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B-52を100年飛ばせ続けようとする米空軍のねらいと新制式名称B-52J


100 Years Flying: Meet the Air Force's Plans for the B-52J

An impressive upgrade.
October 28, 2019  Topic: Security  Region: Americas  Blog Brand: The Buzz  Tags: B-52MilitaryTechnologyWorldAir Force

by David Axe 
Key point: The Pentagon wants to keep its B-52s operational for the foreseeable future.

空軍は改修型B-52を「B-52J」の制式名称で運用する予定だ。改修対象のB-52Hは1960年代初頭に稼働開始している。Air Force magazine のジョン・ターパックが以下伝えている。

「空軍は大改修を終えた機体にB-52Jの名称をつけるようだ」とヒース・コリンズ准将の発言を引用した。

今後10年かけてB-52は新型エンジンに換装する。これだけでも機体呼称の変更に十分であるが、同時にデジタル装備、通信装置、新型兵装、新型レーダー他数多くの改良を施す。

コリンズ准将は航空戦闘軍団がB-52乗員の削減も検討しているとし、現在は兵装担当士官が担当する業務を自律化させたいとする。ただし、これは決定事項ではないという。

Air Force magazine は2019年1月号でエンジン換装について深く伝えた。

「空軍の思惑どおりならB-52は2050年までにほぼ一世紀空を飛ぶことになる」とターパックは伝え、「今後も同機を飛行させるべく、空軍はB-52に新型エンジンを導入し、整備業務をやさしくし、飛行の効率を上げるべく10年足らずですべてを実施する」

2018年に空軍から1980年代機材のB-1B全62機およびより新しいB-2全20機足らずを2040年までに退役させる方針の発表があった。だが改修型のB-52Jは少なくとも100機製造するB-21ステルス爆撃機と併用する。

空軍はアリゾナの機体保管施設からB-52H2機を現役復帰させており、墜落事故で全損した機材の穴埋めとし、76機体制を維持している。

「高機齢ながら高い稼働率を誇り、各種大型兵装を運用し、しかも効率よく運用できる、少なくとも敵の防空体制が完璧でない箇所で」とターパックは記事をまとめた。「ハイエンド戦になってもB-52は敵防空体制の外側からミサイルを発射できる。核巡航ミサイルを空中発射できる爆撃機は同機だけだ。新型長距離スタンドオフミサイルの運用も同機から始まる」

B-52改修構想の議論は20年に渡り、やっとこの段階に至っている。1996年に空軍は13通り以上の検討を行い、機体重量240トンの重爆撃機向けの新型エンジンの選択肢を研究した。2019年時点でB-52エンジンは1962年当時と同じプラット&ホイットニーTF-33エンジンのままだ。

2018年に空軍が作成した資料ではTF-33を「効率は悪く現時点の民生エンジンと比べ性能も見劣りする」としていた。プラット&ホイットニー製エンジンは「高費用かつ整備工数も多くかかり、部品の陳腐化に対応が大変」とあった。

「現時点のエンジン各種はTF-33より信頼性も高く新型エンジンなら一度搭載すればおそらく脱着の必要はない」とターパックは述べていた。「大修理までの平均期間は30千時間程度が普通で空軍が同機の稼働期間として想定する時間よりずっと長い」

エンジン換装によりB-52の燃料消費効率は少なくとも2割伸びつつ、現状の性能水準を維持できる。B-52HがTF-33エンジン搭載しているが、爆弾ミサイルを35トン搭載し、4,500マイルを空中給油無しで飛び、最高時速650マイルを維持できる。新型エンジン換装により同機の性能を引き上げる狙いは空軍にないようだ。

2018年の空軍試算ではB-52の供用期間延長に要する費用を320億ドル程度としていた。

2011年から2016年にかけて空軍は76機のB-52を稼働させるべく年間12億ドル程度を支出していることが政府資料で明らかになっている。

エンジン換装により節約となる燃料、整備費用は2040年にかけて100億ドル相当になるとの空軍資料をターパックは引用していた。各機8発なので合計608基のエンジンが必要となる計算だ。■

David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. (This first appeared in June 2019.)

Image: DVIDShub

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