2026年4月23日木曜日

駆逐艦スプルーアンスがイラン貨物船に主砲を発射したが、1988年にもほぼ同じ場所でやはりイランを狙い米海軍が砲撃をしていた

 When the USS Spruance fired its 5-inch deck gun at an Iranian cargo ship, it was the first time a Navy ship used its deck gun on another vessel since 1988.

(米海軍写真:広報専門1等兵ジェイコブ・I・アリソン)

米駆逐艦スプルーアンスが主砲で砲撃したのは約40年ぶり

米海軍が甲板砲で他艦を攻撃したのは、1988年以来のこととなった

TWZ

ハワード・アルトマン

Apr 21, 2026 7:43 PM EDT

代において、米国の軍艦が甲板砲で他船を攻撃することは極めて稀な出来事だ。4月19日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦USSスプルーアンスイランの貨物船トゥスカ5インチMK 45砲で発砲した際、このような事態が発生したのはほぼ40年ぶりとなった。実際、前回の同様の事案は、ほぼ38年前の同日、ほぼ同じ海域で、同じ敵を相手に発生していた。

「当方の追跡調査によると、海軍艦艇が他の船舶に対して甲板砲を発射した、最後に確認された疑いの余地のない事例は、1988年4月18日の『オペレーション・プレイイング・マンティス』の際のものである」と、米海軍当局者は語った。これは、ペルシャ湾で発生した米海軍とイラン海軍の交戦を指している。

当時、ベルナップ級ミサイル巡洋艦「ウェインライト」、ノックス級駆逐艦「バグリー」、オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート「シンプソン」が、イランのカルマン級高速攻撃艇「ジョシャン」に一斉に砲撃した。

当局者によると、ウェインライトバグリーはイラン艦に対して対艦ミサイルを発射したほか、5インチ甲板砲でジョシャンを攻撃し、シンプソンは3インチ砲を使用した。これら3隻は、当時サーフェス・アクション・グループ(SAG)チャーリーとして知られていた部隊に所属していた。

「プレイイング・マンティス」は、はるかに大規模な「アーネスト・ウィル作戦」の一環であった。同作戦は、イラン・イラク戦争の終盤にイラク軍とイラン軍がペルシャ湾の商船への攻撃を激化させた1987年に開始された。

「アーネスト・ウィル」作戦では、クウェートの石油タンカーを米国旗に改旗させ、米海軍艦艇による護衛を可能にした。1987年7月、最初の護衛任務中、護衛艦の1隻が機雷に接触し、これが「プレイイング・マンティス」作戦に至る一連の出来事の引き金となった。この作戦は、オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート艦「サミュエル・B・ロバーツ」がイランの機雷に接触した事件への対応として実施されたものである。

1988年4月14日、イランの機雷に接触後に航行するUSSサミュエル・B・ロバーツ。(米海軍)

ロバーツの触雷は、「船体に巨大な穴を開けた」とこの事件に関する海軍の記録によるとされている。「サミュエル・B・ロバーツの乗組員10名が重傷を負った。うち4名は重度の火傷を負った。ポール・X・リン中佐も負傷した。本来なら沈没するはずだったが、極めて訓練された乗組員全員による並外れた損害制御の努力のおかげで、サミュエル・B・ロバーツは浮上を維持した。」

「米国の反撃は猛烈なものだった」と海軍の歴史記録は続く。「『オペレーション・プレイイング・マンティス』は、第二次世界大戦以降における米海軍の5つの主要な水上戦闘のうち最大規模のものだった。これは、米海軍が敵と水上対水上ミサイルの撃ち合いを行った最初で、現時点では唯一の事例であり、その結果、第二次世界大戦以降で米海軍が沈めた最大の軍艦となった。」

現地時間午前10時48分、「接近してきたイランのフリゲート艦『ジョシャン』が確認された」とDefense Media Networkは報じている。「『ジョシャン』は『ウェインライト』から発せられた3回の警告を無視し、ハープーンミサイルを発射したが、巡洋艦をかすめるように外れた。」

米海軍の対水上戦闘群所属の艦艇は、SM-1ミサイルとハープーンミサイルで反撃し、ジョシャンに甚大な損害を与えた。その後、炎上したフリゲート艦は砲撃により沈没した。

その日、攻撃を受けたイランの資産はジョシャンだけではなかった。

米海軍の事件記録によると、「この1日間の作戦で、米海軍はイランの監視プラットフォーム2基を破壊し、艦船2隻を沈め、さらに1隻に甚大「プレイング・マンティス」作戦は事態の行方を変えた。

「敗北の痛手を受けたイランは、米国の反撃を受けて商船攻撃を減少させた」と、ウェストポイントの現代戦研究所は指摘している

スプルーアンスによるトゥスカへの攻撃は、それ以来海軍が他艦に対して甲板砲を使用した初めての事例ではあるが、これらの交戦には類似点よりも相違点の方が多い。

『トゥスカ』は、イランの港湾に対する米海軍の封鎖を回避しようとした非武装の民間貨物船である。『スプルーアンス』の砲撃により『トゥスカ』の機関室に穴が開いたものの、同船は沈没せず、代わりに乗船・拿捕された。「エピック・フューリー」作戦の間にイラン海軍の大部分は壊滅しており、多数の小型攻撃艇は残っているものの、『ジョシャン』号ほどの大きさの艦艇はもはや浮上していない。

