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トランプ再選への道、10月22日の大統領選挙討論会で安全保障がついに取り上げられるとバイデンは.....

 https://www.reutersconnect.com/all?id=tag%3Areuters.com%2C2020%3Anewsml_RC25JJ9AXJS1&share=true

 

国の有権者はトランプ-バイデン両候補がどこに優先順位を置いているのか知りたいはずだ。

10月8日の副大統領討論会では数回言及されたが、ドナルド・トランプとジョー・バイデンの討論会では、誰が中国共産党の手先で誰が手先ではないかという恥ずかしい光景を除き、外交政策は大きな争点になっていない。アメリカ国民がグローバルな話題に最も近づいたのは、民主党副大統領候補のカマラ・ハリスが、外交政策は人間関係がすべてと30秒ほど発言をした際だった。バイデン大統領が実際にどう外交を行うかよりも、バイデン大統領がトップ外交官にだれを選ぶかの想定についての報道が多い状況だ。

 

確かに、アメリカ人は通常、外交政策をもとに投票することはない。コロナウイルスが毎週何千人ものアメリカ人を殺しており、景気回復が失速し始めているため、外交政策は今年の選挙では重要要素ではないのだろう。しかし、米国の国境外の問題について候補者間で対話が欠如したことには、悩ましいものがある。米国大統領は、軍の最高司令官でもある。アメリカ国民には、不安定化する中国との関係をどう管理するのか、軍事力の行使はいつなら適切なのか、どのような外交協定を結ぶのかについて、トランプ-バイデン候補間で実質的な議論を期待していいのではないだろうか。

 

幸い、今週木曜日の大統領討論会でやっと国家安全保障が話題となる。アメリカ国民は今後4年間のアメリカの外交政策について各候補者がどんなビジョンをもっているのか少なくとも数分間見てもらいたいものだ。とはいえ司会者が適切に質問しないと、時間が無駄になるだけだ。

次の3つの質問が、アメリカ有権者の選択に直結する。

 


1. 両候補ともアメリカ最長の戦争を終わらせると約束しています。どのように実現するつもりか説明してください。

 

トランプ-バイデン両候補はともに平和を実現するとして立候補している。前者は、米国の何の役にも立たず、安全保障上の利益がほとんどない中東での戦争に貴重な人命とドルを浪費しているとずっと苦言を呈してきた。後者は、アフガニスタンとイラクでの永遠にも思える戦争を終了することを彼の大統領選挙運動の初期に誓った。

 

しかし事実は各候補者の主張ほど明確ではない 先月もシリアに大量の米軍が配備されている。中東での米軍損失を削減するというトランプ氏の主張にもかかわらず、今日、この地域に約6万から7万の米軍が駐留している。バイデンは、各紛争からの撤退について大げさに話すが、テロ対策のための米軍の小規模な残留も推奨している。

トランプ-バイデン両候補は、こうした矛盾に対処する必要がある。トランプ大統領は、米軍が関与してきた紛争のいずれも終わらせていない理由を説明する必要がある。そしてバイデンは、アフガニスタン、イラク、シリアで米軍の小規模なプレゼンスを維持すれば各国から米軍を撤退する自身の公約に合致することになるのか説明する必要がある。

 

2. もし当選したら、外交政策の最優先事項は何でしょうか?

 

この質問は基本的だが、アメリカ人は次の最高司令官がどの問題を最も緊急と考えているのかを知る権利がある。この単純な事実のために、この質問をするべきだ。それは、トランプ-バイデン両候補の違いが明白になり、両候補者を第一の原則に戻すだろう。また、それぞれが使用する予定のツールがヒントを提供する可能性を秘めている。

 

3. お二人とも、外交政策で重要な一票を投じ、国家安全保障に関し重要決定を下した経験があります。過去に戻ってやり直す機会があるとしたら、どの失敗を対象にするでしょうか?

 

これは、両候補者を守勢に立たせるた質問だと解釈する人も出るだろう。しかし、質問の真意は、両候補に内省させることにある。政策立案者や意思決定者に完璧な人はいない。両候補とも後悔はあり、時間を遡れるのなら別の選択をしたいと願うはずだ。バイデンは2002年のイラク戦争承認投票について以前語っており、ジョージ・W・ブッシュ大統領の言葉を信用していたのは判断の誤りまでと認めている。トランプは, 意外にも, 後悔とは無縁だ。この質問を強要すると、壇上の二人は不快な問題に直面することになり、アメリカ国民は、自分の過ちから学ぼうとしているのはどちらか、区別するのに役立つだろう。

 

全国世論調査ではジョー・バイデンがトランプ氏に対して大きな差をつけているが、世論調査は以前間違ったことがあった。バイデン選対が先週表明したように、2020年の大統領選挙は予想外に厳しいものになる可能性が高い。2週間後の当選者は、すぐ対応すべき項目をリストアップしてホワイトハウスに入ることになるだろう。国家安全保障が軽視されては国民がたまらない。■

 

この記事は以下を再構成したものです。


Trump vs. Biden: 3 National Security Questions for the Next Presidential Debate

 

October 20, 2020  Topic: Presidential Debate  Blog Brand: The Skeptics  Tags: Joe BidenDonald TrumpPresidential Debate20202020 ElectionForeign PolicyIranForever WarsChina

by Daniel R. DePetris 

 

Daniel R. DePetris is a columnist for the Washington Examiner and a contributor to the National Interest.    

Image: Reuters


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