USN CAPTURE
サンアントニオ級揚陸艦USSポートランドが新型指向性エナジー兵器で小型無人機の撃墜に成功した。
米太平洋艦隊がレーザー兵器システム実証装置(LWSD) Mk2MoD0のテスト結果を5月22日に発表した。テストは5月16日に太平洋上の非公表地点で実施された。海軍は「システムレベルでの高出力半導体レーザー試射として初」としているが、同艦からレーザー発射が以前あったかは明らかにしていない。
「ポートランドでテスト運用した半導体レーザー兵器システム実証装置は今後の兵装システムに新しい道を開いた」とポートランド艦長キャリー・サンダース大佐が声明文を発表。「UAVを対象に半導体レーザー兵器システム実証装置を海上で作動させ貴重な情報が得られた」
SUNDIEGOLIVE.COM CAPTURE
USSポートランドに搭載されたレーザー兵器
LWSD Mk 2 Modはノースロップ・グラマンが開発し、半導体レーザー技術成熟化(SSL-TM)の一環で2019年末にサンディゴでポートランドに搭載された。
USN
USSポートランドがLWSD Mk 2 Mod 0を作動させた。2020年5月16日
LWSD Mk 2 Modの出力は150キロワットで無人機や小型舟艇多数の襲撃への防御手段となる。レーザーは同時に光学センサーやシーカーを無効にできる。フルモーションビデオカメラも搭載すれば標的の追尾と照準合わせ以外に監視にも使える。
海軍が開発中のレーザー装備にはSSL-TMも含み4種類の装備があり、今後高性能レーザー兵器の実現への踏石となる。アーレイ・バーク級駆逐艦USSデューイも海軍用光学眩惑攻撃装置(ODIN)と思われる装備が搭載している。
USN
米海軍は以前から作戦級レーザー兵器を艦艇に搭載している。USSポンスがAN/SEQ-3レーザー兵器システム(LaWS) を搭載し、2014年から2017年まで中東に展開した。ノースロップ・グラマンがLaWSおよび海上レーザー実証装置(MLD)を開発した。ともにLWSD Mk 2 Mod0(150キロワット)の開発に有益な情報を提供した。MLDは15キロワット級、AN/SEQ-3が30キロワット級だったので今回は大幅に出力増となった。
「新しい装備の性能向上により水上戦の様相が一変する」とポートランド艦長サンダース大佐が述べている。今回の成功で海軍のめざす指向性エナジー兵器開発の大胆な目標に一歩近づいた。■
この記事は以下を再構成したものです。
The Amphibious Warship USS Portland Has Shot Down A Drone With Its New High-Power Laser
BY JOSEPH TREVITHICKMAY 22, 2020
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。