にさせないよう圧力をかけている。


ロシア軍の損失

ウクライナ軍は連日、ロシア人犠牲者数を発表している。公式の数字だが、個別に検証されたものではない。

 しかし、欧米情報機関による評価や独立した報告書は、ウクライナ側の主張する犠牲者数をある程度裏付けている。例えば、オープンソースの情報調査ページ「オリックス」は、600両以上のロシア戦車を破壊または拿捕したのを目視で確認しており、この評価は英国国防省によって確認されている。

 他のウクライナの主張のほとんどについても、同様に独立した検証が存在する。つい最近、米国防総省は、ロシア軍が1,000両以上の戦車、数十機の戦闘機やヘリコプター、各種戦闘車両数千台を失ったことを認めた。

 さらに、西側情報機関を引用した最近の報道では、ロシア軍はこれまでの戦争で最大2万人の戦死者を出したという。

 実際の数字を確認するのは、現地にいないと非常に難しい。しかし、戦争の霧やその他の要因を調整した後、西側の公式数字はウクライナの主張とかなり近くなっている。

 火曜日現在、ウクライナ国防省は以下のロシア損失を主張している。

  • 戦死32,500(負傷、捕虜は約3倍)

  • 装甲兵員輸送車3,503台

  • 車両および燃料タンク2,473

  • 戦車1,434

  • 大砲721

  • 戦術無人航空機システム588

  • 戦闘機、攻撃機、輸送機 213

  • 多連装ロケットシステム(MLRS)226

  • 攻撃・輸送用ヘリコプター179

  • 巡航ミサイル125

  • 対空砲台96

  • 架橋装置などの特殊装備53

  • ボートおよびカッター13

  • 移動式弾道ミサイル「イスカンダル」4


ここ数週間、ドンバスで継続的な圧力と攻撃作戦にもかかわらず、ロシアの死傷者の割合は大幅に減速している。このことは2つのことを示唆している。1つは、ロシア軍の指揮官が攻撃作戦に慎重になっており、目的を達成するために複合兵器を十分に活用していること、もう1つは、ウクライナ軍が戦闘力や弾薬を使い果たしつつあること、これは3カ月以上にわたってロシア軍と戦っていれば予想されることである。最近の現地からの報告によると、この2つの要因はいずれも事実であり、戦闘疲労が双方に追いついてきているようだ。

 先月の大半は、スロビャンスク、クリビヤリ、ザポリジャー周辺でロシア軍の死傷者が最も多く、激しい戦闘が行われていたことを反映している。日が経つにつれ、激戦地区はスロビャンスクの南東バフムト方面、セベロドネツク、ライマン周辺に移行していった。

 その後、ヨーロッパ最大の原子力発電所があるザポリジヤ周辺でのウクライナ軍の反攻により、最多の犠牲者が出た場所は、再び西に移動した。

 火曜日、ウクライナ軍は、ロシア軍が進攻しセベロドネツクを後方から遮断しようとするバフムト付近で最大の死傷者を出した。

 ロシア軍の東部での再攻撃の目的は、ドネツクとルハンスクの親ロシア派の離脱地域を完全に支配し、これらの地域と占領下のクリミアの間に陸上回廊を作り維持することであると表明している。■


Your tactical update on Ukraine (June 14) - Sandboxx

Stavros Atlamazoglou | June 14, 2022


2022年6月14日火曜日

トップガン:マーベリックに登場のダークスターはSR-72の存在を示唆するのか。ロッキードがダークスター製作に携わっていた。


Sandboxx Newsでは、『トップガン』に登場する極超音速航空機ダークスターの実物大モックアップ開発にロッキード・マーティンの伝説的なスカンクワークスが直接関与していたという話を伝えた。この記事は世界中で引用され、トップガンのプロデューサーとディレクター、ジェリー・ブラッカイマーとジョー・コシンスキーのインタビュー動画は、YouTubeだけで130万回以上の再生回数を記録している。



