たしかに韓国陸軍は同国の存続を守っていますが、現政権があまりにも親北的なため軍にも悪影響が出ていないか他人事ながら心配です。軍関係者が政権よりまともならよいのですが、当の軍が北による射撃事案を人的エラーとして軽く扱ったのを見ると心配になります。
まとめ:ROKが防御を崩さず勝利する可能性が高い。北朝鮮軍は旧式装備の上、栄養不足だ。
過去70年間にわたり大韓民国陸軍(ROK陸軍)は単なる警察隊から世界有数の戦力を整備し技術的にも最先端をゆく部隊に進化した。この驚愕の進化は1950年から53年の北朝鮮による侵攻がもたらした。以後北朝鮮は再侵攻を一環して狙う脅威のままだ。
ROK陸軍は朝鮮半島の南半分へ進駐した米軍が1945年に創設した。「国家保安連隊」9個が軽装備歩兵部隊として25千名態勢で生まれた。米ソ関係悪化を受け規模は50千名に増強された。
1950年6月の北朝鮮による侵攻で創設されたばかりのROK陸軍は準備不足を露呈した。対戦車砲の欠如は明らかで朝鮮人民軍の第105戦車旅団がT-34/85戦車、SU-76自走砲およそ120両を展開してきた。ROK側の第二次大戦時標準による小規模装甲部隊では対抗できず釜山までの撤退を余儀なくされた。
それから3年間に渡り米国がROK陸軍を近代的な基準に引き上げるべく懸命に訓練し、装備を提供したが防衛の任には不十分なままだった。だがその効果もあり、戦争終結後の数年で韓国駐留米陸軍部隊は2個師団に、その後1個師団に縮小できた。
1960年代、70年代を通じROK陸軍は高度の警戒態勢を解かず、北朝鮮の侵攻に備え、軍事的挑発は国境地帯で数回発生したものの、相当規模の部隊をベトナム戦に派遣し、対ゲリラ戦で勇猛果敢さの定評を得た。ベトナム戦には合計31万2千853名が参戦し、戦死者4,687名・負傷者5千名を数えた。
南朝鮮が大規模な陸上部隊を維持してきたのは160マイルにおよぶ軍事境界線防御に必要なこと、朝鮮人民軍も兵力規模を重視する構成になっていることが理由だ。このため世界各地に展開する米陸軍が47.5万名なのにROK陸軍は56万名体制という特異な状況が生まれた。
今日のROK陸軍は41師団15個旅団で11軍団を編成している。戦車2,360両、戦闘車両・装甲兵員輸送車2,400両、野砲5,180門を備える。さらに各部隊は概ね米軍式に編成されており、3個師団に独立した火砲、工兵隊、通信隊がつき軍団を構成する。ROK首都防衛司令部が別にある。
ROK陸軍は技術面で北朝鮮に優位性を保っており、装甲車両では世界トップクラスの装備を供用する。K-2ブラックパンサー戦車、K-21歩兵先頭車両、K-9サンダー自走迫撃砲が機械化部隊の中心装備だ。にもかかわらず、部隊は防御作戦を中心に訓練され、装甲師団を常備軍として保有せず、4個装甲旅団が反攻作戦の先鋒となる。ROK陸軍の中心は歩兵師団で6個師団が機械化師団、16個歩兵師団が常備軍として存在する。さらに機械化旅団2個が米第2歩兵師団の一部となる。
米陸軍と同様にROK陸軍も特殊作戦部隊を重視する。第707「白虎」特殊任務大隊は米デルタフォースと類似した存在だ。特殊部隊4個旅団と特殊強襲6個連隊が通常部隊を支援する。別の特殊部隊旅団3個は陸上、海上、空中からの侵入を専門とし北朝鮮工作員を殲滅する。常に侵攻の脅威にさらされてきた同国では常備軍と別に「郷土」防衛師団12個が分散配置され後方の守りとして北朝鮮特殊部隊や工作員に対応する。
ROK陸軍は大規模かつ強力な地上軍で国境地帯で北朝鮮侵攻部隊に対応できる。このため北朝鮮は長距離火砲を国境地帯に配備し、軽歩兵と敵地侵入部隊、さらに化学放射能部隊を整備し、南の技術優位に対抗しようとしてきた。この70年間の戦闘をROK陸軍が抑止してきたのは事実で、平時の陸軍部隊として成功の証と言える。■
この記事は以下を再構成したものです。
by Kyle MizokamiMay 2, 2020 Topic: Security Region: Asia Blog Brand: The Buzz Tags: North KoreaKim Jong-unNuclearWarMilitaryMissileTechnology
Here's how each side's forces stack up.
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