5-inch 62-caliber Mk 45 Naval Gun Live Fire – Arleigh Burke-class Destroyer thumbnail

5インチ62口径Mk 45艦砲実射 – アーレイ・バーク級駆逐艦

「トゥスカ」の遭遇は、「プレイイング・マンティス」号の件ほどイランに大きな影響を与えたようには見えない。むしろ、以前指摘した通り、分断されたイランの権力構造内の少なくとも一部派閥にとっては、戦争終結に向けた第2ラウンドの交渉に応じないという決意を固める結果となった。トランプ大統領が停戦期限を延長したものの、イランは交渉の席に戻る意向を示していない。

イランはトゥスカ号の件を海賊行為と呼び、同艦と乗組員の返還を要求するとともに、報復をほのめかしている。しかし、現時点ではまだ実行には至っていない。

いずれにせよ、米海軍が主砲を他艦に実戦で使用したのは、38年ぶりであることが判明した。■

sハワード・アルトマン

シニア・スタッフライター

ハワードは『The War Zone』のシニア・スタッフライターであり、『Military Times』の元シニア・マネージング・エディターである。それ以前は、『Tampa Bay Times』のシニア・ライターとして軍事問題を担当していた。ハワードの記事は、『Yahoo News』、『RealClearDefense』、『Air Force Times』など、様々な媒体に掲載されている。


USS Spruance Blasting A Ship With Its Deck Gun Is A First In Nearly Four Decades

The Navy hasn't struck another ship in anger with its deck gun since 1988.

Howard Altman

Published Apr 21, 2026 7:43 PM EDT


https://www.twz.com/news-features/uss-spruance-blasting-a-ship-with-its-deck-gun-is-a-first-in-nearly-four-decades


フェラン海軍長官の突然の退任を国防総省が発表―実態は更迭か。トランプ大統領と意見対立が原因なのでしょうか。これではイエスマンばかりが残る閣僚構成になっていきます。大丈夫か

 

2025年12月22日、フロリダ州パームビーチにあるドナルド・トランプ大統領の「マー・ア・ラゴ」クラブで演説するフェラン氏。(アレックス・ブランドン/AP)

ジョン・フェラン海軍長官が退任

Defense News

J.D. シムキンスライリー・シーダー

2026年4月23日 午前6時51分

防総省は水曜日、ジョン・フェランJohn Phelan海軍長官を退任すると発表した。

今週ワシントンで開催された海軍連盟(Navy League)の年次シンポジウム「シー・エア・スペース(Sea-Air-Space)」に出席していたフェランは、「即時発効」で同職を離れることになると、国防総省のショーン・パーネル報道官が発表した

パーネル報道官はさらに、元ヴァージニア州上院議員候補で特殊作戦部隊のベテランであるハン・カオ海軍次官U.S. Navy Undersecretary Hung Caoが、海軍長官代行の職務を引き継ぐと付け加えた。

「国防長官および国防副長官を代表して、フェラン長官が国防総省および米国海軍に尽くした功績に感謝する」とパーネル報道官は述べた。「今後の活躍を祈念する」。

この件に詳しい情報筋はロイターに対し、フェランは解任されたと語った。国防総省はこの措置の理由を明らかにしておらず、本記事の公開時点で『ミリタリー・タイムズ』からのコメント要請には回答がなかった。

つい昨日、フェランはメディア懇談会で記者団に対し、2027年度国防予算案に基づき、海軍が艦艇の要求数を倍増させる方針であることから、造船能力の優先度を高めていることについて語っていたばかりだった。

同氏はまた、同会議で長時間の基調講演も行っていた。

2025年3月、62対30の賛成多数で海軍長官に承認されたフェラン氏は、過去70年間でこの職に就いた7人目の非退役軍人であった。

投資会社Rugger Management LLCの創業者としてフェランは、ドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスに復帰した後、最初に指名が発表された国防長官候補であった。

フェラン氏の突然の解任は、海軍がイランおよびホルムズ海峡での継続的な紛争に対処し続けている最中に起きた。日曜日、アラビア海で活動中の米海軍の駆逐艦は、イランの港へ向かおうとした貨物船に対しMk-45砲を発射し、イランの港に対する海上封鎖を執行した。

水曜日の発表は、ピート・ヘグセス国防長官がランディ・ジョージ陸軍参謀総長に対し、辞任と即時退役を求めてから3週間も経たないタイミングで行われた。

4月2日のジョージ大将に関するこの措置は、ヘグセス長官が同日に行った3つの重要な人事異動の一つであり、2023年9月に始まったジョージの任期を、通常の4年任期が終了するより相当前に打ち切ることとなった。

