2020年11月24日火曜日

歴史に残らなかった機体 番外編 あなたの知らない機体

 成功した機材の裏に失敗作、期待通りにいかなかった数々の機体がある。合掌

 

 

1950年代60年代の米国航空機業界は狂ったように戦闘機、爆撃機、偵察機を開発し正式採用を目指していた。中には成功を収めたF-4、F-15やB-52もある。だが、構想は壮大でも失敗作に終わった機体も数々あった。その一部を見てみよう。

 

 

コンベアYB-60

1950年代初期の米空軍はターボジェット方式の長距離核爆撃機の実現をめざしていた。コンベアはピストンエンジンでB-36を製造しており、B-36のエンジンをジェットに換装し、その他一部変更するだけで空軍に採用されると安易に考えた。

 

 

そこから生まれたYB-60は全長171フィートの怪物でJ57ターボジェット8基を搭載した。YB-60は巡航速度467マイル時で2,900マイルを飛び、36トンの爆弾搭載量があった。いかにもすごい数字だが、YB-60の性能は競合相手のボーイングB-52に見劣りした。同じ8発のB-52の巡航速度は525マイル時で35トンの爆弾搭載で4,500マイルを飛んだ。空軍はYB-60テストを1953年1月に中止し、B-52は今日でも米空軍で健在だ。

 

 

 

ベル XF-109

1955年、米海軍と空軍がベル航空機に奇抜な構想を持ちかけた。マッハ2で飛行する垂直離着陸可能な戦闘機で、ベルは真剣に機体を設計し、非公式にXF-109と呼んだ。

 

全長59フィートのXF-109はJ85エンジン8基をつみ、4基にはアフターバーナーたつき回転式翼端ナセルに2基ずつ搭載し、後部にもアフターバーつき、なしそれぞれ2基を格納した。

 

推力方向を後方、下方に向ける画期的なXF-109の構想はF-35B超音速ジャンプジェット機としてロッキード・マーティンが40年後に実現した。

 

だがXF-109は先走り過ぎた機体だった。海軍、空軍ともに関心を失い、1961年に開発中止となったが、ベルは試作機も製造していない。世界初の実用垂直離着陸戦闘機になったハリヤーは1967年初飛行したが亜音速機だ。

 

Lockheed RB-12

1961年1月、ロッキードの伝説的設計者ケリー・ジョンソンが自主提案を米空軍に届けた。マッハ3のA-12スパイ機(SR-71ブラックバードの前身)を超高速戦略爆撃機に転用するというものだった。ジョンソンは並行してA-12からF-12戦闘機にも取り組んでいた。

 

空軍はRB-12構想が気に入ったものの、改良案RS-12を逆提案した。A-12のそり状のチタン機体とJ58ターボジェットを外して長距離レーダー、核弾頭付対地ミサイルをAIM-47空対空ミサイル(F-12用に開発)を搭載するものだった。

 

RS-12はソ連上空にマッハ3.2で8万フィートから侵入し、射程50マイルでソ連都市を誤差50フィートで攻撃する構想だった。

 

だが国防総省はF-12開発をコストを理由に中止し、RS-12も同様に取り消した。弾道ミサイルが有人爆撃機に代わろうとしていた。だがA-12の偵察機型SR-71は採用し、1990年代まで運用した。

 

 


コンベア Model 49

1960年代の米陸軍は米空軍機材が近接航空支援でまったく期待に応えないことにうんざりしていた。リパブリックF-105など高速だが地上部隊支援では脆弱ぶりを露呈していた。

 

そこで陸軍は独自に垂直離陸可能で広く前線に投入できる機材が必要と痛感した。過酷な近接支援任務に最適化させるには重装甲と兵装が必要だ。ここから高性能航空火力支援装備構想が生まれた。

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大胆な設計で知られるコンベアが陸軍構想に応えた。同社はその前に尾部を下に直立するXFY-1の知見があり、二人乗りダクテッドファン機案を提示した。フランスのSNECMAの試験機C.540と似ていた。

 

