Iranian flag (R) next to the Israeli flag (L) Getty Images
テヘランで軍人と兵器科学者が不可解な死を遂げた
イスラエルは、イラン秘密部隊「840部隊」への「警告」とし、別の高官の暗殺を認めた
今回の殺害でイラン=イスラエルの緊張が高まっている
テヘランで軍人と兵器科学者がそれぞれ謎の死を遂げ、イランとイスラエル間の緊張が高まっている。
アリ・エスメルザデAli Esmaelzadeh大佐は未確認の状況で金曜日死亡した。ニューヨーク・タイムズは、各種情報筋から暗殺か自殺、または事故と報じた。
エスマエルザデの死は、同じ部隊の高官であるサヤド・ホダエイ大佐Sayad Khodaeiがテヘランの自宅前で車から射撃され、その後死亡した事件からちょうど1週間後だった。
ニューヨーク・タイムズは、イスラエルが米国当局にホダエイ殺害の責任を認める通知をしてきたと報じた。
しかし同紙は、イスラエル高官2名が、エスメルザデ殺害への国家の関与を否定したとも報じている。
エスマエルザデもホダエイも、ドナルド・トランプ大統領がテロ組織のレッテルを貼った「イスラム革命防衛隊(IRGC)840部隊」の将校だった。ニューヨーク・タイムズによると、同隊は海外で外国人の殺害ミッションを実行しているとイスラエルは主張している。
同紙はまた、ホダエイ暗殺は、840部隊の活動を停止させる警告だとイスラエル側が米政府高官に伝えてきたと報じている。
ホダエイの死を受け、革命防衛隊司令官ホセイン・サラミ将軍Hossein Salamiは、月曜日の演説で、「敵の悪行は何一つ見逃さない」"と述べた。
イランの国営タスニム通信は、ホダエイの死に関するイスラム革命防衛隊声明を伝え、IRGC報道官ラメザン・シャリフRamezan Sharif将軍は、「世界各地のシオニズムに属する凶悪犯とテロ集団の残党の犯罪行為に罰を与える」と述べている。
ロイター通信によると、この緊張の中、イスラエルは月曜日、イランが暗殺への復讐を企てている可能性があるとして、市民にトルコ渡航を控えるよう警告した。
タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、これらの人物の死と同時に、ミサイルや無人機の開発に携わっていたイランの航空宇宙エンジニア、アヨブ・エンテザリAyoob Entezariがテヘランで謎の死を遂げたとある。
イスラエルの新聞Haaretzは、土曜日のイランのウェブサイト報道を引用し、エンテザリは食中毒で死亡したと考えられると書いた。
この前にテヘラン近郊の軍事基地が無人機で攻撃され、イラン人技師1名が死亡、もう一人が負傷したとするニューヨーク・タイムズ報道があった。
イスラエルとイランの緊張
ユダヤ国家とイスラム共和国間の敵意は、イスラエル・パレスチナ紛争でイランはイスラエルの「がん腫」を取り除くためパレスチナのインティファーダを提唱したことや、イランは反論するがイランが核兵器を製造しているというイスラエルの信念など複数の地政学的要因により煽られている。
2021年11月、イスラエル政府高官は、イランの核兵器開発を阻止するため、イランとの潜在的な紛争に備えるとしている。イスラエルのヤイル・ラピドYair Lapid外相は、「テロ政権が核兵器の取得をすれば、こちらは行動しなければならない」と述べた。
石油も両国の争点の一つだ。イスラエルは2021年、シリアに向かうイランの石油タンカー少なくとも12隻を攻撃した。タンカーは米国と国際社会による制裁への違反と報じられた。
2021年、イスラエルはイランが 「環境テロ 」行為として意図的に石油流出を画策したと非難した。流出事故で、イスラエルの地中海沿岸120マイルの90%がおよそ1000トンの黒いタールで覆われてしまった。■
Iranian scientist and a senior military officer found dead in mysterious circumstances amid a new wave of tension between Iran and Israel
Bethany Dawson Jun 5, 2022
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