2022年6月12日、シンガポールで開催されたシャングリラ対話サミットで講演する中国の魏鳳和国防相。 Photo: AFP
ご注意 以下の記事はCCPの息がかかった環球時報英語版からのご紹介で、文中の意見等は当ブログのものではありません。赤字部分等は当ブログがつけたものです。
中国軍は、中国から台湾を分断しようとする勢力と最後まで戦うと、中国の国防部長は日曜日にシャングリラ対話でスピーチした。中国アナリストからは、これは中国が米国に送った最も強い警告との声が出ている。米国はたびたび台湾問題を利用し中国を挑発し、台湾の分離主義当局を刺激し地域内の安全保障状況を悪化させてきたからだ。
中国国務委員兼国防相の魏鳳和Wei Fenghe は日曜日、シンガポールで開催された第19回シャングリラ対話で、地域秩序に関する中国のビジョンについて演説した。台湾問題について、ウェイは、台湾は中国の一部であり、台湾問題は中国の内政問題であると述べた。「中国は必ずや統一を実現する」。
トランプ政権からバイデン政権まで、米国は台湾問題を一貫して利用し、台湾分離主義当局を扇動し、外交的プレゼンスを獲得ずみで世界が認めた一国主義に挑戦し、武器売却を増やし、軍艦を送り島の近海に入り、統一プロセスを妨害するなど、中国封じ込め戦略に利用している。一方、米国の一部議員や高官、下院議長までもが同島を訪問あるいは訪問を計画しており、分離主義者に誤ったシグナルを送り、中米関係の政治的基盤に挑戦している。
これらのことから、中国は明確な警告を米国に送る必要があると考え、米国が警告を無視し危険な動きを続ける、あるいはレッドラインを超えても、台湾問題を明確に解決する用意があり、プロセスが平和的であろうと武力的であろうと構わないと言うのが中国の態度だと専門家は指摘している。
中国大陸は、台湾海峡両岸の人民のため、平和的統一を求める努力を最大限続けているが、米国と台湾当局が平和的統一の希望を完全に破壊した場合、中国は力による問題解決を躊躇しないと分析されている。
ウェイは、敵対勢力に警告を発した以外に、アジア太平洋の平和を持続的かつ断ち切れないものにする方法について、中国側の見解を紹介した。「未来を共有するアジア太平洋共同体の構築」は、アジア諸国のブロック間軍事対立を扇動する米国のインド太平洋戦略に対抗するイニシアチブだ。アナリストによれば、米国には中国を取り巻く戦略的環境を形成する能力はないが、中国には地域を統合し、共に発展させる能力がある。
シャングリラ対話の中国軍代表団のメンバーでもある人民解放軍軍事科学院元副院長の何磊He Leiは、環球時報に対し、「ウェイ部長の発言は、重要問題に対する原則的かつ確固たる中国の姿勢と態度を示し、米国と西側同盟国からの非難と中傷にも応えた」と指摘した。
「発言はまた、地域諸国の懸念や質問に効果的に応えた」と述べ、Weiがスピーチを終えたとき、聴衆は暖かい拍手を送ったが、土曜日にロイド・オースティン国防長官のスピーチが終わったとき、聴衆は礼儀上わずかな拍手で応えただけだったと指摘した。
「中国国防相の演説へ聴衆が高い認知度を示している」と指摘した。
統一は間違いない
統一は中華民族の大義であり、誰にもいかなる力にも止められない歴史の流れだ。「平和的統一は中国国民の最大の願いであり、最大限の誠意を持って、そのため最大の努力をする。今も平和的統一を実現するために最大の誠意を持って努力している」とウェイは述べた。
ご注意 この記事は環球時報の報道をそのままお伝えしています。記事内の意見、評価はブログオーナーのものではありません。
中国を分裂させようと「台湾独立」を追求する者には、良い結果とならない。民進党は、大陸と台湾がともに中国だという現状を変えようとし、1992年コンセンサスを認めず、「独立」を段階的に追求し、反中の海外団体の手先として行動しているのであり、主人に利用され捨てられるだけだとウェイは指摘した。