外観は奇抜だったがコンベアはヘリコプターの性能と軍用車の攻撃能力を組み合わせた完璧な姿と自画自賛していた。

 

問題はコックピットに傾斜をつけパイロットが離着陸時に空の方向を見なくてもよくすることだった。このため機体前方は複雑なヒンジ構造となりトランスフォーマーのような外観となった。

 

 

ロッキード CL-1200

1960年代末のロッキードは商機を見つけた。世界規模で7.500機規模の高性能ジェット戦闘機需要があり、1971年に同社が製造した高速ながら悪名高きF-104の操縦性を改良したCL-1200ランサー構想を発表した。

 

高名な設計者ケリー・ジョンソンをかかえるスカンクワークスがF-104の主翼を拡大し水平尾翼を機体本体に近い場所に付け替えた。エンジン空気取り入れ口を改良し、内部燃料搭載量を増やし、F-104のJ79エンジンをTF33に換装した。その結果、CL-1200は理論上はF-104より操縦しやすくなり、機体価格2百万ドルで大量生産できるはずだった。当時のF-4E新造機体価格が2.4百万ドルだった。

 

ロッキードはCL-1200を米軍主催の国際戦闘機競作に持ち込み、同盟国向け輸出仕様戦闘機に採用を狙った。だが、ノースロップF-5Eが採用され、ロッキードはCL-1200構想を取り下げた。結局、モックアップ一機しか製造しなかった。■

 

この記事は以下は再構成したものです。

 

The U.S. Air Force was Happy to Get Rid of These 5 Fighter Jets

 

November 22, 2020  Topic: History  Region: Americas  Blog Brand: The Reboot  Tags: F-4F-15MilitaryTechnologyYB-60RB-12

Not every one can be a winner.

by David Axe 

 

 

David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. This first appeared in August 2019.

Image: Wikipedia.


2020年11月23日月曜日

中国軍の侵攻を食い止められるか。通常兵器アクセス戦略、海洋プレッシャー戦略提言に見る新しい米軍作戦構想

 

米シンクタンクの構想を米軍は実現することが多く、実際に米海兵隊の最近の動向をみるとすでに今回の提言内容は現実になっている感があります。テニアン島など再整備が行われていますが、問題は記事が指摘するように残存性であり補修能力の確保でしょう。日本も宮古島にやっと駐屯部隊が生まれましたが、同様に残存性を確保して中国を悩ませる存在にできるかが問題でしょうね。



珠湾を上回る効果の奇襲攻撃で勝利を収める可能性ありと見て北京は台湾制圧に踏み切るだろうか。既成事実づくりを米政策立案部門は最も嫌う。


非核兵器で中国が奇襲攻撃してくるのを打破する方法を米軍は模索すべきとアナリスト、サム・ゴールドスミスSam Goldsmith が海軍大学校研究誌に寄稿している。


「中国は米国が相手の高じん度対戦の場合に核兵器投入を自ら制限する可能性が高い。中国は長距離通常兵器による戦域レベル攻撃の手段を保有している」とゴールドスミスは「米国の通常兵器アクセス戦略で中国の通常兵器先制攻撃能力を打ち消す」“U.S. Conventional Access Strategy: Denying China a Conventional First-Strike Capability”で記している。


「こうした戦略通常兵器による先制攻撃の選択肢に中国が進むのを米国は効果のある通常兵器アクセス戦略でも阻止すべきである」



太平洋での領土をめぐり米国と開戦になった場合、中国軍は日本、グアムのほか洋上の米前方配備部隊を無力化する可能性が高い。次に人民解放軍は西太平洋に向かう米増派部隊を攻撃するはず、とゴールドスミスは見る。


この戦略でPLAは傘下の四軍、陸軍、海軍(PLAN)、空軍(PLAAF)、ロケット軍(PLARF)を投入する。PLAN潜水艦部隊は米艦船、潜水艦を洋上あるいは港湾内で雷撃し、陸上目標を巡航ミサイルで攻撃する。


