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米空軍が第6世代機開発の専門部局を発足、めざすのは機材ではなく相互接続したシステムのかたまり

Air Force Launches Office to Plan Future Fighter Jets


米空軍は2016年発表の「侵攻制空」構想からさらに踏み込んで「ファミリーオブシステムズ」手法へ移行している。
4 Oct 2019
Military.com | By Oriana Pawlyk
空軍から戦闘機の将来像の発表が出て三年が経過したが、空軍は構想を現実に移する専門部局の発足を公表した。
調達・技術・兵站担当空軍次官ウィル・ローパー博士がオハイオ州ライト・パターソン基地基地で「高性能航空機事業執行室」Program Executive Office for Advanced Aircraftのリボンをカットした。
ローパーはデイル・ホワイト大佐を室長に指名した。公式記録によればホワイトはペンタゴン内の空軍迅速性能整備室でB-21レイダー開発の物資面統括官を務めてきた。同爆撃機はペンタゴン史上最大規模の機体調達事業となりF-35共用打撃戦闘機を追い抜く見込みだ。
「今回の事業ではホワイト大佐に期待しているのは最高の技術力を応用しながら業界の実情を理解すること。というのは我々が業界にとって有益な存在でなければ、イノベーションの継続が実現しないし、より小規模で迅速かつ機動性を発揮しないとことを実施できないし、契約相手の企業がわざわざ業務を複雑にする必要はないためだ」(ローパー)
特別な役割を与えられた部局が以前も存在したが、今回の「高性能航空機」センターは将来の戦闘機像の作成に専念する初の組織、と空軍広報官カーラ・バウジー大尉が説明。
6月のパリ航空ショーでローパーは空軍内部で第6世代戦闘機構想の要求性能で議論中と述べ、F-22ラプターやF-35の後継機に触れていた。
「デジタル技術」で従来の部品製造工程を省略すれば開発元は設計内容をもっと柔軟に変更できるとローパーは語っていた。
デジタル時代のセンチュリーシリーズにはデジタル技術以外に相互接続性のあるアジャイルソフトウェアやプロトタイピング技術で実戦投入できるジェット戦闘機を5年で実現できる。
「業界で実施できる内容とこちらのチームの考え方をもとに、どこまで迅速に構想を現実の航空機にゼロから作れるかが課題だ。現時点での試算は5年です」とローバーはDefense Newsに述べていた。ローバーによれば製造が採択されれば空軍は防衛産業に報奨金で従来の調達モデルを上回る速度で作業をさせる必要があり、今は数年間かかるのが普通の調達が早まるという。
だが空軍には調達を迅速化させた経験がある。最初の「センチュリーシリーズ」が1950年代に登場し、F-100スーパーセイバーでは2年半で開発を終えている。
そこで画期的なデジタルセンチュリーシリーズ構想があり、この期待は次世代制空戦闘機Next Generation Air Dominance(NGAD)として知られる。
2016年に空軍は航空優勢2030ロードマップを公表し、旧型機を新型機と並列運用するとし、同時にNGADの概略にも触れ、高性能戦闘機にセンサーや兵装を搭載し変化しつつ予測不可能な脅威環境への対応と想定していた。
未来的なルックスの有人戦闘機を現在の第5世代機の後継機種と捉える向きが多いが、関係者によれば空軍の次世代機はこれまでの分類が適用不可能なネットワーク化手法を取るという。
その一部には戦闘機を自律型無人機を組ませて戦闘を行わせる構想があるとローパーが説明している。今年春にローパーから空軍研究本部でスカイボーグ事業で進展があったと明らかにしていた。これは人工知能とパイロットをペアにするもので飛行操縦技術をマシンに学習させるものだ。
着想には制約がない一方で議会を納得させる必要がある。2020年度国防予算権限法案の下院版では空軍が要求したNGAD予算10億ドルが5億ドルに削減されており、「開発関連の経費リスク」が理由だったとAir Force Magazineが解説している。
「将来の展望はできており、これを議会にうまく説明するのは大変なジソ五」とデイヴィッド・クラム少将(空軍グローバルパワー事業主幹)が述べている。8月にクラム少将はNGADについてミッチェル航空宇宙研究所で講演した。
「モノでもなく機材でもない。それは複数の存在の集合体になる」と少将は語っていた。「全部を接続することこそ目指す方向だ」■
-- Oriana Pawlyk can be reached at oriana.pawlyk@military.com. Follow her on Twitter at @oriana0214.
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