陸軍レンジャー部隊出身で、陸軍変革・訓練司令部を統括していたデビッド・ホーン大将と、陸軍牧師総監ウィリアム・グリーン少将も4月2日にそれぞれの職を解かれていた。

ヘグセスは就任以来、統合参謀本部議長C.Q.ブラウン大将や海軍作戦部長リサ・フランチェッティ提督を含め、十数名の将官・提督を解任している。

フェランは第79代海軍長官であった。

カオは米国海軍兵学校を卒業している。25年にわたる軍歴の中で、特殊作戦部隊の一員としてイラク、アフガニスタン、ソマリアに派遣された経験を持つ。■

本記事には『ミリタリー・タイムズ』の記者、ターニャ・ヌーリーが寄稿した。

J.D. シムキンスライリー・セダーについて

J.D. シムキンスは、『ミリタリー・タイムズ』および『ディフェンス・ニュース』の編集長であり、イラク戦争に従軍した海兵隊の退役軍人である。

ライリー・セダーは『ミリタリー・タイムズ』の記者であり、速報、刑事司法、調査報道、サイバーセキュリティ分野を担当している。以前は『ワシントン・ポスト』で調査報道実習生として勤務し、「Abused by the Badge(バッジによる虐待)」調査報道に貢献した。

John Phelan out as Navy secretary, Pentagon says

By J.D. Simkins and Riley Ceder

 Apr 23, 2026, 06:51 AM

https://www.defensenews.com/news/your-military/2026/04/22/pentagon-removes-john-phelan-as-navy-secretary/



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JS「いずも」の飛行甲板改良が完成し、「かが」とともにCVMに呼称変更となる。しかし、海自はCVMは空母ではないと苦しい説明をしています。空母といって何が悪いのでしょうか。

F-35B運用に向けた「いずも」の改良飛行甲板を海上自衛隊が公開

The Aviationist

Parth Satam

2026年4月21日 午後10時28分

JS Izumo’s new rectangular flight deck

F-35BライトニングII運用に向けた第2段階の改修を終え、長方形の飛行甲板となった「いずも」。(画像提供:海上自衛隊)

上自衛隊は、第2段階の改修が進む中、F-35B「ライトニング空母」への転換を進める「いずも」の長方形の飛行甲板の画像を初公開した。

海上自衛隊は2026年4月20日、同型艦の旗艦であるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」の、新しい長方形の飛行甲板を備えた写真を公開した。これは、F-35BライトニングII短距離離陸・垂直着陸(STOVL)戦闘機の運用が可能な「ライトニング空母」に同艦を改装するため、2年前から進行中の大規模改修の一環である。

海上自衛隊水上艦隊のX投稿によると、「護衛艦『いずも』は、特別改修に伴う艦首形状変更工事で節目を迎え、関係者と共に記念撮影を行った。完成に向けた準備は着実に進んでいる。」

同艦は現在、ジャパン・マリン・ユナイテッド(JMU)磯子造船所で、改装プログラムの第2段階に入っている。海上自衛隊は以前、艦首、前部構造、飛行甲板の全面的な再設計と延長を含む今回の改装が、新型戦闘機による安定した短距離離着陸運用に寄与すると述べていた。

「いずも」の姉妹艦「かが」は、艦首に向かい先細りになっていた台形フライトデッキに代わり、長方形のフライトデッキを装備した。海上自衛隊は2024年4月、この改修含む数多くの変更点を初めて公開し、これにより同艦は米海兵隊および英国のF-35Bを搭載して運用可能になった。

乗りものニュースの報道によると、JSいずもの改修は2027年までに完了する。F-35Bは航空自衛隊(JASDF)所属だが、42機のSTOVL戦闘機全機の取得に取り組む中で、海上自衛隊のJSいずもとJSかがから運用されることになる。

「かが」と「いずも」の改修

F-35Bを運用するため強襲揚陸艦である「いずも」と「かが」は、上部飛行甲板、艦体の主要部分、および内部区画において大規模な改修工事が行われている。

「かが」の改修作業は2022年3月、広島県の呉で開始された。その後、海上自衛隊は2024年4月6日、改修後の画像を公開し、台形だった飛行甲板が新しい長方形の飛行甲板に置き換えられた様子を示した。

改修の第1段階として、「かが」の飛行甲板には、F-35Bのベクタリング推力エンジンの熱に耐える耐熱材が施されたほか、夜間作戦用の新型照明、飛行甲板に沿ったセンターラインマーキング(トラムライン)、そしてF-35Bの運用を支援する内部区画やインフラ(ジェット機の弾薬を保管する弾薬庫など)が整備された。

「いずも」も同様の改修を受けることになっており、第1段階は同艦の定期的な改修・修理・オーバーホールに合わせて、2021年6月に同じJMU造船所で完了した。第2段階は概ね予定通り進んでおり、2024年末から2025年初頭にかけて開始される見込みである。

