スキップしてメイン コンテンツに移動

ウクライナ戦の最新状況 6月3日で開戦100日目だが、ロシア報道機関にはこの話題でかん口令。

Russian tank

ルハンスク州の道路脇で、ウクライナ軍に破壊されたロシア軍戦車(2022年2月26日撮影ANATOLII STEPANOV/AFP via Getty Images

  • 6月3日金曜日は、ロシアによるウクライナでのいわれなき戦争の100日目にあたる

  • ロシア国営メディアはこれを論じないよう指示された

  • クレムリンは、ウクライナでのロシアの失敗に光を当てられては不快だと懸念しているようだ


シアの国営メディアは、ウクライナにおけるプーチン大統領の「特別軍事作戦」の開始から金曜日で100日になることは話題にしないよう命じられている。ラトビアに拠点を置くMeduzaが、ロシア大統領府の関係者などを引用して報じている。



 クレムリンは、プーチンのいわれのない戦争がどのくらい続いているかを強調すれば、紛争におけるロシア軍の失敗に不快な光が当たると懸念しているようだ。

「戦争に関連する日付に注目することは、ロシア国民に侵略の目標と成功について考えさせることができる」と、関係者は言い、「これまで何が達成されたのか、という質問が常に起こる 」と付け加えた。

 2月上旬、マーク・ミリー統合参謀本部議長が議会で、ロシアが侵攻すればキーウは約72時間で陥落する予想と述べた。実際、ロシアはウクライナ軍を壊滅させ、同国を簡単に征服すると思われていた。しかし、ウクライナは予想をはるかに超える激しい抵抗を見せており、戦争は3カ月以上も続いている。

 ロシア軍は、ウクライナの2大都市キーウとハルキウを占領する目的を達成できず、大きく苦戦している。

 また、ロシアはこ15,000人以上の兵力を失ったと推定され、驚異的な数のロシア軍将官がここに含まれている。

 モスクワは、ロシア国民に戦況を極端に隠そうとし、3月下旬以降、公式死者数を発表していない。ロシア政府は1,351人の兵士が死亡したと主張していた。今週、ロシアのトップクラスの法律家が、激戦が続いているにもかかわらず、ロシア軍の戦死者が「実質的に」消滅したとの突飛な主張を推し進めた。

 ウクライナの首都の奪取に失敗した後、ロシアはここ数週間、ウクライナ東部のドンバス地方に注力している。ロシア軍は東部でわずかに前進した。ロシア軍は、港湾都市マリウポリを廃墟に変えた残虐な作戦の末に、5月中旬にようやく制圧した。ロシア軍はまた、ドンバス地域におけるロシア作戦に重要な主要都市で、重要な産業拠点セベロドネツクを制圧する寸前まで来ているようだ。

 一方で、数カ月にわたる戦闘でロシア軍が疲労困憊し、士気が低下しているとの報告もあり、ロシアに戦場での成果を維持する余力があるのか疑問が持たれている。

 一方、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日、ルクセンブルク議会で、ロシアは現在、ウクライナの約5分の1を支配していると述べ、「ロシア軍はすでにドンバス地方のほぼ全域を破壊した」と発言した。

 ロシアの猛攻が続く中、ウクライナは西側諸国から援助を求め続けており、重火器がより多く必要だとを強調している。バイデン政権は今週、高性能ロケット弾を含む7億ドルの新たなウクライナ向け軍事支援策を発表した。■


Russia State Media Told Not to Discuss 100th Day of Putin's Ukraine War

John Haltiwanger

 

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