ロッキード・マーティンに同機に関し問い合わせたところ、同社は関与を認めたものの、スカンクワークスは秘密主義の評判にたがわず、ウィンクやうなずき程度にしか答えてくれなかった。


極超音速とは、マッハ5(時速3,838マイル)を超える速度の兵器や航空機を指す。極超音速ミサイルは、この速度と機動性で現在のミサイル防衛システムで迎撃は不可能と考えられている。


だが、ダークスターは架空の機体ではないかもしれず、ロッキード・マーティンはこのような航空機の開発に長い間取り組んできた。



トップガンに登場したダークスターはロッキード発表のSR-72想像図が原型なのか


Lockheed Martin SR-72 renderingLockheed Martin render of the SR-72.


『トップガン マーベリック』は36年たって制作された続編だが、ダークスターは、ロッキード・マーティンが開発した伝説のSR-71ブラックバードの後継機SR-72として期待されていた以前のレンダリング画像と酷似している。


当時、私たちはロッキード・マーティンがこの映画に関与していると知らなかった。しかし、垂直尾翼が1本から2本になったのを除けば、パラマウントが架空の航空機をデザインする際に、SR-72を念頭に置いていたと信じるに足る類似性がある。


Lockheed martin Darkstar toy and SR-72 rendering(上)ロッキード・マーティン発表のSR-72想像図、(下)『トップガン マーベリック』に登場したダークスターの玩具


問題は「トップガン」だ。マーベリックの舞台は架空の世界で、マーベリックのようなパイロットは、問題のある行動や安全規制の完全無視にもかかわらず、英雄として賞賛される。それだけでなく、ロッキード・マーティンのスカンク・ワークスは、ボーイングレイセオンと並び、再利用可能な極超音速航空機の開発に必要な専門知識を有すると考えられる数少ない企業として、空軍からリストアップされている。


さらに興味深いことに、ロッキード・マーティンは最近、映画のダークスターが活用したのと同じ種類の極超音速推進システムのテストに大きな成功を収めたと発表しており、マッハ10機の描写はSFというより、近未来を垣間見るような感じがある。


(Lockheed Martin)


国防総省予算を使った極超音速兵器プログラムの中でも、空軍研究本部(AFRL)の「メイヘム」は、一見するとミサイルに見えるかもしれないが、同プログラムは、極超音速飛行の聖杯の開発が目的だ。ただ、他の航空機と同様に離着陸できるデュアルサイクル・スクラムジェット推進システムを開発する。


スクラムジェット(超音速ラムジェット)は新技術ではない。何十年も前からテストされているが、今日までミサイルや航空機にスクラムジェットを実用化した国はない。超音速で噴射口に流れ込む空気の力でエンジン内の空気を圧縮し、燃料と混ぜて後方で爆発させて推進力を得る。ロッキード・マーティンによると、この取り組みにより、航空機をマッハ6、つまり時速4,600マイルを少し上回る速度まで持続的に推進できるという。


空軍が開発中の極超音速機は劇中のダークスターとそっくりなのか


(Lockheed Martin)



しかし、圧縮には高圧気流を必要とするため、離着陸時の低速では機能しない。そのため、現在テスト中の最新鋭のスクラムジェットでさえ、別の航空機で上空に運ぶ必要があり、ロケット発射してからスクラムジェットが始動する。


AFRの情報要求書(ROI)を見ると、メイヘムは乗員なしの再利用可能な極超音速無人機の実現をめざす可能性が高いと思われる。ROIでは、攻撃作戦と情報・監視・偵察(ISR)作戦という2種類の任務を遂行可能な無人機を要求している。言い換えれば、メイヘムは、通常のジェット機のように離着陸し、飛行の途中で極超音速を達成し維持できる航空機の実用化を目指している。さらにROIは、この新型機が搭載する2種類の兵装について、「地域効果ペイロード」と 「大型ユニットペイロード」と規定している。


しかし、メイヘムがめざすのは、スクラムジェットに切り替えるのに十分な高さと速度になるまで低速で機能できるデュアルサイクルエンジンだ。



NASA - How Scramjets WorkNASA発表の説明資料でわかるが、スクラムジェットには内部可動部品はないので効率は最高になるが、設計は極めて難易度が高い。