4月17日に独立系写真家らが公開した画像によると、公式画像が公開される前に、いずもは乾ドックから出航し、桟橋に接岸していたことが確認できる。また、日本国内の報道によると、2024年10月28日付の防衛省防衛指令第317号において、改装されたヘリコプター搭載艦に対する新たな呼称として「CVM」(Cruiser Voler Multipurposeの略)が導入されたことが挙げられている。

防衛省および海上自衛隊の当局者はまた、「CVM」は米海軍の空母を示す「CVN」の呼称とは無関係であり、JSいずもやJSかが体が空母であることを意味するものではないと説明している。いずも(DDH-183)およびかが(DDH-184)の両艦はDDH(ヘリコプター搭載護衛艦)の呼称を保持している。

2025年、「ハイマスト作戦」中に英F-35Bが「かが」に着艦した。(画像提供:英国海軍)

新しいCVM分類は、両艦がF-35BライトニングIIによる初期作戦能力(IOC)を達成した後に付与されそうだ。

F-35B運用に向けた海上自衛隊の準備

前述の通り、「いずも」は姉妹艦「かが」と共に、役割の大幅な転換と「ライトニング空母」としての運用開始に向けた準備が進められており、現在、改装工事は最終段階にある。構想では、STOVL(短距離離陸・垂直着陸)能力を備えたF-35BライトニングIIステルス戦闘機のみを搭載する艦として、この巨大なヘリコプター空母を活用する想定となっている。

2021年、いずもは米海兵隊の協力を得て、F-35BのSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)試験を初めて実施した。米海兵隊は在日部隊の航空機を派遣し、同艦での飛行運用を行った。この試験に先立ち、加賀は改修の一環として新しい艦首部を装着していた。

F-35Bに関するもう一つの重要な出来事が2024年10月20日に発生した。この日、第23航空試験評価飛行隊(VX-23)所属の特別計測機器を搭載したライトニングIIが、南カリフォーニア沖の「かが」に着艦した。VX-23所属のF-35Bに加え、F-35 Pax ITF(パックス・リバー統合試験部隊)のチームも、英国やイタリアの空母での試験と同様に、試験を支援するためサンディエゴで同艦に乗り込んだ。

海上自衛隊はまた、英国海軍と協力し、「ライトニング空母」構想を支援するためのF-35B運用に関する知見の習得と準備を進めてきた。その結果、2025年8月、英国海軍のCSG25の展開中に、英F-35Bが初めて「かが」に着艦した

こうした包括的な協力の取り組みは、東京、ロンドン、ローマが推進するハイテクな第6世代グローバル・コンバット・エア・プログラム(GCAP)の基盤を築くものである。■


パース・サタムは、2つの日刊紙と2つの防衛専門誌で15年にわたるキャリアを持つ。彼は、戦争という人間の活動には、どのミサイルやジェット機が最も速く飛ぶかという問題をはるかに超えた原因と結果があると信じている。そのため、外交政策、経済、技術、社会、歴史と交差する点から軍事問題を分析することを好んでいる。彼の執筆活動は、防衛航空宇宙、戦術、軍事ドクトリンと理論、人事問題、西アジア・ユーラシア情勢、エナジー部門、そして宇宙に至るまで、その全領域に及んでいる。


JMSDF Reveals JS Izumo’s Upgraded Flight Deck for F-35B Operations

Published on: April 21, 2026 at 10:28 PM


 Parth Satam

https://theaviationist.com/2026/04/21/js-izumo-upgraded-flight-deck/


2026年4月22日水曜日

米海軍向けにSNCがゼロから設計したフリーダム・トレーナーは海軍エイビエーター養成の練習機採用を狙う(企業案件)

 

SNC

「ゼロから設計した」SNCが提案する米海軍向けフリーダム・トレーナーの詳細

米海軍の航空士官訓練で大幅なコスト削減を目指す、「妥協なき」ソリューションとして設計された新型練習気になる

TWZ

ジェイミー・ハンター

2026年4月20日 午後1時55分(EDT)公開


T-45ゴスホークの後継機選定に向けた米海軍の初等ジェット訓練システム(UJTS)競争は、ここ数十年で最も重要な訓練方針決定の一つに向け加速中だ。海軍は最終提案依頼書(RFP)を発行した。これは、次世代の海軍航空士官向けに216機の最新型ジェット訓練機を導入するという長年の取り組みで転換点となる。

この極めて重要な局面において、SNCは強力なチームを率い、本選に残る唯一の完全新規設計機であるフリーダム・トレーナーを開発した。海軍の進化する空母搭載訓練ニーズに対応するため特別に設計されたフリーダム・トレーナーは、ライフサイクルコストを大幅に削減しつつ、最新の能力を提供することを目指している。

2機のSNC「フリーダム・トレーナー」のイメージ図。SNC

SNCは、ノースロップ・グラマン、ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ、CAEと提携し、高度な生産・製造技術および合成訓練の専門知識を活用して、包括的かつ統合された訓練システム群を構築している。

