海兵隊向けB型がまず実戦化の見込みですが、すでに引き渡し済み機体にも構造上の弱点がみつかっているようですし、ソフトウェアはこれから延々と改定作業がつづき、30年とも40年とも言われる就役期間中にとんでもない費用がかかるのでしょう。かつてのような消耗品のような機体ではないとしたら、だからこそしっかりした機体になってほしいものですが、どうも話がいつ聞いてもおかしいですね。こうなると早く第六世代戦闘機の時代が来るのか、無人機の時代になることを期待する方が納税者としては幸せなのでは。
Marine Joint Strike Fighter on Track to Meet 2015 Goal
USNI News By: Dave Majumdar
Published: June 2, 2014 8:51 AM
Updated: June 2, 2014 8:51 AM
F-35B Lightning II aircraft lands aboard USS Wasp (LHD-1) in August 2013.
US Navy Photo
米海兵隊向けF-35B短距離離陸垂直着陸型 (STOVL)開発 は順調に進展しており、初期作戦能力(IOC)獲得目標の2015年7月は達成可能とメーカー関係者が語っている。
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USNI Newsに対しロッキード社幹部から「ブロック2Bソフトウェアの最終テスト版に取り組んでいる」との発言が5月30日にあった。「テストは今年11月ないし12月に完了する見込み」という。海兵隊の目標はブロック2Bで初期作戦能力の獲得を2015年7月に宣言することで、ブロック2Bはデータ融合能力としてテータリンクと制限付き兵装運用能力をレイセオンAIM-120高性能中距離空対空ミサイル(AMRAAM)、500ポンドGBU-12レーザー誘導爆弾、1000ポンドGBU-32共用直接攻撃弾薬で実現する。
同社幹部からF-35Bテスト機がAIM-120を試射し、同時に二機の無人機と交戦に成功したとも発言があった。これは5月27日にカリフォーニア州ポイントマグー演習場でのこと。またブロック2Bで同機の運用性能の限界が押し上げられる。現時点で訓練用F-35Bはブロック2Aを搭載し、速度450ノット、マッハ0.9、迎角18度、4.5Gに制限されている。
これがブロック2Bで550ノット、マッハ1.2、50度、5.5Gに緩和される。ただしそれでも設計上の最高速度630ノット、マッハ1.6、7Gはまだ許されない。また高度も40,000ft に限定されるが、ブロック3F で50,000ft まで可能となる。
ブロック2Bテストのあとに実働機材でソフトウェアを利用可能とし、ソフトウェア開発の進捗状況から目標のIOC日程の実現は可能だという。
だがソフトウェア以外にも落とし穴になりそうな要素がある。JSF室主任クリス・ボグダン中将Lt. Gen. Chris Bogdanと海兵隊航空部隊司令官ロバート・シュミドル中将Lt. Gen. Robert Schmidle の二人が3月に議会で既存F-35B各機をIOCまで運用上で必要な改修をする方が課題としては大きいと証言している。ハードウェア上の改修は「グループ1改修」と呼称しているとロッキードは説明。57点の個別改修点があるという。
ただしグループ1には機体耐久性の強化用の構造改修は含まれていない。この問題は最近になり急浮上している。
改修が終わると各機に完全新設計のバルクヘッドが装着される。就航ずみの各機は飛行時間がある程度経過すれば全部改修する必要があり、改修作業の完了に数年間かかるみこみだとロッキードは言う。
初期作戦能力の宣言には最低でも10機の運用可能な機体と訓練済みパイロット、メンテナンス要員が必要であるが、予定の期日までにまだ答えの出ていない課題も残っている。「ブロック2Bリリース時点でどんな実用テストが必要になるかは政府部内でまだ結論が出ていない」と同社は説明する。
F-35Bの作戦能力の是非を最終的に決めるのは海兵隊で、運用テストの内容については合同開発室Joint Program Office (JPO)に照会しているが、回答はまだない。
An F-35B Lightning II aircraft takes off from the amphibious assault ship USS Wasp (LHD-1). US Navy Photo
さらにブロック3iおよび3Fソフトウェアの作業が進行中だ。このうち3iは米空軍F-35Aで飛行テストが始まっている。3Iは新型プロセッサで作動するようにブロック2Bを再作成したものだ。基本的に3iでの追加機能はない。
米空軍はブロック3iでF-35Aの作戦能力獲得を2016年4月に宣言する予定だ。並行して納入済み機体のプロセッサーは新型に交換される。そこで米海軍は孤高の存在となり、F-35Cの運用能力宣言は2018年8月以降となる。■
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