Trump Releases Image Of Failed Iranian Launch
U.S. Government
ドナルド・トランプ大統領がイラン北部のイマム・ホメイイニ宇宙センターのロケット打上げ施設で発生した事故直後の画像を8月30日に公表し、米側の関与を否定し、イラン側に原因究明を求めるメッセージを送った。
今回爆発したサフィール打上げ機(SLV)は2017年に小型衛星4基を低地球軌道に送った実績がある。爆発は8月29日に発生した。
「イラン国内セミナン第一打上げ基地で発生したサフィールSLV打ち上げ準備中の悲劇的な事故に米国は関与していない」と大統領はツイートし、「イラン側に事故原因究明の幸運を祈る」と述べている。.
大統領が公表した画像では打上げ施設北側の被害が甚大で、支援車両、ガントリータワー、移動式起立打ち上げ車両、トレーラーに被害が確認できる。
衛星運用に詳しい筋は画像の撮影時間から国家偵察局が運用するUSA-224衛星が事故現場上空にいたのではないかとする。2011年打上げのUSA-224衛星とはKH-11スパイ衛星といわれ、冷戦時にリアルタイム映像を撮影する目的で開発され、現在はロッキード・マーティンが製造している。■
AFPのカラーの事故写真を見ると、黒煙とともに茶色の煙が見える。茶色の煙は四酸化二窒素と推測され、液体燃料ロケットの酸化剤である。事故は、燃料積載中に発生したと思われる。煙は、この記事の写真の右側から出ており、Demerged Support Vehicle辺りから出ていることも燃料積み込み中の事故であることを示しているだろう。
返信削除イランは、北朝鮮との関係が深く、打ち上げようとしたロケットは北朝鮮の火星シリーズを元にしたものだろう。火星シリーズの事故で燃料積載中のものは今までなかったと思われるから、燃料積み込みの制御システムは、ある程度信頼性があるだろう。燃料も加熱しない限り安全性の高いものである。しかし、爆発的破壊が起きている。爆発の原因は、酸化剤の加熱や、燃料が漏えいして爆発性気体を形成した等が考えられる。
トランプは、米国が事故に関与していないと言っているが、必ずしもそうであるとは限らない。米情報機関が、圧力計、温度計や流速計等燃料積み込み制御システムの一部に異常を起こせることは、イランのウラン濃縮設備のサイバー攻撃で証明されている。
イランは、サイバー攻撃を受けてもそのような事実が無かったように振る舞うから、今回の事故もサイバー攻撃ならば同じように口を噤むだろう。もし、人為的なミスが原因ならば、逆に、米国の関与を叫び、非難するかもしれない。
結論は、トランプの声明があっても、米情報機関の関与の可能性は残る。