海軍の訓練モデルが変化している

T-45後継機への要件の中心は劇的に変化した。自動空母着艦技術の進歩と、高性能化する一方のシミュレーション環境により、海軍は航空士官候補生の訓練方法に対する見方を変えた。海軍はT-45のカリキュラムから空母資格を削除しており、これはここ数十年間で最も重要な訓練変更の一つとなった。また、UJTS(統合陸上訓練システム)の計画は、陸上での訓練のあり方をさらに再構築する可能性がある。

この議論での主な焦点は、艦上着艦の陸上代替訓練であるフィールド・キャリア・ランディング・プラクティス(FCLP)にある。従来は着艦まで行われていたこの過激な、フレア(減速操作)なしの着陸、いわゆる「バウンシング」は、空母上で必要とされる力学と精度を再現するものだ。しかしUJTSにおいては、海軍はFCLPの着艦要件を撤廃し、代わりにFCLPのウェーブオフ(着艦中止)のみを求めている。

フリーダム・トレーナーは、FCLPから着艦(タッチダウン)まで飛行できるよう設計されている。SNC

この変更により、競合企業の参入余地は劇的に広がった。陸上運用向けに設計された訓練機であれば、海軍機で通常必要とされる構造上のアップグレードが不要で、ウェーブオフのプロファイルを満たすことができる。しかし、これには、操縦技能に対する長期的な影響や、実際の着艦(タッチダウン)の反復なしに、空母運用の基礎技能を効果的に教えられるのかという懸念も伴う。

FCLPの課題と艦隊への影響

FCLPは、海軍航空士官候補生を空母航空の要求に備えさせるために不可欠と長年考えられてきた。2025年8月、海軍の広報担当は本紙に対し、「陸上でのFCLP着陸は卒業要件のまま」と再確認したが、着艦が依然として必要かどうかは明言しなかった。

着艦は、航空機、特に着陸装置および関連部品に多大な構造的負荷をかける。この要件を撤廃すれば、T-7 レッドホーク、韓国製のTF-50N、イタリア製のM-346Nといった市販の訓練機も競争に参加できるようになる。各機はFCLPからウェーブオフまでの訓練は可能だが、大規模な構造補強なしでは、フラアを解除しない着陸を繰り返すことはできない。

SNCは、この変更が即応性とコストのリスクを高めると主張している。「FCLPから着陸までの訓練は、海軍パイロットの養成で実績ある信頼できる手法です」と、SNCの戦略担当副社長デレク・ヘスは述べる。「空母適性試験やFCLPから着陸までの訓練を行わないことは、実質的にその訓練を、第4世代、第5世代、そしてまもなく第6世代の戦闘機を運用する艦隊補充飛行隊に先送りすることになり、貴重な資産を非常に高コストで運用することになるでしょう。」

言い換えれば、海軍は要件を撤廃できるが、その代償は艦隊が支払うことになる。

なぜゼロベース設計が重要なのか

着艦能力を義務付けないとする海軍の決定は、競争の性質を根本的に変える。訓練機は初期費用を抑えて提供できるようになるが、その代償として海軍航空に不可欠な性能特性が犠牲になる。

SNCはこの点について率直に述べている。フリーダム・トレーナーは、海軍の訓練基準を満たす専用設計のため、大幅な改造なしにFCLPから着陸までの飛行が可能となる市場で唯一の機体である。SNCは、これこそが真の海軍用訓練機の決定的な優位性であると確信している。

競合他社が陸上用ジェット機を海軍訓練任務用に改造しているのに対し、フリーダム・トレーナーは、FCLPから着艦に至るまでの過酷な運用、制御余裕、そして耐久性を満たすよう、開発当初から設計されている。

フリーダム・トレーナーのタンデム式コックピット配置の様子。SNC

「クリーンシート」は全く新しいアプローチ

フリーダム・トレーナーは、T-45に比べ性能を向上させつつ、ライフサイクルコストを劇的に低減する。ヘスは、ライフサイクル経済性がSNCのアプローチの核心と説明する。ライフサイクルコストのうち、研究・開発・試験・評価(RDT&E)に占める割合は約10%、調達に30%であるのに対し、約60%は運用および維持管理に起因する。

「ビジネスの観点から見れば、RDT&E段階で多くの費用を投じても、ライフサイクルコストを劇的に削減することは可能です」とヘスは述べる。「当社は、航空機のライフサイクル全体を通じ訓練コストを包括的にバランスさせる、よりビジネス的なアプローチを訓練に採用しています。」

これを実現するため、SNCは高度なデジタルエンジニアリングを活用してリスクを低減し、実環境と同等の忠実度を確保している。「デジタルエンジニアリングは過去10年間で著しく進化しました」とヘスは述べ、ノースロップ・グラマンB-21レイダーに関する取り組みを、同社のモデリング環境のベンチマークとして挙げている。

フリーダム・トレーナーのミッションシステムアーキテクチャは、モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)で構築されており、完全な技術権およびデータ権が付与されて納入される。これにより、海軍は長期的な管理権と相互運用性を確保できる。

