USNI Newsの記事からです。英海軍の最新鋭空母は現在米東海岸沿岸で各種機材の運用テストを展開中です。今回は新型無人機の空母運用に成功しました。海上自衛隊も視察団を派遣していますが、F-35Bだけに眼を奪われず、無人機を空母運用する新しい可能性にも注目しているのではないでしょうか。
Mojave aircraft is taken back into the hanger after a successful trail on HMS Prince of Wales. Royal Navy Photo
米東海岸沖でのHMSプリンス・オブ・ウェールズ(R09)の試験で、アメリカの新型無人航空機(UAV)が空母から初めて発着艦した。
英国海軍のクイーン・エリザベス級最新空母の艦上でジェネラル・アトミクスのモハーベMojave短距離離着陸(STOL)実証機をテストした。「試験の成功は、海上航空における新たな夜明けを告げるものであり、英海軍の空母打撃群が有人機無人機混成の戦闘部隊へと進化する上で、また新たな刺激的な一歩となる」と、モハーベの試験計画者であるジェームズ・パーキン海軍少将は述べた。
プレデターの派生型リーパーとグレイ・イーグルが原型のモハーベは、アレスティング・ギアがない空母や準整備された着陸場のような厳しい環境でも、短い滑走路に着陸できる。モハーベは翼幅を広げ、従来の2倍以上のペイロードを搭載できるため、さまざまなセンサーやペイロードを展開することができる。ジェネラル・アトミクス¥は、モハーベを「2倍の火力」と表現し、16発のヘルファイアミサイルを搭載できることを強調している。
モハーベの運用テストは、プリンス・オブ・ウェールズの秋の配備で計画された多くのトライアルのひとつ。9月に英空母がアメリカ東海岸に到着して以来、飛行甲板にはF-35BライトニングII、MV-22オスプレイ、UH-1Yヴェノム、CH-53Eスーパースタリオン、AH-1Zヴァイパー、MH-65Eドルフィンなど、アメリカ海兵隊や沿岸警備隊の航空機が多数配備された。しかし、プリンス・オブ・ウェールズの航空群・飛行甲板作戦司令官であるマーティン・ラッセルは、さまざまな航空試験の中でもモハーベの試験が「ハイライトのひとつ」だと指摘した。
「私のチームと私は、モハーベを初めて空母運用させたことに興奮し、誇りに思っています」とラッセルは語った。
英国海軍の第2海軍卿であるマーティン・コネル中将も、感想を述べた: 「HMSプリンス・オブ・ウェールズ艦上でのモハーベの試験結果に多くの国際的パートナーが関心を寄せる中、空母を強力な打撃能力として21世紀へと深く押し進めるため、エキサイティングで重要な作業を率先して行っていることを喜ばしく思う」。
ジェネラル・アトミクスのプレスリリースの中で、リンデン・ブルーCEOは、イギリス海軍の 「前例のない能力を空母に受け入れる先見の明 」に触れた。同社はまた、英国が同様のSTOL無人システムの調達に関心を持っていることを強調した。
日本の代表団は、プリンス・オブ・ウェールズの航空試験、特にF-35B試験を視察している。これは、来年、JSいずもを東海岸に配備し、F-35やその他の航空機の航空試験を実施するための準備だ。
海兵隊との試験と実験の後、プリンス・オブ・ウェールズは12月に英国に戻る予定だ。■
U.K. Aircraft Carrier HMS Prince of Wales Launches, Recovers Mojave Drone
November 17, 2023 4:22 PM
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