専門家によれば、中国の国防部長は、情勢悪化の責任は誰にあるのか、数十年にわたり両岸交流と地域の平和を保証してきた政治的合意を放棄し、現状を振り出しにもどしたのは誰なのか国際社会に伝えようとしているのだという。
中国のアナリストは、台湾海峡の状況悪化で中国を非難する勢力は、盲目あるいは盲目のふりをして、大陸を挑発する分離主義者の民進党当局を容認または支持し、中国の主権を守ろうとする大陸の努力を一方的に批判しているだけだと指摘した。
「誰かが台湾を中国から引き離そうとするならば、躊躇なく戦う。どんな犠牲を払ってでも戦う。最後の最後まで戦う。これが中国にとって唯一の選択だ」とウェイは言った。外国の干渉は失敗に終わる運命、とウェイは警告した。
「『台湾独立』を求める人たちとその背後にいる勢力に、ここにはっきりと言いたい。台湾独立の追求は行き止まりであり、妄想だ。外国の支援を求めてもうまくいかないし、絶対に考えてはいけない!」。
歴史の歯車は回っている。誰も中国統一への道を止められない。主権と領土を守る中国軍の強い決意、確固たる意志、強力な能力を過小評価してはならないとウェイは述べた。
厦門大学台湾研究所の李飛教授は、「米国とその傀儡民進党当局、および日本など一部の同盟国は、今回の警告発言だけで台湾海峡の状況への干渉をやめることはないだろうし、緊張は続く」「台湾問題で中国と最終対決すれば、結果は明らかであるのを知らせることが重要である」と指摘した。
「多少の代償は払うが必要なら武力で統一する、最終的に台湾問題は徹底的に解決できる。中国が現在出しているシグナルは、統一は不可避であり、米国が負ける運命にある中国との対決を避けるため正しい選択をするよう米国に知らせることだ」(李)。
環境を整える
中国国防部長は、敵対勢力への警告に加え、持続可能な平和と発展を地域で実現する中国の考えと計画についても説明した。
ウェイは、世界は歴史上稀に見る危機に直面しており、進むべき道は多国間主義を堅持・実践し、未来を共有する共同体を構築することだと述べた。
「中国の発展は止められない。中国の発展は他国にとって脅威ではない。それどころか、世界の平和と発展に大きく寄与している」。
アナリストによれば、地域における中国の最大の利点はその発展で、それにより中国は近隣諸国や地域のほとんどの国、たとえ中国と紛争を抱える国々と利益を共有でき、地域諸国は中国を敵視する外部勢力の要求に応えたがらない、それは各国の具体的利益に反するからだ、という。
米国は多くを約束するが、ほとんどリップサービスであり、プロパガンダマシンで「中国脅威論」を広めている。しかし、米国にとって最大の問題は、アジア太平洋諸国の発展を助ける便宜を提供する能力がないことだと、北京在住の国際関係の上級専門家は匿名条件で述べた。
「米国が得意なのは、小国を嘘で脅し、地域紛争や摩擦を利用し緊張を煽り、米国製武器を小国に買わせ、強大な隣国相手に無意味で高価で愚かな対立をさせ、最悪なのは損失分をワシントンが払わないことだ」と述べた。「フィリピンなど多くの国はとっくの昔に教訓を学んでおり、この手口は通用しなくなる」。
アジア太平洋地域は世界で最も活気に満ち有望な経済原動力であると指摘した上で、ウェイは、永続的な平和を享受し、すべての人々に安全を提供する、未来を共有するアジア太平洋共同体の構築という明るい展望に努力するよう各国に促した。
中国社会科学院で国際関係と米国研究の専門家Lü Xiangは「十分なパワーと強さ、域内諸国から最大の支持を有する国のみが、地域の戦略的環境を形成できる」が「アジア太平洋地域では、米国はその任にあらず、中国こそこれが可能な国だ」と述べた。■
By Yang Sheng and Liu Xuanzun
Published: Jun 12, 2022 11:29 PM
コメント 中国、ロシア、北朝鮮他を専用に扱うKnow Your Enemy(仮題)を近日中に別ブログとして立ち上げますのでご期待ください。
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。