ミッションのために設計された性能と耐久性

同機の設計は、戦闘機と同等の性能を劇的に低コストで提供するという意図的な選択を反映している。「フリーダム・トレーナー」には、戦闘機レベルの維持コストを課さずに戦闘機並の操縦特性と耐久性を提供する明確な哲学が反映されている。SNCは、機能をリストアップするのではなく、機体、エンジン、および性能範囲がすべて連携し海軍の厳しい訓練カリキュラムを満たせると強調している。

フリーダム・トレーナーは、低コストで戦闘機並みの性能を提供するように設計されている。SNC

フリーダム・トレーナーの中核は、最大35,000回の空母着艦に耐える設計で、16,000時間の耐用寿命を持つ機体だ。この耐久性は、反復的なFCLP(空母着艦訓練プログラム)運用、特に標準的な滑走路運用よりもはるかに激しい負荷がかかるフレアなし着艦において不可欠だ。SNCは、当初からこうした負荷に耐えられる構造を設計することで、旧式の陸上機設計を改造する際に生じる構造疲労対応の高コストを回避しつつ、空母運用を完全に再現した基準でパイロットを訓練できると保証している。

動力源は2基のウィリアムズ FJ44-4Mエンジンで、信頼性だけでなく、従来の訓練機用エンジンより運用コストが低いという点も選定理由となる。高効率ターボファンエンジンは、T-45と比較して整備負担を約40%削減すると推定されるほか、競合機種より少ない燃料でより長い飛行時間を可能にする。

性能面において、フリーダム・トレーナーは、海軍航空士官候補生が艦載機への移行前に習得しなければならない機動能力を提供します。−3Gから+8Gの過負荷域と最大27度の迎角(AoA)を備えることで、本機は現代の第4世代および第5世代戦闘機に関連する高迎角時の操縦特性を学生に体験させる。しかしSNCは、同じ訓練機動を行うために通常、より大きな推力マージンと高い燃料消費を必要とする遷音速領域を意図的に回避して同機を設計した。遷音速未満に留めることで、同機は戦闘機と同等の操縦特性を維持しつつ、ライフサイクルコストを高性能ジェット機のそれをはるかに下回る水準に抑えている。

「戦闘機の操縦法を学ぶのに、戦闘機は必要ない」とヘスは指摘する。「必要なのは、FRS(戦闘機乗員選抜)訓練やそれ以降の段階に即戦力として対応できる卒業生を輩出する、海軍の訓練任務向けに設計された訓練機だ。」

フリーダム・トレーナーは、ウィリアムズ社製FJ44-4Mエンジンを2基搭載している。SNC

LVC:現代の訓練を支える合成技術の基盤

ライブ、バーチャル、コンストラクティブ(LVC)訓練は、現在、海軍の訓練体制の中核となっている。海軍は近代化の一環として、多くの空母運用シナリオを合成環境に移行させる方針だ。

CAEと共同開発されたフリーダム・トレーナーのLVC環境には、合成レーダー、ターゲットポッド、および視界外(BVR)および視界内(WVR)の交戦を再現する拡張現実(AR)戦術シナリオが含まれている。ヘスは、多くの任務訓練機能を第一線の飛行隊から取り入れることで、はるかに低コストで、より能力の高いパイロットを育成できると指摘する。

「最新の飛行制御システムを搭載した第4世代および第5世代戦闘機を操縦すること自体は、昨今では難しくない」とヘスは語る。「難しいのは、その機体を運用することだ。そこが、当社のLVC能力が真価を発揮する点です。」

白紙からの構想を現実へ:スケジュールと産業基盤

最終的なRFP(要求提案書)では、2027年に最大2機の契約を締結して設計・製造開発(EMD)を開始し、4機のEMD機材を納入した後、2032年から7機の低率量産機を納入する計画となっている。目標は2035年の初期運用能力(IOC)達成である。

ヘスは、SNCがこのタイムラインを達成できると確信している。再編された海軍調達体制と強力な産業パートナーを背景に、フリーダム・チームは、海軍訓練のための未来志向の基盤を提供する上で、十分な体制が整っていると主張している。

「当社の主眼は、海軍航空の厳しい要件を一切の妥協なく満たせる訓練機を提供することにあります」とヘスは語る。「次世代の海軍訓練機は、効率的な出撃体制を可能にし、技術の進化に対応し、国の産業基盤を強化するものでなければならないと当社は考えています。」

コスト削減と訓練の質向上

SNCは、フリーダム・トレーナーを海軍航空の最も重要な訓練基準を守りつつ、ライフサイクルコストを大幅に削減するソリューションとして位置付けている。同社は、FCLPから着陸に至る必須技能の習得を艦隊配備後に先送りすることは、不必要なコストと即応性の負担を強いることになると主張している。

有力な候補

海軍の次期訓練機は、今後何世代にもわたり、艦隊に配属されるすべてのパイロットを形作るだろう。「フリーダム・トレーナー」のゼロベース設計アプローチは、コストを削減しつつ海軍の訓練能力を向上させ得る有力な候補としての地位を確立している。

UJTS(統合基本訓練システム)のような重大な決定において、SNCの主張は明確だ。海軍の任務に合わせて改造されたものではなく、海軍の任務のために設計された訓練機を選ぶべきである。■

SNC Gives Details Of Its Clean-Sheet Freedom Trainer Offering To The U.S. Navy

Branded Content: New trainer designed as a “no-compromise” solution that aims to save significant money for U.S. Navy aviator training.