メイヘムの正式名称は最近、"Expendable Hypersonic Multi-Mission Air-Breathing Demonstrator" から "Hypersonic Multi-mission ISR and Strike" に変わり、"Multi-Mission Cruiser" とも言及されている。標的に向けて発射するだけのミサイルではないことを強く示唆している。「消耗品」という言葉の削除と「マルチ・ミッション」という名称は、メイヘムが世界初のデュアルモードまたはタービンベース複合サイクル(TBCC)極超音速推進システムを活用した再利用可能かつ自律運用可能な機体をめざしているのを示唆している。


前述したように、ロッキード・マーティンは空軍研究本部がこの課題を達成できると考えている数少ない企業の1つであるだけでなく、実際に数年前からダークスターに似た極超音速基SR-72の手がかりを残してきた。


ロッキード・マーティンは極超音速スクラムジェット運転に成功していた


2022年3月、国防高等研究計画局、エアロジェットロケットダインAerojet Rocketdyne、ロッキード・マーティンは、米露間の緊張を抑えるため翌月まで報告しなかったが、「Hypersonic Air-breathing Weapon Concept(HAWC)」の飛行実験に成功している。


同実験は、HAWC計画として実は2回目の成功であり、ロッキード・マーティンのスクラムジェットシステムとしては初のものであった。2021年9月の前回の成功もHAWCプログラムだったが、ノースロップ・グラマンのスクラムジェットを活用した。一連の成功は、米国が高速空気取入れ式推進システムを使用する兵器の実戦配備でリードしていることを示唆している。


米国は極超音速兵器を通常兵器に限定しているため、競合他社の抑止システムにない課題が多くある。核兵器は爆発半径が大きいので、低精度兵器でよい。通常弾頭の極超音速ミサイルは、標的を破壊するため要求される精度がはるかに高い。



HAWC missile renderingDARPAによるHAWC想像図


非核の極超音速兵器は戦略的価値がある一方で、非常に高価となるため、開発の意義に疑問を呈する声もある。極超音速兵器は防空能力を打ち負かせるが、同じ結果は低速、安価なシステムを大量使用することでも達成可能だ。敵の防空能力を圧倒すれば、トマホークのような亜音速巡航ミサイルでも、目標撃破が可能となる。


しかし、極超音速攻撃機があれば、迎撃を阻止できる。このような航空機は、低コストの通常兵器を投入した後、着陸し再武装して危険な場所からスクラム(噴射)できる。そうすれば、超音速の攻撃能力をすべて手に入れる上に、ピカピカのスクラムジェット機を標的にはりつける必要はない。


メイヘムは、より大きなペイロードを何度も飛ばすことができる、大型スクラムジェットの開発でロッキード・マーティンが大きく関与しているようだ。


ダークスターは映画だけの存在ではない?


lockheed martin darkstar(Lockheed Martin)


6月3日、ロッキード・マーティンのTwitterに、「ジム」とだけ名乗るスカンクワークスのコンセプトデザイナーが登場するダークスターに関する短い動画を投稿された。ジムは、自分が取り組んでいる「ほとんどのこと」について話せないと述べている。


30秒のビデオの最後の発言は、航空機設計の裏に真実があることを示唆しているのかもしれない。


「私の名前はジムです。ダークスター開発に携わり、ここロッキードマーティン・スカンクワークスで未来の構想を練っています」。


しかし、ジム発言を深読みされないように、ロッキード・マーティンのダークスターのウェブページは、ダークスターが実際の機密プログラムとDNAを共有している可能性について、多くを実行中と明言している。


「トップガンのマーベリックチームは、限界を超えたスピードに忠実に描こうとして、スカンク・ワークスが真っ先に呼ばれました。最速の航空機を開発してきたスカンク・ワークスの専門知識と航空宇宙の未来を定義する情熱とエネルギーがあれば、ダークスターは単なるフィクション以上のものになるはずだ......。現実となりうるのです...」(ロッキード・マーティンの「ダークスター」ウェブページ)


