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ウクライナ戦の最新状況(現地時間6月14日現在) ウクライナ軍の損失が増えている

 

6月13日時点でのドンバスの状況。(ISW)


シアによるウクライナ侵攻が始まり111日が経過した。火曜日、戦闘の大部分はセベロドネツクとその周辺で行われ、ロシア軍は同市攻略を懸命に推し進めている。


ドンバス地方での戦闘

セベロドネツクと周辺での戦闘は続いている。ロシア軍は、市外につながる最後の橋を破壊したが、同市を完全には包囲できていない。セベロドネツクとリシチャンスクを結ぶ橋は、同市で抵抗するウクライナ軍の主要な補給線だった。

 「ロシア軍はセベロドネツク中心部からウクライナ守備隊を排除し、6月13日にセベロドネツクからリシヤンスクに至る残る橋を破壊したと伝えられたが、ウクライナ当局は、ウクライナ軍は同市で包囲されていないと報告している。ロシア軍は、ポパスナとバフムート付近でウクライナの地上通信線(GLOC)を切断するべく地上攻撃を行ったが、失敗した。ロシア軍はイジュム南東とスロビャンスク北で攻撃作戦を展開したが失敗し、シヴェルスクとウクライナ北西部のリシチャンスクへのGLOC襲撃の条件を整えているようだ」と戦争研究所は最新の推定で評価している。

 ロシア軍はドンバスで包囲を締め始めているが、ウクライナ防衛隊は持ちこたえている。

 またロシア軍はハルキウ近辺でウクライナ軍を押し戻し、ウクライナ砲兵隊にロシア国内を目標にさせないよう圧力をかけている。


ロシア軍の損失

ウクライナ軍は連日、ロシア人犠牲者数を発表している。公式の数字だが、個別に検証されたものではない。

 しかし、欧米情報機関による評価や独立した報告書は、ウクライナ側の主張する犠牲者数をある程度裏付けている。例えば、オープンソースの情報調査ページ「オリックス」は、600両以上のロシア戦車を破壊または拿捕したのを目視で確認しており、この評価は英国国防省によって確認されている。

 他のウクライナの主張のほとんどについても、同様に独立した検証が存在する。つい最近、米国防総省は、ロシア軍が1,000両以上の戦車、数十機の戦闘機やヘリコプター、各種戦闘車両数千台を失ったことを認めた。

 さらに、西側情報機関を引用した最近の報道では、ロシア軍はこれまでの戦争で最大2万人の戦死者を出したという。

 実際の数字を確認するのは、現地にいないと非常に難しい。しかし、戦争の霧やその他の要因を調整した後、西側の公式数字はウクライナの主張とかなり近くなっている。

 火曜日現在、ウクライナ国防省は以下のロシア損失を主張している。

  • 戦死32,500(負傷、捕虜は約3倍)

  • 装甲兵員輸送車3,503台

  • 車両および燃料タンク2,473

  • 戦車1,434

  • 大砲721

  • 戦術無人航空機システム588

  • 戦闘機、攻撃機、輸送機 213

  • 多連装ロケットシステム(MLRS)226

  • 攻撃・輸送用ヘリコプター179

  • 巡航ミサイル125

  • 対空砲台96

  • 架橋装置などの特殊装備53

  • ボートおよびカッター13

  • 移動式弾道ミサイル「イスカンダル」4


ここ数週間、ドンバスで継続的な圧力と攻撃作戦にもかかわらず、ロシアの死傷者の割合は大幅に減速している。このことは2つのことを示唆している。1つは、ロシア軍の指揮官が攻撃作戦に慎重になっており、目的を達成するために複合兵器を十分に活用していること、もう1つは、ウクライナ軍が戦闘力や弾薬を使い果たしつつあること、これは3カ月以上にわたってロシア軍と戦っていれば予想されることである。最近の現地からの報告によると、この2つの要因はいずれも事実であり、戦闘疲労が双方に追いついてきているようだ。

 先月の大半は、スロビャンスク、クリビヤリ、ザポリジャー周辺でロシア軍の死傷者が最も多く、激しい戦闘が行われていたことを反映している。日が経つにつれ、激戦地区はスロビャンスクの南東バフムト方面、セベロドネツク、ライマン周辺に移行していった。

 その後、ヨーロッパ最大の原子力発電所があるザポリジヤ周辺でのウクライナ軍の反攻により、最多の犠牲者が出た場所は、再び西に移動した。

 火曜日、ウクライナ軍は、ロシア軍が進攻しセベロドネツクを後方から遮断しようとするバフムト付近で最大の死傷者を出した。

 ロシア軍の東部での再攻撃の目的は、ドネツクとルハンスクの親ロシア派の離脱地域を完全に支配し、これらの地域と占領下のクリミアの間に陸上回廊を作り維持することであると表明している。■


Your tactical update on Ukraine (June 14) - Sandboxx

Stavros Atlamazoglou | June 14, 2022


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