アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」(DDG 53)が、艦載イージス兵器システムの実弾射撃試験中にスタンダード・ミサイル6(SM-6)を発射する様子。米海軍写真/公開。
米海軍が地対空ミサイル調達600発以上を予算要求
Naval News
2026年4月16日公開
イーサン・ゴスロー
2027会計年度の予算要求書において、米海軍は、RIM-161Dスタンダード・ミサイル3ブロックIIA(SM-3IIA)136発およびRIM-174 スタンダード・ミサイル6(SM-6)540発、計676発のスタンダード・ミサイルシリーズ艦載迎撃ミサイルの購入に必要な資金を求めている。
予算内訳を見ると、540発のSM-6(正確なブロック/バージョン未記載)は海軍の直接予算権限下に置かれており、うち106発は2027会計年度の基礎予算要求に計上され、434発は調整法案に分割されている。その結果、必要な資金は、裁量的(基本)要求における迎撃ミサイル分として約7億3,000万ドル、調整資金パッケージに含まれる残りの分として約35億9,000万ドルとなり、SM-6の総購入額は43億3,000万ドルとなる。
SM-3ブロックIIAは大気圏外弾道ミサイル迎撃システムでミサイル防衛局の予算権限下にあり、迎撃ミサイル自体はMK-41垂直発射システムを介して、イージス装備の米海軍艦艇から発射される。さらに、136発のSM-3ブロックIIAのうち、基本要求で計上された22発に加え、調整要求を通じて114発の資金が確保されており、合計42億ドルが割り当てられている。
スタンダード・ミサイル・シリーズ全弾種の要求総額は、約85億ドルに達し、12億6,000万ドルしか割り当てられなかった2026会計年度から73億ドル以上増加している。このように、要求された金額は従来の生産ペースと比較して大幅な増産を可能にするものであり、2026会計年度では、SM-6が計139発、SM-3 Block IIAがわずか12発の資金しか確保されていなかった。
SM-6について
アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」(DDG53)がスタンダード・ミサイル6(SM-6)を発射している。SM-6は水上艦に高度な対空戦能力を提供する。(米海軍写真/公開)
SM-2の後期ブロックの在庫を補完するため設計されたSM-6は、2013年以降に配備された海軍最先端の対空迎撃ミサイルで、2017年から輸出も可能となっている。RIM-156A(SM-2ERブロック4)地対空ミサイルを基に開発されたSM-6は、AIM-120C AMRAAMシリーズ空対空ミサイルのアクティブホーミングシーカーを採用しており、370キロメートル以上の射程で巡航ミサイル、航空機、終末段階の弾道ミサイルを含む多様な目標を攻撃可能であり、副次的な能力として対地目標への攻撃も可能である。
中東地域でSM-6迎撃弾の消費が増加し、発射プラットフォームの数も増えていることから、SM-6の需要は高まっている。SM-6対応の発射プラットフォームには、米陸軍が運用する「戦略中距離火力システム(SMRF)」としても知られる「タイフォン(Typhon)」が含まれる。同システムは、トマホーク陸上攻撃巡航ミサイルと併せて、SM-6を対地攻撃モードで運用する能力を有している。米海軍のF/A-18E/Fスーパーホーネット戦闘機も、AIM-174Bとして空対空迎撃ミサイルSM-6を運用可能であり、これによりSM-6は世界でも最長射程の空対空ミサイルの一つとなっている。
SM-3 Block IIAについて
ミサイル防衛局(MDA)がSM-3シリーズの差異を紹介したスライド。MDA写真/スライド。
SM-3ブロックIIAはSM-3の最新型で、同シリーズで唯一ICBM(射程1000キロメートル以上)を迎撃可能なミサイルで、初のICBM迎撃試験の成功についてはNaval Newsが報じている。性能の向上は、より広い防衛範囲を可能にする21インチ大型ロケットモーター、迎撃時の機動性を高める大型化キル・ビークル、そして誘導システムと目標識別能力のさらなる改良によって実現されている。
以前のバージョンと異なり、SM-3ブロックIIAはRTXと日本の共同開発によって誕生し、両国が運用している。以前のSM-3派生型は、韓国がKDX-IIIバッチ1のイージス駆逐艦に搭載して運用しているほか、ルーマニアとポーランドの「イージス・アショア」拠点に配備され、NATOの東部戦線の防衛を担っている。USNI の報道によると、SM-3は2024年の「オペレーション・トゥルー・プロミス」において実戦デビューを果たし、イスラエルを標的としたイランの弾道ミサイルの迎撃に貢献したほか、現在のイランとの紛争においても使用されている。■
イーサン・ゴスロー
イーサン・ゴスローは、アメリカン大学で国際関係を専攻する学部生である。現在はワシントンD.C.を拠点とするフリーランスのライターでもあり、米国の海軍動向に関心を持っている。
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Published on 16/04/2026
By Ethan Gossrow
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