ウェブサイトでは、スカンク・ワークスがパラマウント社の制作チームに協力して、撮影用に実物大モックアップを製作したにもかかわらず、ダークスター自体は実在しない航空機と説明している。しかし、極超音速飛行が同社にとって重要分野だとも説明している。


「ダークスターは実在しないかもしれませんが、能力は本物です。極超音速技術、すなわち分速60マイル以上の飛行能力は、30年以上にわたる極超音速への投資と開発・試験の経験を活かし、当社チームが進化中の能力です」。


ヒントは数年前にあった

Darkstar Lockheed Martin(Lockheed Martin)


2018年に遡るが、ロッキード・マーティンの先行開発プログラム戦略・顧客要求担当副社長、ジャック・オバニオンJack O’Banionが、フロリダで開催された米国航空宇宙学会主催の「SciTech Forum」に登壇した。オバニオンは背後のスクリーンにSR-72のアーティスト・レンダリングを映し、あたかも同機がすでに存在し、試験で成功を収めているかのように語った。


「デジタル変革がなければ、この機体は作れなかった」と、オバニオンは2018年の聴衆に語った。「エンジンそのものを作れなかった。5年前に作ろうとしたら、溶けてしまっていただろう。しかし今は、エンジン素材に信じられないほどの高性能冷却システムを組み込んだエンジンをデジタルプリントしており、エンジンが日常運転を繰り返しても残っています」。


オバニオン発言は、SR-72が設計図上でしか存在しない航空機ではなく、ある程度のテストが行われた機体であると示しているように思えた。そして、その主張の証拠がある。


その1年前の2017年、Aviation Weekは、パームデールにある米空軍の42工場付近で、無人のサブスケールSR-72技術実証機と思われるものの飛行が目撃されていると報じた。スカンクワークスの拠点と同じ場所だ。Aviation Weekはロッキード・マーティンのオーランド・カルバルホOrlando Carvalho航空部門上級副社長に連絡を取った。


「具体的なことはお話できませんが、カリフォーニア州パームデールのスカンクワークスチームは、スピードへのコミットメントを倍増させているとだけ言わせてください」とAviation Weekに述べていた。


「極超音速はステルスに類似します。画期的な技術であり、ブラックバードの2~3倍の速度で飛行できるようになります...セキュリティ分類ガイダンス上では、速度はマッハ5以上としか言えません 」。


極超音速兵器に触れたプーチン演説の直後にロッキードはSR-72関連ウェブサイトを削除していた

lockheed darkstar SR-71 Blackbird2018年のロッキード・マーティンのSR-72のウェブページ。


ロッキード・マーティンは2013年にSR-72専用ページを開設し、2015年に更新した。同年、ポピュラー・サイエンスはこのプログラムをカバーストーリーにした。


2018年3月1日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、世界初の運用可能な極超音速兵器Kh47M2キンザルと、ロシアの核超音速ブーストグライド兵器アバンガルドの実戦投入計画を発表し、悪名高い演説とした。同演説が、極超音速兵器開発競争の始まりとされている。


キンザルは噂と違っていたが、プーチン発言は、世界中に、新兵器の能力に不安を抱かせることになった。


興味深いことに、プーチンがロシアの極超音速兵器を発表した直後、ロッキード・マーティンは自社ウェブサイトから極超音速航空機プログラムSR-72に関する記述をすべて削除した。しかし、Wayback Machine(古いウェブサイトを保存するインターネット・アーカイブ)を使えば、ページにアクセスできる。


削除されたSR-72のウェブサイトによると、ロッキードはスクラムジェットで飛ぶ航空機を2030年までに実用化可能と主張していた。そして、そのためエアロジェットロケットダインと協力中との記述が注目される。ロッキードが最近HAWCプログラム用のスクラムジェット試験を成功させたのと同じ会社だ。