Jamie Hunter

Published Apr 20, 2026 1:55 PM EDT

https://www.twz.com/sponsored-content/snc-gives-details-of-its-clean-sheet-freedom-trainer-offering-to-the-u-s-navy



ホームズ教授の視点:ホルムズ海峡封鎖はいつ終わるのか

 

ホルムズ海峡の封鎖はどう終結するか?

The National Interest

2026年4月20日

著者:ジェームズ・ホームズ


米海軍とイランが同じ標的を同時に封鎖しようとしている。これは異例ではあるものの、前例がない事態ではない

鎖は世界的なものとなった。

封鎖は、海戦において常に魅力的な戦法である。それは、最強の海軍に、海上を往来する敵の経済を直接攻撃する力を与え、制海洋権力によって打撃を与える。実際、米国の「海洋権力の伝道者アルフレッド・セイヤー・マハン大佐は、 「海洋権力」を 、敵の艦隊を重要な海域から一掃し、その沿岸を封鎖する能力として定義している。マハンは論じた。「海上の圧倒的な力」は、海上を支配する艦隊が、貿易と商業に依存する敵を、商取引を可能にする航路から遮断する。

マハンにとって、航海する敵を公海から遮断することは、植物の根を断つようなものだ。相手の海洋経済は萎縮し、死滅する。

封鎖は軍事史の定番である

これは単なる学術的な関心事にとどまらない。今日、当然のことながら、米海軍はオマーン湾——ホルムズ海峡とペルシャ湾への海上玄関口——において、イラン港湾を封鎖している。主に十数隻のアーレイ・バークミサイル駆逐艦で構成される封鎖艦隊は、海軍評論家が「接近封鎖」と形容する作戦を一部実行している。この「至近距離封鎖」とは、執行にあたる軍艦が敵の海岸線に密着し、敵対的な港の至近距離で禁制品を積んでいると疑われる船舶を阻止することを意味する。封鎖に違反する船舶は、臨検、乗船、捜索を受け、禁制品は押収対象となる。

イランの場合、最も明白な禁制品は石油だが、米国当局は、この封鎖が弾薬、兵器システム、軍民両用電子機器など、他の軍事物資の輸送も禁じていると指摘している。つまり、数週間にわたる米・イスラエルによる空爆で壊滅した軍事力を、イスラム共和国が再建するのに役立つほぼすべての物資が対象となる。これは広範な禁止措置である。

海上封鎖は海事史において常套手段である。例えば、1812年戦争中、イギリス海軍は米国に息の詰まるような封鎖を課し、ボストン、ニューポート、ニューヨークなどの港沖に艦隊を派遣し徘徊させた。当時の米国では、国内の交通網――主に道路――が未発達であったため、州間通商は沿岸通商と同義であった。したがって、英国海軍による効果的な封鎖は、外国との貿易や商取引を遮断するだけでなく、米国の経済を内部から締め上げた。

それから半世紀後、南北戦争において北軍海軍は南軍を包囲し、完全ではないものの、南部の輸出入、とりわけ英国やフランスといった潜在的な欧州の支援国に対する南軍の交渉の切り札であった「キング・コットン(綿花)」の輸出を窒息させる封鎖を課した。

沿岸砲台、海雷、短距離潜水艦、襲撃用水上艦、陸上飛行場から飛び立つ軍用機といった、陸上からの接近阻止兵器が普及し、技術的に進歩したことで、近接封鎖の魅力は薄れてた。例えば、第一次世界大戦中、イギリス海軍はドイツ帝国沿岸から遠く離れた位置に留まり、陸上からの攻撃を受けることを恐れドイツの港に近づくことを避けた。

代わりに、イギリス海軍は後退し、封鎖作戦の第二の形態である「遠隔封鎖」で北海を封鎖した。イギリス戦艦はスコットランドとノルウェーの間の海路を封鎖し、広大な大西洋へのアクセスを切望するドイツの船舶の航行を阻んだ。あらゆる種類の海上作戦においてそうであるように、地理的要因はイギリスの遠隔封鎖において極めて重要な役割を果たした。英諸島は、大西洋の公海から北欧の敵対勢力——過去数世紀のオランダ帝国、世界大戦時のドイツ、そして今日のロシアのバルト海沿岸地域——を結ぶ海上交通路の要所に位置している。

沿岸からの距離による封鎖のトレードオフ

そしてもちろん、封鎖には軍事面もある。封鎖国がどれほど地理的に恵まれていようとも、海上封鎖線を維持するには、十分な能力と艦艇数を備えた海軍を配備しなければならない。これは過酷な任務である。軍事の賢人カール・フォン・クラウゼヴィッツは、「封鎖戦」を嘆いた。なぜなら、広大な防衛圏を守るには莫大な戦力が必要だからだ。結局のところ、数学者は線を無限に連なる点の列と定義している。無限に多くの点において敵軍より強くなろうとする試みは、最も勇敢な防衛者でさえも極限まで追い込む。クラウゼヴィッツは、現場の指揮官に対し、防衛包囲網を短く保ち、その境界線を強固にするために手厚い火力支援を行うよう強く勧めている。

