
アリゾナ州ライアン上空を飛行するロシア製Mi-24ハインド・ガンシップ。Mi-24は第55救難飛行隊で訓練に使われている。(U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Jacob T. Stephens)
航空ショーにMi-24ハインドが登場することは米国ではよくあるが、米空軍が実機を訓練に投入するのは異例だ。
米空軍355航空団広報部が非公式に航空戦闘軍団隷下の第55救難飛行隊が訓練にロシア製Mi-24攻撃ヘリコプター2機をデイヴィス-モンタン基地(アリゾナ州ツーソン)で訓練に使用していると発表した。
同救難飛行隊で供用中のHH-60ペイブホークの敵役にMi-24が投入されている。「ハインド」攻撃ヘリは世界48カ国が使用中で、米軍が世界各地に展開すれば遭遇の可能性が高い機体だ。
航空救難飛行隊はいかなる脅威があっても各地に展開する必要があり、訓練を通じ各種事態に備えている。
ハインドはワシントン州タコマに本社を構えるVTS Aviation LLC (VTSA)、アラバマ州ハンツビルのSystem Studies & Simulation (S3) Inc.がそれぞれ所有する機体だ。ハインドはデイヴィス・モンタン基地でブルガリアを想定した脅威対応訓練に投入された。2機は冷戦時の航空戦力博物館に2017年まで展示されていた。その後米軍と契約し、脅威シミュレーションに使用されている。
Mi-24ハインド攻撃ヘリコプターはソ連のアフガニスタン侵攻で悪名を轟かせた。当時オサマ・ビン・ラディン含むタリバンゲリラ部隊を米CIAが支援していた。米国は携帯型防空装備(MANPADS)のFIM-92スティンガー等を秘密裏にタリバンに供給した。1987年から1988年にかけてのことで、重装備のMi-24は大きな脅威だった。ハインドの威力はその時点から高く評価されていた。■
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