PLAAFは地上待機中の米軍機、洋上あるいは港湾内の米艦船潜水艦を攻撃する。PLAAF機材が空中発射する長距離ミサイルあるいは中国本土から発射する通常弾頭弾道ミサイルで米軍基地が攻撃を受ける。


「米軍は通常兵器アクセス戦略を導入し、PLAによる介入対抗戦略counterintervention strategyとバランスを取るべきだ」というのがゴールドスミスの提言だ。「目的は中国による通常兵器先制攻撃への抑止効果を米軍に与え、必要に応じPLA長距離攻撃能力を低下させ、米軍増派部隊の到着を容易にすることにある」


米軍による通常兵器アクセス戦略は四種類の戦力が必要だ。①戦域レベルの受動的防衛で前方配備米軍部隊にPLA先制攻撃に対し残存性を高める。


②通常兵器アクセス戦略により米軍は開戦直後からPLA戦力を低下させ、空中給油機や航空施設を使えなくする。


③戦域レベルの補修能力でPLAによる通常兵器攻撃で損傷を受けた滑走路を再度使用可能にする。


④迅速対応能力で米軍の長距離爆撃機、戦闘機を西太平洋各地の基地に迅速展開し、補修作業を完了したばかりの滑走路で事前配備した航空燃料や対地貫通通常型兵器を利用する。


ゴールドスミス提言と関連するものとして2019年5月発表の戦略予算評価センター(CSBA)による構想がある。


CSBAは中国の優位性否定につながる「海洋プレッシャー軍事戦略による内部からの防衛作戦構想 inside-out defense operational concept」をペンタゴンに提言していた。


「海洋プレッシャー戦略では中国指導部に対し西太平洋での軍事侵攻は失敗に終わると理解させ、結果として実施を踏みとどまらせる」とCSBAが説明していた。


米陸軍、海兵隊部隊に移動式ロケット発射装置を配備し、若干の米艦船や小規模空軍派遣部隊が支援し中国付近の島嶼部から中国軍の移動線内を攻撃する。


こうした「内部配備」部隊により中国の防衛線に穴が生まれる。


「内部からかく乱する防衛構想の実施のためには中国ミサイル射程内で米軍部隊は残存性を確保する必要がある」のでリスクもあるとCSBAは認めている。


ゴールドスミス提言ではこうした部隊は中国軍の攻撃を生き残り、増派部隊の到着を待つ前提だ。陸上装備ロケット弾、迅速補修、補給物資投下で米軍部隊は立ち直り、中国軍の前進を阻み、奇襲攻撃をかけると見る。■


この記事は以下を再構成したものです。


What If China Launched a Surprise Attack on the U.S. Military?

November 22, 2020  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: ChinaMilitaryTechnologyMissilesA2/adWarHistory

by David Axe 


David Axe served as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad


日米共同開発のSM-3がICBM迎撃に成功。ミサイル防衛体制整備にどんな影響が出る?

 現地時間(ハワイ)2020年11月16日にSM-3 IIAがICBM迎撃に成功しました。日米共同開発のSM-3はBMDでどんな役割を期待されるのでしょうか。Defense Newsが伝えています。

海軍がスタンダードミサイル-3ブロックIIA迎撃弾で大陸間弾道弾迎撃に成功した。米国および同盟国向けのミサイル防衛の実効性が向上しそうだ。

ミサイル防衛庁によれば「脅威対象」のICBMはマーシャル諸島ケジェリン環礁から発射されハワイに向かった。「ハワイ防衛」シナリオをシミュレートし、海軍は駆逐艦USSジョン・フィンのイージス弾道ミサイル防衛システムでSM-3IIA迎撃ミサイル一発を発射し、ICBMを撃破した。

米議会は北朝鮮のミサイル脅威の高まりを意識し2018年度国防予算認可法でMDAに2020年末までにミサイル迎撃実験の実施で、SM-3 IIAでICBM迎撃が可能か検証させることにしていた。