「極超音速機は、高価で縁遠い存在ではありません。 実際、SR-72は2030年までに実用化されていてもおかしくありません。ロッキード・マーティン・スカンク・ワークス®はエアロジェット・ロケットダインと共同で、市販のタービンと超音速燃焼ラムジェット空気呼吸ジェットエンジンを統合し、静止状態からマッハ6まで航空機を駆動する方法を開発しました」と、ロッキードマーティンのウェブサイトは2018年に述べていた。


その結果、Aviation Week誌が「ブラックバードの息子」と呼んだSR-72は、高性能と手頃な価格のシステムレベルで最適化された統合エンジンと機体だ、とも説明した。


ダークスターは実在するのか

Lockheed Martin ダークスター render


ひとことで言えば、「ノー」だ。ダークスターはトップガンで特別にデザインされたフルサイズのモックアップだ。ジェリー・ブラッカイマーは、中国がスパイ衛星の向きを変えモックアップを間近で見られるようにした言っているが、ハリウッドの誇大広告かもしれない...あるいはダークスターは本物ではないが、それに似たものがあるかもしれない、との兆候かもしれない。


ダークスターとSR-72コンセプトの最も明らかな違いは、マーベリック自身だ。SR-72は、無人機として構想されてきた。極超音速飛行は人体の生理学上でも実現可能とはいえ、開発の際に現実的な課題がある。


SR-72 concept PACE2021年に空軍のProfession of Arms Center of Excellence (PACE)が公表した映像のスクリーンキャプチャ


商業・防衛用途で再利用可能な極超音速機の開発に取り組むハーマーズHermeusと話して分かったことは、極超音速飛行に固有のGフォースは、高いマッハ速度への遷移が緩やかなら、搭乗員に大きな問題にはならないだろう、ということだ。宇宙飛行士は、再突入時にマッハ25超となるが問題はない。最大のハードルは、高度10万フィート以上から時速4,000マイルを超えるスピードで放出されたときに、パイロットが生き延びる方法だろう。


また、パイロットを乗せれば、生命維持装置、制御装置、ディスプレイ、射出座席、コックピットキャノピーは重量増を生む。


しかし、もしロッキード・マーティンが空軍研究本部のメイヘムとしてSR-72のコンセプト研究を続けているとしたら、中国はダークスターを覗き見しようとしていたのかもしれない。結局のところ、ロッキード・マーティンが2018年から秘密裏にSR-72の作業を続けていたのなら、覗き見する価値がある。


SR-72はすでに存在しているかもしれないし......あるいは、まだパームデールのどこかの製図台上にしかないのかもしれない。いずれにせよ、ひとつだけ確かなことがある。ロッキード・マーティンのスカンク・ワークスは、映画作品上の極超音速飛行以上のものに目を向けているのだ。■


Is there a real secret aircraft behind Lockheed and Top Gun's Darkstar? - Sandboxx

Alex Hollings | June 6, 2022


Alex Hollings

Alex Hollings is a writer, dad, and Marine veteran who specializes in foreign policy and defense technology analysis. He holds a master’s degree in Communications from Southern New Hampshire University, as well as a bachelor’s degree in Corporate and Organizational Communications from Framingham State University.


 

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い? バイデン政権がトランプ大統領提案の新エアフォースワン塗装を却下。

 

Photo: Chris Loh | Simple Flying


れほど驚くべきことではないかもしれないが、次期エアフォース・ワンのカラーリングがどうなるかは大きな疑問であった。今までは。



 バイデンが第46代大統領に就任して1年半になる。就任式がパンデミックの真っ只中に行われたこともあり、次期エアフォース・ワンのカラーリング問題は、優先順位からかけ離れていた。しかし、現政権がトランプ前大統領提案のダークブルー塗装を採用しないことがようやく確認された。


