スカンクワークスの極秘スパイ・ドローンが空軍に納入された模様
The War Zoneの記事からです。
高高度・長耐久ステルス・ドローン、いわゆる「RQ-180」の存在の可能性を探ってきた。そして、同機が乗員付きのU-2Sドラゴン・レディや乗員なしのRQ-4グローバル・ホークの各偵察プラットフォームを凌駕し、一世代で最も重要な軍用機のひとつになる可能性が高いと指摘してきた。現在、RQ-180の後継機がロッキード・マーチンの伝説的なスカンクワークスによって開発されているだけでなく、すでに納入されている兆候がある。
今回の暴露は、ヴァーゴ・ムラディアン編集長がホストを務めるポッドキャスト「Defense & Aerospace Air Power Podcast」の最新エピソードでのもので、レギュラーゲストのJ.J.ガートラー(The Defense Concepts OrganizationのディレクターでTeal Groupのシニアアナリスト)も加わっている。今のところ、発言について確証はないが、関連プログラムや新たな要求についてわかっていることを考えれば、非常に興味深いがある。
スカンクワークスの謎の新スパイ・ドローンについて、ムラディアンは、同機はRQ-180よりも「はるかに高性能な偵察機」で、「納入済みの機がある」と説明していた。
ムラディアンは、「このプログラムには難題があり、中止されたという憶測もあった」と付け加えた。「野心的な能力のため、再設計が必要だったのではないか」。
ポッドキャストでは、スカンクワークスによる新型ドローン(名称は不明)の裏話も紹介されている。このポッドキャストでは、空軍がロッキード・マーチンおよびノースロップ・グラマン両社と、U-2やRQ-4の後継機、そしてRQ-180の後継機について基本的に合意したことを示唆している。
ここでの含意は、ノースロップ・グラマンはすでにRQ-4(とU-2)の後継となるRQ-180の開発に従事していたため、発表されたRQ-4の退役に異議を唱えないということである。同時に、ロッキード・マーチンは、RQ-180の後継機か、少なくともU-2を補完する別の航空機の製造を任されたため、70年近く活躍したU-2が退役に向かうのに異議を唱えないようだ。
しかしムラディアンは、「戦闘指揮官やエコシステムの多くの人々は、U-2が大きな能力を与えてくれるため、できるだけ長く存続することを望んでいる」と付け加えている。
スカンクワークスによる新型ドローンがどのような形をとるにせよ、RQ-180でさえも依然として極秘であることをまず思い出すべきだ。ロッキード・マーティンのRQ-170センチネルは、戦術偵察機としてかなり小型だが、やはり全翼機である。
RQ-180に関しては、機体が偵察以上のことをサポートする可能性があり、ネットワークと電子戦が他の潜在的な機能であるが、それらは様々な組み合わせでホストされるかもしれない。いずれにせよ、RQ-180は明らかに紛争空域の奥深くまで侵入し、滞空する設計だ。全方位、広帯域、超低視認性(ステルス)機能の大型で双発の全翼機設計を意味する。敵に交戦を受けず、できればまったく探知されず、非常に高い高度を長時間飛行する性能が期待されている。
RQ-180の設計コンセプトは不明だが、空軍がRQ-180の完全な後継機ではないにせよ、補完機として準備中らしいスカンクワークスのドローンについては、さらに不明な点が多い。
近年、謎の全翼機型ドローンが繰り返し目撃されている。
ロッキードは過去数年間、冷戦時代の乗員付き偵察機SR-71の後継機として、無搭乗の極超音速機SR-72の開発に取り組んでいることを繰り返し示唆していた。映画『トップガンマーベリック』にダークスターと名付けられたSR-72に似た謎の機体が登場するまで同社はSR-72計画について沈黙していた: この事実をロッキードは喜んで利用した。ロッキードは、この航空機がフィクションではなく、現実に存在していると言及し続けた。
2016年の早い時期から、ロッキードはSR-72の極超音速設計を支える技術を証明するために、F-22ラプターとほぼ同じ大きさのデモ機を製造する可能性について公然と議論していた。この種のデモンストレーターの製造コストは10億ドル以下で、プログラム開始からわずか数年以内に進空するとの予測があった。
スカンク・ワークスの新型ドローンがSR-72やその他の極超音速設計と関係があるのかが最も重要である。ロッキード・マーチンは現在、極超音速プロジェクトに多大な投資をしていることで知られているが、公表されているのは極超音速ミサイルが主だ。
一方、空軍はこのクラスのハイエンド極超音速スペースプレーンへの関心を高めており、秘密裏に進められているメイヘム計画の一環として、新たな極超音速機の開発をレイドスLeidosに発注したとの情報もある。関連情報は限られているものの、攻撃や情報・監視・偵察任務を支援するためのさまざまなペイロードを搭載する能力を実証する実験的な設計を指しており、実用プラットフォームにつながる可能性がある。
この新型ドローンがRQ-180を補完するのか、それとも完全に置き換えるのか、明言できない。後者なら、RQ-180がいつまで使えるのか疑問が残る。より可能性が高いのは、RQ-180とスカンクワークスの新型ドローンが、まったく別の能力を表しているということだろう。前者は永続的な貫通偵察、ネットワーキング、電子戦であり、もう一方は極超音速攻撃と偵察に最適化される。空軍の極超音速機の要件について判明していることと、よりよく結びついているように思われる。
間違いなく、空軍の将来の戦略的偵察機に関しては、スカンクワークスの新型スパイ・ドローンだけでなく、RQ-180に関しても、不明なことが大量にある。しかし、この分野の専門知識を有する企業数社で、複数のプログラムが具体化しつつあるのは明らかだ。■
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