Japan's New Black Widow Stealth Fighter Could Look Like This
日本の次期戦闘機はブラックウィドウの新型版になるのか
How does it compare to the F-22? F-22との比較ではどうなるのか
September 28, 2019 Topic: Security Blog Brand: The Buzz Tags: F-22F-22 RaptorMilitaryTechnologyWorld
Key point: Old, but impressive technology. 時間が経過しても目を引く技術だ。
日本が航空自衛隊向けのF-3制空ステルス戦闘機開発で共同開発相手を模索している。もっとも大きな注目を集めたのはロッキード・マーティン提案のF-22ラプターとF-35ライトニングIIのハイブリッド版だった。ただしF-3はF-22のライバルだったノースロップYF-23ブラック・ウィドウIIの復活になるとの見方が一部に根強い。ラプターの性能を凌駕していたと多くが認める機体だ。
1981年、ペンタゴンは高性能戦術戦闘機(ATF)競合でソ連のSu-27フランカーやMiG-29フルクラムにドッグファイトで勝てる次世代ステルス戦闘機を求めた。当時唯一のステルス機F-117ナイトホークには空対空装備も超音速飛行性能もなかったので、同構想は一気に高い次元をめざすものだった。米空軍はアフターバーナーを使わずに超音速飛行を持続するスーパークルーズの実現をATFで目指した。
1986年にはAFT競合はロッキード・マーティンとノースロップに絞られ、YF-22およびYF-23試作機をそれぞれ製造し、4年以内に完成させることになった。その時点で両社ともにステルス機の知見を一定程度持っていた。ロッキードはF-117、ノースロップはB-2ステルス爆撃機である。ノースロップはマクダネル・ダグラスを協力企業にしていた。
ロッキードYF-22は外観が目立っていたが、YF-23は別の世界の機体のように見え、ダイヤモンド形主翼でレーダー探知性を減らし、細長い機体は側面から見るとSR-71ブラックバードを想起させた。2枚の尾翼は50度の外側への傾斜が付き、フライ・バイ・ワイヤによる回転でヨー、ロール、ピッチを制御した。
ノースロップは試作型を2機製造し、暗灰色のPAV-1「スパイダー」が1990年6月に初飛行し、薄い灰色のPAV-2「グレイゴースト」が同年10月に進空した。一号機はプラット&ホイットニーF119をラプター同様に搭載し、二号機はジェネラル・エレクトリックYF120可変サイクルエンジンでターボジェットとターボファンの切替えで低空、高空での最適性能を目指した。空気取り入れ口はSダクトでレーダー断面積の削減を狙い、熱発生の低下のため排気は熱吸収タイルの通路に導いた。
YF-23両試作機のフライトテストは計65時間行った。両機とも空中給油を受けられ、兵装庫はAIM-120長距離ミサイル4本が入った。量産型には20mmヴァルカン砲一門が付き、兵装庫にさらに2本の短距離サイドワインダーミサイルを搭載の予定だった。YF-22、YF-23ともにレーダーはじめとする中核のエイビオニクスは搭載していない。
ただし、YF-23にはラプターが搭載したベクトル偏向エンジンがつかず、ラプターの操縦性が優れていた。YF-23が鈍重だったわけではない。迎え角60度から70度をベクトル偏向式エンジンがなくても実現したが、空軍は25度迎え角しかテストしていない。
実際にはYF-23が大部分の項目でラプターを凌駕したとの報道がある。超音速スーパークルーズの持続時間や航続距離も一部だ。さらにレーダー断面積が低かった。特に側面と後部で低く、レーダー探知距離を短くしていた。
当時の内幕に詳しい筋からはロッキード・マーティン側はYF-22の機動性をうまく訴えただけとの声がある。評価側はドッグファイトを旨とする戦闘機パイロットが大部分だった。別の声はYF-23の高価格とリスクへ懸念があったとする。ラプターも機体単価が150百万ドルと非常に高くなる予測があった。だがペンタゴンにノースロップのプロジェクト管理能力へ疑念があったのはB-2ステルス爆撃機で単価がうなぎのぼりになった事例のせいだ。あるいはロッキードに契約交付したのは同社存続を助けるためだったとの声もある。
皮肉にも、空軍が操縦性と長距離性能、ステルスを今の時点で評価したら、ステルス重視は間違いない。将来の空戦は視界外での戦いとなり、機動性より被探知性が死活的になる。さらに戦闘機が短距離しか飛行できないと前方配備基地での運用となり敵のミサイル攻撃の格好の標的となる。今日の米空軍は広大な太平洋地域での運用を強いられている。
空軍が目指す第6世代ステルス戦闘機事業には侵攻型制空戦闘機の名称がつき長距離性能を機動性より重視しているが、ロッキードからは偶然の一致かもしれないがYF-23構想に似た提案が出ている。
YF-23は中距離ステルス爆撃機としても提案されたが、空軍は長距離のB-21を2016年に採択した。PAV-1はオハイオ州デイトンの空軍博物館に、PAV-2はカリフォーニア州にある西部航空博物館に展示されている。
2018年、日本がF-3開発の共同開発先を求めたところ、ノースロップ・グラマンから意欲的な提案が出てきた。ノースロップとしてはYF-23の復活を目指したいところだが、日本製技術を取り入れた機体、エンジン構成となる可能性が高い。
理由としてノースロップの1980年代の原設計はそのまま使えず、とくにレーダー吸収剤の塗布が旧式化しており、新型のモジュラー化を採用したF-35と比べF-22の高費用化が問題になっている。エイビオニクスも完成の域に達しず終わっていた。航空自衛隊としては全くの新設計より既存で実証済みの機体構造を元に順次改良を加える方法を好むのではないか。つまり、三十年という時間が経過してブラックウィドウとラプターがふたたび相まみえる可能性があるということだ。■
Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring. This first appeared back in September of last year.
Image: Wikipedia.
>YF-23ブラック・ウィドウIIの復活になるとの見方が一部に根強い。
返信削除んな、アホなw
例えノースロップの技術協力を得たとしても、30年前の試作機がベースになるなんてあり得ないし。生み出されるのは全く別のなにかでしょう。
F-22の派生型としても、全く別の何物かになるんでしょうな。
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