コスト増が理由

Politicoによると、大統領と現政権は、ダークブルー塗装によるコスト増を理由に、トランプ前大統領が提案したエアフォースワンのカラーリングを採用しないとある。

 レンダリングで見た方も多いと思うが、2019年に公開されたトランプのデザインは、ダークレッドのストライプの下にダークブルーを腹部とエンジンに施すのが特徴だ。この塗装は、工業デザイナー、レイモンド・ローウィがジョン・F・ケネディ大統領向けに1962年に確立したカラーリングに取って代わるものとして設定された。 

 当時、新デザインについてABCニュース取材に応じたトランプ大統領は、次のように語っている。

「赤、白、青 だ。エアフォースワンは素晴らしいものになる。世界一、最高級になる。赤、白、青がふさわしいと思う」。


現行のカラーリングは、「エアフォース・ツー」や、アメリカ空軍が保有する他のVIP輸送機にも採用されている。写真 Mathieu Marquer via Wikimedia Commons


ダークサイド...

この決断へは、最初は首をかしげるかもしれない。改良型747-8iの2機は新品かつ未使用で、デザインにかかわらず新しいカラーリングが必要だ。では、あるカラーリングが他のカラーリングよりもコストがかかるのはなぜか?

 空軍による最近の調査は、提案中のカラーリングの暗色は機体温度を上昇させる可能性があると結論づけている。

 「VC-25B下部の暗色は、一部コンポーネントの現在の制限を超える温度上昇に寄与するかもしれないと結論づけられた」-Ann Stefanek, US Air Force spokesperson via Politico

 匿名でPoliticoに語った政権関係者は、トランプのカラーリングで「エンジニアリング、時間、コスト」を押し上げる可能性があると付け加えた。最近のニュースを見ていない人のため補足すると、エアフォース・ワンの代替プログラムはすでに予算オーバーで、スケジュールも遅れている。


トランプ大統領が提案した塗装。Photo: Boeing


中立の場はない

深く分裂した米国にとって、バイデン政権による今回の決定は、追加プログラム費用の報告で正当化されたものの、政治判断と見なされる可能性が高い。

 未公表の(あるいは未確定の)予算額を節約するというが、VC-25Bのカラーリングに関する決定は、非常に多くの象徴性を持っている。「どのデザインが似合うか?」という問題以上に、むしろ、トランプ前大統領提案の塗装にすれば、本人を視覚的に思い起こさせることになり、その思いは数十年続くことになっただろう。超音速の代替機が開発されるまで。

 上記のような理由で、カラーリングの審議で国内が二分されたわけだが、今回の報道と決定で、前大統領の支持者が動揺するのは間違いない。それでも、ようやく答えが出たことで、同機の就航など、もっと重要な内容が前進するのはいいことだ。■


It's Official: Trump Air Force One Livery Gets Scrapped By Biden Administration

BY

CHRIS LOH

https://simpleflying.com/trump-air-force-one-livery-scrapped/


Source: Politico, ABC News

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Chris Loh (2070 Articles Published)

Deputy Editor - An experienced photographer and video producer, Chris is a journalistic natural. Degree educated with a wealth of traveling history, Chris’ insight into routes, networks, and...


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ウクライナ戦の最新状況(現地時間6月13日)ドンバス地方の戦況に変化わずか

 

The situation on the ground in the Donbas. (Institute for the Study of War)




シア侵攻が始まり110日。月曜日も、ドンバスの状況に変化はほとんどない。


戦闘は続いている

セベロドネツクとその周辺では、まだ激しい戦闘が続いている。ロシア軍は市街の大部分を支配しているが、ウクライナ防衛隊はアゾット工業地帯で踏ん張っている。ロシア軍は、ウクライナの補給路を断つため、シヴァスキー・ドネツ川架橋を標的にしている。

 「ロシア軍はセベロドネツク市とその周辺で、激しい砲撃の中、地上攻撃を続けているが、6月12日現在、同市の完全支配を確立するまでに至っていない。ウクライナ軍はアゾット工業地帯の制圧を維持している。ルハンスク州政府セルヒイ・ハイダイ長官は、ロシア軍がセベロドネツクとリシチャンスクの間のシヴェルスキー・ドネツ川にかかる2つの橋を破壊し、3つ目の橋を激しく砲撃していると述べた」と戦争研究所は最新の戦況評価でまとめている。

