ノースロップグラマンのスクリーンショット
2021年に続く新広告は、ノースロップ・グラマンのNGADコンセプトモデルなのか、戦術ジェット機の新たな姿を教えてくれる
ノースロップ・グラマンは、次世代航空支配(NGAD)乗員型プラットフォームのコンセプトとおぼしきものを、再び広告に入れた。同じデザインを伝えた2021年の別の広告に続くもので、前回の広告では広角ビューは提供されていなかった。
わずか15秒のメイン動画自体は、同社の格納庫」の設定で登場する。その中で同社の "Advanced Aeronautics Hangar "で、ノースロップ・グラマン社員3人が軍事航空史における女性の貢献を話し合う様子が描かれている。2014年に軍用機による空中給油なしの最長無人飛行(34.3時間)を記録したグランドフォークス空軍基地の女性クルーを引き合いに出し、3人は同社でそれぞれ航空史に貢献できる可能性について考えを巡らせている。
映像では、右側にE-2Dアドバンスド・ホークアイが映っている。E-2の最新型で、2040年代まで「デジタル・クォーターバック」として飛び続ける。E-2Dの背後には、EA-18Gグラウラーの機首が見える。
左側には、NGADのような乗員型戦術ジェット機のコンセプトらしきものが見える。同じコンセプトの機首を見せた2021年広告と異なり、新しい広告では、機体全体がよりよく見える。同機はNGADの内容に確かに適合しているようだ。航続距離、ペイロード、そして垂直尾翼を持たない低観測性(ステルス)を重視し、かなり大型のようだ。また、トップマウントの低視認性エアインテークも確認されている。さらにB-2のような「くちばし」形状の機首や、シングルパイロットのコックピットなど、機体の周囲に非常に長いチャインラインが特徴的なデザインだ。
広告に登場するNGADコンセプトのクローズアップショット。ノースロップグラマン/YouTubeのスクリーンショット
2021年の広告に見られたNGADコンセプトの想定される機首の様子。ノースロップ・グラマン/YouTubeスクリーンショット
同じシリーズの他の2つの動画では、B-21レイダーの雰囲気が強い部分的な真正面からのビューと、問題のデザインを遠くから見た姿を見ることができる。
ノースロップ・グラマン社の広告画面キャプチャ
ノースロップグラマン広告の画面キャプチャ
今回の広告のコンセプト機が、ノースロップ・グラマンが考える乗員付きNGADプラットフォームにどこまで正確かは不明だ。デザインの繊細さゆえに違いがあるのは明らかだが、何を突き詰めているのかは興味深い。また、動画で見られるコンセプトは、数年前から空軍で飛行している現実のNGADデモ機の要素に基づいている可能性もある。しかし、この実験的なデモ機を誰が作ったかはまだ不明だ。ボーイングかロッキード・マーチンのものかもしれない。しかし、採用される機体もボーイング、ロッキードのものとは限らない。
ノースロップは現在、次世代ステルス爆撃機B-21レイダーを製造中で、事業量は確かに多いが、NGADの乗員型コンポーネントを製造すれば、同社にとって大きな勝利で、B-21の実績が有利になることは確かだ。また、B-21プログラムも、誰が見ても比較的予定通り、予算通りに進んでおり、これは驚くべき成果だ。NGADの乗員型航空機は、次世代爆撃機と同じように、共有技術や潜在的な効率性をそのまま引き継ぐことになろう。また、NGADプログラムが軌道に乗れば、乗員機以外にも大きなチャンスがあり、ノースロップもこれに関わりたいと考えている。
NGADは、いわゆる「システム・ファミリー」と呼ばれ、次世代戦術航空戦闘能力を実現する米国の多面的な取り組みを指す。開発中の新型有人型ジェット機の調達がNGADプログラムの中核であることに変わりないが、潜在的に強調型戦闘機(CCA)数千機、新しい武器、センサー、ネットワーク、戦闘管理機能、レーザー、先進ジェットエンジンなどの開発・生産も含まれる。さらに、NGADは、少なくともかなりの程度、B-21が中心となる影のシステムであるロングレンジ・ストライク(LRS)ファミリーと一体化することになる。
空軍と海軍が、上記の要素を含むNGADプログラムの開発に並行して取り組んでいる。空軍は最近、NGAD約200機を想定しており、1機あたり「数億ドル」の費用がかかると指摘した。海軍の同様の航空機のフリートサイズはまだ不明だが、同軍の2024会計年度予算案では、NGADプログラムの下で次世代戦闘機(F/A-XX)の開発支援に約15億3000万ドルが割り当てられている。これは、同プログラムが成熟しているかを示すものだ。
とはいえ、最新の広告は、ノースロップ・グラマンがNGADプログラムに関与する可能性、あるいは少なくとも乗員付きコンポーネントを構築する野望を示していることは間違いない。■
New Views Of Northrop Grumman's Totally Notional Long-Range Stealth Fighter
BY OLIVER PARKEN, TYLER ROGOWAY|PUBLISHED MAY 17, 2023 5:14 PM EDT
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