(Official White House Photo by Adam Schultz)
ペンシルバニア通り1600番地の歯車が狂ってきた。粉ミルク不足へのジョー・バイデン大統領の対応は周回遅れだ。インフレに真剣に取り組んでいると思わせるため努力を示したものの、インフレを否定した。左派に無党派層を獲得させていないとはいえ、自身の支持基盤も満足させていない。
Civiqsによる最新の世論調査はバイデンに壊滅的な結果だ。支持率は34%で、55%が不支持だった。大統領はあらゆる年齢層、50州中47州で水面下に沈んだ。50%以上の州は皆無で、最高はハワイの49%だった。バイデンはヒスパニック系住民にかろうじてプラス2ポイントの支持率を維持しているが、重要な票田となるヒスパニック系の43%は不支持だ。
11月までこの状態だと、民主党は両院で過半数割れになりかねない。バイデンはアリゾナ州で31%の支持率で、58%が不支持。ジョージア州では支持30%で、58%が不支持だ。さらにネバダ州で34%対57%、ニューハンプシャー州で37%対53%となっている。
上記の各州は、カマラ・ハリス副大統領のタイブレーク投票で、民主党共和党互角の議会で過半数を決める上院の激戦区だ。民主党が少数派に転落しないためには、バイデン不支持派を大量に獲得し、選挙に勝つ必要がある。それは難しい注文だ。
民主党は、銃と中絶による後押し効果を期待している。一連の銃乱射事件、とりわけテキサス州の小学校で起きた痛ましい虐殺事件により、銃規制が再び国民の関心事となった。人工中絶を巡るロー対ウェイド裁判は間もなく最高裁で覆される予想だ。しかし、相手陣営にも活力を与えている。1994年、バイデンがライフル禁止法の成立に貢献した際に、民主党議席が失われたことを考えてみてほしい。同じ年、どちらの党でも、プロライフ派の現職がプロチョイス派の挑戦者に負けたことはなかった。
また、リベラルな有権者は、バイデンと民主党を、銃規制や中絶で敗者と見るだろう。ニューヨークの左翼民主党員、モンデア・ジョーンズ下院議員の次のような厳しい言葉を考えてみよう。「議事妨害を受ければ、その行為を廃止する」と議会公聴会で述べた。「最高裁が反対すれば、我々は拡大する。地域社会から戦争兵器をなくすまで休むことはない」。
これらを達成する票を民主党が握っていると信ずる人がいるだろうか?そうでないことは、すぐ明らかになる。バイデンと仲間たちが、過剰な約束をしながら実現してこなかった事実を覆い隠すことができるのは、恐怖心を煽ることだけだ。その結果、意気消沈させる現実となるだろう。
世論調査でバイデンが着実に支持率を下げても、彼のチームは少なくとも、ドナルド・トランプ前大統領の任期中のようなリークやドラマはなかったと言えた。だが、それさえも崩れ始めている。
注目すべき報道があり、ホワイトハウス内外の民主党議員が、11月の選挙を前に立法府の無策と危うい位置づけについて、非難の応酬を繰り広げている。バイデン自身は、大統領の「明確で簡潔な発言」を官邸の側近が「実は別の意味であったと慌てて説明する」パターンに「不満を抱いている」と言われている。
バイデンはまた、「赤ちゃん用粉ミルクの不足をもっと早い時期に警告されなかったことへ腹を立てている」とも評されたが、これは、4月まで説明を受けておらず、問題の深刻さに気づかなかったという本人の発言と一致している。
世論調査が悲惨な状況でも、ホワイトハウスが責任追及や交代劇の噂で騒がしくなることはこれまでなかった。しかし、もはやそんな状況ではない。トップスタッフが去っていくのを目の当たりにしている。中間選挙前にさらに増える可能性は十分にある。そして、大統領を含め、責任を負わせようとしている。
ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエールKarine Jean-Pierre報道官は現在、さまざまな論議がある問題で大統領と話していないと答弁したり、大統領のスピーチの一部を聞いていないと発言するのが日常になっている。
ホワイトハウスが漂流していると言う人もまだいるが、バイデンのリーダーシップが疑われているのだ。トランプは彼を「居眠りジョー」と呼んだが、大統領は確かに決断の前で眠っているように見える。■
Joe Biden's Presidency Is Falling Apart - 19FortyFive
Now a 1945 Contributing Editor, W. James Antle III is the Washington Examiner’s politics editor. He was previously managing editor of the Daily Caller, associate editor of the American Spectator, and senior writer for the American Conservative. He is the author of Devouring Freedom: Can Big Government Ever Be Stopped? You can follow home on Twitter: @Jimantle.
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