結果として議会は正しかったことになる。

北朝鮮は長距離弾道ミサイルの発射テストを一時停止中だが、陸上配備・海中配備ミサイルの開発は続けている。最近の軍事パレードに北朝鮮は最新鋭かつ最大のICBMを参加させた。このミサイルの飛翔テストは未実施だが、既知のKN-08、KN-14、火星-14、火星-15の四種類はICBMに分類される。

ここに火星-16が加わり北朝鮮はICBM5型式をそろえたことになる。

イランでも同様の脅威が増えており、同国が北朝鮮とミサイル分野で協力していることを米政府は把握し、代償を払わせている。

今年4月にイスラム革命防衛隊の航空宇宙軍が固体燃料二段式ロケットで初の軍事衛星打ち上げを実施した。

現時点でイランはICBMは保有しておらず、ミサイルに2千キロの射程上限を自ら課している。だがイラン関係者が豪語しているように現在の自己規制も終焉を迎える時が来る。すでにイランは短距離中距離弾道ミサイルでは中東最大の規模の装備をそろえている。2019年度ミサイル防衛レビューではイランが「米国に対する戦略手段取得に熱意を示しているなか、ICBM配備が実現する可能性があり、宇宙計画の進展でICBM実現も早まる」と述べていた。

そもそもSM-3 IIAは中距離ミサイル迎撃用に開発され、今回の迎撃成功はMDAが同ミサイルを使い、米国を不良国家のICBMから防衛しようとしていることを意味する。米国の現在の本土防衛体制では地上配備迎撃ミサイルが44基カリフォーニア、アラスカにあり、ICBMを中間飛翔段階で撃破する。つぎに最終段階高高度地域防衛システム(THAAD)は強力なレーダーで弾道ミサイルを追尾し、ICBMが自国内に落下する寸前で撃破を狙う。

SM-3 IIA迎撃ミサイルでICBMを撃破する可能性が出てきたわけで、国防総省発表の図式はこれも含めたミサイル防衛体制を示している。

(U.S. Defense Department)

ミサイル防衛手段が増えることはいいことだが、他方でミサイル防衛能力の整備が逆にロシア、中国との関係を不安定にすると心配する向きもある。

だがその根拠は疑わしい。米本土のミサイル防衛体制は比較的軽微の攻撃が北朝鮮あるいはイランから飛来する前提で構築されている。SM-3 IIAを追加しても米国のミサイル防衛体制はロシアや中国の大規模攻撃には対応できない。

中ロいずれかからの大規模攻撃で米ミサイル防衛は簡単に圧倒されてしまう。両国が開発中の極超音速ミサイルや巡航ミサイルを想定すればこの危惧は現実のものだ。

そこで米国は核の三本柱で中国ロシアからの攻撃を抑止している。

ロシア、中国も米国のミサイル防衛体制が能力向上されてもSM-3 IIAでは大規模ミサイル攻撃を防げないと承知している。それでも両国は米国の動きを非難しつつ、裏で自国のミサイル防衛体制を整備しており、ロシアが配備中の本土防衛迎撃ミサイル数は米国を上回る。

今週のテスト成功で議会はミサイル防衛体制関連の支出に十分な予算を付けるだろう。今回は米国のミサイル防衛の整備で好機であり見逃すべきではない。■

 

この記事は以下を再構成したものです。なるほど、BMDも重要ですが、もっと重要なのが抑止力の維持ということですね。

 

Successful SM-3 weapons test offers missile defense opportunity

By: Bradley Bowman and Behnam Ben Taleblu    13 hours ago

 

Bradly Bowman is senior director of the Center on Military and Political Power at the Foundation for Defense of Democracies, where Behnam Ben Taleblu is a senior fellow.