近距離封鎖と遠距離封鎖の間にトレードオフが存在する。封鎖が遠ければ遠いほど、防衛境界線は長くなる。海岸に近い位置に立つことは遮断作戦を容易にするが、接近しすぎると封鎖艦隊が陸からの砲火に晒される。遠距離封鎖は艦隊へのリスクを軽減するが、沖合の境界線をパトロールするためにより多くの戦力を必要とする。

米海軍司令官が海図上のどこに封鎖艦隊を配置するかは、彼らが有効性とリスクのバランスをいかに捉えているかを如実に物語っている。ホルムズ海峡は、収束・発散ノズルに似ている。封鎖艦隊が内側へ進めば進むほど、防衛線は短くなり、ノズルの入口を監視しやすくなる。クラウゼヴィッツ的な幾何学的には有利だが、イラン沿岸への接近度に応じて危険は増大する。外側に離れるほど検疫ラインは長くなり、クラウゼヴィッツの亡霊が眉をひそめることになるが、イスラム革命防衛隊(IRGC)の接近阻止兵器による危険はそれに比例して軽減される。

イラン封鎖を世界規模に拡大すれば、防衛線は不要となる。また、七つの海どこにでも潜む封鎖突破を試みる船舶を発見・拿捕するために、豊富な情報収集の必要性も増大する。多層封鎖戦略の最外層に相当する世界規模の封鎖を有効にするには、さらに多くの米海軍および沿岸警備隊の執行艦が必要となる。

二重封鎖は前例がないわけではない

現在、両陣営が同じ主要な海路を封鎖する二重封鎖は、歴史上珍しい。米海軍と沿岸警備隊がイランの港湾に対する封鎖を強化する一方、IRGCは海雷、高速艇、沿岸配備兵器による脅威でホルムズ海峡の狭窄部を封鎖しようとしている。

とはいえ、二重封鎖には重要な先例がある。英国は両世界大戦中、ドイツを封鎖しつつ、王立海軍艦隊をドイツ沿岸から安全な距離に保っていた。ドイツ海軍の高官たちは、Uボートなら英国の封鎖艦隊を容易に回避できるとすぐ悟った。そこでベルリンは、大西洋中央部に潜水艦を派遣し、英国と北米間の海上輸送を遮断する対抗封鎖を展開した。最終的には失敗に終わり、むしろ自滅的な結果となったが――結局のところ、無制限潜水艦戦が米国を第一次世界大戦に引き込んだ――ドイツによる遠隔封鎖は、輸入に依存する英国に深刻な苦難を強いた。まさにマハンが予測した通りである。

封鎖は(通常)時間をかけて展開される

最後に一つ指摘しておこう。他の形態の経済戦争と同様、封鎖はJ.C. ワイリー提督が呼ぶところの「累積的」戦闘様式である。累積的作戦とは、無数の小規模な戦術的交戦から成る、散発的な作戦のことだ。個々の交戦が封鎖対象に重大な物質的・心理的打撃を与えるわけではないが、小規模な交戦が積み重なることで、大きな結果をもたらす。ワイリー提督なら、時間をかけて大きなものになると、急いで付け加えるだろう。これは統計による戦争である。ワイリーは累積作戦を本質的に作用が遅く、それ自体では決定的ではないと見なしている。

もちろん、イスラム共和国がワイリーの法則の例外となる可能性もある。制裁を課す側が、対象国の不可欠かつ代替不可能な資産へのアクセスを遮断すれば、経済制裁は比較的短期間で効果を発揮し得る。封鎖についても同様かもしれない。ホルムズ海峡は、イランにとって戦略的優位であると同時に、致命的な弱点となる。イラン経済は、海路を通じた炭化水素の輸出に完全に依存している。米海軍による封鎖が効果を発揮すれば、この経済上の生命線を断ち切り、テヘランが戦争遂行に必要な資源の流れを遮断するだろう。要するに、効果的な封鎖は、イランの「抵抗」への傾倒と、経済的苦境に耐える能力とを対立させることになる。

歴史の傾向に逆らい、多層的な封鎖が迅速かつ決定的な効果を発揮できるだろうか。それこそが、米国とイランが今、試そうとしている命題である。■

著者について:ジェームズ・ホームズ

ジェームズ・ホームズは、海軍戦争大学校(Naval War College)のJ. C. ワイリー海事戦略講座教授であり、海軍協会出版局(Naval Institute Press)から新たに刊行された『Red Star over the Pacific』第3版の共著者である。本記事で述べられている見解は、著者個人のものである。


How Will the Strait of Hormuz Blockade End?

April 20, 2026

By: James Holmes

https://nationalinterest.org/feature/how-will-strait-of-hormuz-blockade-end-jh-042026