 しかし、この戦術が裏目に出る可能性がある。ロシア軍が前進できれば、今後同じ川を渡らなければならないし、ロシア軍はこれまでの戦争で渡河能力の低さを発揮してきたからだ。数週間前、ロシア軍は川を渡ろうとして戦車、歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車など約80両を失った。

 また、ロシア軍はセベロドネツクの南西から進攻し、ウクライナ側の守備を断ち切ろうと試みている。


ロシア軍の損失

ウクライナ軍は毎日、ロシア軍の死傷者数を発表している。これらの数字は公式の数字であり、個別に検証されたものではない。

 しかし、西側の情報機関の評価と独立した報道は、ウクライナの主張する死傷者数をある程度裏付けている。例えば、オープンソースの情報調査ページ「オリックス」は、600両以上のロシア戦車を破壊または拿捕したことを目視で確認しており、この声明は英国国防省によって再確認されている。

 ウクライナの他の主張の多くにも、同様の独立した検証が存在する。つい最近、米国防総省は、ロシア軍が1,000両以上の戦車、数十機の戦闘機やヘリコプターを含むあらゆるタイプの戦闘車両を失ったことを認めた。

 さらに、西側情報機関の関係者を引用した最近の報告によると、ロシア軍はこれまでの戦闘で最大2万人の死者を出しているという。戦争の霧や、現場にいなければ正確な数字を確認するのが難しい他の要因を調整すると、西側の公式数字はウクライナの主張に近い。

 月曜日の時点で、ウクライナ国防省は以下のロシア軍損失を主張している。

  • 戦死者32,300(負傷、捕虜は約3倍)。

  • 装甲兵員輸送車3,492

  • 車両および燃料タンク2,460

  • 戦車1,432

  • 大砲718

  • 戦術的無人航空機システム585

  • 戦闘機、攻撃機、輸送機 212

  • 多連装ロケットシステム(MLRS)226

  • 攻撃・輸送用ヘリコプター178

  • 撃墜した巡航ミサイル125

  • 対空砲台96

  • 架橋装置など特殊装備53

  • ボートおよびカッター13

  • 移動式弾道ミサイル「イスカンダル」4


 この数週間、ドンバス地方での継続的な圧力と攻撃作戦にもかかわらず、ロシアの死傷者の割合は大幅に減少している。このことは、2つのことを示唆している。1つ目は、ロシア軍の指揮官が攻撃作戦に慎重になっていること、2つ目は、ウクライナ軍が戦闘力や弾薬を使い果たしつつあることである。最近の現地報告によると、どちらも事実であり、戦闘疲労が双方に追いついてきているようだ。

 先月はスロビャンスク、クリビヤリ、ザポリジャの3地区で激しい戦闘が続いたため、ロシア軍の死傷者が最も多かった。日が経つにつれ、激しい戦闘はスロビャンスクの南東にあるバフムト方面、ウクライナの重要な町セベロドネツク、ライマン周辺に多く移行していった。

 その後、ヨーロッパ最大の原子力発電所があるザポリジヤ周辺でのウクライナ軍の反攻により、最も多くの犠牲者が出た場所は、再び西に移動した。

 月曜日、ウクライナ軍は、ロシア軍が進攻しセベロドネツクを後方から遮断しようとしているバフムト付近で最も大きな死傷者を出した。

 ロシア軍の東方再攻撃の目的は、ドネツクとルハンスクの親ロシア派の離脱地域を完全に支配下に置き、これらの地域と占領したクリミアとの間に陸上回廊を作り、維持することであると表明している。■



Your tactical update on Ukraine (June 13) - Sandboxx

Stavros Atlamazoglou | June 13, 2022


Stavros Atlamazoglou

Greek Army veteran (National service with 575th Marines Battalion and Army HQ). Johns Hopkins University. You will usually find him on the top of a mountain admiring the view and wondering how he got there.