アナリストは北朝鮮の核兵器の脅威に注目しているが、平壌の化学兵器や生物兵器も心配の種だ
北朝鮮のキム・ソン国連大使は米国が2023年を"極めて危険な年"にしていると非難した。
同大使は核衝突に関するソウルとワシントンの "継続的なヒステリー"は無謀であり、朝鮮半島の地政学的対立を引き起こしていると主張した。
平壌は国連会合で大げさな主張をすることがあるが、今回の大使発言は、隠者王国の挑発がエスカレートしている時期と重なっている。
北朝鮮の指導者金正恩(キム・ジョンウン)政権はここ数カ月、日本、韓国、そしてアメリカとの核戦争や武力衝突を予告している。平壌はまた、この地域でのミサイル発射のペースを上げており、敵対国を挑発する意思と能力を示している。
アナリストは北朝鮮の核兵器の脅威に主に注目しているが、平壌が保有する化学兵器や生物兵器も心配の種だ。
北朝鮮の大量破壊兵器についてわかっていること
北朝鮮は第二次世界大戦後、核開発計画のスタートを切るためソ連を頼った。ソ連が寧辺(ヨンビョン)核科学研究センターを建設し、1960年代半ばまでに完成させ、配当は得られた。
北朝鮮は1985年に核兵器不拡散条約に批准したが、2003年に正式に脱退した。それ以来、平壌は核実験を何度も行っている。
北朝鮮は化学兵器禁止条約にも加盟しておらず、攻撃的な生物・化学兵器プログラムを監督していると考えられている。
米軍韓国司令部の元情報分析官である著者のロバート・コリンズによれば、平壌は1960年代に生物兵器の研究を始めた。この頃、国防科学研究所の下に細菌兵器の研究組織が作られ、北朝鮮は炭疽菌、コレラ菌、ペスト菌を手に入れた。The Hillのインタビューでコリンズは、平壌のハッカーたちが韓国の化学工場を危険にさらしていると付け加えた: 「韓国の化学工場がどこにあり、爆発が起きたら現地でどれだけの被害が出るかを把握する目的で、韓国の化学事故対応情報システムにもハッキングしている」。
韓国国防省が発表した2018年白書では、北朝鮮が炭疽菌、天然痘、ペストを保有していることを概説している。アナリストたちは、北朝鮮が将来戦争になれば、ホスゲン、サリン、マスタード、V型化学剤などの備蓄を武器化すると考えている。専門家によれば、少なくとも12箇所の施設が化学剤開発を担っていると考えられている。
IHSジェーンによると、2017年の平壌の生物兵器能力に関する分析では、以下の証拠が挙げられている:
-2015年6月17日、韓国国土整備部は報告書を発表し、北朝鮮は炭疽菌や天然痘を含む各種生物製剤を保有しており、10日以内にそれらを兵器化する能力を有していると述べた。報告書はまた、北朝鮮はまだ生物兵器を使用するための核弾頭を保有していないと述べた。
-2015年6月、北朝鮮は、エボラ出血熱、HIV、「多くの癌」、MERSを治療できる「クムダン-2」として知られるワクチンを製造したと発表した。クムダン-2は、『希土類元素』と『微量の金とプラチナ』から作られた肥料で栽培された高麗人参が原材料と伝えられている。ただし研究者の多くは、これらの主張に大きな疑問を抱いている。
-毒性神経剤VXによる2017年2月の金正男の死の余波で、韓国国防省は聯合ニュースを引用し、北朝鮮軍は連隊レベルの生化学兵器部隊を運用していると述べた。
平壌が核による威嚇を続けている中で、核・弾道ミサイル能力を詳細に分析することは重要である。しかし、化学兵器も重大な脅威であると考えておかねばらなない。■
North Korea's Chemical and Biological Weapons Are the Stuff of Nightmares - 19FortyFive
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Maya Carlin, a Senior Editor for 19FortyFive, is an analyst with the Center for Security Policy and a former Anna Sobol Levy Fellow at IDC Herzliya in Israel. She has by-lines in many publications, including The National Interest, Jerusalem Post, and Times of Israel. You can follow her on Twitter: @MayaCarlin.
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