 

 

 

 


2020年11月22日日曜日

北朝鮮経済が深刻な状況。ジャガイモ生産の奨励は米作が期待できないため。北朝鮮崩壊のカウントダウンか。

 


 

朝鮮経済で主要作物といえば米だが、同国メディアは米よりもジャガイモに焦点を当てている。

 

これは北朝鮮には不吉な兆候とNK Newsが伝えている。

 

「食料供給はDPRKでは政治的な意味があり、白米を思い切り頬張る光景のかわりにジャガイモが表に出てきた」(NK News)

 

北朝鮮で料理番組やニュースがジャガイモ調理を強調している。背景にここ数年同国を襲った危機的状況の連続があり、コロナウィルス、経済制裁、立て続けに上陸した台風もその一部だ。


 

Daily NKは今月初めに北朝鮮が「自家製」アルコール製造を摘発し、「今年の北部でのジャガイモ収穫は昨年より少ない」と報道している。

 

北朝鮮のGDPは25%が軍事費といわれ、国民の大部分は満足に食事できない。一方でコロナウィルスが全国流行しており、学校の再開もままならない。また豚熱の流行で豚肉供給が不足との報道もあり、経済消費が大きく減っている。

 

Daily NKの昨年10月報道では両江道内住民にジャガイモ収穫が優先課題と伝えられたとある。同地区は国内最大のジャガイモ生産拠点である。またAFPの2018年7月記事では金正恩が同じ両江道の三池淵市でのジャガイモ農園訪問を同時期に北朝鮮訪問したポンペイオ国務長官との会見より優先したとある。

 

北朝鮮には「ジャガイモの誇り」と呼ぶ宣伝歌があり、「村の高齢者が政府のジャガイモ配給を受け、村人に分け与える。YouTubeには思い切り笑みを浮かべて歌う様子がわざとらしいが、実は北朝鮮の貧困状況が実に深刻であり、政府への忠誠を強いる実情を示している」と AllAroundthisworld.comが解説している。■

 

この記事は以下を再構成したものです。

 

North Korea Is Emphasizing Potato Production. That Might Be a Bad Sign

November 10, 2020  Topic: Economics  Region: Asia  Blog Brand: Korea Watch  Tags: North KoreaPotatoesRiceFamineCrop Failure

How bad is the food situation getting in the Hermit Kingdom?

by Stephen Silver

 

 

Stephen Silver, a technology writer for The National Interest, is a journalist, essayist and film critic, who is also a contributor to Philly Voice, Philadelphia Weekly, the Jewish Telegraphic Agency, Living Life Fearless, Backstage magazine, Broad Street Review and Splice Today. The co-founder of the Philadelphia Film Critics Circle, Stephen lives in suburban Philadelphia with his wife and two sons. Follow him on Twitter at @StephenSilver.

Image: Reuters


2020年11月21日土曜日

新型30FFMは護衛艦ではなくフリゲート艦だ。「くまの」進水したばかりで早くもインドネシア輸出が取りざたされているが、これでいいのか。

  

Japan Maritime Self-Defense Force


 

本が新型の多任務フリゲート艦を進水させた。無人装備やレーダー断面積の削減など新技術を盛り込んでいる。

 

30FFMにはくまのの艦名がつき、11月19日に三井造船玉野造船所で進水し、2022年に海上自衛隊に編入される。

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ただし、くまのは二号艦で、初号艦は三菱重工業の長崎造船所で建造中だ。防衛装備庁は2017年に三菱重工案を採用した。

 

日本政府は先に6隻を発注し、次年度の予算要求では951百万ドルで二隻を追加している。海上自衛隊はフリゲート艦を22隻まで整備する予定で、三菱重工と三井造船がそれぞれ建造する。

 

30FFMは護衛艦とされ30DXと以前よばれていた。全長435フィートで排水量は3,900トンだが完全装備すると5,500トンになる。ステルス形状でレーダー断面積を減らし、無人水上、水中機を発進、運用、回収できる。

 

その他の特徴に統合マストがあり三菱電機製OPY-2多機能レーダー他各センサーを格納する。その他統合戦闘情報センターや自動化の採用で乗組員は90名に減らしていることがある。

 

対機雷戦、対潜戦ソナーがつき、シーホークヘリコプター運用用の格納庫もある。兵装にレイセオンのRIM-116ローリングエアフレイムミサイルと三菱重工製17式対艦ミサイルを搭載する。

 

