米空軍が先月存在を明らかにした新型極秘戦闘機はロッキード・マーティンが開発したのか。
同社幹部は軍関係の極秘案件が増えていると匂わせており、秘密の壁に囲まれたスカンクワークスがあるカリフォーニア州パームデールに新たなビルが建設されたほどだ。また同社の航空関係で収益が増加中との報告もある。その高度技術開発事業から伝説のスパイ機U-2、SR-71さらにF-117ステルス攻撃機が生まれた。
「高性能技術開発事業含むスカンクワークス事業は二けた成長」とロッキードCFOケン・ポセンリードがウォールストリートのアナリスト陣向け四半期営業報告で述べた。
米空軍は9月に次世代制空戦闘機の試作型が完成し飛行に成功したと明らかにした。空軍はデジタルエンジニアリングを駆使したとするが、それ以上の内容は明らかにせず、製造企業は不明だった。極秘の同機開発はオバマ政権末期にはじまったと言われる。
ポセンリードは発表の席上、航空部門で最高度の優先順位がついた極秘事業について語った。
「これは当社が大胆な提案で勝ち取った案件だ。その成果には満足している」と自身も2016年から2019年まで航空事業部門にいたポセンリードが述べている。
営業報告の席上、ポセンリードは「航空部門の極秘事業に大きな機会が見られる」とし、同社は極秘事業用にビル一棟をパームデールに建設し、「この事業に大きな関心を示す顧客が存在する」と述べた。
2019年にロッキードの航空部門は2020年の1月から9月間までで売り上げ196億ドルを計上した。同社は設備投資17億ドルをしているとポセンリードは明らかにした。「今後も設備投資を続け当社の中核事業につながる実力を涵養する」とロッキードCEOジム・テイクレットも席上で発言した。「極秘案件での今年の支出は航空部門、宇宙部門にまたがり、短期間で増加している。今後も重要な投資を続けていく」
極秘案件が増えているのは航空部門に限らない。同社の宇宙、ミサイル、火器管制の各事業部も極秘案件で売り上げを伸ばしている。
このうちミサイル部門は極超音速兵器開発に取り組んでおり、宇宙部門、航空部門はそれぞれポセンリードが「大型極秘案件」と呼ぶものに関与しており、開発はまだ途中だ。
「今後4,5年たつと限定規模生産が始まり、その後フル生産に入る」とポセンリードは思わせぶりな発言をしている。■
この記事は以下を再構成したものです。これから何が出てくるのか楽しみですね。
Is Lockheed Building the Air Force’s Secret Fighter?
Lockheed Martin's Advanced Development Programs facility in Palmdale, California.
Executives drop some not-so-subtle clues.
GLOBAL BUSINESS EDITOR
OCTOBER 20, 2020
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