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黒海北西部は自由射撃区域の様相を呈しており、新兵器の到着でその傾向がさらに強まりそうだ。
ロシアは、黒海北西部のガス掘削装置に早朝攻撃してきたウクライナに報復を約束し、クリミア半島防衛を強化するとしている。
一方、ウクライナの情報筋はThe War Zoneに、スネーク島を攻撃したと伝えてきた。しかし、The War ZoneがPlanet Labsから入手したウクライナ時間正午前撮影の低解像度衛星画像では、新たな大規模破壊や火災は見られない。
今朝の衛星画像では、スネーク島に新たな大きな破壊は見られない。 PHOTO © 2022 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. REPRINTED BY PERMISSION.
占領下のクリミア当局者は、オデーサの南約70キロにあるとされるチェルノモルネフテガズChornomorneftegazの掘削装置へ攻撃があったと確認した。Yahoo Newsによると、2011年から2012年にかけてウクライナは海上天然ガス掘削プラットフォームを購入したもので、2014年のロシアによるクリミア併合でロシアが押収していた。
これに対し、ロシアはオデーサにミサイル攻撃を仕掛けている。ロイターは、ウクライナの南方作戦司令部を引用し、ガス掘削施設の攻撃後、ロシア軍がウクライナ南部に14発のミサイルを発射したと報じた。
ロイター通信によると、ミサイル攻撃でオデーサの食料倉庫が破壊されたが、民間人の死亡はないとウクライナ軍は述べている。
オデーサへの攻撃に加え、占領地クリミアの少なくとも1人の関係者は、ガス掘削施設攻撃を受け防衛を強化していると述べている。
ロシア国営メディア「タス」のテレグラムチャンネルによると、「ウクライナによる掘削装置への攻撃後、クリミアの重要施設の保護は強化されるだろう」と、占領下のクリミア出身のオルガ・コビティディ Olga Kovitidi上院議員は述べた。
コヴィティディ議員の発言の前に、ロシアはS-300対空システム2個部隊をクリミア半島に送り込んでいる。
「クリミアには十分な防空システムがあり、クリミア橋を含む半島陸地部分はすべてカバーされている」と、タス通信によると、クリミア占領地のセルゲイ・アクシオーノフSergei Aksyonov知事は述べた。アクショノフは先週、ロシア本土とクリミアを結ぶケルチ橋が、まもなく手に入る長距離砲によって脅かされる可能性があるとしたウクライナの将軍の発言に言及したようだ。
ウクライナの元海軍大尉で元参謀のアンドリ・リゼンコAndrii RyzhenkoがThe War Zoneに語ったところによれば、ガス装置への攻撃に加え、ウクライナはスネーク島を攻撃した。
スネーク島攻撃は現地時間の午前4時頃で、「ロシア側に大きな損害を与えた」という。
2回目の攻撃はその約4時間後で、ウクライナ軍がガス掘削プラットフォームを攻撃したと、リゼンコは述べた。
「少なくともうち1つは大きく損傷した」とリゼンコはThe War Zoneに語った。「炎上し、ロシアがそれを確認しました」。
攻撃はともにウクライナ軍用機によって行われたと、リゼンコは語ったが、機種については明言しなかった。
しかし、ロシアメディアは、ガス掘削プラットフォーム攻撃は、長距離砲撃で行われたと報じている。
チェルノモルネフテガズ掘削プラットフォームへの攻撃は、「英国または米国製のロケット弾によるものである可能性が高い」と州議会副議長ヴィクトル・ボドラツキViktor Vodolatskyがテレグラムチャンネルで述べた。
米国がウクライナに供給しているHIMARSランチャーが発射するM30/M31誘導ロケットの射程は約43マイルで、ウクライナ国内に搬入されているかも明らかでなく、今のところ、搬入されたとの報告はない。NATOが供給するハープーン対艦ミサイルも、使用された可能性がある。実際にハープーンでロシア艦船を攻撃したとの主張もある。
ウクライナはネプチューン対艦ミサイルも持っているが、紛争前の在庫数はごくわずかだったと考えられている。少なくとも2基は、今回のプラットフォーム設置場所からそう遠くない場所で、ロシア黒海艦隊の旗艦モスクワ攻撃に使用されている。有人機の使用ははるかに危険だが、ウクライナは以前、西方のスネーク島で空襲に成功したことがある。しかし、それ以来、ロシアの局所防空能力は、大幅に強化されている。TB2のドローンによる攻撃も可能だが、小さな弾薬のためプラットフォームに大きなダメージを与えたとは考えにくい。
要するに、現時点ではプラットフォーム攻撃にウクライナが何を使ったのか、正確には分からないということだ。スネーク島攻撃に関しても、実際にあったかどうか不明だ。
タス通信はテレグラム・チャンネルでコビティディ議員の引用として、「ウクライナの攻撃で影響を受けた、オデーサ近郊の黒海でチェルノモルネフテガズが開発した油田の生産は停止しているが、人的被害は回避された」と報じている。
しかし、ガスはクリミアに「通常モードで」供給され続けていると、アクショノフは述べている。「ウクライナによるタワー攻撃にもかかわらず、ガス供給でリスクはない」。
ロシア側は「捜索・救助のための艦船をセバストポリから派遣した」と付け加えた。その後ロシアは「オデーサに大規模なミサイル攻撃を行い、セヴァストポリにあるミサイル艦ほとんどを出撃させた」と述べた。
占領下のクリミア当局によると、チェルノモルネフテガズのタワーには109人がいて、21人が避難している。
黒海のリグからのガスの流れが最終的にどのような影響を受けるかはともかく、ウクライナは掘削施設への攻撃でメッセージを発した。
親ロシア派のテレグラムチャンネルAzmilitary1によると、「ロシアはクリミアのチェルノモルネフテガズの掘削プラットフォーム攻撃の報復として、意思決定センターに攻撃を加えるだろう」とクリミアの議員Mikhail Sheremetは発言している。
国防総省の報道官は、ウクライナに送られる予定のHIMARSなど長距離砲撃手段でクリミアは十分に標的となるとThe War Zoneに語った。■
Ukraine Attacks Russian-Occupied Oil Platforms, Snake Island Strike Rumors Swirl
BYHOWARD ALTMANJUN 20, 2022 4:42 PM
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