30FFMの推進方式にはロールスロイス製MT30ガスタービンとMAN製12V28/33D仕様のSTCディーゼルエンジン二基を組み合わせ、30ノットを実現した。

 

シンガポールのビジネスタイムズによればインドネシアが30FFMを4隻導入し装備近代化の一環にする意向だという。菅首相とジョコ・ウィドド大統領が10月に会談しており、合意が形成される。■

 

この記事は以下を再構成したものです。新鋭艦をそのままインドネシアが入手できると調子のいい考えを射ているとしたら大間違いでしょうが、日本側が本当にそのまま輸出して実績だけ作りたいと考えていればもっと大きな間違いではないでしょうか。

 

Japan launches first ship of new frigate class


By: Mike Yeo    18 hours ago


2020年11月20日金曜日

2020年11月17日、イスラエル軍がシリア国内で広範囲空爆を展開し、シリア国内のイラン軍を標的にした。

 IAF photo

ウヴダ航空基地から離陸するイスラエル軍のF-35I。

スラエルがここ数年で最大規模の空爆をシリアに加えた。国際原子力エナジー機関がイランで核物質貯蔵量が急増していると発表した直後のこととでイランの濃縮ウラニウムは2015年核合意時の12倍になっている。

イスラエル軍は滑空爆弾他「その他兵器」でゴラン高原からダマスカスにわたる標的8か所を撃破し、ダマスカス国際空港付近のイラン軍施設もそのひとつだった。ここはイラン軍高官の宿舎さらにシリア陸軍第七師団の指令所にもなっており、高性能地対空ミサイル発射陣地にもなっている。

イスラエル筋によればモスクワへのホットラインを使いロシア側に「空爆数秒前に」警告を伝えたという。

「IDF機はイランのクッズ部隊、シリア陸軍の軍事標的数か所を攻撃した。攻撃により倉庫、指令所、軍事施設、地対空ミサイル陣地に損害を与えた」とイスラエル国防軍は声明文を発表した。

今回のイスラエル軍の行動の理由について、消息筋はイスラエルとイラン間の緊張が高まり、さらにウラニウム濃縮を急ぐイランが「核爆弾製造にあとわずか」になったためだと説明している。

シリアの国営SANA通信社はシリア防空部隊が「イスラエルの侵略」を同国南部で食い止め、ミサイル数発を撃破したと発表。イスラエル筋によればシリアにはパンツィール防空システムがあるが、イスラエル空軍のスタンドオフミサイルを迎撃できなかった。

IDFで情報研究部門を統率していたエイモス・ギリードはシリアが自国内でイランに活動を許しており、イスラエルはイランの勢力拡大はこれ以上認められず、あらゆる手段をとる必要に迫られており、シリアが真意を理解しないと今後も同様の攻撃が続くと解説している。

イスラエル軍は今回の空襲への反撃はないとみているが、アイアンドーム対ミサイルシステムが同国北部に展開中で、地上部隊も警戒態勢を強めている。

はたしてこれはエスカレーションのスタートになのか。イスラエル筋によればイランが核合意に違反したためイスラエルの大規模作戦が「現実のもの」となったのだという。■


この記事は以下を再構成したものです。

Israel Kills 10 Iranians In Large Air Strike Against Targets In Syria

By   ARIE EGOZI

on November 18, 2020 at 11:09 AM


2020年11月19日木曜日

USSロナルド・レーガンが5か月の哨戒から横須賀へ帰港。USSニミッツは第七艦隊へ編入。

 


電子攻撃飛行隊(VAQ)135所属のEA-18Gグラウラーが米海軍唯一の前方配備空母USSロナルド・レーガン上空を飛行した。グラウラーは三沢基地に展開している。 Nov. 13, 2020. US Navy Photo

 

USSロナルド・レーガン(CVN-76)が五か月超の哨戒任務から日本に戻ってきた。

 

前方配備艦レーガンは横須賀に11月14日帰港した。哨戒は159日にわたり、日本配備の空母で1999年以来の記録となった。同年に日本を母港としていたUSSキティ・ホーク(CV-63)が中東、西太平洋で176日の航海をしていた。

