2020年12月22日のロシア中国の共同演習時の飛行経路図。Japanese Ministry of
12月22日ロシア、中国両国の軍用機が東シナ海、日本海上空で演習を展開し、日本・韓国の反応を引き出そうとした。
前回の両国共同演習は2019年7月のことで、韓国機が警告射撃をした。
ロシア、中国の爆撃機が前回の演習から1年半後に再び日本海、東シナ海上空で演習を展開した。
韓国はロシア、中国機合計19機の領空侵犯に対応し戦闘機部隊をスクランブル発進させた。
韓国防空識別圏 (KADIZ) に中国機4機が侵入し、その後ロシア機が15機続いたと韓国統合参謀本部が発表。
2020年12月22日の共同演習で撮影されたTu-95爆撃機。Japanese Ministry of Defense
韓国軍によれば中国から通常の演習との連絡があった後にKADIZ侵入が発生したという。韓国軍は現地時間8a.m.にKADIZ侵入が始まり、3:20p.m.に退去したと発表。ただし、韓国領空侵犯はなかったという。
ロシア国防省はTu-95MS戦略爆撃機2機、中国のH-6K戦略爆撃機4機で「日本海、東シナ海上空の監視飛行を実施した」と発表。「両国軍用機は国際法を厳格に守った。外国龍空有の侵犯は許されない」とし、演習は「他国を意識したものではない」とも発表した。
爆撃機隊にはSu-35戦闘機が援護し、A-50U空中早期警戒統制機が随行したと国防省は発表し、日本のF-15戦闘機隊が「飛行経路の一部で」接近してきたと発表。
日本の防衛省はロシア、中国の爆撃機の写真ならびに飛行経路地図を公表し、琉球諸島から朝鮮海峡にかけ飛行したと示している。
2019年7月23日にロシアA-50が竹島付近に侵入した。Japanese Defense Ministry via Reuters
Defense
韓国国防部はロシア、日本に対し「憂慮の念」を伝えたと聯合通信が伝えており、韓国外務部が「再発防止策」を求めたという。
今回の共同演習は二回目で初回は2019年7月で日韓両国で領有権の主張がある竹島周辺にロシア機が接近し日本、韓国が強い反応を示した。
韓国軍機はロシア機に数百発警告発射し、日韓両国がロシア中国を領空侵犯したと非難したが、この両国は事実を否定。
今回の監視飛行はロシア、中国の関係強化を反映しつつ、両国が米国はじめ域内各国と緊張を高めている状況の裏返しとも言える。
2020年12月22日の共同演習に撮影された中国H-6爆撃機。Japanese Ministry of Defense
ロシア国防省は声明文で、演習は両国関係を広く深め、共同で戦略安定性を強めるため、としている。
「ロシア中国は準軍事同盟の段階に入った」とロシア軍に詳しいアレクセイ・ムラヴィエフ教授(オーストラリア・カーティン大)が今年夏のInsider取材で答えていた。同教授によれば2019年7月の演習はロシア軍から学ぶ中国軍の姿勢の一例だったという。
「単純に両国の戦略爆撃機だけではなく、両国のAWACSも投入し監視偵察機能を共有した」と分析していた。
韓国と日本が領有権をめぐり対立している以外にも両国には意見不一致があり、両国関係に影を落としていると海外関係協議会で日本が専門の研究員シーラ・スミスがコメントしている。この対立を横目にロシア、中国が接近しているというのがスミスの見解だ。
2019年演習についてスミスは「ロシアと中国に弱点を露呈されたのは痛い」とし、「以前は政治上の課題だったが、今やロシア、中国に利用され、米国の同盟国間の不一致をつかれた感がある」とスミスはコメントしている。■
この記事は以下を再構成したものです。
Russian and Chinese bombers conducted another joint patrol between South Korea and Japan
Christopher Woody 1 hour ago
Reuters contributed to this report.
対馬と尖閣は日本の領土外だというメッセージですね。
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