 

日本配備の米空母は短いパトロールに出港し、横須賀で整備を受けることが多い。

 

「ロナルド・レーガンの柔軟展開で地域内の同盟国協力国に公海上の自由の維持に米国が真剣な姿を見せられる」とレーガン館長フレッド・ゴールドハマー大佐が声明文を発表。

 

「日付変更線からインド洋までさらにフィリピン海へといかなる地点へもレーガンで『力を介した平和』を維持しつつ、求めあればすぐ対応できる体制を維持している」

 

レーガンが日本を出港したのは5月初めで6月に西太平洋で哨戒した。その際はUSSニミッツ(CVN-68)と南太平洋での演習(7月)を展開した。

 

一方で強襲揚陸艦USSアメリカ(LHA-6)も佐世保に戻っている。アメリカとレーガンは9月にヴァリアントシールド2020演習に加わった。

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ニミッツは最近まで中東に出動していたが、今は第七艦隊に加わっており、マラバール演習でインド空母と共同行動している。

 

ニミッツはペルシア湾方面に約二か月展開してからインド方面に移動した。■

 

この記事は以下を再構成したものです。


Japan-Based Carrier USS Ronald Reagan Wraps Up Record Patrol; Nimitz in 7th Fleet

By: Mallory Shelbourne

November 16, 2020 12:48 PM


2020年11月18日水曜日

今度は「電磁プラズマ砲」。中国からのニュースを笑い飛ばしてはいけない。

 

 

国が「電磁プラズマ砲」を開発中と主張している。

 

中国軍が研究者向け公告で電磁レイルガンと思われる兵器開発で人材を募っている。数か国で電磁レイルガンが研究中だが、サイズと消費電力のため兵器として配備に至っていない。

 

だが中国は電磁プラズマ砲なら軽量化しつつ消費電力も抑えられるので、戦車にも搭載可能としている。

 

「今回の公告は電磁プラズマ砲の理論試験ならびに発射装置の開発を募っている」と国営環球時報が伝えている。「まるでSF映画のように聞こえるが、実際に発射するのは高エナジープラズマではなく、超高速弾だろう」

 

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だが電磁プラズマ砲とはどのように作動するのだろうか。環球時報では中国国内で出願済みの特許がGoogle Patentsに登録されているとする。以下特許文を見てみよう。


本特許は電磁プラズマ砲に関するものである。磁場を砲本体に設定する。磁場方向を砲本体の軸方向と一緒にする。磁場の強度は砲本体の内壁から砲本体の軸に向かい漸次弱くなる。砲本体内のガスをイオン化しプラズマに変えると砲本体の内壁にプラズマの薄膜が形成され、ストレス異方性が生まれる。また熱絶縁性も発生し、砲本体の背分力が大幅に低下する一方で砲弾の推進力が大幅に増加する。他方で砲本体の熱体制が大幅に伸び、供用期間が延長される。

 

別の言い方をすれば、電磁プラズマ層で砲本体を摩耗と熱から守り、発射弾の速度を引き上げることになる。

 

中国の軍事アナリストWei Dongxuが環球時報に語った内容では新技術で「従来型155ミリ自走砲の射程を100キロに延ばせる。プラズマ層により砲弾と砲身内部の摩擦を減らし、命中精度が上がる」という。

 

南フロリダ大のデニス・キリンジャー名誉教授(物理学)は「実現可能な構想のようだ」とNational  Interest に語った。「ただプラズマがどれだけ残留し、砲弾発射時にも有効なままなのか不明だ」と述べた。

 

またレイルガンとは方法論が異なる。「レイルガンとはリニアモーターに近く、固定子つまり砲弾を加速器のようにローラーコースターに使う。今回の方式はプラズマで磁場を制御し砲身内部の表面を覆うものだ」と同教授は語った。■

 

この記事は以下を再構成したものです。

China Could Be Developing Deadly 'Magnetized Plasma Artillery'

November 8, 2020  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: ChinaMilitaryTechnology

by Michael Peck